いやあアーセナルの試合がない週末は退屈ですな。ここらでブログ用にためていたネタを出していきたい。
アーセナルでは、今年の夏もたくさんの選手の獲得が噂され、一部の選手は実際に獲得し、またほとんどの選手は取らなかった。
アーセナルが獲得を諦めた、あるいは元から興味もなかったかもしれないが、しきりに噂された彼らはその後どこへ向かったか。ファンにとって惜しい選手、惜しくない選手いろいろだが、それを知っておくことで、今シーズンのフットボール鑑賞においてひとつ楽しみが増えるかもしれない。
ということで、アーセナルへの移籍が噂されながらも結局獲得をしなかった選手たちの移籍先についてポジション別にまとめてみよう。
写真はすべてTransferMarktより。
アーセナルが取らなかったゴールキーパー
アリソン・ベッカー AS Roma to Liverpool
これはアーセナルが獲得しなかったというと語弊がありそうだ。ほしくても獲得できなかったというのが真実だろう。
アーセナルも含め複数のビッグクラブが彼の獲得を希望したといわれるが、結局62.5MユーロといわれるGKとしては史上最高額の移籍金でリヴァプールに移籍した。
その後の活躍はご存知のとおり。一度大きなミスをやったが、それでも開幕からリーグ4連勝と下馬評どおりのリヴァプールのフォームを支えているひとりがセレソンのアリソン。今シーズンは優勝する気マンマンである。
アルバン・ラフォン Toulouse to Fiorentina
現在19才のフランス人。ミランのドンナルンマとも比較される若手GKで、アーセナルが興味を示しているという報道もあり本人もまんざらでもない様子だったが、フィオレンティーナが獲得。
もっともアーセナルレヴェルのビッグクラブでファーストとして取るにはいろいろ足らなかった。フィオレンティーナで大活躍するようなら、アーセナルのレイダーに再度現れてくるかもしれない。
アーセナルが取らなかったディフェンダー
ジョニー・エヴァンス West Brom to Leicester
WBAがPLを降格したことで、3Mポンドというヴァリュー価格になったエヴァンスを取ったのはレスター。
かなり興味を持っていたといわれるアーセナルが結局彼を取らなかったのは、一説によると給与が高かったためともいわれている。
個人的には30才という年齢がネックだと思っていたが、アーセナルが今夏16Mポンドで獲得したソクラティス・パパスタソプーロスも30才である。モヤモヤする。
アルフィ・モウソン Swansea to Fullham
アルフィ・モウソンも一時ToTなどとともにアーセナルが興味を持っているという報道があった。このブログでもロングパス能力が異常に高いCBとして、以前にこの動画を貼ったことがある。
Don’t sleep on Alfie Mawson’s passing. pic.twitter.com/vA884Knfdf
— Bobby (@BobbyGardiner) 17 March 2018
彼はイングランドNTに選ばれながらまだ出場機会がないようだ。フルアムに移籍した。
シャラー・ソユンチュ Freiburg to Leicester
このブログでも何度も獲得間近と煽ってしまったことを反省している。いまではあの時期の噂は代理人のセットアップだったともっぱらの評価である。
彼もまた21Mユーロというなかなかの移籍金でレスターに移籍している。
アブドゥ・ディアロ Mainz to BVB
BVBのスクワッドに名前を見つけたときは、おおっと思ってしまった。
ディアロもアーセナルが取るべきCBとして比較的大きく各所で取り上げられていた。22才と若く優秀で、さすが原石を見つける選手リクルートをするドルトムントかもしれない。
現状のアーセナルのCB陣を見るに、彼のように足元のクオリティが高く(WhoScoredではドリブルがヴェリーストロング)、複数ポジション(CB、LB、DM)をこなせる選手は貴重だったように思う。
アーセナルが取らなかったミッドフィルダー
ジョルジーニョ Napoli to Chelsea
ジョルジーニョとアーセナルがリンクされていたのは、ぼくが知る限りでは今年の夏よりももっと前のことだが(夏のあいだじゅうほとんどシティ行きで決まりの雰囲気があった)、アーセナルのようなパスを回したいチームが彼のような選手に全力で行かなかったのは、やはりルーカス・トレイラにターゲットを絞ったからか。
彼はシティとほとんど合意まで行きながら結局チェルシーを選んだ。シティをこれ以上補強しなくてよかったと思う。
マックス・マイヤー Schalke to Crystal Palace
シャルケとの契約延長を拒否していたためフリー獲得できたということで、人気物件に思われたマイヤーながら、ふたをあけてみれば本人のビッグクラブへ移籍するという希望に反してクリスタル・パレスへの移籍となった。
もっとも彼もまだ22才と非常に若いため、CPでいいパフォーマンスを見せればビッグクラブへステップアップするチャンスはこれから十分あるだろう。
クリスタル・パレスといえばザハが契約延長したというのが一番びっくりしたなあ。彼こそビッグクラブへ行く選手だと思っていた。
レオン・ゴレツカ Schalke to Bayern Munich
シャルカーといえば、同じくCMの選手でフリーエイジェントとなったゴレツカ。彼はシーズン中にも合意していたといわれるバイエルン・ミュニックに移籍した。
アーセナル行きの報道があったとはいえ、次世代のドイツの未来をしょってたつ逸材にバイエルンが食指を伸ばせば、ほとんどノーチャンスだったろう。
ジャン・ミシェル・セリ Nice to Fullham
セリは、去年本人も夢だったというバルセロナ、あるいはPSGが移籍先の本命といわれていたが、ゴタゴタでニースに残留。一部では移籍が阻害されたとクラブにも不信感を募らせていたような報道もあったりして、いくらか調子を落としたシーズンだった。
そして今年、アーセナルも含めてどのビッグクラブに移籍するのかと思っていたら、なんとフラムだった。ぼくはこういう移籍がなぜ起きるのかいまだにわからない。「相場よりかなり安い家賃の不動産」が存在することくらい意味がわからない。
ラムジーが契約を更新せずになし崩し的に新シーズンに突入してしまうという未来がわかっていたら、アーセナルはもっと早い時期にラムジーを売却してセリに行くなんていうこともありえただろうか?
ウィリアム・カルヴァーリョ Sporting CP to Betis
ついに移籍が決まった。そしてそれはアーセナルではなかった。。
毎年のようにアーセナルの獲得が噂されては、スポルティングに残留ということを繰り返してきたカルヴァーリョ。彼が選んだ移籍先はスペインのベティスだった。
例のスポルティングの襲撃事件で、ゲルソン・マルティンスらとともに彼はクラブとの契約解除が認められたはずだと思ったが、TMを見る限りでは20Mユーロの移籍金が発生しているようだ。
このひとまだ26だったんだな。ジャックと同じ。
スティーヴン・エンゾンジ Sevilla to AS Roma
今夏セヴィーリャからの移籍を希望していたというエンゾンジは、アーセナルに移籍することも選択肢にあったといわれながら、結局はイタリアのローマに移籍した。
エメリがエンゾンジの獲得を希望していたといわれ、移籍先はアーセナルも最後まで本命視されていた。
彼やカルヴァーリョのような長身でフィジカルのあるDMは、アーセナルにもっとも必要なタイプな選手だとずっといわれていたが、今夏アーセナルが獲得した中盤の守備的な選手は、小柄でテクニックのあるトレイラと、デストロイヤーというよりはディープライイング・プレイメイカーのゲンドゥージのふたり。彼らとはまた違うプロファイルを持つ選手だった。
今後アーセナルの中盤の問題を指摘されるようなことがあれば、また彼らのようなガテン系DMの必要性が叫ばれるのかもしれない。
ジェフリー・コンドグビア Inter to Valencia
コンドグビアとアーセナルがしきりに噂されていたのは、ぼくの記憶が確かならモナコからインテルに移籍する前(2015年)くらいの時期で、今年彼とアーセナルのリンクしている報道はほとんど見られなかった。それでも念の為。
彼のことはそれ以来あまりフォローしていなかったが、TMの移籍ヒストリーを見ると、インテルに移籍して以来ヴァレンシアにローン、戻ってまたローンと行ったり来たり。これだけ見るとインテルではあまり定着できなかったようだ。
結局マーケットプライス(30M)より少し低い25Mユーロでヴァレンシアに移籍した。
アーセナルが取らなかったアタッカー
アンドレ・ゴメス Barcelona to Everton (loan)
このブログでも何度か取り上げたように、今年の夏、一時期だけアーセナルが獲得するかもとメディアを騒がせた。しかしそれはラムジーのゴタゴタに乗じたゴメスの代理人のトークというのが定説である。おれも騙された。油断も隙もない。
バルセロナで居場所を失ってから、結局バルセロナの希望する条件では買い手がつかず、エヴァートンにローン移籍した。
ジェイムス・マディソン Norwich to Leicester
アーセナルが興味を示していたといわれるヤングスター、マディソンはレスターに移籍して10番を背負っている。今季レスターの試合は何度か観たが、なかなかいいプレイを見せていた。4試合でG1 A1と結果も出している。
彼はWolvesのルーベン・ネヴェスらと昨シーズンのチャンピオンシップのベスト11にも選ばれた逸材。まあ彼を取るならエミル・スミス・ロウを使ってくれという話しであるが、個人的には今後もチェックしたい選手である。
ジェルダン・シャキリ Stoke to Liverpool
シャキリってアーセナルの噂あったっけ?というあなた。するどい。シャキリはぼくが個人的に気に入ってただけで、アーセナルが彼に興味を持っていたという話しはあまり聞いたことがない。
しかしリヴァプールが彼を取るという噂を聞いたときは、さすがいいところに目をつけるなあと思ったものだ。金額(15Mユーロ)からしてもバックアップの選手ならお買い得だったろう。
彼はストークという悪の軍団の一員というイメージが強いのか、アーセナル界隈でもあまり人気がないが、テクニックがありボールもキープできるとてもいい選手である。
まあドサクサで入れてしまってすまなかった。
アダマ・トラオレ Middlesbrough to Wolves
ドサクサついでに。いや、彼の場合どこかで一回くらいアーセナルとの噂を目にしたかもしれない。
このブログをよく読んでくれている方なら知っているかもしれないが、ぼくはこのアダマ・トラオレのファンである。ひそかにアーセナルが獲得することを願っていた。
そしてこのエントリを書こうと思ったのも、何を隠そう彼がいたからである。この夏、昇格してきたウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズが彼を獲得した。勇気あるなあ。
ここで今季Wolvesでのデビュー戦(レスター)をご覧いただこうか。
もうとにかくドリブル。ドリブルにドリブル、あとドリブル? 生涯ドリブル。それっきゃない。ロマンあるよなあ。こういう選手がいまのアーセナルには必要ではありませんかね?
ウォルヴズでもすでに1ゴールと結果を出している。彼のドリ・キチっぷりにザワザワしてくるのが楽しみだ。
リヤド・マーレズ Leicester to Man City
彼はアーセナルの試合を観にステディアムを訪れていたくらいなので、じつはわりといいところまで話しは進んでいたのではないだろうか。
シティでの彼のプレイっぷりを観ていたら、やっぱり取ればよかったのにと思わずにはいられなかった。
アンドリー・ヤルモレンコ BVB to West Ham
彼もアーセナルが獲得するのではないかと噂があったのは、もう数シーズン前で、その後しばらくしてドルトムントへ行った。
しかしBVBでも大きな活躍はできずたった一年で放出(損切)となってしまい、どんな選手になっているのかと先日のウェストハム戦でも彼に注意して観てみたが残念ながら往年の輝きはなかった。
今回ウェストハムは積極的な補強をしたが、ジャックやヤルモレンコなど期待外れで終わってしまうのは悲しい気がする。
ゲルソン・マルティンス Sporting CP to Atletico Madrid
スポルティングの練習場襲撃事件のあと、マルティンスがフリーエイジェントになるとアーセナル界隈はだいぶ盛り上がったが、彼は結局アトレチコに移籍した。
なお、カルヴァーリョと同じ状況のはずだと思っていたが、マルティンスはフリー移籍、カルヴァーリョには移籍金が発生している。
トマス・レマール Monaco to Atletico Madrid
ここ最近でわれわれがもっとも振り回されたのがこのレマールの一件ではないだろうか。
アーセナルは昨シーズン、サンチェスを売ってレマールを買うつもりが、100Mユーロを提示してもモナコが首を縦に振らず、移籍希望のサンチェスが残留し、その後の一切合切がシッチャカメッチャカになった。ヴェンゲルの最終シーズンのバッドフォームにもこの件が影響なかったとはいえないと思う。
そして、17/18シーズンが終了し、夏、アトレチコが彼を獲得した移籍金は70Mユーロだという。は? それだってただ事じゃない金額だが、いくらなんでも。
PLのクラブは金満の足元を見られて余計にふっかけられるなんてことをいわれるが、そこまで露骨だとちょっとどうかと思う。それとも一年で価値が20M下がったとでも? そんなわけあるかい。
マルコム Bordeaux to Barcelona
この選手の場合は、アーセナルが自ら獲得レイスから身を引いたといわれている。理由は素行に問題がありということ。
バルサでのウスマン・デンベレとの右ワイドの競争はその後どうなったんだろう。
ゴンサロ・ゲディス PSG to Valencia
つい先日、ヴァレンシアが40Mユーロという移籍金で獲得。ヴァレンシア金あるな。。
彼はウスマン・デンベレやゲルソン・マルティンスなどとともに、アーセナルが狙うべきウインガーのひとりだといわれていた。
21才にしてポルトガルNTでは14試合に出場。逃してよかったんだろうか?
キリエンバッペ Monaco to PSG
ローン先にそのまま就職。
まあいずれにせよアーセナルには高値の華だった。
もし彼がアーセナルでプレイしていたらということもつい夢想してしまうけど。
アンドレ・シルヴァ AC Milan to Sevilla
昨シーズンのUELミラン戦を見る限りでは、あまり優秀なCFには見えなかった。
しかし、ポルトガルNTでは22才にして26試合、15ゴールとヤベえ記録を残している。もしかしてNTでだけ活躍する系?
ムサ・デンベレ Celtic to Olympic Lyon
ムサ・デンベレって何人いるんだよっていう(笑い)。こちらはセルティックのほう。
セルティックのリーグ無敗優勝なんかにも貢献していた。
レアル・マドリー、バイエルン、ユヴェントス、錚々たるビッグクラブが彼を追っていたといわれているが、結局OLに移籍した。たしかに彼のようなポジションの選手がいきなりメガクラブで出場機会が訪れるとは思えない。その判断は妥当と思われる。
以上
ほかにもあんなのいたよねってのがあればコメントで教えてください。
なーんか移籍金をみるとインフレを感じますね。
レマールの獲得話が目を引きました。足元見てきますね。
それにしてもプレミアリーグはどこもかしこも裕福だなあ。下位との戦いも楽しみだ。
アーセナルの試合がないと退屈だああああ。
今思えばジェイミー・バーディーとも合意間近でしたよね?結局ペレスとりましたけど
あと、オブラクとかカンテとかにも僕は踊らされましたね笑笑
このエントリは、一応今年動きのあった選手だけに限定しましたヨ。
確か2014-2015シーズンにシャルケからの移籍を希望していたドラクスラーをベンゲルが欲しがっていた記憶があります。
当時も中盤過多でしたが、ベンゲルはドラクスラーをFWで起用したいというコメントがあって、かつてのベルカンプのような使い方になるのかな、なんて思っていました。
個人的にドラクスラーが好きなので是非とも移籍が実現してほしかったですが。
「アーセナルが欲しい」と思っている選手は「アーセナルになんて行きたくない」と思っているんですかね。。。
ゴレツカはベンチ入りすら出来ないレベルのチームに行って幸せなのかなぁ
アーセナルに来ていても同じ扱いな気もするけど