勝てば1ポイント差。負ければ7ポインツ差(そしてポッシブリー4位から陥落)。この落差よ。。
プレヴューエントリ前半につづいて、後半ではノース・ロンドン・ダービーの試合展望などを。。キックオフまであと5時間くらいしかなかった!
チームニュース
エメリのプレス会見でのコメントにもあったように、ボーンマス戦で足を踏まれたコシエルニ、背中を痛めていたリヒトシュタイナーのふたりがフルトレイニングに復帰。出場も問題ないようだ。
ベレリン、ホールディング、ウェルベックの3人はひきつづきアウト。
今回はToTのほうもチェックしておこう。
デレ・アリとエリック・ダイヤーはそれぞれケガとシックでアウト。ヤン・フェルトンゲンとハリー・ウィンクスがダウトで試合前にチェックとのこと。わりと重要な選手がいないと。
予想ファースト11
当ブログの予想スターティング。今回もあまり自信はない。毎回違うんだもんなあ。
4-2-3-1
ラカゼット
イウォビ、ラムジー、ミキタリアン
ジャカ、トレイラ
コラシナツ、ソクラティス、ムスタフィ、AMN
レノ
ボーンマスでの選手起用を見るに、この試合で必ずスタートしそうなのが完全に休んだジャカとラムジー。
それとミキタリアンとイウォビ、コラシナツはどうしてもいま使いたいグッドフォームをキープしている選手だ。
PEAとエジルは劣勢のとき、あるいは優勢でさらにプッシュしたいときにサブから。
前のアタッカー4人にはしつこくボールを追えるハードワーカーを揃える。
たぶん多くのひとがToT相手のアウェイなら守備の担保があるバック3の採用を予想すると思われるが、あえてバック4を予想した。これは前からどんどん行けというヘッドコーチからチームへのメッセージである。
ちなみに今回バック4が有効だと思える根拠のひとつは、ここ2試合ToTが敗れている相手がバーンリー(2-1)とチェルシー(2-0)で、そのどちらもがバック4を採用して彼らに勝っていること。バーンリーは4-2-2、チェルシーは4-3-3だった。
ToTは彼らに対し3-5-2、4-2-3-1で戦っているが、どちらもうまく行っていない。チェルシー戦にいたっては2013年以来の「SoTゼロ」という惨状だったという。
もちろんどちらの試合でもソンもケインもプレイしていたのにだ。
あやかろうではないか。
試合の状況によってバック3に変化するのももちろん有効である。
念の為フースコの今回の予想ラインナップはこちら。MFの構成が若干違えど、バック3&2トップ同士で予想されている。
エメリもポッチェティーノも相手によってシステムを変える戦術的柔軟性のあるコーチ。この辺のかみ合わせの読み合いもみどころである。
試合の展望
宿敵同士のビッグマッチであることは当然ながら、それぞれのリーグでの順位、チーム状況を踏まえてお互いがどのようなメンタリティで試合を迎えるか。確認してみよう。
ToTのバッドフォーム
バーンリー、チェルシーとPLの2試合連続で敗けてしまったことで、チームはいま今シーズンのなかでもかなり気持ちが落ちている最中である。
それまではリヴァプールやシティに対して望みは薄いとはいえ、なんとかタイトル争いに食らいついているつもりだったのだから。
この2連敗によって現在2位のシティとは8ポインツの差が開いた。
ボスのポッチェティーノにいたっては「バーンリーとチェルシーに負けたいま、タイトルを取るのはダメポである」とPLのタイトル争いからの実質的な脱落を認める発言をしている。
一方でテーブルの下を見れば、逆に2週間前には10ポインツあった4位との差がついに4ポインツ差になってしまい、よりによってこのタイミングでその相手と直接対戦と、彼らにとってはわりと最悪な時期でのNLDとなった。
※新ステディアム完成間近の彼らがウェンブリーをホームとしてわれらと戦うのもおそらくこれが最後になる。ウェンブリーでの対戦もアーセナルのアドヴァンテイジと考慮してもいいだろう。
彼らは今季ここまでPLホームでも4敗している(リヴァプール、シティ、ウォルヴズ、ユナイテッド)。
チームニュースでも触れたように、アリ、ダイヤー、フェルトンゲンらのキープレイヤーの不在もあり、アーセナルにとっては13/14シーズンぶりのダブルを狙うチャンスでもある。
アーセナルの好材料とアウェイの不安
対するアーセナルは、いま現在は長期離脱の選手たちを除いては多くの選手がフォームを上げてきているところだ。3連勝の理由でもある。
とくに何人かのキープレイヤーはここ数試合で明らかに調子の良さを見せている。ラカゼットにオバメヤン。ミキタリアンにエジル、イウォビ。コラシナツにコシエルニ。そしてレノ。
BATEボリソフのアウェイで事故のように敗れてしまって以来3連勝中で、この3試合で奪ったゴールは「10」とチームのアタッカー陣が自信をつけるには十分な数字を残している。
最大の問題はアウェイフォームだ。アーセナルはとにかくアウェイで弱すぎる。
Since beating West Ham 5-1 in December 2016, Arsenal’s away record (league) against the current PL top 11 is: P19, W1, D3, L15.
Five of Arsenal’s last ten fixtures are away against these sides. So whether they can improve this record (significantly) will decide their season. pic.twitter.com/dCrZ6VRf2C
— Oscar (@Reunewal) February 28, 2019
アーセナルは2016年の12月にウェストハムを5-1で破って以来、PLのトップ11クラブに対して19試合でたったの1勝しかしていないという(W1 D3 L15)。まじか。。
もちろんToT相手のアウェイマッチでもアーセナルはしばらく満足な結果を残すことはできていない。
PLでアウェイToT戦アーセナルの成績は7試合でW1 D1 L5。このフィクスチャ(ToTホーム)では現在ToTの2連勝中で、仮に彼らがこの試合に勝ってアーセナルに3連勝となると1960/61シーズン以来という。
アーセナルは2014年以来5年間ToTとのアウェイマッチに勝っていないのだ。
アーセナルが今季トップ4フィニッシュという目標を達成するには、彼らだけでなくそのほかのチームにもアウェイでポイントを取らなければならない。今シーズンをハッピーに終えるためには、どうしたってアウェイフォームの「劇的な」改善が必要になるということ。
このビッグマッチで勝つことは宿命のライヴァルに勝つというだけでなく、アウェイの苦手感を払拭するうえでも非常に大きなものになる。
マイケル・コックスによるToT寸評
タクティカル・エキスパートによる敵の見立ては。
マイケル・コックス:スパーズはちょっとだけアーセナルに似ていて、今季可能な限りほとんどどんなフォーメイションでも使っている。アーセナルが4-2で勝ったリヴァースフィクスチャでは両チームがバック3で始めて状況によってバック4を使うところが見られた。
スパーズは先週バーンリーに負けたとき3CBを使い、ミッドウィークに負けたチェルシーでは4-2-3-1にスイッチした。
彼らは今季バック3でもバック4でも、右サイドのディフェンスに苦労しているときがある。
前回対戦について
【マッチレビューその1】18/19EPL アーセナル vs ToT(2/Dec/2018)北ロンドンはレッド!【コメント集】
【マッチレビューその2】18/19EPL アーセナル vs ToT(2/Dec/2018)北ロンドンはレッド!【マッチスタッツ、試合の論点】
勝ったときは自分の文章もなんか弾んでる感ある。
ちなみにこの試合のプレヴューエントリもすごいがんばってるから、ひまだったら読んでみてね。
試合結果予想
BBC Sports (Lawro’s prediction) 1-1
SKY Sports (Paul Merson) 2-2
WhoScored.com 2-2
おお、すべてドロー予想。これは珍しい。両チームのフォームと意地のぶつかり合いを考慮したらこうなるかもね。アーセナルにとってこの試合のドローは最悪ではない。
マーク・ロウレンソン(BBC Sports):アーセナルはサウサンプトンとボーンマスふたつのチームの勝利という自信をもってやってくる。まあ彼らはエミレイツステディアムではいつも強いんだけどね。
アウェイではまた話が違う。そしてスパーズのフォームを考慮して、わたしはドローが一番ありえる結果だと考える。
ポール・マーソン(Sky Sports):トテナムは水曜はほんとに悪くてプアだった。もしあなたがイングランドへやってきてチェルシーとトテナムの試合を、ハリー・ケインを目当てに来たとしようか。たぶん彼が世界最高のひとりだと云われてることが信じられなかったと思うよ。
何人かの選手は悪い試合をやった。でも彼は試合を通してほんとにまったく何もできなかった。ショックだったよ。まだなにかケガか何か引きずってるのかと思ったくらいだ。
トテナムがいいプレイをしているとは思わないし、アーセナルのほうにもプレッシャーがある。トテナムは悪くてもこの試合をドローにしなきゃならない。でなければトップ4フィニッシュの争いに巻き込まれる。
だからなんであんたはスパーズ目線なんだよ。。パンディットだってOBなら「われわれは(We)~」なんて表現したりするのに。
試合のみどころ
アーセナルは攻めから守りへのトランジションに問題があると云われていて、逆にToTはカウンターが鋭い、守りから攻めへのトランジションに優れたチームだ。
アーセナルはボールを奪われたときケインとソンへ早いパスを出させないようにしなければならないし、彼らに走り込むスペイスも与えてはいけない。
そのためにも、ファイナルサードでボールを奪われたら即カウンタープレスが必要で、中盤でのイニシアティヴも必要だ。トレイラはエリクセンを抑えなければならない。もしかしたら4-3-3気味にラムジーはNo.10よりも下がり目でプレイするかもしれない。そういった対応も必要になるだろう。
アーセナルの諸君には「失点しなければ負けない」というフットボールの真理をもう一度思い出してほしい。この試合では「得点しなければ勝てない」よりも重要である。
一方の攻撃においては、コックスの指摘やぼくがいくつか見たほかの試合予想記事でも指摘されていたが、彼らは右サイド(オーリエあるいはトリッピアー)の守備に問題があるようで、こちらが狙い所になる。
現在のアーセナルが左サイドの攻撃をもっとも得意としていることは、いい傾向であると云える。コラシナツとイウォビを使った攻撃というアーセナルの左サイトのストロングポイントに対し、ポッチェティーノがどういったカヴァーをしてくるかも注目だ。
重要すぎるここからの4連戦
さてAFC公式も認識しているように、この試合はシーズンを決める大事な4連戦のうちの大事な初戦でもある。大事すぎる。
A big month ahead. We know what we need to do. Let’s get it.
👊 #COYG pic.twitter.com/6SDHDKIsma
— Arsenal FC (@Arsenal) March 1, 2019
ELのレンヌにはもちろん負けられないし、今回のToTに敗けてさらにマンUにホームで負けるようなことがあるとPLのトップ4フィニッシュは一気に霞んでくる。
ToTとマンUで6ポインツは出来すぎだ。しかし最低でも4ポインツ(W1 D1)はほしい。いや3ポインツでもまだマシか。
エメリがPLのマネージャー・オブ・ザ・マンスに選ばれるほどの2月のフォームをキープしていってほしい。
キックオフは現地ランチタイム、日本時間で本日3/2(土)21:30。勝ちましょう。
COYG
行きましょう!
COYG
宿敵とのダービーマッチでもあるし、今期で最も重要な試合じゃないでしょうか。
アーセナルキラーのケインが、例の問題で欠場だったら最高だったんですが仕方ないですね。