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【マッチレビューその2】18/19EPL アーセナル vs ToT(2/Dec/2018)北ロンドンはレッド!【マッチスタッツ、試合の論点】

18/19ノースロンドン・ダービー、レヴューエントリ前半につづいて、後半はマッチスタッツと試合内容について語っていきたい。

2007年以来初めてという後半でのNLDの逆転勝利で、アーセナルはリーグでToTをかわし同ポインツながらGDで4位に浮上。もし負けていたらと考えるとこの試合がいかにビッグマッチだったかがわかる。

しかしPLで12試合無敗(すべてのコンペティションで19試合無敗)をやってもまだ4位とは。トップ4フィニッシュはどんだけ難しいんだという。上位チームは強すぎである。



アーセナルのファースト11

予想どおりバック3で来た。今回はこの3CBがToTの攻撃をかなり無効化することになる。

スターティンで最大の驚きはエジルの不在。ぼくはプレヴューエントリで「エジルがいなければ事件」と書いたが事件が起きてしまった。

といっても、スキャンダラスな要素はないようで、背中をけがしたらしい。

タイミング的に仮病とかそういうのも怪しいかなと思ったけど、本人も試合後に健闘したチームを称えるツイートをしていたので、エメリにチームを外されてふてくされたうえでの仮病とかそういうことはなさそうだ。わかんないけど。

マッチスタッツ

ポゼッション6割、シュートは倍。まあ全般的にかなり押していたと見ていいと思う。

以下Arseblogより。

xGもほぼ圧倒。アーセナルの目覚ましいパフォーマンスはスタッツにも現れている。勝つべくして勝ったNLDであった。

試合の論点

「エメリによる素晴らしい変革」by BBC Sportsだとか、「エメリの文化的シフト」by Sky Sportsだとか、試合後のエメリへの称賛はとどまる気配がない。

それもそのはずだ。いまや懐疑派ですらエメリの仕事を認めざるを得ない。そのような文句のつけようのない結果をつぎつぎと出している。

この試合でも前半に先行されてしまったのは今回もまた同様だが(ToTの得点はどちらもレノのミスによるややラッキーなゴールと誤審によるものでどちらも不必要な失点だったという意味では「呪い」が継続しているといえる)、ハーフタイム以降で劇的に改善するというのもまたこれまでのトレンドを踏襲したものとなっている。

そして、今回はその後半でのカムバックがまさにドラマチックだったことは試合を観たひとには、あらためていうまでもないだろう。

前半の攻勢と突然の逆転

3-4-3(3-4-2-1)でスタートし、30分あたりに失点するまでアーセナルはかなりうまくプレイした。

ハイプレスとショートカウンターはToTの持ち味でもあるらしいが、アーセナルは彼らをはるかに上回るハイプレスとショートカウンターをかましつづけた。

開始1分に満たない時間にミキタリアンの粘っこいチェックからボールを奪ってショートカウンター。その1分後にはまたハイプレスからミスパスを誘いショートカウンター。序盤から中盤で囲んでボールを奪うシーンが何度も見られた。

ハイプレスでミスを誘いつづけては、イウォビとミキタリアンのインサイドFWと高い位置をキープする左右のWBコラシナツとベレリンがそれぞれワイドを攻略して、つぎつぎにチャンスをつくっていく。

試合全体では、アーセナルのタックルは25回、インターセプションは10回、パスブロックは15回を数え、ToTに簡単なビルドアップを許さない。

そして8分には、フェルトンゲンのハンボー(なにあれ笑)からペナルティでファーストゴールを奪うことに成功。

わりとその後もいい調子でプレイしていたにも関わらず、29分にフリーキックから藪から棒に失点してしまう。レノにはあのボールは防いでほしかった。。

その後に例の小競り合いを挟んで、32分にはソンのダイヴからペナルティ。何もないところからたった3分で逆転されてしまうという。それもまたアーセナルらしさ。

一気に気分がDAZNとしたと思いきや、その後もアーセナルはムスタフィが若干エキサイトしたりもありながらも、じつはそれなりに落ち着いて試合を進めていたのは、もはや前半に先行されることに慣れっこになっているのかもしれない。タフになったと喜んでいいのかどうかは微妙なところである。

後半エメリの采配

後半からいきなりふたりを替えるという大胆な策を取ってきたエメリ。この変更にはさすがに驚いた。ヴェンゲル時代にはありえない采配である。

イウォビもミキタリアンもたしかに最高のパフォーマンスではなかったが、前半だけで替えられてしまうようなパフォーマンスだったわけでもない。

それでもエメリは、ふたりのインサイドFWに替え、ラカゼットとラムジーを投入。オバメヤンとラカゼットの2トップの下にラムジーという、かなり攻撃的なフォーメーション(3-4-1-2)に変更してきた。

このフォーメーションの変更が功を奏したことはすぐにわかった。

ラカゼットとオバメヤンとふたりのFW、それに神出鬼没のラムジーがラインをリードすることで、アーセナルの攻撃は勢いを増す。

ホームサポーターの熱烈な後押しのなか、55分にはオバメヤンのゴールが決まる。これもユーゴ・ロリースが黙って見送るしかできなかったファーストクラスのファインゴールだった。

こうして同点に追いついた勢いそのままに、その後もアーセナルの攻める時間がつづいた。

アーセナルがこの時間に攻めつづけられた理由のひとつは、ToTはアタッカーの選手たちが疲労のためかだんだんとプレッシングの圧力が弱まっており、アーセナルのバックからのビルドアップを防げなくなっていったこと。

そして、逆にボールを持ってもアーセナルの積極的なプレスからパスミスを繰り返すようになったこと。彼らが苦しくなってきたのは、若干ラフなプレイが増えてきたことからも明らかだった。

そして70分にはムスタフィに変え、ゲンドゥージを投入。

エメリはToTがプレスできなくなっている試合の流れを見て、さらにバック4、4-3-1-2(4-4-2ダイヤモンド)へとフォーメーションを変更。さらに攻撃をプッシュすることに。

ポッチェティーノが試合後にマッチフィットネスについてぼやいていたが、それもまたフットボールである。

ゲンドゥージが入って4分後、74分にはややラッキーなかたちながらラカゼットが逆転のゴール。興奮のるつぼと化したエミレイツステディアム、その2分後にはトレイラがダメ押しのアーセナルでの初ゴール。。

84分にはフェルトンゲンが2枚めのイエローカードで退場となり、実質的に試合は終わった。

5点目を最後まで狙いつづけたガナーズは、最後の得点こそできなかったがチーム全体のハードワークで最高の結果を得たのだった。

エメリのサブスティテューションは、一貫して「攻撃せよ」「プッシュせよ」というメッセージでありつづけた。そしてチームは、ハードワークでエメリの期待に応えつづけた。

エメリはアーセナルのヘッドコーチに就任して以来、ボールを持ちたい、攻撃をしたいという信念を隠すことなく表明していたが、リヴァプール戦につづいてNLDという超本番で、まさに自分の理想をチームにインストールしつつあることを強烈に印象づけた。

バック3による守備の安定

この試合でアーセナルが素晴らしかったのは、ここまで11失点しかしていなかったチームから4点もぎ取った攻撃力だけではない。

エメリはボーンマスで、ウイングバックをよりプッシュできてワイド攻撃がはかどるバック3に好感触を得たのだろう。2試合連続で3CBを採用してきた。

トレイラもジャカもCBをフォローするチームで3CBでバックラインに人数をかければ守備が安定するのは自明であるが、同時にコラシナツとベレリンという攻撃が持ち味の選手(褒めてない)のストロングポイントを最大限活かせるというメリットが大きい。

今回はムスタフィ、ソクラティス、ホールディングの3CBでケインを中心にしたToTの攻撃を無力化したことが大きい。

前述のArseblogの記事によれば、今回ペナルティのxGを除いてアーセナルが許したToTのxGは「0.34」ということで、アーセナルが今シーズン喫したxGで最低をマークしたという。

つまり、この大一番でアーセナルはトップ6の強敵相手に今シーズンでもっとも安定した守備を見せたことになる。

そして一番影響が大きかったのは、ケインとアリにまったく仕事をさせなかったことだ。

この試合、ケインにはたったの5本のパス、アリには後半6本のパスしか許していないという。とくにアリは6本のパスのうち、4本は後半キックオフからのものだったというのだからいかに試合から消えていたかということ。

この試合、予想どおりジャカがきっちりマークを受けて、おそらく彼のタッチ数はいつもより少なかったのではないかと思うが、逆にこちらはケインにきっちりついて彼にポストプレイをさせない守備をしていた。何度か背中にびったり張り付いて一緒に倒れていたのはそのせいである。

モンレアルが復帰したり新しいLBを獲得するようなら、必ずしもバック3をいつも使うことはないだろうが、バック3が重要なオプションになっているのは喜ばしいかぎり。

オバメヤンの貢献

オバメヤンはこれでPLの得点ランク1位(10)に躍り出た。

彼の得点での貢献はいわずもがなであるが、今回は守備での貢献も称賛されている。

タックル5はアーセナルで1位の数字とのこと。

これまでオバメヤンは、得点以外はほとんどチームプレイに貢献しないという噂どおりの選手だという印象を持っていたが、考えを改める必要がありそうだ。

触るだけのゴール(tap ins)が多いのを当てこすりされていることへの反応のよう。まあ確かにPEAはごっつぁんゴール的なのも多いしな。

RESPEKはこれかな。HIP HOPはあんまり詳しくないのねん。どんな内容のリリックなんだろ?

納得のMOTMルーカス・トレイラ

PL公式、BBC、SKYと軒並みマン・オブ・ザ・マッチに選ぶ活躍をしたのがおれたちのルーカス・トレイラ。

オバメヤンの同点弾もラカゼットの逆転弾もしびれたが、この試合の最大の見せ所はトレイラの4点目ではないだろうか。

この試合でもトレイラは何度かシュートを放っているし、以前の試合ではシュートをポストに当てたりと、ここまでの伏線はあった。しかし、NLDのあの場面で初得点を決めるとは。彼は何か特別なものを持ってるとしかいいようがない。

ちなみにNLDで初得点した選手は、ニクラス・ベントナーやペア・メルテザッカーといった選手がいるそうだ。

もちろん守備貢献もいつもどおり。この試合もまた12リカヴァリーというえらい数字を残している。

コシエルニのワイフがスタンドから撮影したという動画。

ゴールした直後には涙を流していたという説も。。

トレイラ・グッド。

コラシナツが守備にも貢献

コラシナツもこの試合で目立って活躍していた選手だ。

オープンプレイから5本のキーパスはアーセナルでトップ、6本のボックス内でのタッチは全選手のなかでトップとのこと。

どっちも攻撃のスタッツである。たしかに序盤なんかはとくに何度も何度も左サイドをえぐってクロスを供給していた。イウォビに送ったマイナスのクロスは完璧に近かった。

このひと、攻撃だけさせてたらかなりいんじゃね?

しかし、彼がこの試合でよかったのは、PEAと同様に守備タスクをこなしていたところ。

ボールを持っていない局面ではしっかりと守備に戻っていて、ボーンマス戦やこれまでの左サイドでの奔放な動きから考えると、おそらく今回はそれなりの指示が出ていたのではないかと思われる。

コラシナツはスタミナに難があるという印象があるが、最後まで集中してプレイをしていたと思う。

乱闘シーンでももちろんかなり目立っていた。タンク最高。

 

アーセナルは、プレミアリーグではこれで3連続ドローのあと2連勝とまた復調のきざしを見せている。

正直いってぼくは、エメリのアーセナルがここまでやるとはまったく信じていなかった。リヴァプール戦もうれしい驚きだったのに、それ以上の驚きが待っていたとは。。

つぎのアウェイでのマンUに勝つようなことがあるとほんとうにトップ4フィニッシュを信じられるかもしれない。

エメリの改革はこれからもつづく。まったく目が離せないのである。

試合については以上。

人種差別行為があった件について

Arsenal v Tottenham: Spurs fan arrested after banana skin thrown

アホなToTサポーターがゴールを決めたオバメヤンに対して客席からバナナの皮を投げ込んだということで逮捕された。21世紀にもなってなにやってんだろうね。

アフリカ系をディスって、ToTにもアフリカ系はいるだろうに。想像力というものがないんだろうか。

ちょうどプレミアリーグでもこの週はアンチLGBT差別のキャンペーンをやっていて、みんなで差別主義にアンチを唱えていたのに台無しもいいところ。

そんなことがあったのと、それとこの試合では韓国人のソンがダイヴをやったということで(いや実際はかすってんのかもしれんけど)、redditでも一部のグーナーがソン憎きで韓国人ディスをやったらしい。

ぼくがその件に気づいたときは、一部のレイシスト発言は批難され、すでに多くのひとがアンチレイシズムを表明していて、うっかり口を滑らせたと正直に謝罪をするユーザもいた。

A sincere appeal regarding Son comments
https://www.reddit.com/r/Gunners/comments/a2eh6n/a_sincere_appeal_regarding_son_comments/

ここではたくさんの韓国人が自分だってグーナーコミュニティの一員だと、その他の国のグーナーに冷静になることを呼びかけていて、そして多くのひとたちがそれに呼応していて、ここは民度が高いなあと思ってしまった。

インターネット上では、ふだんぼくらは日本と韓国だととくに程度の低い罵り合いを目にする機会が多いと思うのだけど、当たり前ながら、人間の程度が低いのは日本人だからとか韓国人だからという理由じゃない。日本人でも韓国人でもクソはクソだ。

ダイヴをする選手はその選手を批難すればいいのであって、国や人種や肌の色をそこに持ってくる必要はない。

つまりトテナムホットスパーはいつもクソ!

以上。

勝ったぜ! COYG!

つぎの試合は木曜早朝のマンU。OTで勝ったらヤバいよ?



14 Comments on “【マッチレビューその2】18/19EPL アーセナル vs ToT(2/Dec/2018)北ロンドンはレッド!【マッチスタッツ、試合の論点】

  1. 最後の差別の話、とても心に響きました!!
    あなたの人間性が好きになったので、これまで以上にこのブログを応援します!!
    COYG‼️

  2. マンユナイテッド戦の後にそろそろ一度例のプロジェクト8-4のあれが見たいですね
    なかなか悪くない進捗ではないのでしょうかいや自分でやれと言われればやる気はあるのですが(白目)

    1. カーニングがやや詰まり気味なのも一因かもしれませんね
      letter-spacingを0.05〜0.07emあたりで設定するとさらに良くなる気がします٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

    2. あ・まじで?

      本文のletter-spacingは指定してないけど、本人的には現状でもつまりすぎな気はしないかなあ。見出しはツメてるけど。

      ガナ速さんの指定試してみたらスカスカでおれ好みじゃない。でもそのほうがみんな読みやすいと感じるのかな?

      てかガナ速てあのまとめのひと??

      デザインの問題じゃなくて文章のことだったら、そりゃあやまっとく。文字ばっかりだし、自分でも冗長な文章だと感じることはよくあるので。それがぼくの文章なんだごめんね!

      でもこれでもわりと改行をたくさんいれるようにして、文字ばっかな印象にならないように気をつけているんだよなあ。

  3. 大勝で喜ばしいのですが、エジル好きな私としては、一抹の不安が拭えない試合でした。
    果たして日曜日のオバミキイウォビラカラムの様に90(45)分間プレスをかけ続けるというタスクを課された時に、活躍できるのか?
    特に、後半のラムオバラカの三銃士は、プレスの強度だけではなく、相手からボールを奪う技術も高いです。
    一方、エジルはパスコースを切ったりスペースを埋めたりはしますけど、積極的に相手にタックルしたりボールを奪いに行く選手ではないですよね。
    相手からしてみれば、スペースは切ってくるけどボールを奪ってこない選手と、スペースを切ってきてかつボールを奪ってくる選手なら、後者の方が焦るし、プレー選択の自由度も狭まると思います。
    この試合のラムジーは今期のバストパフォーマンスに近かったですけど、それを考慮してもじゃあラムジーの代わりにエジルが入っていても勝てた?と言われると疑問に思ってしまいます。
    特にラムジーは放出がほぼ確なので、ラムジーと同じくらいの(守備の)強度があるアタッカーを見つけるか、エジルにボールを奪う意識まで植え付けるか、課題をなんとかしないと、今回のような強度が高いビックマッチは難しくなると思います。

    長文失礼しました。

  4. ベンゲルは疲労のマネージメントはほぼ考慮してなかったのでヴェジェリンが好調なのはそのせいもあるのかなとは感じます。休養たっぷりのはずのエジルが今期あまり輝かないのも懸念ですけど…。

  5. 気合の入ったベストバウトでした。
    個人的にはトレイラが本当に頼りになるのとチームとしてのプレスがこれまでで一番良かったと思います。
    個人的にはここ2試合のスリーバック&エジル不在を継続するのか興味があります。
    エメリがこの好調さを維持しつつ、どう戦術幅を広げるのか、興味が尽きません。
    いずれにせよ、最高のダービーでした。

  6. シンプルに最高!
    後半のドキドキ感はやばかった!
    ラムジーの活躍は嬉しかったけど、この試合の彼の貢献を見てると胸が苦しくなりました…
    ラムちゃん行かないでぇ(´;ω;`)ブワッ

  7. かつてのリバポのように相手が強豪のほうがいいサッカーをするチームになってきましたね笑
    シティ、リバポ、飴、まんう全部食らってやりましょう!

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