アカデミー/ローン戦略の失敗から
さて、このアカデミーやローンのストラクチャを改善しようという動き。アーセナルには当然早急な改善が必要なものだっただろう。
ここ数年でもアーセナルアカデミーから去って、ヨーロッパの大きなクラブから注目されるように大きな成長を見せている選手は何人もいるが、そもそもアカデミーとはそのような原石を磨いて宝石にするためにあるのだから、育成した選手がアカデミーを去ってからブレイクする選手が何人もいる意味を考えれば、クラブにいるときに正しい評価や正しい育成戦略が足りていなかったと考えるのは当たり前のことだ。
アーセナルがいまもっとも後悔しているのは、もちろんバイエン・ミュニックのセルジ・グナブリ。
彼は2015年にアカデミーからWBAにローン移籍したもののチームに定着できず、挙句の果てに当時のマネージャー、トニー・ピューリス(おお、活字にするのも穢れる)から「クラブでプレイするレヴェルにない」と不必要なまでの失格の烙印を押される。これが彼のメンタルに影響したことは否めず、アーセナルもまたその評価に少なからず影響を受けたことだろう。
彼はアーセナルに戻ってからも結局ファーストチームに定着できず、本人希望と云われるなかブレーメンに移籍した(わりと最近この移籍にはバイエンが裏で糸を引いていたって話しがあった)。
そして、グナブリのその後のとんでもない活躍は、フットボールファンなら誰でも知っている。
24才になった彼はTMではマーケットプライス€60Mと控えめな金額になっているが、2023年までクラブと契約を残す彼が実際にその程度の金額で取引されるとは誰も思っていない。
クラブだけでなくNTでの実績も素晴らしく、不毛なことではあるが、もし彼がいまアーセナルの選手だったらと考えると、ヴェンゲルさんの末期からここまでクラブがたどっている道筋はだいぶ違っていたかもしれないとも思える。CLの舞台でToT相手に4点ぶっこんだのがアーセナルの選手なら、アンフィールドで4点取ったアルシャヴィン以上のレジェンドだったろう。。
ぼくは個人的にエディ・エンケチアのこれからには大変に期待していて、彼がローン先のリーズでまともな出場機会を得ていないということについては、とても心配はしているけれど、以前のようにローン先クラブで出場機会がなかったからといって、選手を諦めるようなことがなくなろうとしていることにはとても安心している。
いまもしクラブがエンケチアを評価しない理由が「リーズでアピールすらできていない」のようなものなら大変に危険であるということだ。クラブはローン先の評価に惑わされず、選手の本来の素質・才能やクオリティを見抜く必要がある。
※リーズは1月にエンケチアがアーセナルに戻る(別のクラブにローンに行く)ことになるとも考えているという報道もあった。
仮にいま現在のようなローン選手に対するつぶさなチェック体制があれば、グナブリ、ベナセル、マレンのうちひとりくらいは失わずにいたかもしれない。それだけでもクラブにとっては大きな利益だ。
このアーセナルのローン戦略の新しいアプローチは大変に歓迎できる。
おわり
グナブリーのアーセナルキャリアはケガでした
1314にブレイクして、当時手強かったリバティのスワンズ相手にゴール決めて見せました
調子の上がらないオックスより序列が上の時もありましたからね
ケガで1415を棒にふったことが大きかった
ピュリスのふし穴はともかくアルビオンからオリンピック前もケガだった気がします
契約のタイミングでエジルとメルテのドイツ帰還のアドバイスもあり、
オリンピックでの活躍もあって(たしか当初完全なレギュラーじゃなかった)バイエルンがちょっかい出してきた
バイエルン報道がバッと出てすぐブレーメンと急遽合意
ホッフェンハイム介してからのバイエルンという当時から極めて怪しい動きを感じていました
ヴェラ等ほとんど有望株に買い戻しオプションやインセンティブつけているのに何らかの画策があったと考える方が自然だと思います
ドイツに渡った後でもアーセナルへの愛着を感じてましたので2~3年で戻ってくると思ってましたが
1314に18歳時点でのプレーぶりはセスクやウィルシャーなんかと比べても遜色無い才能を見せてました
現在に目を向けると、サカやマルティネリなんかはティーンネイジャーとは思えないすごいですよ