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エメリの評価でキャラガーとネヴィルがふたたび議論

絶対に勝たなければならなかったセインツ戦(2-2)後の『MNF(Monday night football)』で、ジェイミー・キャラガーとギャリー・ネヴィル、ふたりの名物パンディットが、解任前夜と云われるウナイ・エメリについてアツく議論をしていた。

エメリがAFCに来た去年の夏にも、このふたりの間でエメリについてアツい議論があったことはこのブログでも以前に紹介したとおり。

エメリが合わせるのか、エメリに合わせるのか。ネヴィルとキャラガーがウナイ・エメリを激論 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

マネージャーは「周囲に適応するべきか、あるいは周囲を自分に適応させるべきか」という点でふたりの主張は対照的で、いま振り返ってもなかなか興味深い議論だ。

この議論をより単純化すれば「アイディアリズム vs プラグマティズム」というか、フットボールチームのマネジメントにおける<理想と現実>という普遍的なテーマを含んでおり、この1年半のあいだウナイ・アーセナルを語る際にもしばしば言及されるトピックでもあった。ご存知のようにとくに今シーズンに入ってからのエメリは、保守的でリアクティヴなスタイルの「極端なプラグマティスト」として批判されている。

エメリがAFCのヘッドコーチに就任してから18ヶ月。現時点でこのふたりはエメリをどう見ているのか。



キャラガーのエメリ批判とネヴィルのエメリ擁護

Unai Emery: Jamie Carragher and Gary Neville disagree on Arsenal manager’s future

キャラガー「エメリは混乱を生み出している」

キャラガー:昨シーズンの最初の『MNF』を思い出すね。われわれはウーナイ・エメリについて議論したんだ。ギャリーのスタンスは「プリンシポー(原理原則・主義)に則ること」。わたしのスタンスは、いろいろなときに「適応する」マネージャーが見たい的なこと。

ウナイ・エメリはずっと適応していない。彼は混乱をつくっている。チームで混乱しているし(confusion in the crowd)、選手も混乱しているし、それにエメリ自身も混乱している。

サウサンプトンとの試合は、ほとんどウナイ・エメリの18ヶ月の総決算だった。

彼らが得点するのはグレイトなストライカーたちがいるからだ。そして彼らが何度でも失点するところをわたしたちは繰り返し見てきた。(※ソクラティスがゴール前でボールを奪われる映像を見ながら)バックからプレイしようとしてもあわや失点しそうになる。ほとんど毎試合で20本以上のシュートを打たれているし、毎試合フォーメイションを変える。週末のサウサンプトンでは彼は3つのフォーメイションを使った。

昨シーズンの始めからカウントして、彼はもっともたくさんの選手を使っているんだ。わたしにとって一番大きいのは、彼がハーフタイム前かあるいはHTで誰よりもサブを必要としているということ(※アーセナルは32回で1位。リヴァプールとシティはそれぞれ7回)。こういうのはボトムチームがやることで、泡食って何かを変えようと緊急事態にやることだ。

彼は4-2-3-1を主に使うことを好んでいるが、彼が使うフォーメイションを見てほしい。4-4-2ダイヤモンドやバック3など、いったいどれだけ変えるのか。わたしはそれを見ていて、アーセナルはどうなってしまうのかわからなくなってしまった。それがわたしが彼らが混乱しているという理由だ。

キャラガー「アーセナルのファンはまたやらかすのではと恐れている」

キャラガー:アーセナルのファンがエメリ辞めろとチャントしているのは、つまりアーセン・ヴェンゲルとのときを思い出しているからだと思う。

多少の違いはある。アーセン・ヴェンゲルの最後はもっとたくさん時間があった。彼はレジェンドでありたくさん勝ってきたから。でもアーセナルファンはいま振り返って、ヴェンゲルにあまりにも長くこだわったからこそ、PLの、あるいはおそらく世界においても、ふたりのベストマネージャー(※訳注:クロップとグアルディオラ?)を逃がしたと思っているのではないか。

それがサポーターからの激しい恨みつらみが出ている出どころだと思う。彼らはトッナムがマネージャーを解任するところを見ているし、あるいはマンチェスター・ユナイテッドも近々に、あるいは夏にはそうするかもしれない。彼らはもう二度と逃したくないんだ。

現時点で、わたしはウナイ・エメリがCLレヴェルだとは思わない。彼はほとんどELレヴェルのようだ。彼のグレイトなキャリアはある。しかし思うに彼はアーセナルの要求するレヴェルにはない。

8 Comments on “エメリの評価でキャラガーとネヴィルがふたたび議論

  1. 今のクラブで失敗しているからグレイトじゃないとか、今のクラブでは上手くいってたからグレイトとか、そんなのどうでもいいんですよね。

    どんな輝かしい経歴を持っていて、将来も他のクラブで素晴らしいタイトルをもたらす監督であっても、今、アーセナルでダメなら、それは解任に値すると思いますね。

    モイーズだってエバートン時代は素晴らしい監督だったわけで、彼が無能かといわれてもそうは思わない。
    でも、明らかにマン・ユナイテッドでは上手くいっていなかったし、それ事実だけで解任に値するんですよね。

    エメリが他のクラブでどれほど優秀だろうが、現状アーセナルでうまくいっていないわけで、そしてその立て直しもできそうにない(選手からの信頼を失っている)。
    たとえサッカーの神様がエメリに憑依して、明日から突然すばらしい攻撃サッカーの戦術をエメリが思いついたとしても、選手からの信頼を失ったら聞いてもらえないんですよ。
    戦術とかプレー原則とかそれ以前の問題で、今のアーセナルは組織としてまとまってないです。

    1. 毎回、こちらのブログを楽しませてもらってますが、今回もまたいつも以上に納得させていただきました。
      それだけに、今のおれたちのアーセナルの現状が悲しすぎです。
      あれだけ夏にときめいたのに。
      チームのシニアたちが愛想をつかせて出ていく前に、出すべき人を出したほうがいいに決まってます。

  2. 問題は「どんなCBでもアーセナルではヘマをやらかす」」ように、どんな監督でもアーセナルではヘマをやらかすかもしれないこと
    ユナイテッドはそうだった
    モイーズもファンハールもモウリーニョも悪い監督ではない
    彼らの場合は偉大すぎるファーガソンと、栄光時代の口うるさいOB、補強の下手なディレクターと理由がはっきりしている
    アーセナルは表面上うまくいっているように見える
    フロントは協力的で、選手は監督を支えようとしている
    原因は何だろう

    素晴らしいCB個人ミスが少ないはずだ
    けれど、アーセナルでは素晴らしいCBもクズになるとファンが決めつけている
    ガブリエル、ムスタフィ、ジャカは確かにミスが多いが生贄にされた
    そしてミスの多いソクラテスやダビドルイスを起用している
    コシェルニーは果たしてクズだっただろうか

    監督の戦術はノーマルだ
    特別優れているとは思わないが、劣っているわけではない
    練習場やロッカーでどう思われているかは分からない
    もし選手が監督のアイデンティティを鼻で笑っているなら誰が来ても同じだ
    選手がガンの可能性はあり、監督が原因の可能性もあり、そして少しでも悪い状況になるとクライシスになるファンが原因の場合もある
    負けてしまえばいい、というファンは、ヴェンゲルの時に「このクラブはCLをなくして危機感を持たなければいけない」と言っていた近視眼的な意見と似ていると思う

  3. ハイプレスをやらないのは今いる選手と合わないからなんだなぁ

    というかハイプレスしてもコシェがいないCB陣じゃ縦ポンでどうにかなっちゃうしホールディングチェンバースは国籍が違えばここにいないレベルの選手なんよねぇ

    セインツ戦の後半見てるとライン上げたらさらに悲惨な守備になったしミドルは打たれるものとして引いて守る選択肢しかないんだなぁ

  4. 僕はポゼッションに関してだけは、エメリは最初からやる気はなかったんだと思ってる。
    要するにファン向けのリップサービスだったんだと思う。

    しかし2年目に念願かなって4-3-3の堅守速攻をやるにあたって、低い位置でボールを回すサッカーに選手が適応できなかった。
    外ではポゼッションだの主導権だのと景気のいいことを言う一方で、選手には低い位置からロングパスを供給するコンセプトを徹底するのはかなり難しかったと思う。
    しかも選手たちは、ベンゲルのもとで「本当に」ポゼッションを追求してきた選手ばかりだった!

    どんな仕事でも指示は明確に、間違いようがないくらいにしないと部下は混乱する。
    まして一瞬の判断を争うフットボールの試合で、カウンター狙いを「自分たちが主人公になるサッカー」なんて呼んだ日にはコンセプトが伝わるはずがない。

  5. ネヴィルは自分がゴミカスだったバレンシアでクラブ史に残る仕事をしたエメリを悪く言えないみたいなのがあるんじゃないかと思ってしまう(笑)
    選手とのコミュニケーションが・・って話も、スペイン語できなかった自分の嫌な記憶もあるでしょう。
    キャラガーの言う通り、毎試合20本近く打たれてるのはまずい戦術のせいなのは間違いなく、だったらせめてこっちは25本打つ!ってチームだったらこんなに批判されてはいない気がします。

  6. いつも良記事ありがとうございます。
    やっぱり、アイデンティティを保てず妥協・現実に迎合したこと、そのパーソナリティの弱さがすべての根源のような気がしてきました。彼は確かに最初はハイプレスをやろうとしてました。PL初戦のチェンさんの記事でも、アーセナルが全チームで一番走ったって書いてありますし。ただ、特にエジルやオーバらへんでプレスのかかりが悪かったような(違うかも)。プレスが嵌らなくて、裏を怖がって下がるラインを上げようと指示もしてたようですし。
    ハイプレスをやりたいなら、前線のシニア選手に「死ぬ気でプレスしないなら試合に出さんぞ」くらい言いながらコーチングしないとだめでした。マネやフィルミーノはどれだけプレスに走ることか。アグエロだって指揮官のもとで生まれ変わった。

    今年はシニアたちの前に屈したのか明らかにプレスを放棄し、中盤省略になっていて、まるでクロップからコンテになったようです。バックからのプレイもエジルの件もですが、マネジャーがアイデンティティを曲げるとドレッシングルームのコントロールを失うというのはネヴィルの言うとおりでしたね。
    改めて、チェンさんのPLデビュー戦vsシティのレビュー記事はいま見るととても味わい深いです。「バックからのプレイは早急に改善せねば」とあるのに1年以上進捗はなく、さらにポジティブだったプレスまで辞めちゃってるんですから、これまさに後退。

  7. エメリ氏は今季は勝つ為のサッカーではなくサンレヒに向けてのアプローチしかしなかったですね
    高値で買ったペペを無理やり使い、若手をクラブ方針で使わされ、エジルを意味もなく干し残った結果がこの有様です
    エメリ氏は恐らく残り数試合ですがサンレヒは残りオーナーも変わらない以上マンUの後を辿る確率は低くないでしょう

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