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横浜Fマリノスのマネージャー、Ange Postercoglouをアーセナルのヘッドコーチにという声

今朝、Redditのアーセナル板、r/Gunnersをざっと目を通していたら興味深いサブを発見した。

とあるユーザがヨコハマFMのマネージャーをエメリの後任に激推しするという内容で、Ange Postercoglou(アンジ・ポスタコグルー?←通称調べる気なし)という人物についてアツく語られていた。

ぼくのTwitterのフォロワーのかたのプロファイルを見ると、たまにYokohamaFMの文字があったりするので、アーセナルのファンであると同時に彼らのファンのかたも多かろうということで、この興味深いサブをざっと訳してみたいと思う。

Ange Who? The head coach you never knew you (maybe) wanted at Arsenal… from r/Gunners



“Ange who?” 誰も知らない(かもしれない)アーセナルに来てほしいヘッドコーチ

ここに質問がある。

過去数年で、どのチームがベストで、もっともエンタテイニイングで、支配的なフットボールをプレイしてきたか?

バルセロナ、アヤックス、マンシティ、このあたりがこの質問に対する一般的に答えになるだろう。しかし、ここに間違いなくこのリストに値する、おそらくキミらが聞いたこともないチームがある。ヨコハマFMだ。

ヨコハマFMは、いまは日本のJ1リーグにおり、ここしばらくのシーズンはミッドテイボーを行き来しているチームだ。最後のタイトルは2013年の天皇杯。

ヨコハマFMは、日産自動車のコーポレイトチームとして発足したチームで、ごく平均的で平凡な選手たちのスクワッドであり、ステディアムには毎週2万人程度のファンが訪れる。

クラブは実際、特別なところがないチームではある、しかしだからこそ彼らのプレイを見たものは驚くのだ。過去2年の彼らを。

ヨコハマFMは、継続的にベストなプレイをしている。世界でもっとも電撃的で、抑えることが難しいフットボールをやる。

信じられないって? だったら彼らの過去2シーズンのいくつかのハイライトをググってどうぞ。おそらく最近の松本山雅戦が手始めにいいだろうと思う。

2週間前、ヨコハマFMはアウェイの山雅のグラウンドで1-0で勝った。すごいのは、79%のポゼッション、807本のパス、88%のパスアキュラシィ、相手より10本以上多くシュートを放ったこと。

このあたりのスタッツは風変わりに見えるかもしれないが、ヨコハマFMのファンにとってはこれが当たり前のことなんだ。現在のマネージャーが2年前にクラブに来てからは、ずっとこんな調子なんだよ。

Ange Postercoglou(アンジ・ポスタコグルー)がヨコハマFMのマネージャーになったのは2017年の12月。それ以前はオーストラリアのNTをコーチしていた。

ぼくが最初に彼のことが気になったのは、バルササポーターの友人のおかげだったんだ。

もともとは、ただの内輪受けジョークみたいなものだった。自分たちのチームがうまくいかないときにヨコハマFMを見るんだ。アーセナル(あるいはバルセロナ)がうまくいかないときに、アンジのチームが逃げ場になる的な。ジョークで見始めたら、いまやアンジの信者になっていたというわけ。

アンジはギリシャ生まれのオーストラリア移民で、ヨーロッパのチームを率いたことはまだ一度もない。モダンフットボールのなかではもしかしたら最高の隠れた素材のひとりかもしれないんだ。

だからここ数年は、アンジがヨーロッパのビッグクラブに発見されることを待っていると確信しているんだ。

2019年7月にヨコハマFMがマンチェスター・シティとプリシーズンフレンドリーで対戦してからこの考えはさらに急激に深まってる。

シティは新シーズンに向けてフルのチームでプレイした。ヨコハマFMはこの試合を支配したんだよ。58%ポゼッションで試合を終えて、シティの455本パスに大して607本。グアルディオラのチームは結局個人クオリティのおかげで3-1で辛くも勝ったのだけど、ヨコハマFMはこの試合を見ていたひとのこころを勝ち取ったんだ。

イングランドで云えば、セミプロレヴェルの選手たちで、ヨコハマFMはシティの良さを消していったんだ。コンスタントにハイプレスををこじ開けて、シュートはシティの13本に対して11本。

試合後にグアルディオラが、アンジのチームが自分がマネージャーとして対戦したチームのなかで、もっとも洗練されたビルドアップシステムを持ったチームのひとつだと認めたんだ。

だからポスタコグルーはアーセナルでやれないかな? ぼくにもまるでわからないけど。

彼のチームの結果は決してよくはないんだ。彼のいいフットボールのおかげで、チームは多くの時間で得点はできるのだけど(彼のディフェンスはオフサイドが取れない)、彼のプアな選手であっても生み出しているフットボールは素晴らしいものだ。

ポスタコグルーのヨーロッパのビッグサイドでの成功が疑われる理由のひとつは、誰ひとり彼のことについて話していないということ。もしかしたら、自分がこんなに執着してフォロウしているただのクレイジーなんじゃないかと思ってしまう。

彼は英語を話すマネージャーで、54才。7つのチームでのマネージャー経験がある(そのうちのひとつはオーストラリアのユースチーム)。

ぼくは、いつかアンジがヨーロッパの大きなリーグで見られないかともうずっと思っているんだ。そしていまやPLの最高レヴェルでやれないかと真剣に考え始めてる。

アーセナルは過去に日本からマネージャーを雇ってる。笑われながらね。そしてそれがその後どうなったかみんなの知るところだ。

もしかしたらこの歴史は繰り返されるのではないか。アーセナルにとっては新ヘッドコーチとしてほんとに奇妙な指名をするみたいな?

たぶんやらないよ。でもどんなことも起きるなら、ぼくは最低でも彼がアーセナルのショートリストに載るところがとっても見たい。

以上。すげえ急いで訳したので間違いはあるでしょう。

さて、なかなかおもしろい話し。

ぼくはJリーグのことはさっぱりだけど、このブログの読者さまでも、横浜FMはもちろん、このマネージャーのことを知ってるひとはいっぱいいるよね。実際どうなんですかね。

このサブの反応だと、このマネージャーをよく知るAリーグを見ているようなネイティヴオージーの皆さんは、わりと否定的。ただし、彼らは横浜FMのポスタコグルーを知らないようなので、違うフットボールなのかもしれない。シティとのプリシーズンはTVでもやってたから見ればよかったな。

この主張がきれいに結ばれているのが、やっぱりアーセン・ヴェンゲルさんの存在なんだよなあ。Arsen who?

もちろんAWはJリーグに行く前にリーグアン(モナコ)での経験があったということで、ポスタコグルーとは比較もできないのだけど、無名のマネージャーを大抜擢してそれが大成功という、アーセンとアーセナルの物語はやっぱりフェアリーテイルだよねっていう。

アンジ・ポスタコグルー。名前だけおぼえた。

 

おわり



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3 Comments on “横浜Fマリノスのマネージャー、Ange Postercoglouをアーセナルのヘッドコーチにという声

  1.  いつも楽しく読んでます。マリノスが出てきたので初カキコです。

     ポステコマリノスの特徴は攻守の積極性です。記事にあるようなシティを凌ぐようなパス数とポゼッション率は目につくのですが、それに加えて走行距離とスプリント数もリーグトップというくらいのチーム全体のハードワークがすばらしい。うまくいっている現在は、攻撃を見ればスペースを突く動きの連続、守備を見ればコンパクトなハイラインハイプレスでいいことばかり、こんなフットボールこそ、ペペやオーバのアーセナルで観たいなーとエメリ解任前はよく思ったものです。

     ただ、この前の川崎戦のゴールシーンについて、前線の選手たちが揃って「決まり事」「練習からやってきている」とコメントしてたように、そんな連携もこの2年の積み重ねがあってのこと。ポステコ1年目の昨シーズンは、守備位置の高さやパスサッカーは話題になったものの、チームとしてはまだ徹底できておらず、結果も降格圏をかすりつつの12位でした。そんな成績だと、アーセナルのようなエリートチームなら1年で解任でしょうから、そこが難しいでしょうね。コメントに「(彼は)ドイツやスペインのより小さなチームから始めるべき」とあるようにそれが正解じゃないかなと思います。

     それにしてもbut the football he is producing with pretty poor players is incredible.ってプアなマリノスかよ。

  2. マリノスは、世界一美しいサッカーをしてる。20年前のアーセナルのように。私はアーセナルファンだが、日本人としてマリノス監督がアーセナルに行くことに反対します。Jリーグの方が今のプレミアリーグより遥かにフェアで、スポーツ的です。ボス監督には、ベンゲル氏がしなかったこと、リーグをけん引しレベルを引き上げてくれることを願います。

  3. Fマリノスがとりあげられていたので、長文失礼します。

    ガナの試合見てると、やはりビルドアップというかボール回しの所で停滞してるので、最近はマリノスの試合を見るとそのモヤモヤが解消されます(笑)

    幼少から見ていた一昔?前のマリノスは、井原→松田→中澤→栗原みたいな感じで、フィジカル推しの代表に選ばれるCBや川口のようなGK等、まずは堅い守備をベースにしたチームというイメージでした(中村俊輔とかいましたけど)。
    そんなチームから海外に目を向けたらインビンシブル時代のような魅力的なサッカーしてるガナを見たら惚れるわけです。魅力的には今と真逆ですね。

    上の方のコメや、ブログに取り上げられる理由となったガナ板のスレなどにも書かれていますが、ポゼッションやパス数などオフェンシブフットボールは魅力的です。
    特に個人的に推し所を上げるなら、ビルドアップを含めて、足下へのパスよりも、スペースにパスを出して前向きに走りこんだ選手がフリーで受けられるようなパスの決まりごとと、ネガティブトランジションの速さです(ほぼゲーゲンプレスみたいなものですが、決まり事を作っていると思います)。

    ネガティブなポイントは、上のコメの方も言われていた戦術の落とし込みに時間がかかる。さらにこの2年で海外挑戦を含めてかなりの選手が入れ替わったこと。つまり戦術にマッチしない選手が一定数は出てしまうこと。
    特にCBはハイラインを敷くので、鈍足CBコンビではキツいのと、ビルドアップ能力が求められます。今のガナでは厳しいと思います。逆にトレイラのようなボールハンター系DMFは生きると思いますが…

    あとあまり触れられていないようですが、Fマリノスは(マン)シティフットボールグループの一員なので、選手リクルートは、そのデータベースから来てるようです。今期、ブラジル人選手4人を含めた海外選手は全て当たりを引いているので、フロント力(?)が低く、戦術と選手のマッチが上手くいかないと、それこそオーストラリア代表のポゼッションサッカー化に失敗したような評価を受けてしまうと思います。

    あと勿論欧州トップリーグでの経験は言わずもがな…

    個人的にはFマリノスでアジアを制してほしいですが、アーセン時代を回顧しつつ、モダンなアタッキングフットボールを目指すなら凄くいい監督だと思います(めちゃくちゃ偏見入ってます)。

    今週の土曜のJリーグ最終節は、Fマリノス対FC東京の1位と2位の対決(優勝決定戦)なので、興味本位でブログ主様も見てみたらいいと思います(笑)

    長文失礼いたしました。

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