もう明日で移籍ウィンドウがクローズするということで、移籍ニュースがさすがに慌ただしくなってきた。ざわざわしている。
さて現地時間で昨日、フラメンゴのCBパブロ・マリの獲得(ローン)が発表されたばかりながら、アーセナルではつづけてもう一件ローン案件が成立しそうだという。
それは、PLサウサンプトンのポルトガル人RB、セドリック・ソアレス(28)。RBだけでなくLBもカヴァーできるフルバックで、両サイドでフルバックが不安定なアーセナルにすればほしい人材だった。
彼はEURO2016でタイトルを取ったポルトガルNTのメンバーでもあったので、一時の評価はかなり高かったようだ。
昨日のオーンステインのTweetによれば、アーセナルへの移籍は24時間以内にダンというのだから、きっと明日を待たず今日には決まるのだろう。
Expectation is Arsenal will complete signing of 28yo Portugal full-back Cedric Soares from Southampton within 24hrs. Loan until end of season will earn #SaintsFC £5m inc full salary cover + put #AFC in pole position if they want permanent when free agent in summer @TheAthleticUK
— David Ornstein (@David_Ornstein) January 29, 2020
各情報によると、彼もまたパブロ・マリのようなスクワッドデプスのための「バックアップ補強」だということであるが、クラブからの正式発表の前に彼のローン獲得をめぐるもろもろを書いてみよう。気になることがちらほらあるのです。
なぜ今ローン? 半年後にはフリーになるセドリック・ソアレス
このセドリックことセドリック・ソアレスは、セインツとの契約が今年の夏まで。つまりあと半年でフリーエイジェントになる物件だ。
そしてオーンステインが指摘している契約条件は半年ローンで、アーセナルがセインツに支払う半年のローンフィが£5Mで本人のサラリー込ということ。『The Telegraph』によれば、このうちローンフィは£1M以下だとか。
ひとつ大きな疑問は半年後にフリーになる選手について、どういう理由、どういう力学が働いて「ローン」での取り引きが成立するのか。半年後にはサウサンプトンの選手ですらなくなるのだから、考えてみればおかしな取り引きのように思える。
ぼくはジャーナリストのジェイムス・ベンジのツイートで納得できたところがある。
Now appears more likely this will be a loan move where Arsenal cover Cedric’s wages and pay Southampton a loan fee.
All about flexibility for Sanllehi and Edu, this gives them a chance to see Cedric up close and if they like it they can pick him up as a free agent.
— James Benge (@jamesbenge) January 29, 2020
要するに、アーセナルは本契約の前に半年ローンのお試しで彼がチームにフィットするかどうか適応を確認したい。この半年で様子を見てよければサインするし、ダメならフリーエイジェントでもサインはしない。半年後の買取義務を受け入れなかったパブロ・マリのときと同じく、フィットしない選手を雇うリスクを回避したかった。それが残り契約半年選手を半年ローンする意味。
一方でセインツは、彼の残り契約は半年ですでにチームのプラン外(新しいRBも獲得済み)であり、契約満了まで彼のサラリーをまるごと負担してくれるクラブがあるだけでもありがたいという状況。サラリーを含む£5Mという条件ならさらにいくばくかの移籍金のようなものも回収できると。つまり渡りに船?だった。
アーセナルの希望条件はかなり自分たちに都合のいいものだが、今回はセインツののっぴきならない状況もあり、結果として両クラブの思惑が合致し取り引きが成立した。そういうことのようだ。たぶん。
本人希望はどうなのか。あるいは彼にもっといい条件を出す競合クラブはほかになかったのか。彼のような選手ならもっと出そうというクラブがあってもおかしくはないように思える。
そういったまだ気になることはいくつかあるが、この取り引きがまとまるなら、すべてのパーティが納得できる条件での移籍だったということなのだろう。
故障中のセドリック・ソアレス
ローンであってもセドリックのような選手をこのような条件で獲得できるのは、彼に引き合いがないからだ。そう考えるよりない。本人だって新しいクラブで半年テストを受けるような扱いは不本意だろうが、ほかに誰も手を挙げないのではしょうがない。そういう状況ではないだろうか。もしかしたら熱心なアーセナルファンなのかもしれないが(笑い)。
手を挙げるクラブがない理由のひとつとして、彼が現在故障中だということがある。すわ、キム・シェルストロームの再来か!?と色めき立つグーナーたち。。この事実をもってクラブの動きに疑問の声も上がっている。
彼はひざの故障で3週間離脱ということが先週アナウンスされているという。あと2週間。
これについてたしかに心配ではあるが、PLは来週から2週間まるまるウィンターブレイクに入ることも計算されている可能性が高いように思う。
たしかにバックアップのために取る選手が故障していては意味がないが(シェルストロームとかデニス・スアレスとかなあ)、試合のない時期に復帰の目処が立っているなら話は別だ。
理想的な状況ではないのはたしか。しかし、いい条件で補強をするには多少の訳ありは受け入れねばならない。そういう判断だろうと思われる。すっかり貧乏性が(笑い)。
また銭失いにならなければいいが。。
私もこの突然の話で最初に気になったのは、AMNの立ち位置です。
ベレリンのバックアップで飛び込んできた出場機会。
以前からのAMNのポジションに対するアピールに、自らの首を絞めないか危惧しておりました。
セドリックに目星がついた時、彼の売り時になると思います。
残り少ないシーズンの、残り少ない出場機会で、彼は存在感をアピール出来るのでしょうかね?
ジェフレーヌアデレードや、ニャブリみたいな系譜になるのか・・・でも成長時期に試合経験が詰めないのが最もよくないので、ローンに出してあげてほしいなあ。
序列としてはAMNのが上じゃないかなあ?セドリックは緊急事態要員なんじゃないかと。アーセナルは他のチームと違ってSBにケガ人が続出してもウイングをさげるわけには行かないので、SBのやり繰りが難しいチーム構成だと思う。ローンでユーティリティーを1人入れるのは、AMNの将来には悪影響ないように思うけど。