さてEL。今回のアウェイマッチでグループステイジの戦いは終了。もちろんアーセナルはすでにグループトップのフィニッシュを決めている。
勝敗が順位に影響を与えないこの試合を、いま最高に(最低に)フォームを落としているアーセナルがどういう使い方をするか。見ていこう。
CL→ELなクラブが決まる
おそらくはアーセナルのファンにとっても、実際この消化試合よりも関心が高いのは、UCLグループステイジの結果だろう。
おととい、昨日でELより一足先に順位が確定し、グループ3位フィニッシュでELノックアウトステイジに落ちてくるクラブも決まった。
- FC Salzburg
- FC Shakhtar Donetsk
- Olympiacos
- Ajax
- Krasnodar
- Club Brugge
- Dinamo Kiev
- Man U
以上8チームス。
いやな名前もいくつかあるが(またオリンピアコス)、とりあえず、RMやPSGといったメガクラブが落ちてこなかったのは喜ぶべきことだろう。
昨日の試合でELクラブがもっとも胸をなでおろしたのはグループBのインテルでしょうなあ。スコアレスでシャフタールとドロウ。グループ4位でフィニッシュした。
映像は観ていないが、どうもアレクシス・サンチェス氏のヘッダーがルカク氏に当たってノーゴールのようなシーンもあったそうで。それが入っていればシャフタールと順位は入れ替わっていたのだから、ほんとうにありがとうございました。
ということで、今年のELもタイトルを取るのは十分キツいに決まっているわけだが、顔ぶれ的にはノーチャンスとまでは云えない。そんなところだろうか。
くだんのザルツバーグのMFドミニク・ソボスライは、ライプツィグがCLに進むなら1月には彼らを選ぶ可能性が高まると云われているようである。そしてライプツィグはしっかりCLノックアウトステイジに進んだ。ファブリツィオ・ロマーノによれば、来週には本人は1月の行き先を決めるということ。
🎙Fabrizio Romano on @podcastherewego: “We will have Szoboszlai’s 🇭🇺 decision by the next week. Leipzig would be the easiest solution because they are in the same family with Redbull. Milan are always in contact. Arsenal have also been in contact for many years.” #AFC #ACMilan pic.twitter.com/uJnqg68wn2
— RouteOneFootball (@Route1futbol) December 9, 2020
本命はもちろんRBつながりのライプツィグ。そしてACミランも狙っていて、アーセナルも。われらは何年も彼のサイドと交渉をしているのだとか。
まあそんないい選手はどうせ来ない。がっかりするので期待はしないでおこうかね。
アルテタの試合前コメント「試合に勝ち始める。それが最重要」
昨日行われた試合前記者会見。オフィシャルサイトのトランスクリプトより。
フォームについて
(NLD後はどんな気持ち……)
このクラブで要求されることは最高に高い。われわれはいまリーグで期待する結果は出せていない。もちろんプレッシャーも高まっている。だが、プレッシャーよりも、われら全員の責任だと云おう。つぎの日曜にメイクイットハプンし、試合に勝ち始める。それがもっとも重要なことだ。
(プレッシャーにどう対処する……)
わたしはいつもよりハードにワークする。睡眠時間を削り、みんなを勇気づけようとしている。ポジティヴになれるよう、自分たちのやることを信じられるよう。それがわたしの状況に対するアプローチだ。
(マンUでの勝利からなぜにわれわれはPLで苦しんでいるのでしょう……)
おもに結果のせいだろう。おかしなことを云うようだが、われわれはマンUでやったときよりも、スパーズでのわれわれのほうがよほどいいプレイをした。マンUではペナルティで1得点し、1-0で勝った。ダービーではすごいパフォーマンスを見せたが、2-0で敗けた。もちろん試合に敗けたのだからいい訳はできないのだが。
そしてわれわれは取り組みにおけるひとつのことを事細かに分析するようなことはすべきではない。なぜなら、ほかにたくさんの要素もあるからだ。しかし、当然ならがわれわれはここに勝つためにいるのだし、最後に人々が見るのはそれ(結果)だけだ。
(プロセスは続けられそう……)
プロセスは続いてゆく。
ダンドーク戦
(ダンドーク戦について……)
まず日曜にカップを勝った彼らにおめでとうを云いたい。グレイトなアチーヴメントである。クラブ、コーチングスタッフ、選手たちにおめでとう。
彼らはエミレーツに来たときもとても勇敢なチームだったし、この美しいステディアムで恐れることなくプレイするのだろうと思う。われわれに困難をもたらすだろう。
(最近ずっとやっているようにピッチでのトレインをまだしていない……)
いや、その理由はホテルに直行したからであり、ロンドンでトレイニングセッションはやってきた。息抜きのために少しピッチから離れようかと。なぜならこの72時間でふたつのインテンスな試合があったから。
チームニュース
(ティームニュース……)
ここには何人かのキッズを連れてきた。そして何人かは置いてきた。たくさんの試合があるし、完璧なトレイニングウィークが必要だ。それがチームの利益になると思う。しかし明日はとてもコンペティティヴなチームでプレイすることになる。
(ロンドンに誰を置いてきたのでせう……)
全員は云えないが、彼らのうちの何人かだよ!
(トーマス・パーティ……)
彼は同じところをやってしまった。完全に同じ場所ではないが、以前と同じエリアだ。このあと数試合はアウトになる。
(彼の復帰を急がせるリスクをかける必要はなかった……)
彼はすごくよかったんだ。それに本人もとても自信があった。3度もテストし、症状はゼロだった。だがフットボールでたくさんの予期できないアクションがあるものだ。彼は転んで膝を打った。すぐに彼は似たようなエリアでストレスを感じ、ああなってしまった。
その後には少し時期尚早だったと云われるだろうが、わたしはそうは思わない。なぜなら彼はプレイには完全に問題がなかったのだから。
ベレリンのファウルスロウ問題
(ヘクタ・ベレリンのファウルスロウズ……)
それはとてもとても厳しかったと思う。われわれはPLにいくつかのイメジズを送ったよ。だってほかにもたくさんのそういう件があるし、もっとひどいのだってあるんだ。しかし彼らは決してそれをファウルにしない。もちろん今後も自分たちはちゃんとしたアクションをやろうとはしていくけどね。
サリーバについて
(ウィリアム・サリーバについて……)
空きがあれば、彼はもうチームとプレイする準備はできていると思う。フェアに云えば、彼はここ数ヶ月でどえらい進歩をしている。彼にはとてもトリッキーな状況だったんだ。以前に云ったように、彼の今後の道のりは考えている。私生活でも仕事でもたくさんのことが起きたんだ。
いま彼はいくつかの前進をしている。とてもハードにワークしているし、U-23でもまたプレイしている。いい試合だったよ。マルティネリも45分プレイしたし。だからそういう意味ではとてもポジティヴな日だった。
(サリバは1月にローンに出ていく可能性がある……)
いま話し合っているところだ。何がベストか。すぐに決めるよ。
オバメヤンについて
(オバメヤンを明日プレイさせるつもりはある……)
ノー。
(オバメヤンはPLでは外せない?……)
誰も外せないことはない。結局は試合に勝つための正しい選手を見つけなければならない。しかし忘れちゃいけないのは、オーバはこのクラブでやってきたことだ。何年も前のことじゃない。この数ヶ月でのことだ。
また彼がどんなふうにトレイニングし、振る舞い、どれだけ状況を変えたがっているかを観ている。そういった類のハンガーを見るとき、このチームで彼が持つステイタス、選手を助けることだ。このクラブのために彼はパフォーマンスをもたらしてきたのだから。
(オーバのモラルは落ちているか? そして彼をポジティヴにしておく重要性……)
聞いてほしい。今日も今週も、わたしが選手に見てきた試合後の反応やリアクションは、これ以上はできないほど誇らしいものだった。そのときどれだけキツかったかわたしにはわかるから。ダービーで敗ければ落ち込むものだ。しかしわたしが見たのは完全に違うチームだった。ファイトしたいチームであり、自分たちがやろうとしていることに大きな信念があり、自分たちをプッシュし、お互いにもっともっととプッシュする。
オーバはそこにおける中心人物のひとりであり、今日彼は元気よく歩き回っていたよ。それこそがわれわれがするべきアプローチのやり方だと思う。
(オーバはドレッシングルームでよく声を出すキャプテンなのか?……)
必要があれば、彼はそうする。しかし彼のチームへのエナジー、渇望、コミットメントの伝え方はいろいろだ。
4-3-3で選手が足りないの件
(あなたが望む理想的なフォーメイションと戦術でプレイできるチームをつくるのにどれだけ時間がかかると思う? またグループにほしいタイプの選手がいる……)
そのフォーメイション(4-3-3)で完璧にプレイできるようになる選手は何人もいる。ひとつには自分のやりたい理想というものがあり、一方では達成する可能性というものがある。コーチとしては、自分が持つもの、将来的にできることに適応せねばならないし、もちろん行きたいところに向かって進歩するためにワークをしなければならない。
同時にあるエリアでとても専門的にプレイできる選手をリクルートすることも必要。彼らがそこにいるかいないかは直近の問題であり、われわれが持つ問題のひとつでもある。
(5-6人というのは補強に必要な正確な数字なのか……)
ノー。それはリクルートだけではないからだ。まだ見られていないそこで成長できる選手もいる。彼らがそこでプレイするのを見られるのはこれから。ここにはそのプレイスタイルでプレイできないたくさんの選手もいる。だから、タイミングなんだ。彼らをコーチすることであり、彼らを正しいポジションで進化させ成熟させること。すべては少しづつだ。
シニアプレイヤーズとヤングプレイヤーズについて
(シニア選手たちはあなたからの信頼を感じていると思う?……)
わたしが彼らを選ぶときは、それはつまりそのほうが試合に勝つチャンスがあると思うから。われわれがデリケイトなときにも若い選手を使っているし、ファイナルズでも若い選手を使った。PLではシニアプレイヤーズが当然使われるというのは云い過ぎではないだろうか。
(シニア選手にプレッシャーをかけるためにもダンドークで若い選手にチャンスを与える……)
イエス。彼らはプレッシャーになる。ここ数ヶ月でも、いくつかのとてもいい例もあったし、いろいろなコンペティションでいつも同じ選手がスタートするわけではない。チーム、スクワッドのなかでシニアの誰かにとってかわる選手はいる。
パリで人種差別ふたたび
(パリの火曜の試合中にレイシズムが訴えられた件……)
とても驚いた。何が起きたのかは詳しくは聞いていないが、その事案のところは観たよ。しかしその後のリアクションや両チームが示した団結も観た。もしそういったことが起きたのなら、UEFAがしっかり調査をするだろう。だってそれはわれわれがフットボールにおいてここ何年もそういったことを避けようとして、取り組んできたのだから。それはとても力強いメッセージだったと思う。
(レイシズムの件で、もし自分のチームが試合中にピッチを出ていくことを選んだら、それは支持できる?……)
完全に。選手たちがそれが正しいことだと信じるのなら、わたしはそうするし、彼らの側に立つ。
以上。
今回の会見コメンツのなかにはいろいろ重要なトピックがあるが、ウィリアム・サリバだけ。
ぼくらは1月までにウィリアム・サリバを観ることはできるのか?
彼は昨日のU-23でプレイして終盤にイエローカード2枚でセントオフ。試合も敗けた(※この試合ふたり退場)。
だが、彼のプレイそのものはなかなかよかったそうである。最近はメディアやファンのあいだでもウィリアム・サリバの起用を求める機運が高まっているように感じる。
The only thing that William Saliba can do is to laugh at the situation that he is in – totally bizarre handling of the €30m man seen by most in France as the best defensive talent since Raphaël Varane. pic.twitter.com/b55CQ2PgVj
— Get French Football News (@GFFN) December 9, 2020
フランスでは「ヴァラン以来のタレント」と見られていたのにとGFFNのアニキもお冠である。
ここに貼られたラカゼットと一緒に出演している動画はつい最近アップされたAFC公式のものだ。「アーセナルのフレンチプレイヤー」をふたりで順番に挙げるコーナーで、ラカゼットから自らの名前を挙げられたときのサリバの苦笑いときたら。。
ラカゼットががんばって冗談めかした空気にしようとしているが、ぶっちゃけあまり笑えない。自分はまだプレイしていないのだから、アーセナルのフランス人選手としてカウントされるべきでないと彼は云っているのだ。帰属意識の薄さというのか、現在の彼の気持ちがとてもよく現れている。
いまそれをいくら云ったところで仕方のないことだが、今回のような試合こそサリバを起用するにふさわしい試合だった。若い選手は慎重に使うべきだとよく云われるが、こんなにそれに適した機会もない。責任もプレッシャーもない。
彼がローンで出ていくであろう1月までに、PLでプレイタイムを与えるよう訴えるファンもいて、まったく同感だが、さすがによほどのことがないかぎりは今月中にPLで彼がプレイするとは思えない。アルテタはむしろ彼をプレイさせたいような口ぶりだが、アルテタこそプレッシャーのなかでサリバを起用するような冒険はできないだろう。
逆にもし万が一アルテタが彼にPLでいくらかのチャンスを与えるようなことがあれば、大きな驚きだし、大歓迎だ。このチームにとって未来のないムスタフィをベンチに入れるくらいなら、いっそサリバを入れて、彼にいくらかでも信頼を示してほしいと思う。
No.10 のいるフットボールを見たいです。(エジルという意味ではなく)
スミス・ロウでお願いしたいのですが・・・
このまま ひたすらクロスなら、いっそ ジルーに帰ってきてもらいましょう。
1月に人気物件の選手はさすがにアーセナルには来ないだろうなぁ。噂のエリクセンはどうなんだろう…
サリバの事はアルテタが本当はどう考えているのかとても気になります。頭突きしたペペがしっかり謝罪したらELでスタートから使われたように、サリバにも試合で起用するという行動でアルテタが信頼を示してほしいです。