こんにちは。
今週のミドウィークはEFLカップ(カラバオカップ)。アーセナルはホームにリーズ・ユナイテッドを迎える。
4thラウンドでまだチャンピオンシップのクラブがいくつも残っていることを考えると、ここでわれらがリーズを引いたことはあまりラッキーではないものの、6戦無敗のいまの勢い(ムード)なら、なんとかしてくれそうな気はする。先月のカラバオカップ・ウィンブルドンを含めれば、われらは現在7戦無敗(W5 D2)というフォームである。
もっとも、カラバオカップはヨーロッパのないアーセナルにとっては、非レギュラーな選手たちがプレイできる数少ない機会ということで、リーグの試合とは大幅なスクワッドの入れ替えが予想される。
それでもアーセナルは一貫性を見せてこのフォームを維持できるのか、またふだんあまりプレイできない選手がレギュラーに名乗りを上げるのか。注目したい。
今日の試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「これまで観たことのないオーバになっている」
今回は試合前プレス会見なし? オフィシャルサイトにアルテタのインタヴューが掲載されている。リーズ戦のことは話していないようだ。
(金曜の夜はこのシーズンここまででもっとも完成されたパフォーマンスだった?……)
アルテタ:おそらくは。試合の始め方、プレイ、見せた自信、リズム、どのアクションでも効率があり、相手ハーフをどう攻撃したか。ゴールズも。おそらくは、イエスだね。
(4-4-2フォーメイションのラインアップだった件……)
彼らはあるやり方でプレイすることになるとは考えていた。そして選手は誰がもっともチームを助けられるか、選手間でいいまとまりがあるか考慮して計画した。あと選手次第。それをやったのは彼らだよ。
(いま選手とファンのあいだの絆が実を結びつつある……)
それにはまったくもって満足している。いまサポーターたちも、チームプロジェクトについて理解をし始めていることが見られるようになってきた。それはとてもうれしいことだ。結局われわれは彼らのためにプレイしているのだし、それをやるためには正しい意図を見つけねばならない。
選手たちもそのことを感じていると思うし、ゴールだけではなく、最初から最後まで正しかった。チームがエミレーツでそれをいつでも生み出すことができるなら、自分たちには非常にパワフルだし、相手にはとても困難をもたらす。
(PLでもっとも若いスクワッドを観客も応援している……)
それがボーイズには自信につながる。われわれのチームがリーグでもっとも若いというのはすごいことで、彼らはそれまで経験していなかったことを、大いに経験していくことができる。
だから、彼らがポジティヴであればあるほど、自信も築かれていく。選手が自信をもっていれば、より早くより良くポテンシャルを叶えることができ、それはいい空気しか生まない。いいムードのときにいい決断ができることはよくあることだ。
(近い年齢のスクワッドで絆があり、ともに成長ができてゆく……)
まったくだ。彼らは年齢の近いグループで親しいので、多くの同じことを一緒に経験し、それについてよく話すことになる。そこにシニア選手たちがいて、彼らをリードしなければならないし、その役割を担わねばならない。彼らが違うやり方も見せていく。
導くということは、誰かにやるべきことを伝えるということではない。わたしにとってそれはことばだけでなく、事実をもって人間を変化させられるということ。いまピッチにはそういった選手がいて、彼らは何かを伝えることができる。ほかの選手のある振る舞いやアティチュードを変えることができる。そうしたことが伝染していき、わたしにとってはそれがリーダーシップというものだ。
(オーバはベストフォームを見つけつつある……)
ゴールではなく、オーバがピッチで伝えていることだ。いま彼がやっているような伝達(transmit)は、わたしはこれまで観たことがない。ゴール以外でも、ゴールが決まったときのセレブレイションにも観られる。彼のランがあり、ボールをプレスするときの意図があり、動きのなかで彼がやること、リンク、試合のリード。それで彼はチームを変えている。おとなしいときの彼ではなく、ネットにボールを入れるときのような、そちらのオーバのほうがわたしは好きだね。
(彼のそうした進歩はどこから来ているので?……)
わたしにとってそれはクリック。クリックだ。彼が役割をうまくこなさねばならないという理解のコンビネイションだ。よかったこと、とてもよかったことがあって、2-3年前にあったチームでの彼の役割、クラブでの役割、それでは十分ではない。彼はもう一歩前進しなければならなかった。
同じことがラカにも云える。彼の伝達ぶりを観てご覧よ。ただやっていること、ただプレイしているだけでない、彼が何を伝達しているか。わたしには、それがとてもとても重要なことなんだ。
(舞台裏でオーバとラカはどれだけ真剣に責任を取ろうとしている?……)
それがわたしが向かっているところだ。たとえば彼らはピッチでだけでなく、トレイニンググラウンドでも同様にリードする。彼らがスクワッドのなかで3年前に担っていた役割があったとして、いまやそれは変わっている。
人間というものは、6ヶ月ごとに変わっていくものだ。みんな新しい自己がある。それはすごいことで、だから、われわれはとても早く適応できるし、マインドを操ってとても早く変えることもできる。彼らはそれをクラブの利益のために行っている。だが、それは間違いなく彼ら自信の利益でもあるのだ。
以上。
会見やインタヴューで、アルテタはよく“transmit”というワードを使うんだけど(日本語で「伝達」だとなんだかあまりいい訳に思えないのが残念)、まさにいまラカゼットやオバメヤンがピッチで見せているものだなと。とくにラカゼットの情熱的なプレイ。彼らの言外のアクションがピッチのなかの若い選手たちにも伝わっているし、観客にも伝わっている。TVで観てるぼくらにすら伝わってくる。それが伝染していって、いい空気をかもすという。ほんとに大事なことだと思う。いわゆる澤穂希イズムっていうの?
チームが悪いときは空虚に聞こえるアルテタのことばも、今回はいつも以上に説得力を感じた。ことばのちからは偉大なり。
アーロン・ラムズデイルのインタヴュー「イングランドに呼ばれたときは最高だった!」
土曜に、彼が古巣のAFCウィンブルドンの試合に訪れていたことは、本人のtwitterなどから伝わっていたのだが、クラブからインタヴューも受けていたという。
現役選手が、元所属クラブからインタヴューを受けるってけっこうレアでは。さすがクラブレジェンド。
What a place this is! Come on the Dons 🔵🟡 @AFCWimbledon pic.twitter.com/AR0WgtHg5h
— Aaron (@AaronRamsdale98) October 23, 2021
ウィンブルドンのオフィシャルサイトより。彼らは今シーズンから新しいステディアムに移動?したようで(Plough Lane キャパ9215人)、その話題も多い。一部を抜粋。
(ランボー、来てくれてうれしいよ。このファンタスティックなステイディアムを訪れてみてどう?……)
ラムズデイル:気に入った! 初めて来た。久しぶりに試合も観られて楽しんだよ! 結果はちょっち残念だったけど、懐かしい顔も観られたし、おしゃべりしたり新しいホームも見れた。すばらしいね! ぼくの父さんも来ていたんだよ。
(キミはシェフUとアーセナルでトップレヴェルを観てきた。この施設はわれわれをつぎのレヴェルに連れて行ってくれそうかい?……)
イエス。絶対に。ホームと呼ばれるところは、築いていくところであり、要塞にして、勢いを築く。Robboとみんなはそれをやってる。
(アーセナルではうまくいってるね。チームでプレイするようになって6試合敗けなし。でもウィンブルドンでの日々からすると、謙虚とハードワークが重要?……)
そのとおり。それだけだね。すぐに忘れてしまいがちなものだから。ぼくには、チームに残って、みんなに喜んでもらえるように毎週いいパフォーマンスをすること。それっきゃない。ここでもそうだったように、ファンとのつながりも愛している。でも彼らがチームを選ぶわけじゃない。もしぼくがマネジャーをハッピーにさせられれば。それをいまやっているところさ。うまくやってくよ。
(イングランドの件はみんな知ってるけど、すごい夏だったね。ホリデイに行くつもりだったんでしょ? いきなり電話があったとか?……)
そう! ぼくとパートナーはホリデイに行ってまったりするつもりだった。そしたらぼくがスクワッドに入ったと。人生でベストな週だったよ! 最高に幸せな男のホリデイだったと云いつづけてる! できればまたその一員になりたいし、スターティングになりたいな。
(ほんとに会えてよかった。また来てくれるかな?……)
いいとも!
いいとも!
ちなみにビックリマーク(!)が多いのは、演出じゃなくて原文にも!がいっぱいついているだけ。楽しげな雰囲気が伝わってくる!
それと個人的にウケてしまったのは、この新ステディアムが、今シーズンからいわゆるネイミングライツで「The Cherry Red Records Stadium」になっているという。チェリーレッドレコーズ。なんというおれの青春時代よ。
やっぱり試合後には、チェリーレッドを代表するような往年の名曲が流れたりするんだろうか。
これはなさげ。Ben Wattで“North Marine Drive”