こんにちは。
今シーズン、アーセナルのセンターバックのレギュラーとして大活躍のガブリエル。ベン・ホワイトとのパートナーシップはひきつづき良好で、トップチームのCBにも見劣りしないと云ってもいい過ぎでもないだろう(※現時点で失点の少なさはリーグ5位。トップ5リーグスでは19位)。
また彼のPLでのG3は、メインストライカーであるラカゼットのゴールと同じ。セットピースでは、フィジカリティを活かしてゴール脅威にもなれるという頼れる漢。
もちろん、若さゆえ、ふたりとも完璧というにはまだまだ荒削りなところは否めないものの、GKラムズデイルも含め、これからのよりいっそうの成長が楽しみなディフェシヴユニットである。
そのガブリエルのインタヴュー動画が、先日YouTubeで公開されていた。
この動画がアップされたタイミングは、先日のウォルヴズ戦の前。実際の取材はもっと前かもしれない。フランス語によるインタヴューで、30分ほどの尺がある。
今回はこれを紹介したい。
がんばって自分ですべて日本語に訳そうかとも考えたのだが、ガブリエルの完璧でないだろうフランス語→英語への自動翻訳→自分が日本語に翻訳、では精度に疑問もあるかと思い、ここは潔くr/Gunnres有志のサマリを紹介させてもらう。アーセナルに関する部分だけの抜粋ということ。
端折られているのは、ブラジル~リール時代や、家族のことなど個人的な質問。全部知りたいガビっ子のみんなは、オリジナルのYouTube動画をチェックしよう。
なお、彼の名誉のために、ビッグガビのフランス語はとても流暢らしい。リールからディナモ・ザグレブ(2018~)にローンされていたときに、英語がまったく話せず、フランス人選手たちに助けられているうちにフランス語が上達したのだとか。ブラジル人がクロアチアでフランス語を上達させるという不思議。
いずれ近いうちに、英語も同じくらい流暢になるんでしょうな。
では、Here we go.
ガブリエルのインタヴュー(2022年2月)
アーセナル加入前について
- エヴァトンに移籍間近だった。メディカルも受けていた
- ナポリに移籍する可能性もあった(元マネジャーのガットゥーソと接触)
- マンU移籍の噂もあったが、ガブリエル本人はその噂がほんとかどうかもわからなかった
アーセナル加入について
- クラブからの最初の接触はエドゥ。ガブリエルは、エドゥとの会話がアーセナル移籍を後押ししたと示唆
- アーセナルの興味があってから最初に話を聞いたのは、ニコラ・ぺぺ。ぺぺはクラブやロンドンの街についていいことしか云わなかった
- 移籍を決断した理由のひとつはPLでのプレイ
- アーセナルからオファーを聞いたとき、即座に「イエス。行きたい。ビッグクラブへ」
- アーセナル移籍の噂がたち始めてからはクレイジーな状況になった。そのときの自分は大して知られていないのに、アーセナルに加入してくれと毎日メッセージを受け取ることに
- アルテタとも何度も電話で話をした。アルテタからの信頼を感じた
アーセナルでのデビュー
- 自分はうまくやっていたので、スターティングスポットの競争は心配していなかった
- 加入当初から、クラブの雰囲気や選手たちの一体感といったよきヴァイブスを感じていた
- チームにはダヴィド・ルイスやウィリアンがいて、フランス語話者にもかなり助けられた
- イングランドへ来てもっとも難しいことはリーグへの適応ではなく、英語の習得
アルテタについて
- アルテタはとてもとてもいいひと。彼について悪く云えることはまったくない。いつも助けようとしてくれる
- 昨シーズンのアルテタには、ファーストチームの人数が多すぎたための困難があったと思う
- ガブリエルはプロセスを信じている。1~2年後には、トップチームに戻ると確信している様子。若いチームにも関わらず、その片鱗をすでに見せている。相手がどうあれ、つねに自分たちのプレイをしようとトライしている
- アルテタはハードワーカー。スピリットがみなぎっていて、試合中もチームがもっとよくなるようプッシュするために、つねになにか選手に伝えようとしている
- 昨シーズンはプロジェクトのスタートだった。新しく加入した野心と渇望ある選手たちもおり、ガブリエルはアーセナルが以前より強くなっていると感じている
オバメヤンについて
- 「オバメヤンはぼくのこころのなかにいる。ぼくらはみんな彼に残ってほしかった」
- 彼が退団する前には、さよならは伝えた
- 彼にはかなり感謝している。とてもナイスなひとだったのでよけいに残念。彼には大きなハートがあり、彼のことが大好きだ
- 11月になにが起きたのかは語りたくない。しかし、スタッフとオバメヤンのあいだでなにかがあった。それにはほかの選手たちは関わらず。彼が選手たちにリスペクトを欠いたことは一度もない
- バルセロナでは楽しんでほしい。健闘を祈る
個人的な目標など
- つぎのワールドカップでセレソンに呼ばれるよう、ひきつづきいいパフォーマンスをする
- アーセナルで可能なかぎり高いポジションへ行く。クラブをいるべき場所を連れて行く
- (アーセナルを超えるクラブはある?)すべてのフットボーラーはトップへ行きたいもの。しかし、いまの目標は愛するクラブであるアーセナルでタイトルを取ること
以上
どうだろう。当然ではあるが、アーセナルに対し前向きなコメントが多く、チームの現状にも自信を持っている様子。聞きたいことばを聞けたという気はする。
発言のなかで驚いたのは、エヴァトン移籍寸前だった件。これって周知だった? 思い出せない。
そこでメディカルも受けていたということは、一度は移籍で合意したということだろうし、アーセナルはよくその状況を覆せたなと。この話が事実なら(本人が云うのだから事実なのだろうが)エヴァトンの側からすれば、まるで選手を奪われたみたいなかっこうだ。いまのアーセナルでの活躍ぶりを観れば、エヴァトンのファンは怒り心頭かもしれない。
興味深い。
あとは、アーセナル移籍に関して、ぺぺの隠れたアシストがあったこと。ナイス。
ただ、いまぺぺに同じことを訊いたら、どういう答えが返ってくるかと考えるとちょっと複雑。ロンドンの街はともかく、アーセナルについては。。ウォルヴズでは逆転の立役者となったぺぺには、ほんとうにアーセナルで成功してもらいたいものだ。
それと、英語学習者としては、彼が英語の習得に手こずっているというのもとても興味深い。
彼にとって英語を身につけることは、誰もが難しいというプレミアリーグへの適応よりも大変というのだから、よっぽどなんだろう。
考えてみれば、ガブリエルはアーセナル加入からほとんどいきなりレギュラーでプレイしていて、たしかにリーグへの適応が問われたこともない気がする。スピードもパワーもPLのCBのスタンダードと比較しても遜色ない。海外から来て、英国フットボールに適応できず苦しむ選手も多いというのに。
くだんのredditのやりとりのなかでは、ポルトガル語話者にとって、フランス語と英語とどちらが習得しやすいかみたいな議論もあった。
ガブリエルがPLでDFとしてステップアップするためには、ことばの習得がカギだと云われがち。トミヤスも英語が使えることは、チームに馴染むうえではかなり恩恵を受けていそうだ。
今後ガブリエルが、公の場で英語で話す機会を見つけたら、気にして聞いてみよう。
おわる
パウリスタのガブリエル君も英語で物凄く苦労して、かつロンドン生活が合わなかったという話を思い出します
守備ユニットとしては歴代最強を目指せるメンツだと思いますんで、ホント末永くアーセナルに居てくれることを望みます!