ユルゲン・クロップの試合前コメント「ミケルを大いに称賛する」
アーセナルやアーセナルの選手たちについて、称賛するコメントをしていた。LFCオフィシャルサイトより。
(今シーズンのアーセナルは「違うチーム」になっている……)
クロップ:恐れながら述べよう。Wowだ。マジで。とてもいい仕事だ。時間が必要なのに誰も時間を与えてくれない。たしかに、われわれのすべてがそれにふさわしいわけじゃないかもしれない。なぜなら、時間を使うのにも賢くなきゃいけないんだから。そして、それこそがミケルがやっていることだ。大いにリスペクトすると云わねばなるまい。
彼らにはここ何年かすでにたくさんのタレントがいた。たとえばマルティネリ。わたしはかなり早くから彼にはエキサイトしていたし、彼はまさにわたしが予想していたとおりの選手になっている。
マーティン・オーデガード。わたしは彼がノルウェイにいた15のときに話しているんだ。世界中が彼を欲しがって、彼はレアル・マドリッドに決めた。わたしは彼の父親とテーブルに座っていたのを、まるで昨日のことみたいに思い出せる。みんながとてもワクワクしていた。そのあと彼は、何年か難しい年を過ごしたが、それはあんなふうにスポットライトが当たればふつうのことだ。そして、彼はあのとき誰もが期待していた選手になっている。
サカも。彼はプレイし始めた最初からとんでもない。
そしてジェズースだ。彼がマンシティじゃなくてもあんなにいいと誰がわかっていたか。No.9固定で、ラインナップのNo.1だ。もし彼が望まれたら。そしてそこにはミケルがいた。なぜなら彼はいっしょに働いていたのだから。
ジンチェンコも同じ。グレイトなことをやっている。ジャカを復調させて、トーマス・パーティは、みんながアトレティコでの彼がいかによかったか知っている。
ラストラインもいまやとてもよくなっている。彼らは、どうやって守りたいかやりかたを見つけた。ゆうべの彼らは、違うラインナップでプレイしても、それでもかなりのクオリティがあった。
若いチームだ。とてもエキサイティングなチーム。とてもうまくやっていて、彼らのいまのポジションはふさわしいところだ。
今回はわれわれがそこへ行く。もちろん、われわれは昨シーズンの試合のことは考えない。もうあまり意味はないから。彼らに問題を起こすようトライする。そう考えないと。楽しみだよ。
(「ようやくうまくいった」相手がリヴァプールにどうベストでプレイするか……)
われわれに対してどうプレイできるかわかったチームが、ベストではないときのわれわれとプレイするということだ。
ほかにも、何年もわれわれに対してどうプレイするかわかっていたチームもあるが、それでもまだうまくいかなかった。なぜなら、とくにわれわれがやっていたことは、ふつうではなかったから。ふつうにやっているときは、まるで「あー、やっとわかったのか」みたいに観える。ノーだ。われわれがベストなときは、問題を起こせる部分を示すこともできる。こことこことここ。
そうでないのは、つまり、われわれが相手がスペイスを見つけられないよう強いプレッシャーをかけるからだ。それがかけるリスク。仮に、トップレヴェルでプレイしていないときであっても、ギャップはまだある。そこで彼らがパスを通せば、今度はこんなふうに観える「やっと彼らも相手にどうプレイすればいいのか理解した」。違うんだ。そこはいつでもはっきりしていた。われわれがどんなシステムでプレイしようが、自分たちのプレイをする。
弱点のないシステムなんて存在しない。バック5だろうが、バック3だろうが、バック4だろうが、バックに誰もいなかろうが、そんなシステムはない。すべては自分たちがどうパフォームするか。わたしは「これが4-3-3で、彼らはそれを熟知している」と100%理解する。そういうことじゃない。そうではないのだ。
そこで自分たちが何をやるかであり、どれほどのインテンシティでやるかであり、そういう類のことだ。それがすべてを変える。4-3-3や4-5-1の守備で、どこにギャップがあるかわかれば、そこは動きで埋めるし、ギャップはほとんどないか、あるいはウィングがオープンなだけで、そこはまた動きで埋める。それが、やらねばならないプレイのやりかただ。
「ヨシ、これで完璧だ」なんて、われわれが頼りにできるシステムなどない。なぜなら、われわれは相手に対し、どうプレイするかわかっているから。そういう仕組みだ。彼らがふだんどおりにプレイし、われわれに問題が起きる。ほとんどの場合はチームはシステムを変える。アーセナルは、もうそれをやらないだろう。彼らは自分たちのやっていることを100%信じているし、それは当然そうだろう。
われわれはアーセナルに対しどう準備するかわかっているが、結局は、それを自分たちがどう実行するかだ。
(相手にプレッシャーをかけるときのフィジカル、あるいは自信の問題はある?……)
守備のためには勇敢であることが必要だ。われわれは、あらためてフルバックがいつもどおりの守備をするようになっている。われわれはフルバックを相手チームのフルバックにぶつける。それはグレイトだったし、われわれがボールを奪えば、それがプレッシャーになる。すべてよし。
もし悪いタイミングで、相手がこちらのフルバックのうしろにパスを通せば、フルバックは当然バックラインの彼がいるべきポジションにいないことになる。そうなれば、外野が「あんなふうに守ってはいけない」と云ってくる。そうだね、そのとおり。だが、われわれはこれを200試合やってきた。しかし、タイミングが悪ければ、それはできないのは事実。いつだってそういうことだ。チャレンジに遅れるということは、チャレンジはないも同然。そのようなすべての状況が同じものだ。それがフットボール。どうそれをやるか。
ときに、立ち止まるか、戻るか、あるいはタイミングを計らねばならない。われわれの場合、それについては話さない。去年100%やっていたようにやってほしい。今年はまだ80%だ。選手たちは100%のつもりでも、まだ97%かもしれない。だが、それは意識せず、そうした決断のときがあるだけかもしれない。
イエス。ものごとがうまくいかなかった。選手のなかには、早すぎるプレイを強いられたり、それに慣れていなかったり、若かったり、そうしたこともある。そして、突然によく訓練されたチームがうまくいかなくなったりする。ひとつは、「マジでここでプッシュアップしていいの?」みたいなちょっとしたことだ。
そしてもうひとつは、すでにここにある。プレッシングがうまくいかない。プレッシングにはコミットしていて、それをやっている。プレスをしなかったり、あるいはボックス周辺で守備のプレイだけをする。それもいいだろう。だが、事前のプランにはコミットしていなければならないし、それがワークするのは、全員が同じ考えを持っているとき。そこがちょっとした問題になっているかもしれない。選手全員がいま同じ場所にいるというわけではないから。それをやるのに同じ自信レヴェルがあるわけではないから。同じ問題に対して、みんなが違う解決策を持っている。
システムに関する話は、とても興味深い。問題はシステムやシェイプじゃなくて、それをどう使うか。それぞれの選手たちが動いて、どう弱点を補っていくか。彼のようなトップコーチがそれを云うと、説得力がある。
そして、これまで自分たちがやってきたことにもかなり深い自信を持っている。そりゃ当然か。
ところでリヴァプールは、先日のCLレンジャーズで、4-3-3がトレイドマークの彼らにしてはめずらしく4-2-3-1(4-2-2)のダブルピヴォット(2CDM)でプレイしたと話題になっていたばかり。レンジャーズのクオリティを考えれば、彼らがホームで圧倒したのも不思議はないが、その手応えをもってこの試合にも臨むのかどうか。リヴァプールこそ、何かを変えたがっている時期ではある。
アーセナルについては、ほかのチームと違ってリヴァプールに対してとくべつに何かを変えてこないだろうと思われている。ここまでのアルテタのやりかたを見ていれば、今回も当然そうだろう。トップチームには、プランAしかないの法則。
まあ、いずれにせよ相手より自分たちに集中しているという意味では、戦術的な裏のかきあいというよりは、ビッグチーム同士のクオリティのぶつかり合いのような試合になりそうに思える。
5-4といわず、10-9で勝とう。楽しみー。
しかし、このひともアーセナル大好きだな。。マルティネリを「世紀のタレント」と呼んでみたり、彼はしばしばアーセナルの選手をべた褒めしているが。今回はオーデガードまで昔を思い出しちゃってる。対戦相手の選手ひとりひとりにこんなにアツく話すボスはいるだろうか。
プレヴューエントリの前半は以上。
つづきは追って。
わし、ラムズデールをあんまり信用できないんですよね。昨シーズンより微妙だし。
ほんとにトップトップ目指すなら、彼じゃダメだ。ビッグマッチでは点取られる未来しかない、ベンゼーマにちんちんにされそう、とかね。