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ブライトンのレアンドロ・トロサールがアーセナル移籍へ

トロサール to アーセナルのまとめ【発表前夜】

現在の状況(1月20日金曜)

これを書いているいま日本は午前だから、英国の金曜朝はまだこれから。

アーセナルとブライトンのクラブ間、アーセナルと選手サイドですでに合意に達しているということで、金曜にはメディカルが予定されているという。それが完了し次第、契約書にサインして発表という流れだろうか。

これをアーセナルが急ぎたいのは、彼を日曜のPLマンU(H)スクワッドに加えたいからで、それには金曜には契約完了・選手登録をする必要があるらしい。

日曜にエミレーツで彼が登場となれば、かなり盛り上がるだろう。

移籍条件について。移籍金・給与・契約期間

まず移籍金は、総額£27mというのが定説になっている。

内訳は、各ジャーナリストたちの主張を総合するに、£20-21mの保証に、アドオン(インセンティヴボーナス)が£5-7mあたり。大きな差はない。

この移籍金が高いかどうかは判断が分かれるところかもしれない。彼のフットボーラーとしてのクオリティや年齢、それに契約は2023夏までで、あと半年だった。総合的に考えたときにどうか。

ブライトンは2024まで12ヶ月の延長オプションを持っていたようだが、クラブも売却希望、本人も移籍希望で延長オプションが行使されることもなかったのだろう。クラブは、彼の価値をキープしようとして仮にそれを延長したとしても、肝心の選手にクラブでやる気がないのだから、万が一売却に失敗すれば無駄なサラリーを1年払うリスクがある。おそらく、この状況ゆえにマネジャーもそれを望まなかった。

アーセナルは、残り契約半年で所属クラブが不要としている28才について、移籍金を下げるためにもうすこし時間をかけて交渉することもできたんじゃないかという見方もある。だが、結局こうなったということは、そこで下がる可能性ある金額よりも、取引のスピードを優先したのだろう。

アーセナルは、この冬すでにFelixとMudrykというふたりのメインターゲッツを逃していて、ウィンドウクローズまであと10日ほどしかない。シーズン後半に向けて、今月の補強は絶対に失敗できないのだから、この取引ではじめから多少の妥協はするつもりだったとしてもおかしくはない。

ブライトン目線では、Genkに15%のセルオンがあったということは、移籍金£27mのうち£4m程度はマイナスになる。アーセナルの当初の希望は£20m程度だったというので、ブライトンが総額£23mの利益で納得したのなら、そもそもお互いの希望はそれほど離れていなかったとも云える。

この移籍が速やかに成立したのは、アーセナルとブライトンは、ベン・ホワイトの移籍もあり、良好な関係があったからという指摘もあった。

給与については、Daily Mailのサミ・モクベルによれば£90kpwあたり。彼がブライトンで受け取ったいたサラリーが£40kpw(FBRefより)なのでおよそ2倍+。

これは正直ありがたいくらいの金額なんじゃないか。28才のピーク年齢で、彼くらいの実績があれば、今日日もっと多くを要求されても全然おかしくない。ちなみに、Mudrykがチェルシーで受け取るサラリーが£97kpwだそうで(The Athletic)。それはもうどうでもいいか。

契約期間については、チェルシー式に7年とか8.5年みたいなことをやるんじゃないかとハラハラしていたファンもいたようだが(笑い)、そうはならず、ノーマルな契約年数だった。

ただ、それもどうも諸説あって、3.5年、4.5年、1年延長オプションなど。前述した彼のエイジェントが述べている「4.5年+1年OP」というのが、当然公式見解に思えるが、ロマーノはわざわざ4.5年契約と報じたのを、あとから3.5年と訂正している。わからない。

ファンのあいだでは、彼が比較的高齢(28)ということもあり、短い契約期間のほうがリスクがなくていいと思われているようだ。それはたしかに。仮に契約が3.5年なら契約が終わるのが彼が31才の夏(12月に32才)になる。

アティチュード問題、年齢など心配な点

ブライトンでは新マネジャーのRoberto de Zerbiとうまくいかず。今シーズンもあれだけ活躍(PLでG7 A2)しているにも関わらず、シーズン中の退団を余儀なくされているという、彼のアティチュード問題を危惧する声もあるっちゃある。

だが、そこはアルテタらも当然わかっていることで、それでも彼を獲得するというのが、まさにそこが問題にならないと思われている証拠でもある。あの厳格なアルテタが、大丈夫だと思っているのだから。

それと、現在アルテタのアシスタントコーチをやっている“AirPodsガイ”ことAlbert Stuivenbergが、彼がGenkにいた時代のマネジャーだったということで、そこでも選手のキャラクターに自信を持っているかもしれない。

だから、その点については、われわれはあまり心配をしなくてもよさそう。

それと、ファンのあいだでもっとも議論だったのが、彼の年齢。28才。

12月の誕生日でまだ28才になったばかりだから、そこまで年長ではないのだけど、あのチームのなか、ユースプロジェクトのなかでは年を重ねているのはたしか。こういういまのチームだからこそ、フォーカスされる。

ただ、この話が公になってからは、彼の年齢を気にしすぎるのは馬鹿げているという論調が強まっているようにも感じる。ちょうどそんな意見を引用RTしたこのtweet。

ジェイミー・キャラガーのこれにはだいぶ笑わせてもらった。「彼は29になるまでは28。そういうものだから……」。これって、アーセナルファン発祥のミームってことでいいのかな? redditなんかで選手の年齢の話題になると、かならずやりとりが発生する定番ネタ。さすがに最近は観かけることも減ったけど。

あんまりみんなが28才28才ばかり云うので、ついにUKで「彼は28才」がトレンドに入ったという。ウケる。

まあ、年齢はいんじゃないか。いまピーク年齢がどんどん後ろに下がっている(長くなっている)という説もあるし、それこそブライトンで絶好調のララーナは34才とか?

なにより、いまの極端に若いチームのなかで、経験は貴重でもある。とくにアタッカー。

なんでも100%思い通りにはいかないのだし、彼の年齢については、いいほうに捉えたい。

わたくしの雑感

彼のチームでの役割など、そういう具体的なことは加入が決まってからにするとして。

まず、ぼく自身は何度かこのブログでも書いたように、基本的に彼のことはいい選手だと思っていたので、正直うれしい。これが最高にワクワクする移籍だと云ったら、さすがにそれはウソになるけど、全然問題なし。

移籍金や給与などの条件もまあ悪くないんじゃないか。移籍金はMudrykの1/3以下。もし、トロサールがああいう状況にいなければ、成立しない条件だったかもしれない。

すでに各所で指摘されていることであるが、彼のもっともいいところは、PL provenで適応のリスクが低いことでしょうな。

PLクラブで実績を残している選手なのだから、明日からでもすぐプレイできる。

外国から来る選手は、まずイングランドのスピードやインテンシティに慣れる期間が必要と云われ、場合によって最後まで適応できない選手だっているのだから、彼のような選手の獲得は手堅い投資だと云える。

それと、やっぱりアーセナルのシステムやスタイルに合致するというところ。あらためてハイライトリールを観ると、極小エリアで光るスキルがあって、カソルラとかシャキリとかああいう小柄なテクニシャンの系譜を感じる。

これまでの対戦でもわかるように、ブライトンはかなりポゼッションするチームで(※今シーズンPLのここまでの平均ポゼッションは奇しくもアーセナルと同じ56.8%でリーグ4位)、ブロック守備を敷くような相手にも慣れている。近年のアーセナルが、ぺぺやオバメヤンなどのカウンターが好きなアタッカーの使い所に悩まされたことを思えば、これは非常に重要なことだ。

それと、アルテタがかなり評価しているであろう、ヴァーサティリティ。基本的に彼は右足のLWだが、左足も右足と遜色なく使え、CFでもRWでも10でも8でもプレイできるというのだから素晴らしい。

いまのチームでは、彼がベンチにいれば、アルテタはほとんど初めて攻撃における戦術的サブを手に入れたことになるのかもしれない。流れを変えたいときや、ゴールを奪いたい局面で攻撃でプッシュしたいときに積極的に使いたいサブ。レギュラーにクオリティが見劣りしないベンチ。

また一歩チームの完成に近づいたという感じがする。

そうそう、この取引にはおもしろい効果もあるようで。

ブライトンはトロサールの移籍金で、チェルシーにCaicedoを売る必要性が下がるという。そしてチェルシーはさらに無駄金を使うことに。なんという復讐。なんなら、夏にわれらがCaicedoを取ろう。

 

早ければ、今日遅くに発表があるかもしれない。(まさかここからチェルシーはないよね?……)

楽しみ。

 

おわる



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2 Comments on “ブライトンのレアンドロ・トロサールがアーセナル移籍へ

  1. トロサールって右もプレーできるんですかね。なんかやりにくそうだった記憶があるけど。中央に置かれたときも左に流れることが多いし。なんにせよ、前線から降りてきてワンタッチではたくのが最高にうまいですよね。グングン抜いていくわけではなくて、周りとの連携で崩していくタイプ。ポジショニングはマルティネッリよりいい。

  2. ブライトンとの良好な関係は、近い将来を考えても素晴らしいものだと思います。
    脂ののった計算できる28歳との長過ぎない契約は、若い芽を摘むことも無いでしょうし。
    これで気持ちよくユナイテッドとの大一番に臨めますね。

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