ジンチェンコのゲイムメイキング。KT?
この試合の隠れMOTMはジンチェンコ。アーセナル公式では4人のMOTM候補にも入っていなかったから「隠れ」である。
彼が残した記録はアシスト1だけだが、マルティネリの2点めのプリアシストや、数字に現れない貢献がかなりあるだろう。
もうあらゆるところに顔を出すという感じである。サカのアシストをしたとき、彼がいたポジションは右のハーフスペイスでほとんどオーデガードの定位置。
最近は、ポゼッション時には、彼がチームプレイのイニシアティヴを取る機会がどんどん増えていて、オーデガードの役割がより攻撃にシフトするようになっているようにも感じるほど。
ちなみにこの試合のタッチは、オーデガードが90分で77、ジンチェンコが82分で110である。それだけ、ジンチェンコが多くボールに触れ、プレイに関与している。
アルテタも試合後に述べているように彼の創造性や意外性といったものは、このチームにとっては試合を経るごとにますます重要になっている。とくに守備的にプレイする相手に大して。
KTについては、もはやジンチェンコとどちらがよいかのような議論はファンベイスにも、もうほとんど存在しないように思える。
KTは(古典的)FBとしてとても優秀だし、みんな彼のことが大好きだが、アーセナルの現在のチームのなかで、LBとしてジンチェンコより優先すべきと考えるとひとはほとんどいなくなっているだろう。
ジンチェンコの役割はすでにLBというよりはCMであり、むしろ彼をジャカのポジションに入れて、KTがLBでいいじゃないかという意見もあって、それはそれでアリかもしれないとは思う。
だが、現状でマルティネリ、ジャカ、ジンチェンコのトリオはかなりうまくいっていて、ここにあえてKTを入れる必要性をアルテタはあまり感じていないのだろう。
今回残り10分でピッチに入ったKTは、完全にCMポジションでプレイしていたし、アルテタとしてはオーヴァラッピングFBとしてのKTにもさほど期待をしていなさそう。
現状では、KTのことを考えると、どうも悲観的になってしまうな。
ていうか、KTがダメならNTはもっと居場所なくね? 彼は先日シーズン後はアーセナルに戻ると語っていたようだが……
トロサール効果
シンプルなカットバックでオーデガードのゴールをアシストしたトロサール。
ジェズースの復帰が観えているいま、期間限定になってしまいそうだが、トロサールのフォルス9はかなりよいことがわかってきた。
彼はエンケティアよりも、前後左右ともっと柔軟なポジショニングをやるし、ミドフィールドに落ちていく機会はエンケティアより多いのではないか。
彼が頻繁に落ちていくことでミドルサードに数的優位をつくるやりかたは、アーセナルのポゼッションスタイルにかなり合っている。アーセナル対策で5MFのミッドブロックをやる、今回のエヴァトンのような相手にも有効だったはず。
また、左ワイドエリアに流れる機会が多くなればなるほどマルティネリもゴール近くでプレイできてうれしい。
相手が密集したエリアにあえて入っていることで、ワンタッチで予想外の展開ができるのも彼の強みだろう。
ここでべつにエディを悪く云うわけではないが、彼は基本的にはストライカーなのでできるだけチャンスのときにゴールの近くにいたがるのはしょうがない。そういうこだわりが薄い分、トロサールのほうがアーセナルのフォルス9には適しているのかもしれない。
今回のセレクションは、エディのフィットネス理由の可能性はあるにせよ、アルテタもトロサールの9にさらに手応えを感じていてもおかしくない。
ジェズースが戻るまで、今後のNo.9のセレクションにも注目しよう。あのようなパフォーマンスなら、つぎもトロサールが選ばれても驚かない。
この試合については以上。
こんばんは。いつも更新を楽しみにしています。
アーセナルの事でなくて申し訳ないのですが…
私、たまに入る音楽ネタのファンですw
自分が知らない曲がほとんどですが、いつもセンス最高!
これからも期待しています。