前回のPSV（H）の快勝で、華麗なるUCL復活を果たしたアーセナル。

グループステージの2戦めは、フランスのRCランスと戦う。アーセナルの今回のCLでは初めてのアウェイマッチだ。

最近はアーセナルでもケガ人問題がクロースアップされるなかで、この試合前のトレイニングではサカやトマス・パーティの姿が確認されるなど、ポジティヴなニュースもある。

ひとつ心配なことは、昨日スクワッドのフランスへの移動が天候トラブルに見舞われ、空港でなんと5時間も足止めされたという。おかげでアルテタの試合前プレス会見もキャンセル。これはさすがにみんな疲れただろう。ファンのあいだでは天候のことはある程度わかっていたはずだから、最初からEurostarで行けばよかったのになんて云われていた。影響がなければよいが。

試合をプレヴューしてゆこう。

アルテタの試合前コメント 「（VAR問題）われわれはまだ正しい回答を持っていない」

中止されたプレスコンファレンスのかわりに、アルテタは電話で（？）プレスの質問に応えたということ。律儀なひとだ。『football.london』より。

（パーティの様子は？……）

アルテタ：彼はこの2週間とてもいい回復をしている。この2-3日ではなんとかチームとトレインすることもできていた。これはわれわれにとってもいいニュース。

（彼がシティ戦でプレイするには明日いくらかプレイする必要あり？……）

わからない。この数週間での彼の回復はとてもよかったけどね。試合の流れによっては明日いくらかプレイするかもしれない。

（彼がいないのはどれほど痛かった？……）

彼はビッグプレイヤーであり、彼がチームにもたらすものをわれわれは知っている。彼はチームに必要なものを完璧に理解しているし、ケガのためミドフィールドではほかの選手を使う必要があった。バックでも彼は素晴らしく補完してくれるし、チームにオプションを与えてくれる。だから、彼の復帰は素晴らしいよ。

（サカはいかが？……）

彼は大丈夫。彼はよくなっている。大きなノックだったが、よく回復しているし、今日はチームともトレインしていた。

（このあとのシティを意識したチームを選ぶ？……）

まず知る必要があるのは、誰が起用できるか。それと選手たちのコンディション。先週は問題も出ていたから。彼が起用できるのはグレイトであり、決断は明日するつもり。

（先週末に起きたVAR事案であなたの考えは？……）

シーズン開始前にもそれについて大きな議論があった。誰もがこのゲイムを進歩させたいという正しい意図があるし、それを前進させるためのベストなやりかたを模索している。

だが、今シーズンすでに事案が起きてしまっているのは事実だ。それはPLだけでなく、ほかの国でも同様に。プレッシャーは増している。彼らにとっても簡単ではない。

どのクラブ、どのマネジャーにも簡単ではない。なぜなら、それがシーズン、あるいは結果にとても影響するのだし、危険なものだ。

（どうやってVARを使わせるか、レフにはもっとよいトレイニングが必要だと思う？……）

わからない。彼らが説明しているそのプロセスはとても論理的に聞こえる。しかし、あの熱気のなかで、ミリ単位のことを話したり、カメラフレイムのようなことを説明するのは、とてもとても違うものだ。

起きてしまったことは残念だが、現時点でわれわれは正しい回答を持っていないとわたしは思う。

（いくつか不利を被ってきたあなたならリヴァプールに同情する？……）

最終的にはふさわしい結果を得たいものだ。自分が毎日やっている仕事から取り除くことのできないエラーは最小化したい。みんながとてもクリーンで率直なゲイムにしようとトライしている。しかし、結局勝利への権利を得なければならないし、ルールが許す状況下でプレイしなければならない。そうならないのであれば、それは極めてフラストレイティングなことだ。

（ランスについてはどう思う？……）

とても感心している。彼らが去年タイトルに向けて行ったことは素晴らしかった。彼らのやりかた、彼らのホームでのフォームもある。今シーズンの彼らはいくつかの結果でとてもアンラッキーだった。彼らはホームでたったの1ポイントしか得ておらず（※訳注：実際は4ポインツ）、どうしてそうなっているのかわからない。

だから明日は大きなバトルになると思っている。十分承知している。われわれは選手たちにすべてを観せているし、明日はとても大きなテストになる。

（サリバはこの一年でどれほど重要になった？……）

彼の成長っぷり、彼のチームでの役割、彼のレヴェル、それととくに去年観せた一貫性を観れば、わたしはそこは際立っていると思う。彼の年齢であれだけのことをやっているセンターバックは、何人も見つけられないと思う。

彼の周囲にいる選手たちも称賛できる。彼を導き、守り、インスパイヤしている。そして、もちろん彼自身のクオリティだ。あのプレゼンス、フィジカリティ、バックラインのリーダーとしての落ち着き。われわれのようなビッグクラブでだ。おおいに称賛できる。

以上

 

イングランドでもいま話題が集中しているVAR問題について、アルテタも意見を求められているのは当然といえば当然か。ここまでのVAR事案によって被害を被っているクラブのひとつがアーセナルなのだから（これまでにPGMOLが謝罪したVAR事案の当事者としてはリーグ最多というわけではないようだが）。

それにしても、世の中これだけAI、AIって毎日お祭りさわぎなのだから、VARも人工的な知性にまるっとお任せできないのですかね。例の「Automatedなオフサイド」とかはいまどうなっているのだろうか。オフサイドコールが自動化されていたら、あのリヴァプールのゴールを取り消した誤審も起きなかったんじゃないの。

毎度のVAR事案を観ていても、人間がもうダメだろうという気がする。ひとは必ずミスをする。しかしPLみたいな巨大ビジネスでは、それを許容できるだけの余裕がどのクラブにもない。ほんの数ポインツだろうが、それによってシーズンの収入に巨額の差が出るなんてことはざらにあるのだし。

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