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【マッチプレビュー】23/24 EPL ToT vs アーセナル(28/Apr/2024)タイトルのために3ポインツ必須のNLD

ToTについて

彼らは夏のプリシーズンには日本に来るらしい。いま知った。ヴィッセル神戸と試合。33年ぶりの来日。Angeつながりもあるのか。これは正直、日本のToTファンがちょっとうらやましい。

さてトッナム。ここまでPLで32試合を消化し、60ポインツの5位。

ひとつ上の4位のヴィラより消化試合がふたつ少く、彼らと6ポインツ差なので、彼らにしてみれば4位フィニッシュのために、間違いなくここが正念場。天国と地獄が隣り合わせ。それは、われらもだいたい同じである。

だが、彼らがよりタフなのは、このシーズン最終盤の残り6試合で、アーセナル(H)、リヴァプール(A)、シティ(H)のトップ3との対戦をまだ残していること。この試合のあとは、チェルシー(A)だってある。もし、ホームで宿命のライヴァルにゼロポインツなら、残り試合に向けてダメージはそうとうにでかい。意気消沈。

トトナムといえば、今シーズンの序盤は、Angeのインストールした非常に積極的なフットボールで、だいぶ明るい未来を夢見ていたのだろうが、結局タイトルを争うアーセナルとはかなり差がついた。もっとも、それでも彼らもトップ4を競っている。チェルシーやマンUとは違う。現状はビッグ6でいうところの4番手である。Mate.

ところでAngeというひとは、Jリーグ経験があるというだけでなく、極端なハイラインや積極的な攻撃スタイルだったり、個人的にはなんだかやっぱりヴェンゲルさんを思い出さずにいられない。フィロソフィを感じる。(笑)がつくほうだけど。

やっぱり去年11月の彼らのチェルシー戦はすごかった。ふたり退場者を出してなお、この高いDFライン。伝説的カミカゼスタイル。いつまでも語り継がれるやつ。

今回は、彼らのトレイドマークであるこのハイラインをNLD用に変えてくるか、彼らのアプローチが注目されている。

グレイトな攻撃とプアな守備

彼らのシーズン全般のパフォーマンスについては、攻撃はいいが、守備に問題が多いという評価が多いようだ。

守備の弱さについては、PLにおけるここまでの総xGAが、リーグで12位(56.71)という位置。ボトムハーフ。それだけ相手に多くのゴールチャンスをつくられている。彼らのホームですら、12試合クリンシートなしということ。

ただし、実際の失点はリーグ5位(49)なので、多くのチャンスをつくられているわりには、ゴールは決められていないともいえる。失点は、本来はもっと多くてもおかしくない。

いっぽうの攻撃は、p90のゴールがリーグ6位(1.88)。xGもリーグ6位(1.73)。いまの彼らの順位なみ。ものすごく優秀ということもない。

彼らの攻撃の特徴的な部分は、リーグ2位の平均ポゼッション(61.5%:94.8パーセンタイル)でありながら、ダイレクトアタック/ファストブレイク(98.3パーセンタイル)もあるというスタイル。カウンタープレスの強度を示すPPDA(99.1パーセンタイル)もほぼトップクラス。

ボールは持つし、カウンターは鋭いし、ボールを失ったときのボールの奪い返しもあるアグレッシヴなスタイル。

なんで弱いの?

フォーム

彼らはシーズン開始当初はかなり明るかった。10試合敗けなし(W8 D2)。だが、その後は突然に5試合勝ちなしのバッドフォームに陥った(D1 L4)。そこから3連勝でフォームを戻したと思われながら、ここまで勝ちと分けと敗けを繰り返しまったく安定せず。12月末からここまで、PLで2連勝が1度しかない。

あの極端なプレイスタイルなら、当然の結果のようにも思える。そういうところもまた、ヴェンゲルさんがアーセナルの末期に結果で苦しんだことを思い起こさせる。

PLの直近6試合は、WLWDWL。ホームに限ると、WWLWWW。

ホーム・アウェイでみるといかにも安定していないが、ホームではいい調子。ただし、この6試合はすべてボトムハーフとの試合であった。

ホームでも、チェルシー、ヴィラ、WHU、シティ、ウォルヴズには敗けている。

ホームでトップチームに勝った試合は、マンU、リヴァプール、ニューカッスル、ブライトンあたり。※マンUをトップチームとしてカウントしていいのか最近はいつも悩む

<長いブランク>

彼らの最後の試合はニューカッスルにアウェイで4-0で敗けている。だがしかし、なんとそれは20日間ほど前のできごとという。

彼らが試合がなかったこの20日間でアーセナルはタフな4試合をプレイしていて、この差がパフォーマンスにあらわれるかどうか、非常に興味深いところ。

それにしても、PLはどういうやりくりをすればこうなるのか。

チームニュース

Pedro Porro and Richarlisonが復帰。

Ryan Sessegnon、Manor Solomon、Fraser Forster、Destiny Udogie、Oliver Skippがアウト。

今回は、Destiny Udogie(LB)の不在が彼らには打撃のようだ。

かわりにスタートしそうなのが、彼らがトミヤスのかわりに取ったEmerson Royal。

Ange Postecoglouの試合前コメント「この試合の重要性を理解している」

AP:(ファンがアーセナルのタイトル阻止を望んでいる)当然だろう。ファンがどう感じるか、わたしは指図しない。

われわれは、この試合の重要性を理解している。とくにホームで、最大のライヴァルと最大のダービーで上回られるわけにはいかない。それがもたらす結果を理解している。

それでも、これは自分たちがより安定してチャレンジしたいチーム相手に、自分たちのちからを測る試合だ。日曜は、それをやる素晴らしい機会になる。

Son Heung-minの試合前コメント「アーセナルはワールズベストのひとつ」

キャプテン。

SHM:ぼくらはとても若いし、まだちょっと経験不足がある。新しい経験で若いチームを築いているところだから。

何人かの選手にとっては、PLのファースト・シーズンでもある。だから、これはヨーロッパでもPLでも最大のクラブのひとつを相手にした自分たち自身へのテストなんだ。世界最大のひとつでもある。

ぼくは、自分たちのプレイのやりかたが非常に重要だと思う。自分たちのプレイにこだわろう。自分たちのゲイムに。これは、すごくすごくよいテストだ。

述べたように、これは世界のベストチームのひとつとの対戦だ。ぼくらには完璧な試合だ。選手なら、いつだっていいコンディションでプレイしたいし、世界のベストチームと対戦したいものさ。

予想スターティングだと、若さはアーセナルと変わらない。

Head to head

PL直近6試合では、トテナムはアーセナルにW2 D1 L3。

去年のこの対戦では、アーセナルが2-0勝利。アーセナルは8年ぶりというアウェイのNLD勝利。もし、今回もアーセナルが勝つと、NLDのアーセナル連勝は87/88シーズン以来。

ここしばらくのアーセナル低迷期は、彼らの優勢がつづいていたが、もしNLDで2年連続でアーセナルが敵地で勝つと、お互いの立場の逆転をよりはっきりとさせられるかもしれない。

前回の対戦

去年9月。エミレーツで2-2ドロー。ジェズースがチャンスを決められず、ジョルジのエラーから失点。勝てた試合だった。

【マッチレビュー】23/24 EPL アーセナル vs ToT(24/Sep/2023)ホームで痛恨のドロウ。自ら勝ちを捨てる | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

トテナムの戦術について by エイドリアン・クラーク

AFC公式サイトのプレヴューより。

AC:Postecoglouが繰り返し主張しているのは、彼のフィロソフィは揺るぎないということ。彼らは4-2-3-1のラインアップで、最も深くから素早くプレイしようとするポゼッションを基礎としたフットボール。スパーズの平均62%というポゼッションは、マンシティに次ぐものであり、アーセナルはある程度の時間をボールなしで過ごすことになるかもしれない。

オフザボールでの彼らは、バック4をハーフウェイラインまで圧縮し、スペイスを混雑させ、アーセナルのパスのリズムを乱そうとする。彼らの取り組みがうまくいけば、相手を苦しめることになる。スタッツ上では、彼らは守備アクションから8.8のパスごとにブレイクアッププレイをやる。これはリーグのベストタイの記録である。

もし、アーセナルがトトナムのハイディフェンシヴラインのプレスを切り抜けられれば、そこは露出し、脆弱になる。

PorroとUdogieの不在が、彼らのバランスに影響を与えるかもしれない。しかし、FWのエリアでは彼らは多くのタレントに恵まれている。

James MaddisonはトップクラスのNo.10であり、オープンプレイからP90でふたつのチャンスをつくっている。Brennan JohnsonとTimo Wernerは、カウンターで威力を発揮するペイスがあり、Son Heung-Minはいまも決定的なフィニッシャーでありつづけている。彼の今シーズンのコンヴァージョンレイトは28%と素晴らしい。

アーセナルの仕事は、トトナムのテリトリーの内側で試合をコントロールすることで、ホームの観客を黙らせること。3ポインツを得るためには、FWたちにできるだけ高い位置でクオリティあるサービスを供給する必要がある。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

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