23-24シーズン、PLの最終日。アーセナルはエヴァトンにホームで勝利。しかしながら、シティもマンチェスターで順当に勝利したため、結局最終日までもつれたPLタイトルは彼らの手に。あと2ポインツ、届かなかった。
シティは4年連続という圧倒的な記録でのリーグタイトルとなったものの、強すぎるチームの予想どおりの結果とあって世間はしらけムード。リーグ全体としては、彼らのタイトルよりもJurgen Kloppのお別れのほうがよほど注目を集めていたという。
もちろん彼らのタイトルは、非常に議論な115もの数のFFP違反を抱えながらだったこともある。フェアネスに疑義あり。ファンだって両手を挙げて喜べる状況でもないだろう。そこにみじんも後ろめたさがないのだとしたら、そっちのほうが怖い。
アーセナルに関しては、われらがタイトルを逃したことも世間一般的には祝福ムードである。アーセナルに優勝されるくらいなら、シティのほうがまだマシ。時代に新しい勝者があらわれることへの、妬みや嫉み。やっかみ。とくに、ロンドンのクラブのファンはみんなそうみたいだ。ライヴァルの栄光を恐れてる。どうにか阻止したい。そのためにはシティの優勝だって祝う。
おれは、いっそうアーセナルのことが好きになりましたね。
Arsenal 2-1 Everton: Gunners miss out on Premier League title
シーズン最終試合。キャプテン、マネジャーのスピーチ
フルタイムのあとのセレモニー。まずはオーデガードのスピーチ。
オーデガード:正直、いまぼくらはちょっとがっかりしている。この大きな夢に向かって長いあいだずっと戦ってきたから。とても惜しいところまで行った。
だが、同時にぼくは選手もクラブのみんなのこともすごく誇らしい。ファンもだ。
ぼくがここに来てから今日までのぼくらの進歩が、ぼくはとても誇らしく思う。すごい違いがある。ぼくらがこのクラブを変え、いまや皆さんみんながぼくらを信じていると思う。
休暇のあと戻って来るのが、楽しみで待ちきれないほどだ。みんなをもっとハッピーにするからね。それが目標さ。
ぼくらはいい波に乗っていた。去年よりも惜しかった。でも、ここからは休みを有効に使って、むしろもっと強く、もっとハングリーになって戻って来る。すべてを勝つためにプッシュする。
皆さん、ぼくはあなたたちがチームにしてくれたことには、これ以上感謝できない。アウェイ試合での応援は、まるでホームでプレイしているみたいだった。そして、ホーム試合はもう違うレヴェル。
これ以上感謝できない。愛してます。ありがとう。
キャプテンのスピーチにつづいて、ボスがファンにマイクでメッセージを送った。
アルテタ:すべてのことは、皆さんが信じはじめたから起きました。われわれがやろうとしていることに我慢をしてくれるようになり、理解をしてくれるようになった。
すべては、ここにいる素晴らしい選手とスタッフの功績です。信じがたいものだった。
これから、すこし休むことになります。考え、反芻し、そして願わくば、このチームをプッシュしつづけ、触発しつづける。
これで満足なんてしていない。なぜなら、これよりももっともっと求めているから。わたしたちは、いずれそれをつかむでしょう。ありがとうございました。
アルテタの試合後コメント「いずれタイトルを取る」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFC公式サイトより。
アルテタ:マンチェスター・シティのPL優勝におめでとう。われわれもトライした。多くのスタッツではシーズン記録にもなった。だが、ふつうそうした記録はビッグタイトルのためにつくられるもので、われわれはそうではなかった。
それが今日は心残りだ。なぜなら、われわれはみんなに特別なものをどうしてももたらしたかったから。
彼らがつくりだす雰囲気、どんなふうにチームと選手を応援してくれたかを見れば、それは信じられないものだ。少し悲しい日になったが、それを視野を広く見るならば、自分たちのやっていることをわれわれは理解せねばならない。もっとよくなれる。
これからは、一度立ち止まって、なぜこういうことが起きたのかを反芻する必要がある。自分たちの決断や、クラブとしての進歩。男子チームだけじゃない。これにはとても励まされる。
これから、われわれは牙を見せなければ。どうしても勝ちたいというのなら、もう一歩進むことだ。とてもアグレッシヴになり、とても決意し、相手よりもっとよくなれる道を見つける。
ファンはずっとすごかった。とても触発された。思うに、この選手たちのグループを違うレヴェルに変身させたのは、彼らだ。選手たちが自信を得て、尊重されていると感じ、愛情を感じた。
それはほんとうに力になった。ホームでもアウェイでも彼らは素晴らしく、今日みんなの前に立つことは喜びでしかなかった。
試合後の記者会見。AFC公式サイトより。
(シーズン最後となった感傷……)
アルテタ:まずなによりマンシティにおめでとうだ。彼らがやったことは信じられない。12月以降はわれわれも最高レヴェルのパフォーマンスをやってきて、それでもまだ足りなかった。それがこのレヴェル。
今日は複雑な気持ちがある。選手やスタッフのことは非常に誇らしい、彼らは限界までプッシュした。PLを勝つためになんでもやろうとした。しかし、残念ながら少し足りなかった。
ほしかった大きなプライズはもたらせなかった。彼らはそれがどうしてもほしかったことは観てわかっただろう。
(つぎのレヴェルへ行くこと……)
それしかない。これは2回めのシーズンだ。より覚悟があり、より野心がなければならない。自分たちの持てるものを使って、勇敢に限界にプッシュしなければならない。それがつぎのステップ。
(昨シーズンと今年はどこが違った?……)
云ったように、シーズンの重要なときに全員が揃っていたこと。それが大きな違いになる。
(今シーズン勝てなかった試合について……)
もちろんホームでのアストン・ヴィラ。前半で4-0にしておくべきで、そうなれば違うストーリーになっていたかもしれない。火曜に起きたこともあり、今日われわれがチャンピオンだったかもしれない。
差はすごく小さい。これはクラブを称賛すべきこと。なぜなら、いまわれわれが戦っているのはPLの歴史でもベストチームなのだから。
(PLを勝つには100ポインツ必要?……)
100ポインツ取ったとき、わたしもそこにいたのでどんなものかはわかる。何が起きたのか、レヴェル。そのレヴェルを誰かに教えてもらう必要はない。なぜなら、わたしはそこに4年いて、毎日そこにたどり着くためにやるべきことをやっていた。1シーズンだけでなく、ずっとだ。
われわれは、正しい道のうえにいる。正しい旅。急速な進化が起きていて、それは以前に観たこともないものだ。われわれは、正しい軌道のうえにいる。
ここからは、歯をむいてそこに噛みつくんだ。どうしてもそれがしたいから。
(夏ウィンドウの計画について……)
休んで、美しい休暇をとること。それがまずわれわれに必要なこと。全員が全力を振り絞ってやってきたから。休むことが必要だ。緊張から解き放たれ休めたら、考えはじめねばならない。
(いまどんな計画が動いている?……)
ひとつは、もっとも重要なことで、いかに選手たちを違うレヴェルにしていくかということ。それが、わたしの最初の仕事だ。
そのあとは、まだ足りなかった部分を可視化して、そうしたギャップを埋めるためにできることはすべてやっていく。
(勝つためにこのようなハイスタンダードが必要ということはコンペティションにとり健全?……)
このリーグの15-20年あたりを見れば、コンペティションは今日のようではなかった。間違いないチャンピオンだったよ。
だが、もうそれでは十分でなくなっている。それに、おそらくはわれわれはもっともっとよくなっているし、速くなっている。なぜなら、すごくうまい選手がいて、彼を追いかけなきゃならない、それで選手はよくなる。
われわれは、自分たちを憐れむことはできない。われわれは進歩している。これは信じがたいようなシーズンだった。だが、われわれはチャンピオンではない。それが現実だ。
(つぎのシーズンもスクワッドには同じ渇望がある?……)
わたしはプリシーズンでみんな揃ったときも同じ感じがした。われわれは何が起きたかを観ていて、選手たちは違うレヴェルに行き、もう一年いっしょにいて、何人かの大きな補強がスクワッドに大きな安心を与えた。どんなコンペティションでも、どこまでも行けると。
わたしは7年ぶりにPLを体験して、PLでしっかりとやれている。そのレヴェルを継続していかねばならない。
(選手たちのレヴェルはどれほど?……)
すべてにおいて、彼らの競いかた、将来の語りかた、自分たちができることの話かた、チームとして何ができるのか、わたしはそこに非常に信頼があると感じる。
彼らはとても覚悟があり、わたしがまだそういう感覚を持つ前から、彼らは勝ちたかった。どんな相手にも向かっていった。いま、わたしはそれを感じている。
(やる気を維持しようとすることでスクワッドにネガティヴ影響を与える?……)
そうは思わない。われわれはまだ勝とうとしているし、それがやる気だ。
(あなたは今夜なにをしますか?……)
いっしょについてきて、のぞいてみるかい? わたしの家族や友人も少し来ているから、彼らと夕食をとるつもりだ。そのあとは、スタッフや選手とも少し過ごす。
(リーグタイトルを取れるという信念について……)
もしわれわれが、自分たちのやるべきことをやるならば、そこに近づいていくはず。そして最後にはそれを勝ち取る。
いつかって? それはわからない。扉をたたきつづければ、最後にはかなう。
以上
マーティン・オーデガードの試合後コメント「トロフィまでは時間の問題」
悔しさのにじむ試合後のインタビュー。AFC公式サイトより。
オーデガード:勝てたのはうれしいし、ホームで勝ちでシーズンを終えられたのはよかった。でも、運に見放された。惜しかった。
ぼくらはずっと大きなステップを踏んできた。昨シーズンとくらべても、もっとよくなったし、もっと成熟した。リーグでの新しい記録もつくった。だから、ぼくらはたくさんいいことをやったんだ。大きなトロフィを勝つまでは、もう時間の問題。そのために毎日プッシュしていくよ。
いまはちょっとくらいがっかりしちゃってもいいかな。惜しかった。信じられないほどのシーズンだった。ぼくらが踏んだステップは去年よりももっと強いものだったと感じている。
ぼくは選手たちのこと、チーム、クラブ、ファン、みんなのことが誇らしく思う。ぼくらがホームとアウェイで受けたサポートは信じられないほどのものだった。
ぼくらは彼らのことを愛しているし、できれば来シーズンはカムバックして、祝うことができるトロフィをファンにもたらしたい。
カイ・ハヴァーツの試合後コメント「来年はファンが望むものをもたらす」
G1でシーズンを締めくくり。フルタイムでは涙も。もらい泣き。TNT Sportsの試合後インタヴュー。
“Sometimes it’s not fair in football but we have to accept it…”
Kai Havertz says he “feels sorry” for Arsenal fans and looks ahead to next season to “give them what they need”…
🎙️ @julesbreach
📺 @tntsports & @discoveryplusUK pic.twitter.com/ByOkOUThKS
— Football on TNT Sports (@footballontnt) May 19, 2024
(惜しかったです。まだ気持ちの整理ができない……)
ハヴァーツ:なんと云えばいいのか。アーセナルファンに申し訳なく感じている。全力をつくしたけど足りなかった。
(マンシティをここまで追い詰めた……)
2-3ヶ月前だったらグッドファイトだと云えたんだろうけど、いまは自分たちはもっといいものがふさわしかったと感じる。また来年やっていくよ。
(今日も逆転勝利したように、今シーズンを通してこのアーセナルのチームにはキャラクターがあると云われている……)
彼らはすべてに時間をかけたり、最初から簡単にやらせてくれなかったから。ぼくらはあらためてグレイトなキャラクターを見せた。
ぼくの意見だけど、フットボールはときどきフェアじゃない。でもフットボールは難しいんだということを受けいれないと。来年はアーセナルファンが望むものをもたらす。
(今シーズンのあなたのパフォーマンスは来シーズンに向けてどれほど自信になる?……)
そういうことは、いまは考えられない。いまはここにいるみんなと同じですごく悔しい。辛い。
でも、来年チームがもっとよくなることはわかる。もっともっとよくなって、全力でやっていく。いまはそれしか云えないね。
あと一歩だっただけに残念。。でも、チームが進歩し続けていることが救いです。
このブログがあることで勝利の喜びが何倍にもなりました。変わりもの(笑)の一員として、今後も更新を楽しみにしています。
今シーズンもブログ更新おつかれさまでした&ありがとうございました!毎投稿楽しみにしておりました。
来シーズンもアーセナル同様に本ブログも応援させて頂きます。
今シーズンもお疲れ様でした!アーセナルの応援を1年楽しめたのは、このブログも重要なエッセンスのひとつでした。あるようでないようなオフシーズンも楽しみにしています!来季こそは優勝!あとCLも!
ブログ、いつもありがとうございます!
115FCが明るみになった際、どんなことが起きるのでしょう。
カルチョスキャンダルのあと、しばらくセリエが低迷したのと無関係にも思えず、115が暴かれるのは良いことと思いつつ、プレミアリーグ全体が不人気になるのは避けて欲しいですね。。。
アーセナルVSシティの直接対決の内容と姿勢で、ここ3年での進歩が詰まっていますよね。
2年前「バスを止めてちゃんと守れるぜ」
昨年「今度は競えるぜ」
今年「試合展開をコントロールして打ち倒せるかもだ」
シティサポですが、ドバイ後のアーセナルは固有結界かというくらい半端なく強かった。
ペップシティではギュンドアン後のケミストリー(3人以上の連携とか)がほぼ見られなくなってて、卓越した個の2人くらいのスーパープレイとかで点取っているけど、アーセナルにはそれが有る。
ウーデゴール、トーマス、サカ、ホワイト、ハヴァーツ。羨ましい。
そして守備面でも敵陣での強烈なプレスと自陣でのリトリートでの堅牢さが有る。
マジでバイエルンを打ち倒すと思っていたよ。。
継続性と、後はバランスを無視してでも同格を倒し切るアクセルとブレーキバランス。(レアルはきっとココが凄い。勝負どころで取り切っちゃう)
それがアーセナルに足りなかったけど、前途は明るいよ。115件のことは気にせず、自軍をマジ誇っていいと思う。
ポルトとバイエルンに苦戦したこと、固有結界感が勝負どころで出せないバイブス。そのへんこそ修正ポイントなんだろうね。ライバルサポですが、本当にGoodTeamでした。
115サポが115件のことは気にせずとか言うなよ
ライバルクラブのファンのひとにコメントもらうのはけっこううれしいですね。
ありがとう!
今季もありがとうございました。
来季こそは!
さて、終盤一番面白い試合をしていたのはクリパレでした。
来季は大注目でみていきたいと思います。