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【マッチレビュー】24/25 カラバオカップ アーセナル vs ボルトン・ワンダラーズ(25/Sep/2024)ワニエリ2ゴールで快勝

試合の雑感

終わってみれば、なんだかフレンドリーみたいな試合だったように思う。相手ボスも試合前から、「アーセナルに勝てるチャンスはほとんどない」みたいにとても正直になってしまっていたし、ボルトンのチームにもそもそも闘争心みたいなものはあまり感じなかった。

まあ、アーセナルにたくさんゴールが入ったので退屈な試合ではなかったけど。

ただ、そんな試合でも気づきはいくつかあった。

ワニエリはさすがによかったな。右8のオーデガード役をしっかりとこなした。ボールを持ってもとても落ち着いていて、パスを出すのか、自分でボールを運ぶのか判断がつねに的確。あのポジションの選手に必要なスキルを持っている。

それと攻撃のセンスも。いわゆるゲイムメイカータイプは自分でゴールをあまり決めない選手もいるが、彼はユースチームでもそうだったように自分でゴールを決めに行くタイプ。

今回の彼のふたつのゴールもそれをよくあらわしている。スターリングのクロスにジェズースとともにゴール前に走り込む動きは、オーデガードっぽくないものだろうし、2点めも相手のエラーから高い位置でボールを奪って、瞬間的にはいかにも誰かほかの選手にパスを出しそうなシーンではあったが、結局自分で行ってちゃんと決めた。それでよし。

今回の試合とゴールで、彼もまたファーストチームでプレイする自信を深めたことだろう。アルテタが今回の彼のプレイを観て、さらに彼に信頼を寄せるようになってほしいものだ。

カラフィオーリ。彼はLCBでスタート。62分にビッグガビが入ってから自分が70分に交代するまでは、LBとしてプレイした。

彼がアーセナルでCBとしてプレイするのを初めてじっくりと観たわけだが、これが非常によかったなと。彼はボローニャでFBからCBにコンヴァートされたあとにブレイクしたというだけあって、とてもCBがしっくりしていた。前半には、トランジション時に相手のFWを前に出させないよう、身体をつかってしっかりとブロックしていて、CB仕草が身についていると感じたものだ。CBらしい身体の強さと大きさもある。今後、もしCBになにかあっても、彼がいてくれれば安心できそうである。シティでの堂々としたプレイといい、アーセナルはほんとうによい選手を獲得した。

スターリングは、アーセナルで初めてスタート。彼にはいい機会になったろう。が、いまのままだとこのチームのなかでPLでスタートを競うような存在にはまだなれないだろうか。全盛期の彼なら、サカともポジションを争えるほどのクオリティを見せていただろうに、それを考えるとまだまだ物足りなさは否めない。

今回は惜しいショットもあったし、ゴールをひとつ決めているが、あのゴールはいわゆるこぼれ球を押し込んだごっちゃんゴール。彼には、アタッキングサードでボールを持って前を向いたとき、個人でもっとコンスタントに相手DFの脅威になれるようになってもらわないと。左サイドで何度も1 v 1の機会はあったもののドリブルの記録は0/3である。予測不可能性。

この試合を観ながら、彼の今年の一年ローンを終えてアーセナルが高い給与を払ってでも彼を欲しがるか考えてしまった。もちろん、そのことを考えるのはまだ早すぎるが、いずれにせよ彼も望んでいるだろうPLでのプレイ時間がほしければ、よりステップアップが必要になる。まあ、彼もこれからだろう。

MLSは、Inverted FBとして概ね無難なプレイをしていたと思う。ピッチ中央の狭いエリアでもつねに落ち着いていたし、ワニエリの最初のゴールでは、彼のチャンネルに出したスターリングへのスルーボールが起点になった。あれはよかった。

彼がひとつやらかしたと思うのは、ボルトンの唯一のゴールシーン。あそこはアーセナルが彼らをゴール前に押し込んで一方的に攻めている時間で、彼の不用意なパスを奪われたところから相手のカウンターが発動。最後に残っていたジョルジーニョは相手FWに簡単にちぎられて万事休す。独走を許し失点。クリンシートを逃した。走れないパパーイを最終ラインに置いてはいけませんねえ。16才GKも責められない。

あれはたしかにたまに観る光景ではある。問題は、ボールが奪われた瞬間は相手のほぼ全体が前を向いているということだろう。すぐになんでも選べる。いっぽうボールを奪われたほうは多くが後ろ向きになる。あれは悪いトランジション。あのMLSの不用意なパスをいまのファーストチームのレギュラーの誰かが試合でやるかと問われれば、おそらく誰もやらない。と考えると、MLSの未熟なミスということなんだろう。あれも彼の経験や学びにしてほしいと思う。※彼は今日誕生日らしい。18才おめでとう!

あとは、せっかく5ゴールも決めたので、ここはジェズースやマルティネリに決めたほしかった。とくにマルティネリ。20分のプレイだったが、何度も左ワイドで1 v 1 の機会もあったし、見せ場もあった。しかしショッツはゼロ。この機会を自信回復に使えなかったのはちと残念だった。

今回はユース選手がたくさんプレイして、なかでも16才GKのジャック・ポーターが注目されているが、試合中ハートウォーミングなシーンがあったのは気付いただろうか。

74分、相手の攻撃の場面で、ビッグガビがポーターとの連携でそれを防ぐと、ガビがスタンドにGKへの拍手を促したのだよね。あれ自体は、ふだんのチームなら何でもないGKのふつうのプレイだったろうが、今回はそれがまったく慣れない大舞台でプレイすることを強いられた16才GKだった。いかにも先輩が後輩を思いやる素敵なシーン。アルテタも試合後シニア選手のメンターとしての役割のようなことに触れていたが、まさにそれがよくわかる光景だった。おれの心はあったまったよ。

 

この試合については以上

アルテタ「わたしはシティにいたんだから何でも知っている」

しつこく“dark arts”批判がらみの件で。シティの試合後コメント?であろう、さらなるアルテタ発言が話題だった。

プレスにdark arts戦術について問われたミケル。

アルテタ:以前わたしはシティに4年間いた。すべての情報を持っているし、知っている。信じてほしい。

カード覚悟でカウンターを止めるタクティカルファウルなど、シティこそdark artsメソッドを戦略的・意識的に選手たちにやらせているクラブ。そして、ミケルはアシスタントコーチだったものとして当然そのことを知っている。よりによって、彼らにそれをとやかく云われる筋合いはないという。

試合よりおもしろい。

カラバオカップ4thラウンドのドロウ結果

この勝利で、アーセナルはリーグカップの4thラウンドに進出した。そしてすでにドロウの結果も公表されている。

4thラウンドに残っているチームはほとんどがPLクラブで、PLクラブ同士の対戦も少なくない。TOTMCIなんてのもある。そう考えると、アーセナルが引いたプレストン・ノース・エンドはわりと当たりのように思える。珍しいことだ。

エディハドのシティを引きたかったけどな!

 

さて、つぎの試合は土曜のPLレスター(H)。ちょっと間隔なさすぎである。

またプレビューで。

COYG!



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