hotいま読まれているエントリ

Arsenal, Arteta, EPL, Match

【マッチレビュー】24/25 EPL クリスタル・パレス vs アーセナル(21/Dec/2024)ありがたきジェズースの導き

サカのケガは避けられなかった

鉄人サカがケガ。

いつも相手に足を蹴られては痛そうにしていても、必ずつぎの試合ではプレイする少年。そんな彼がやっちまった。

もも裏を気にしていて、ハムストリングらしい。彼にしては珍しくプレイがつづけられなかったことが、深刻さを物語る。試合後は、松葉杖姿も目撃されている。

ジェズースが戻ったと思ったら今度はサカ。われわれは、そういう運命なのか。

ぼくは、アルテタのサカのケガに関する試合後コメントが気になった。「選手は3日ごとにプレイしているので、わたしは驚いていない」。いや、そこは驚こうよ。いずれケガをしてもおかしくないほど選手の過負荷がわかってたのなら、本来はプレイ時間をやりくりしなきゃいけなかった。いや、現実ではトップチームで彼のような選手を使わないことはできないからってことなんだけども。それはいいとして。

今回、彼はアーセナルで250試合めという節目だったのだが、そもそも23才で250試合プレイしているってちょっとおかしい数字なんだよね。リーグが年間38試合で、カップもあわせて仮に50試合プレイしたとして、もう18才のときから5年間もほとんど休まず出ずっぱりというのと同じ。クラブ以外にもNTでの試合だってある。

もちろんこれは立派な記録で、たしかに称賛もできるのだが、いっぽうではそれはアリなのか?という。キャリアの早くに燃え尽きてしまわないか、重大な懸念がある。彼の記録を無邪気に喜んでばかりはいられないという気がしてならない。

そして、気になる今回の彼のケガについては、試合後のアルテタは当然ノーコメントでその後の検査結果が公表されるのを待つよりないが、ぼくのTLに流れてきたとあるtwの見立てによると。

映像から判断するのは極めて難しいが、彼の反応と松葉杖の使用からすると、筋肉のtightness(硬直)というより、筋肉のstrain(引き伸ばし)を示している。

ありそうなのはグレイド1か2のハムストリングstrainであり、悪ければグレイド3もあるが、それはハムストリングのより上部分のケガとの関連性がある。

復帰までの時間:

  • グレイド1:2-4週間
  • グレイド2:4-6週間
  • グレイド3:8-10週間

最悪の事態となるグレイド3、8-10週間といえば、以前のオーデガードの離脱期間とだいたい同じである。2ヶ月。彼がいなかった時期のことは、あまり思い出したくない。

アーセナルはセットピース頼み、サカ頼み。ここしばらく巷ではそんなふうに云われていたわれわれで、それはある部分では当たっているところもあり、完全に見当違いというわけでもない。

アーセナルに限らずエースの不在でチームが傾くというのは、よくあること。彼の軽傷を祈りつつ、もししばらくアウトでもなんとかカヴァしなければならない、

われらのつぎのもっとも大きな試合は、1月なかばのNLD(H)。3-4週間の離脱なら間に合うかもしれない。

マルティネリのRW

ケガのサカが24分にトロサールと交代し、LWからRWへポジションを移したネリ。彼の右サイドでのプレイは、けっこう印象的だった。

最近の彼は左サイド、とくにタッチラインでの1 v 1であまりいいプレイをしておらず、右サイドのサカらの効率からするとだいぶ物足りなさがあったものだが、今回の右サイドでのプレイは左サイドの手詰まりなときにくらべるとだいぶ好印象だった。ジェズースを経由してハヴァーツのゴールにつながったあの縦の突破とどんぴしゃのカットバックは、彼に0.5点くらいはあげたくなるやつ。

もともと彼は右足なので、ゴール前にクロスを上げるだけなら、右サイドのほうがうまくできるというのもあるかもしれない。無理のない自然な動き。

今回のネリの右サイドでのパフォーマンスには、アルテタも手応えを感じたんじゃないか。

興味深いのは、サカが離脱する可能性がある今後の試合で、ネリがRWに定着するのか、あるいはハヴァーツを9に戻してジェズースをRWにするのか。どちらのオプションもありそうである。

サカの離脱なチームには大打撃だが、この試合でこうしてネリがいいパフォーマンスを見せて、ジェズースも復調して、ちょっと前ならサカがケガと聞いただけで、泡吹いて後ろ向きにぶっ倒れていたのが、いまはそこまで絶望的な気分になっていない。

サカのいない右サイドのアタッカーで、どう選手たちをうまく使っていくか。アルテタの手腕が問われる。

ポジションをキープし自信をつけるMLS

18才。すごい。今回はPLで2連続のスタートで、どんどん彼のプレイスタイルが観えてきた。

瞬時の判断を間違えない意思決定、狭いエリアでフリーの味方を見つけるヴィジョン、相手にボールを触らせないフィジカリティとスキル。あの身体でボールを奪いに来た相手を遮ってくるりとかわすやつ。ボールを奪われたら即ピンチになるリスキーなプレイだが、彼はその多くを成功させてしまう。そして、かけたリスクの分リターンが大きい。トップクラスで求められるスキルと前へプレイする姿勢を、彼はもう持っている。

今回のセットプレイ時のMatetaのマークは身長差からしても、ちょっと疑問はあったけれど、彼の学習機会としてはプライスレス。PLでもトップレベルのでかくて強いFWとの勝負は、ユースレベルではまず体験できない。着実に経験値を積んでいる。

これからもつづいていく彼の成長からますます目が離せない。

 

この試合については以上

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *