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【マッチプレビュー】24/25 UCL QF アーセナル vs レアル・マドリッド(8/Apr/2025)ビッグマッチのファーストレグ

PLではトップのリヴァプールに大差をつけられ、FAカップもリーグカップも逃した今シーズンのアーセナルにとって、唯一のトロフィチャンスがCL。

そして、クォーターファイナル。ついにやってきたレアル・マドリッドである。下馬評では、今年も彼がタイトルの最有力候補。

アーセナルはキープレイヤーが何人もケガで離脱している最中であり、ただでさえ難しい試合がより難しくなっている状況もあるなか、エースのブカヨ・サカが復帰したこともありチームの士気は高い。

今晩ロンドンで行われるファーストレグ(※日本時間明日早朝)、いったいどのような試合になるだろうか。



アルテタの試合前コメント「(サポーター)チームといっしょにプレイしてほしい!」

昨日行われたアルテタの試合前記者会見。今回の会見には、選手からはサカが参加した。AFC公式サイトより。

(週末から全員が起用できる?……)

アルテタ:そのようだね。今日の午後にトレイニングセッションがあるから、そこでわかるだろう。

ベンは先日の試合をちゃんとフィニッシュできた。彼はあまりプレイしてこなかったから、われわれは彼を途中で止めねばならなかったが、試合後も彼は大丈夫だった。

その他は、みんな試合をしたし、昨日も少し動いた。今日のトレイニングに準備もできている。

(ガブリエルの代替はもう決めた?……)

イエス。決めている。名前は云えない。

(結果を得るには特別な努力が必要?……)

明日の夜8時、11人の選手と6万人が、このチームが相手を倒して試合に勝つ準備ができていると超確信していなければならない。それがわたしが求めるマインドセットだ。

あとは、自分たちがこれまでのシーズンにやってきたようなチームであること。どんな浮き沈みにも対処しなければならないし、それを継続しなければならない。それがわれわれの超強みだから。

(サカはスタートできるほどフィットしている?……)

彼はよりよくなっている。われわれは、この6-7日で徐々に彼の時間を増やしている。彼はとてもよくそれをやっているし、いまはとてもよい状態にある。

(あなたがフットボールの世界に入ったのはこういう試合のため……)

だからわたしはフットボールに入った。だからわたしはマネジメントをやり始めた。とくにこのクラブで。われわれが、このタイプの試合をやるのは20年ぶりで、われわれにとっては歴史をつくる素晴らしい機会になる。そのためにここにいるんだ。

(あなたにはマネジャーとして最大の夜になる?……)

100%。試合を準備する楽しみがあり、選手たちを観るのも、みんなのリアクションを観るのも喜びだ。われわれが、いかにこの試合のマグニチュードを感じているか。

クラブと人々のあいだにある興奮。これがわれわれがいたかった舞台であり、アーセナルがコンスタントにいなければならない場所。われわれは、ここにいられることが非常に誇らしく、明日もたらす準備は十分にできている。

(アーセナルに多少運が味方すると思う?……)

われわれはそれにふさわしいとは思う。だが、明日の夜は自分たちでそれを得ないと。

われわれは、すべての具材、自分たちの手中にあるすべてを入れ、試合を自分たちの望む方向にもっていくつもりだ。それをやるためには、われわれの仲間たち全員が、選手とともにどのボールにも反応してもらう必要がある。それがとても大きな違いになる。それがとても必要なものだから。

このステイジでは、勢いをつけるために、ホームステディアムにはとてもとてもスペシャルなアトモスフィアをジェネレイトしてもらう必要がある。レッツゴーだ。

わたしは、明日はファン全員に来てもらいチームとともに試合をプレイしてもらいたい。試合を観戦するんじゃない。チームといっしょに試合をプレイするんだ。

(チームには経験豊富な選手も多いが彼らをどう納得させるか?……)

彼らは納得していると思う。もしわたしにその必要があるなら、それは問題があるということ。それは信念のレヴェルだ。何が起きようが、どんな状況だろうが。しかし、彼らは自分たちがやらねばならないことを完全にわかっている。

(いかに相手を気にしすぎないようにするか……)

われわれがコントロールできないことはある。彼らが何を準備するか、彼らに何ができるか。

われわれが集中すべきは、自分たちのエナジーだ。自分たちの強みと弱みに対し、何がかかってくるのか理解すること。自分たちのやりたいプレイの方向性を理解すること。

(アグリゲイトでリードする重要性について……)

それはとても重要。しかし、まだファーストレグに過ぎない。チームの意図ははっきりしている。われわれはそれを叶えたいし、そのためにやるつもりだ。

(マドリッドから移籍してきて以来のオーデガードの重要性……)

クラブにとってもとても重要だったと思う。われわれは、どのクオリティもチームにフィットする選手をリクルートしているし、パフォーマンス、チームの要求、そしてクラブの価値をレペゼンできる人物にもフィットしている。

われわれには歴史があり、どこから来てどこへ行くのか、それが非常に重要だ。

彼がプレイする役割があり、彼にはいまわれわれがいる場所までチームを連れてきた貢献もかなりある。

(これはあなたのコーチングキャリアで最大の試合のひとつ?……)

もっとも特別なことのひとつだ。これは、われわれが何年も何年も待ち望んできたコンペティション。アーセナルの規模のクラブでこのステイジまで来たのは、15年間でたったの2回。それが難しさを物語っている。

われわれは、自分たちのストーリーをつむぎ、より先へと進む。明日は、われわれ全員にとり美しい機会になる。

(ジュリアン・ティンバーのヴァーサティリティについて……)

インクレディブル。おそらくは、彼がドアを開けてそこから入ってくるまで、誰もわかってはいなかっただろう。そして、彼は彼の人間としての側面においてもあらゆるクオリティを見せ始めた。彼はリーダーだよ。

彼にはとてもタフなスタートになった。ほぼ一年離脱するという難しいケガ。その後、今シーズンの彼はそれはもう際立っている。彼は異なるポジションの異なる要求があっても、つねに安定している。

明日は彼がベストコンディションで試合をプレイできることを望んでいる。

(レアルの攻撃に対処する特別な計画がある?……)

彼らの個人クオリティ、とくにある状況になったとき、自分たちがどんな危険に直面しているかを知るだろう。しかし、それがこのステイジだ。それよりも大きいわけではない。

このコンペティションで彼らがやってきたことは、そうした時間を彼らがつくれるということ。大舞台という意味でも、選手たちの個人パフォーマンスが試合を決められるし、それが成功には決定的でもある。われわれが防がねばならないものだ。

(2006年の試合……)

間違いなく触発される。なぜなら、あの世代であり、彼らが叶えたものは間違いなくほしかったものだったのだから。

とはいえ、今回はかなり異なる。20年はフットボールではとても長いし、あのときはとても違う状況があった。しかし、歴史がある。

残念ながら、われわれがいまいる状況ととても関連があるとは云えないが、そこから受け取れるものはある。間違いなく触発される。

(あなたはスペイン人としてもこの試合は特別?……)

大きな意味がある。彼らは、ワールドフットボールに新しいスタンダードを設定したクラブであり、だからこそ彼らは誰よりも実績がある。だから、どのクラブ、どのマネジャーにとってもインスピレイションがある。

それが、われわれが行きたい場所だ。そこに属したい。その方向に行くためには、チャンスを活かす必要がある。

(昨シーズンのQFのときよりもチームはいい?……)

そうだと思う。そうした経験を積むことが必要だ。だから、わたしは自分たちの歴史をつくらねばと述べた。

ヨーロピアンコンペティションに関しては、このクラブで長いあいだ何も起きなかったため、そこにはとても大きな差がある。だから、われわれはそれを変える必要があり、早く変える必要がある。

(去年のバイエルンでは自分たちをうまく表現できなかった?……)

セカンドレグはとくに。なぜなら、ファーストレグでのとくに前半に相手をつかまえるチャンスもあったから。そうした時間を活かして、容赦なくやらねばならなかった。試合を終わらせる必要があったのに、そうしなかった。そのうえ、2ゴールを与えてしまい、ミュニックでのリターンレグでは、より難しくなってしまった。

(レアル・マドリッドのオーラ……)

それが歴史であり、彼らが自分たちで得たもの。彼らのマインドセットのおかげだ。それは事実ゆえ、無視することはできない。

わたしはそれについては話したくない。なぜなら、みんな知っているから。だから、われわれが築くことについて、われわれがやるべきことについて話そうじゃないか。こうした機会にどう触発されるか、どう自分たちのやることを見ていくか。

彼らがつねに成功しているわけではないというのも事実。なぜなら、それは不可能だから。20回のうち5回勝つとして、それはつまり残りの15回では勝っていないということ。とても難しいのだ。

われわれは、この2年間どんなチームとも競えるポジションにいる。だから、あらためて、われわれにはそれができる。

(サポーターがインパクトになる……)

そう望んでいる。わたしは、彼らにはウォームアップのときから、早くに来てくれることを勧めたい。エミレーツでも多くはない夜の雰囲気をつくってほしい。

われわれが歴史や時間をつくるとき、それは仲間たちといっしょにつくるんだ。われわれは、そのエナジー、信念、選手のどのアクションにも向かう熱意をつくる必要がある。なぜなら、もたらされるボーナスや自信があるから。そういう試合になるはずなので、選手たちは95分間エナジーを維持する必要がある。

会見のつづき。

サマリー。

  • To build a story you have to overcome hurdles. Reaching the quarter finals, we’ve done that twice in a row and now we want much more. I have full belief. I want everybody to feel the same way.
  • Very important to play the opponent and not their history. History is not something we can interfere with. We need to think ruthlessly and that mindset is going to be very, very important.
  • Past match against Real Madrid? It was in 2004 and there was a threat of a terrorist attack when there was 10-15 minutes left. We had to leave the stadium and play again a few days later those remaining minutes. Not a very pleasant experience.
  • I know what the Bernabeu is. We want to create what we want at the Emirates to give ourselves the best chance.
  • When I took over we were very far away from qualifying for the Champions League! Credit to the club, we’ve made good decisions. We are still very unsatisfied and want much more.
  • I love to compete against the best and be challenged against the best. We are in a very special competition, we don’t have any history in terms of winning it. Nobody has more hunger and desire than us, it’s impossible.
  • The team has given the reasons to believe in them and a lot of arguments to think we can beat any opposition. Now we have to do it. We have to deliver. Not talk too much, have the belief that we are more than prepared to do it and then do it.
  • We have played some big games, PSG here. You don’t face much more competition than the Premier League. The team has been so consistent, now let’s make it happen and deliver.

ブカヨ・サカの試合前コメント「(契約状況)このバッジで勝ちたい」

今回、選手側から会見にのぞんだのはサカ。いつもはやらないけど、今回は特別な試合ということで10分以上ある会見での彼の発言の全部を訳してみよう。

(初めての大ケガについて……)

サカ:たしかにタフだったけど、いまはもうポジティヴなことに集中するだけ。これ以上のいいタイミングでの復帰は望めなかった。

(クラブではこれまでも大きな試合はあったがこれが最大の試合?……)

アーセナルのシャツを着てという意味なら、そうだと思う。

(明日の夜はキミとチームにとりファンはどれほど重要になる?……)

もちろん選手としては、明日のために気合を入れているけど、明日は間違いなくファンにも気合を入れてほしい。彼らが美しい夜をつくるのを助けてくれるから。

(ケガは残念だったとして、離脱中は意外な休養になった? とくにメンタリーに……)

そうだね。メンタリーにはとてもよかった。当初はどれくらいのケガか、手術のこともわからずとてもタフだったけど、それが成功したあとは力強く復帰するために集中するだけだった。

あとは、この5年で試合から試合で休む暇もなかったので、たくさん時間があったのは初めてのまともな休養みたいになった。ふだんはやれないたくさんのことをやれたのもよかった。それでフレッシュになったと感じる。でも、飽きちゃうけどね。

(MLSとワネーリはこのクラブがアカデミーに根ざしていることを示している……)

そうだね、アカデミーの最新の事例がマイルズとイーサンで、彼らふたりがどれほど才能あるかは知っているはず。ぼくはいつも彼らのそばにいて、なにか質問なんかがあれば、いつでもこたえるようにしてる。

ぼくも、彼らのステップを観ていてとても誇らしい。地に足をつけてこれからもハードワークをつづけてほしい。

これがアーセナルなんだと思う。これがぼくらがやっていることで、これまでもやってきたこと。クラブにはこれをつづけてほしいと思うよ。お金も節約できるし(一同笑)。

(キミのリハブの最中にこのドロウが決まった。復帰までの最後のハードルを越えるのにこの試合はどれほど重要だった?……)

この試合についてはたくさん話していて、ぼくもフィジオたちには、ただ戻るだけでなくいいシェイプで復帰したいと頼んだ。いまはいい気分で、この試合に向けて何ヶ月もかけてきた。だからワクワクしている。

(マネジャーは自分たちのストーリーをつくると述べた。PLだけでなくCLでも成功する意味は?……)

クラブがCLのQFに連続しているのはかなり久しぶりのことで、ぼくらにはかなり大きな意味がある。だから、明日の夜はさらなるステップを踏み出したいし、一線を越えられるようにトライするつもり。

(マドリッドのマジックについて……)

相手はマドリッドでそれは尊重する必要があるのはわかっているし、彼らがやってきた歴史も認めるけど、明日はなんだって起きる。だから集中しすぎるなんてことはない。

(ウィリアム・サリバとキミの契約状況について心配しているファン……)

ぼくは勝ちたいし、このバッジで勝ちたい。ファンもぼくがどれだけクラブを愛しているかははっきりわかっていると思う。ぼくが火曜にピッチに入ったときを観たはず。彼らもぼくに愛情を返してくれていると思う。

だから、いい関係があるし、ぼくもここでとてもハッピー。ここで勝つことしか考えていないよ。

(先日のファンのノイジーな歓迎でキミの考えが変わったわけではない……)

そうだね、安心はしたけど。さっきも云ったように、あれはとても特別だった。ステディアムであのノイズと彼らのエナジーを知って、とても感謝した。だから、ぼくはここで勝ちたいんだ。それがいまのぼくの集中。

(子どものころから夢に見たであろうCLでのレアル・マドリッド……)

そのとおり。これはとてもとても大きな夜で、このコンペティションでもベストチームのひとつ相手に命がけになる。だから、この試合は間違いなくぼくがどうしてもプレイしたかった試合だ。

(ケガする前とくらべてキミのシャープネスはどう?……)

いい調子だよ。もちろん、本来のものになっているどうかは決められないけど、時間をかけている。この2試合もいい気分だったし、じょじょにやってきたという感じはしている。

(このキャリアでも初めての重要な機会にどうメンタリーにアプローチする?……)

いい質問だね。ぼくが思うに、ぼくはいつもチームのなかでやっていることをやることに集中している。ぼくの場合は、ファイナルサードでどう違いをつくるか。

それと、ぼくが信じているのは、もし自分がそれをやればチームはとても優秀だし、DFたちもとても優秀。だからぼくらは多くのゴールを決めることができる。

基本的には、ぼくの試合へのアプローチはどれも似たようなものになる。今回のように命がけのようになる試合もあるけど、アプローチは変わらない。

(ティエリ・アンリからの助言は?……)

ティエリと話すとき、ぼくがそこから得るもっとも大きなことは自信だ。

彼にはあきらかにそれがあって、彼もピッチで起きる特定の状況とかそこで何を観ているかなど細かいことも教えてくれるけど、ぼくが彼と話すときにわかるのは、彼が自信たっぷりなこと。

彼は、自分がピッチにいるときは誰にも止められないと信じている。その信念があったからこそ、彼はリーグを席巻したんじゃないかと思う。そこに憧れる。

(彼がベルナベウでやったようなことができると夢見ている?……)

もちろん。彼がいた時間は彼がいた時間であり、ぼくらはここで自分たちのストーリーを書きたい。でも、そうだね、ああいうことができたらと思うよ。

(イーサンがボールを曲げてファーコーナーに決めたゴールはブカヨ・サカっぽかった。彼にはどれほど影響を与えている?……)

イーサンはちょくちょくぼくのところに来て質問をするけど、ぼくは彼から何かを奪いたくはない。彼は際立つタレントで、天性の能力もあるし、ぼくともちょっと似たところもある。ボールストライクなんかは、ぼくよりもいい。彼の成長を観ているのはうれしい。これからもつづけてほしい。

(先ほどはマネジャーがレアルへの恐れについて質問されていたが、レアルもアーセナルを恐れていると思う?……)

100%。CLでのぼくらのホーム記録だけを観ても、ここでは2シーズン敗けていない。それも彼らはわかっているだろうし、彼らも準備が必要。エミレーツでのぼくらはかなり強いから。

(ほかの選手たちもこの勝負の勝ちを目指して集中している?……)

ぼくがいてもいなくても、チームの目標は同じだから。彼らを倒し、つぎのラウンドへ行くこと。だから、ぼくが復帰しても同じ集中がある。

(契約の件は早く終わらせたい?……)

まだ2年も契約が残っているから、誰も焦ってないと思う。ぼくの考えもみんな知っているし、落ち着いている。皆さんにもちゃんと教えるよ。

(明日はレアル・マドリッドがあきらかに本命と観られていて、アーセナルはアンダードッグだと感じる?……)

誰が下だとか、そんなふうには全然考えないな。わからないよ。わからない。

サカは、イングランドのチームメイトでもあるBellinghamともこの試合について少し話しているそうな。サカのほうが年長というのがなんだかウケる。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “【マッチプレビュー】24/25 UCL QF アーセナル vs レアル・マドリッド(8/Apr/2025)ビッグマッチのファーストレグ

  1. 見慣れないサムネだな…そりゃそうか(笑)
    ここ何年かでは最重要かつ最注目な試合。ある意味ではFAカップファイナルより大事かもしれないくらいには。
    はちゃめちゃ楽しみにしてます。頼んだぜ白い巨人たちを倒そうぜ!!赤きladsたち!!!

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