こんにちは。
今シーズンのPLもこれを含めて残り3試合。もう「蛍の光」が聴こえてくるようだ。
さて、先日はUCLセミファイナルでPSGにやぶれ、今シーズンも目標達成ならずが決まったアーセナル。傷心のまま迎えるPLのMD36の相手は、とっくにタイトルを決めたリヴァプール。これがわれらと彼らでPLタイトルを決めるような試合なら、きっとすごい盛り上がりだったんだが、残念ながらほとんど消化試合である。
だが、アーセナルはまだ来年のCLを確保していないため、ここでゼロポインツだと、そのあとの2試合でポインツを稼ぐプレッシャーがかなり高まり、非常にまずいことになる。とくに、このつぎは天敵というべきニューカッスル(H)なので、最終日のサウサンプトン(A)で3ポインツが必須みたいになったら、それは怖すぎる。
まあ、現在6位のフォレストがわれらと6ポインツ差なので、彼らが3試合のうちひとつでも敗けてくれたら(※チェルシーを残している)、この3試合の結果がどうであれわれらは自動的にトップ5フィニッシュが(ほぼ)決まるが。※現時点でフォレストとのGDが21差。仮に最終的にポインツで並んでもこの差をひっくり返すのはまず無理
でもそれじゃあ、恥ずかしい。2位フィニッシュを目指そうじゃないか。
ということで、今回のアーセナルは2位フィニッシュのためにもやはり3ポインツを目指す試合になる。
アルテタの試合前コメント「ベストチームがほしい」
昨日行われたミケル・アルテタの試合前記者会見。AFC公式サイトより。
(水曜夜からの気分は?……)
アルテタ:だいぶ落ち着いた。あれは最高に悲しい日のひとつだったが、アーセナルのマネジャーとしてはもっとも誇らしい日のひとつになった。いろんな意味でね。
(アーセナルがCLのベストチームだったとまだ信じている?……)
100%。わたしはインパクトを観ている。わたしはすべてのスタッツを観ている。それはベストスタッツであり、セミファイナルでのベストGDだった。とてもはっきりしている。
しかし、それは勝利とは違うかもしれないし、あるいは何を達成したかというのも違うかもしれない。それは実際にことを起こすということだから。主要なスタッツを見れば、ふつうは試合に勝てているはずで、誰がよかったのは非常に明白。
(それを勝つためには来シーズンは何が必要?……)
もしわれわれがその可能性をより高めていくなら、xGを5 v 3にするのではなく、7 v 0にできるのなら、そうなれば勝ちに近づく。だが、最終的に5-3だったのなら、ふつうは勝ち抜けているべきだ。しかし、それはなにも保証しない。いい仕事をしたというに過ぎない。
ベストチームのひとつであるPSGと対戦するなら、相手に吹き飛ばされて何が起きたのかもわからなかったのなら、握手をしてこう云うしかない。「わたしたちは準備不足で、まだCLでの2シーズンめだった」。
彼らをこの目で観て、われわれが相手にやったように相手を窒息させるようにプレイしても、それでも十分じゃなかった。なぜなら、それは相手の思うようになったからで、あるいはさらなるクオリティを加えるか、あるいはあるエリアではオーヴァパフォーミングもあって、それは試合に勝つためには決定的だった。それは受け入れる必要がある。これがスポーツであり、とくに、フットボール。
(チームにはチャンスをコンヴァートできるさらなる火力が必要?……)
それはとても安定しないものだ。選手に関わらず、それは起きる。インテルとバルセロナのセミファイナルは、誰にも予想はできなかった。誰がゴールするか、彼がどうゴールするか。それは不可能。
ライトバックに試合で最初のチャンスがあり、彼はそれを外した。そして左足のセンターバックが右足で決めた。
そして、こちらではHakimi。彼はファーストレグの最後の10分で試合にいるべきではなく、セカンドレグでもプレイできなかったはずで、彼がゴールし、そのチャンスは0.07。これらはすべて、フットボールにおけるランダムなできごとだ。
(シーズン最後の3試合で選手たちを励ます……)
だが、これがわれわれの居場所だ。大きなトロフィにかなり近づいていて、それを成し遂げられなかった。それはこのたびの一部。
そしてわれわれは、ただちに違うコンペティションに入っていけるし、最高レヴェルでパフォームできる。それだけだ。
(リヴァプールにguard of honourをやる件……)
彼らはそれに値する。彼らがずっとベストチームだった。もっとも安定していた。Arneとコーチングスタッフがやったことは素晴らしい。とてもよかった。
だから、彼らはそれに完全にふさわしいし、それがスポーツというもの。もし優秀な誰かがいたら、それを称賛し、受け入れ、そのレヴェルに到達しようとトライしなければならない。
(力強く2位でシーズンを終えることについて……)
それこそが、われわれが感じているやりかただ。われわれはとてもとても誇らしい。だが、シーズンも同じようにフィニッシュさせないと。
PLを勝てなかった。これははっきりしている。だが、最後の16日間でわれわれにはまだ3試合ある。少なくとも競い合い、自分たちを誇れるようにせねばならないし、自分たちにふさわしいマナーでシーズンを終える必要がある。
(トロフィまでどれほど近づいている?……)
われわれは、もうそこにいる。なぜなら、この2シーズンでわれわれが得たポインツの量があるから、2回PLを勝てていた。だから、われわれは、自分たちがどれほど近づいているかわかっている。すでにタイトルを勝つ数字が取れることを証明している。
われわれにはもうちょっと運が必要だ。しかし、それでも誰もかなわなかったシーズンにすべく、もっとうまくやらねばならない。
CLでああいう数字なら、勝つ大きな可能性がある。だから、多くのひとがわれわれが勝ち抜けると考えていたんだ。
(今シーズンは運に見放されている?……)
たくさんの要素があるし、決断においては自分たちの思うようにいくか判断の必要がある。そして、そうした決定的瞬間で、ボールがポストにあたり、外れるか、入るか、わずかな差しかない。
わたしが思うのは、その差を増幅させるようなことをやらねばならないということ。差が大きければ、もしそうしたことが起きようとも、相手にはとても難しくなる。
(リヴァプール戦で来シーズンへのメッセージを送る……)
今シーズンだ。勝って、最後にいたい場所にでフィニッシュするためのポインツだ。それをやらなきゃいけない。
(guard of honourを来シーズンのやる気に使う……)
そうだね。それで駆られなきゃいけない。それでやる気になる。それで感じる苦痛を利用できる。どうしてもやりたいことがあるが、それをやるのは正しいことであり、来シーズンのモチヴェイションに使える。
(トロフィを勝てずにいることが信念に影響を与えている?……)
これもスポーツの一部。一度勝てば、またそれを勝とうとチャレンジする。そして、それはより難しくなる。それがスポーツのサイクル。
(アーセナルはCLでベストチームのひとつだった?……)
わたしはそれを受け入れるし、振り返りもする。わたしはわれわれがベストのひとつだったと思う。もしこれを文字どおりで受け止めたいのなら、そうしてもらってけっこう。
(今シーズンは前進した?……)
そうだね、CLでは間違いなく。なぜなら、昨シーズンよりもよかったのだから。しかし、それがほしかったという意味じゃない。勝ちたかったから。
(アーセナルのPLでの進歩について……)
PLでは、われわれは後退しているよ(step backwards)。われわれがつくったポインツ、これはあきらかに昨シーズンよりもよくはない。それは明白だ。
(もう来シーズンのための補強の話はしている?……)
まだ今シーズンは終わってないし、まだ3試合もある。
(来シーズンはリヴァプールかマンシティが倒すべきチームになる?……)
彼らがトロフィを保持しているのだから、誰かはそれを奪いにそこに来る。そして、われわれにはたくさんの候補者がいて、またみんなレヴェルを上げるに違いない。とても難しくなる。
(自分自身をどう盛り上げる?……)
視野をもってものごとを観ることだ。そして非常に分析的になり、自分たちの行いにとても批評的になること。自分たちがいまなにをやっているか、そうした絵図と自分たちの眼の前にものがあるとき、それがそのルートで継続するための大いなる希望を与えてくれる。主張をつづけ、トライをつづける。それがスポーツ。
(選手たちの様子は?……)
とても感情的にもなっていたと思う。とても悲しいときだった。われわれは大きな希望もあったし、それに賭けるエナジーとワークがあった。そして結果は出ず。
われわれは、これを乗り越えてもっともっと強くうまくなる必要がある。それがわれわれがいまやっていることだ。
(批判にうんざりしている?……)
トロフィを勝てなかったことで大いにうんざりしている。わたしは勝つのが大好きで、敗けるのが大嫌いだから。
(サポーターへのメッセージ……)
彼らのサポートには感謝している。彼らの信念とエナジーと応援のしかた。チームとずっといっしょにいてくれた。素晴らしい旅だったよ。もっと遠くまで旅して、最後には勝ちたかったが、それができなかった。
全員がスタンダードにあり、成長しなければならない。その差はとてもとても小さい。だから、わたしは自分たちにはそれができると感じている。
(チームのなかでどう成功は判断される?……)
わたしが決めることじゃない。ふたつことばがある。成功と失敗。それはわたしの語彙のなかにはないよ。
(タイトルを取るためにはSalahのような25ゴール以上決める選手がチームに必要?……)
そうだね、わたしならもっと広範に見る。もしチームが90ゴール以上するなら、PLを勝つ高い高い可能性がある。保証はされないがね。
守備記録がとてもよいときも高い可能性がある。それも場合によるが。
誰が競争相手であり、その場合ストライカーやウィンガーがどういう調子か。彼らがいくつゴールを決めて、そのようなゴールでどれほど多くのポインツに貢献するか。
(あなたも新しい攻撃の選手が回答になると思う?……)
わたしはもっとはっきりさせねばならない。1月はそれがはっきりしていたのか、いなかったのか? わたしは何度もこの部屋にいて、あなたたちにとてもはっきりと話をしたし、その話は同じくつづいている。
わたしはベストチームがほしい。ベストな選手が。もしわれわれに25ゴール決める選手が3人いれば、われわれはもっといいチームになるだろうね。
(ゴールスコアラーを見つけて連れて来ることがもっとも難しい?……)
おそらくはそこにいる。なぜなら、そうした数字が出せる選手はそれほど多くないから。PLでそれを最初からできる選手は多くないということ。
われわれも成長させようとトライしているし、いまある成長が愛すものだ。敗けたときにほかに目を向けるのはあまりに安易で、選手を判断しようとしないことも。
わたしは、この部屋で特定の選手についてたくさんの質問を受けた。しかし、ほかの選手がフォームを落としているとき、ほかの選手について議論している。わたしにはこの11ヶ月間で疑問はひとつとしてない。
だから、それは状況やそのときに依るんだ。そして、あなたたちがつくりだしたいナラティヴがある。わたしはそれも理解している。
(夏の計画にはワクワクしている?……)
とても。いまいる選手が全員フィットして起用できるようになれば、すでにこのチームは超強い。CLセミファイナルでわれわれがやったことは、クラブが20年やってこなかったことだ。それをいまいる選手たちでやった。だから、とてもとてもポジティヴ。
(あなたは成功と失敗をどう定義する?……)
自分たちのやることを評価し、いまやっていることのどこがよいのか評価する。運によって起きること、起きていること、われわれがなぜそれをやるのかの理由。そして、今日起きたことは、同じプロセスという意味ではない。それはよかった。明日もよくしよう。
だから、それで調子に乗らないことだ。批判的になりすぎず、自分たちの思い通りにならないときも落ち込みすぎない。なぜなら、われわれはファイナルへもすんなり行けたんだから。
そのあとはどうするのか? まったく同じことをやる。あのようなスタッツならCLファイナルへ行けた。そしてそのあとは?
いまは、違う考えをしなければならない。それはあまりに単純だ。われわれは、そのようなワークはできない。このスポーツはそのように考えるにはあまりに不安定だ。あまりに単純で、あまりに安易。
(それはあなた自身の考えか、あるいは全員のマインドセットか?……)
スポーツでこうした仕事をしているひとなら、理解してもらえると思う。結果で判断されるし、4-0で勝てることもある。そして翌週はほとんど降格している相手と2-2で引き分ける。それで? まったく同じことをやる。だから、これがスポーツ。とくにフットボール。
(最近イーサン・ワネーリが使われない……)
選手がたくさん使われたり、あまり使われなかったするときはある。そして彼はたくさんプレイしてきた。おそらく彼は誰も想像しなかったほどプレイした。
この数試合では、彼をあまりプレイさせないことにしていた。試合とその状況のためだ。それはすぐに変わりうる。
(選手がより安定できるようどう教える?……)
習慣として、毎日のトレイニングで自分たちがやりたいこと、達成する必要があるふるまいがどのようなものかについて話す。そして、要求を上げていく。それをいつもやっている。
要求と基準が高ければ、選手はより安定していく。それが選手にはふつうのことになるから。だが、スタンダードがとても高いと、ほかの選手にとってはふつうではなくなる。だから、それをやると彼らはもっとよくなっていくんだ。
会見のつづき。
サマリー。
- This season hurt you?: you need to understand certain things. It’s a lot of ways to look at it.
- Early reflection: I cannot do it until I know how we finish.
- Comments on Wednesday: We could’ve been champions twice with our previous points tallies. We have to assess what to do.
- emotions: I wasn’t in tears. I was convinced we had everything to be able to do it. PSG were there for the taking. When you don’t achieve it it’s very painful.
- Goalscorer: some of the things you’re able to do you can’t do.
- The league, two main reasons. The games with 10 men and the availability of the squad.
- Exhausted?: Not now. I have so much to achieve and do. It’s what drives me.
- Innovation in moments: What Inter did was exceptional. We have to do something, but we didn’t. That’s the reality, we’re out.
- I know how much the players are still hurting. We have so much to achieve. We have to prove we can do it.
- Myles Lewis-Skelly: When you look at the decision he made after two errors, he has that character.
以上
CLがああいう結果で、今年のトロフィなしが決まった直後ではあるので質問の内容はだいたい予想できたが、似たようなことばかり、それと回答がわかりきったよう質問ばかりで、今回の翻訳作業はちょっと苦痛だった。
アーセナルがGuard of honourをやる件
さて、今回の会見はアルテタがGuard of honourをやるという発言が注目されていた。
Guard of honourというのは、EPLがやっているタイトルを決めたチームを祝う試合前のセレモニーで、相手チームが花道をつくってそのあいだを通ってくる入場選手を拍手で称えるやつ。
ぼくは知らなかったのだがPL公式の記事によると、このセレモニーは「非公式」で、とくに義務もなく、対戦相手が自主的に行うかどうかということ。2003年に始まったとあるので、たいそう歴史的というようなものでもない。
Arteta confirms Arsenal will give Liverpool a Guard of Honour
2013年には、タイトルを取ったマンUの一員としてRVPが初めてエミレーツに。チームがGuard of honourをやるなか、ホームファンからはブーイング。ウケる。