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【マッチレビュー】25/26 EPL アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(23/Aug/2025)エゼ・ギョ・ダウマン。エミレーツのよき日(ケガ除く)

試合の論点

アーセナル vs リーズのトーキングポインツ。

ホーム初戦で5-0快勝。エゼお披露目でお祭り気分のエミレーツに華を添える

さすがに5-0の結果までは期待していなかったので、うれしかったな。ここまで多くゴールできる試合はシーズンでもそういくつもない。

さすが昇格チームにはめっぽう強いアーセナル。

リーズもなかなか強かったし、ハイプレスや守備のストラクチャなどはマンUよりも優秀に感じたほどだったが、つぎつぎとゴールを決めてリードするアーセナルと互角の勝負は最後までできなかった。

ここ数日のアーセナル界隈は、エゼの獲得が決まったと報じられてから幸せいっぱいという雰囲気で、今回も試合前にエゼのお披露目があったりして、その雰囲気を引きずっていたので、この結果は最高だった。

試合のなかで、ポジティヴなできごともたくさん。

まずヨクレスがアーセナルで初ゴールを決めたこと。しかも2ゴール。チームとして、彼を早くプレッシャーから解放する必要があったので、この展開は超理想的。リヴァプールとのタフなアウェイ試合を前に彼を落ち着かせ、自信を与えることができた。

それと、ダウマンのデビュー。

彼はベン・ホワイトの離脱で初のPL試合でベンチ入りすることができ、残り30分の時点で4-0でリードするという余裕の試合展開も、デビューの実現を助けたことだろう。彼のデビューを後押しするような状況が生まれていた。持ってる。

しかも、彼はただ試合に出てきてピッチでプレイしましたというだけじゃなかった。15才が実際あれだけのパフォーマンスを見せたことには、アーセナルファン以外もやはり驚いたんじゃないだろうか。ジェイミー・レドナップも「あんな15才は人生で初めて観た」と云っていた。ペナルティまで獲得するおまけつき。

それとダウマンといっしょに、この夏の新加入DFクリスチャン・モスケラもデビューとなった。RB。

彼は、アーセナルのDFではすでにキヴィオールよりも上の序列にいると見られ、アルテタからの信頼もかなりある様子。21才の彼もまた今後が楽しみな存在でめでたいデビューとなった。RBでのティンバーとホワイトのフィットネスの不安定さを思えば、長いシーズンで彼に頼る機会もあるだろう。

この日は、こうしたみんなが喜ぶできごとがありながら、残念だったことは、あらたにふたりのケガ人が出たこと。これはよくない。しかもオーデガードとサカ。なんてこった。

オーデガードのケガは今回もまた純粋なアクシデントに見え、不可避だったかもしれないが、サカのハムストリングはどうなんだろう。あれも負荷の問題なら避けられたのか?

そこはこの試合のかなり残念な部分だった。

残念といえば、ややネガティヴな方面では、ぼくは自分としてはめずらしく今年はシーズンのスタートから何試合かほかの試合をざっと観たりしているのだが、この試合の前に行われた#MCITOTなどを観るに、アーセナルはまだあのクオリティではプレイしていないように感じた。

彼らはシャープで、インテンスで、チームプレイのクオリティが高い。いまの段階ではアーセナルのプレイレベルを上回っていると思った。もし、いま戦ったら確実に苦労しそう。

もっとも、マンU戦のわれらのパフォーマンスは最低でお話にならないレベルだったし、この試合もああいう試合展開もあって最後の30分はがっくり集中力が落ちて、そもそもクオリティあるプレイを披露する環境もなかったのかもしれないが。

今回5ゴール奪ったといっても、そのうち3ゴールはセットピースがらみということもある。もしそれがなければ、オープンプレイからの2ゴールのみ。あの試合内容で2-0なら、やはり物足りない。それも、まだアーセナルのチームプレイが、チームのセットしたスタンダードに達していないことを示しているように思う。

このチームの個人クオリティなら、オープンプレイからもっとチャンスを量産すべきであり、もっとゴールを決めるべき。

もちろん、ここから調子を上げていけばいいとは思うので、その意味でもこの試合はよかったと思う。足がかりにはなる。

つぎのリヴァプール(A)に向けては、いい準備にはなった。マンUからバウンスバック。いや、敗けてないけど。

セットピースFCが過ぎる。もはや断トツである。

ヨクレスがアーセナルで初ゴール。ひとまず肩の荷を下ろす

試合後のコメントでも本人が云っているように、ヨクレスには、とてもいい試合になった。

しかし、彼のゴールはよかったとして、16分のアレはさすがに唖然とした。

相手のGKからのビルドアップをハイプレッシングで阻止、せっかくあのように高いエリアでボールを奪ったチャンスだったのに、彼は失敗してしまう。焦ってシュートにいき当たりそこねた。もし周囲を確認していたら、もうワンタッチするくらいの余裕はあったかもしれないのに。0.44xGという決めなきゃいけないまぎれもないビッグチャンスだった。

しかし、アレは非常に嫌な感じがしたものだ。マンUでの初戦が不発で、この試合で彼が感じているゴールへのプレッシャーがありありとわかったから。

あのシーンは、彼も平常心なら落ち着いて楽に決められたのだろうし、平気な顔をしていながらそれができないほどの心理状態にあったということ。彼は孤独に自分と戦っていた。

だから、後半に入ってすぐのあのゴールは彼のためにもほんとうによかったと思う。

カラフィオーリのワンタッチでの絶妙なスペイスへのパスからDFラインの裏へ走り出すと、相手と1 v 1をしかけ、そのままボックスへ侵入。相手DFがもうひとり寄ってきていたので、いかにも阻止されそうな場面ではあったが、そのふたりのあいだをするりと抜けると右足でニアポストへショット&ゴール。

あの例のポーズは、もうちょっと出し惜しみするのかと思いきや、仲間たちが駆け寄る前にすぐにやったところに彼の安堵が見えたような(笑い)。いやあ、よかったね。観てるこっちがホッとしてしまった。

そして、最後のダウマンが勝ち取ったペナルティ。ライスがボールをしっかと確保して、彼が蹴るつもりなのかと思ったら、当然のようにヨクレスにパス。

すでに4-0で勝っていたとはいえ、外せばがっかりされることは免れない緊張のペナルティ。GKが飛んだのと逆の右にズドン。気持ちよかった。あそこでしっかり決めたことも彼の自信醸成にはかなり役立ったことだろう。こうしてストライカーは、脅威のストライカーになっていく。

結局彼は、この日2ゴール決めたといっても、ショッツはたった3しか記録しておらず(16分:外したBC、48分:最初のゴール、95分:ペン)、そのほかはシュートの機会すらなかったことになるのだが、まあひとまずはそれでもいんじゃないかと思う。

重要なことは彼が相手にゴール脅威だと認識されること。彼に複数のDFがついてくれれば、それだけほかのアタッカーが利用できるスペイスもできる。

そのために、彼は今後もコンスタントにゴールを決めていくことが重要で、トップオブトップのレベルでもゴールが決められるという自信を得て、勢いをつけていくことが重要。

そういう意味で、この試合はヨクレスには理想的な試合だった。自力でゴールをもぎ取ったし、ペナルティをちゃんと決めて2ゴールという結果。これは期待以上。

つぎはリヴァプールなので、より自信をつけるにはもってこいの相手になる。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

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