こんにちは。
今日はカラバオカップことEFLリーグカップの3rdラウンド、Port Vale(ポート・ヴェイル)との対戦。ぼくは名前も初めて聞くようなチームだったが、かなり歴史あるクラブらしい。
もちろんアーセナルには、これがコンペティションの初戦となる。
アーセナルにとって過去14回タイトルを勝ち取っているFAカップに対し、1987と1993の2回しか勝ったことがないというリーグカップであり、同じ国内カップ戦でもだいぶ成績が違うのが不思議である。
いずれにせよシーズンのなかでは、重要度の低いコンペティションではあるが、今年のアーセナルはスクワッドが充実しすぎてレギュラーでプレイできない選手たちがうずうずしているため、彼らにプレイ機会を与える意味では重要なコンペティションになっている。
……と書きたかったのが、先日もマドゥエケが試合中に離脱し、なんとアーセナルは今シーズンもこんなにもケガ人に悩まされている。
ここで消耗するのは避けていただきたいが。。
アルテタの試合前コメント「マックスは慎重にマネジする必要がある」
昨日行われたミケル・アルテタの試合前記者会見。AFC公式サイトより。
(マドゥエケのケガについて……)
- 彼は数週間(a few weeks)の離脱になるようだ
- まだ正確なことはわからない。また来週にも検査を受けるかもしれない
- 彼の試合の始めに違和感があり、つづけようとしていたものの、HTの時点で痛みで無理だった
(数ヶ月ではなく数週間?……)
- そう願っている
- 正確なケガの程度は来週の検査が必要。だが、そこまで悪いようには見えない
(彼はどれほど残念がっている?……)
- 彼はすごく悔しがっていたし、とてもがっかりしていた。とてもいい調子だったから
- 彼はとても脅威に見えたし、安定もしていた。チームにフロウをもたらしていた。だからチームに大きな損失
(ヒンカピエのケガは? 復帰までのタイムフレイム……)
- 彼はちょっとした鼠径部のケガ
- この数日の様子を観ていく必要がある
- 彼には負荷の変更があり、手術をしてからはまともなプリシーズンもなかった
- 来週どうなるか
- 離脱は短期になると思う
(ハヴァーツのケガの様子……)
- カイについては、数ヶ月になるとわかっている。数週間かどうかはわからない
- それがわからないのは、カイがふつうではないから(早く回復する可能性もある)
- 彼にはとても戻ってほしい
- だからヒザを慎重に観ていくことが重要だ。経過はとてもいい
(このケガは単に不運というだけ?……)
- われわれはすべてを観ている
- ノニは不運。不運な事故だった
- カイも似たようなもの
- ベン・ホワイトも似ている
- マーティンも、離脱している全員ととても似ている。なぜなら、彼はダメジを受けていた肩を二度同じアクションでやったから。これはふつう起きない
- ブカヨはハムストリングの、どちらかといえば筋肉のケガ。もっと詳細を観るべきかもしれないし、われわれはそれをやっている
- われわれは、これらをできるだけ起きないようにしている。それがわれわれのやろうとしていること
(明日のカラバオカップではいつもと違う選手たちに時間を与えられる……)
- イエス。多くの選手が入ってくる。彼らはプレイするにふさわしい
- ケパもそのひとりで間違いない
- 彼はずっとチームとともにいて、その姿勢やチームに素晴らしいサポートがある
- 本来の彼らはみな、現状よりももっとプレイするにふさわしいだろう
(先日のマンシティ戦でのアーセナルの慎重なアプローチに対するメディアのネガティヴ反応に驚いた?……)
- フットボールで? わたしはフットボールでは何にも驚かない
(たくさんの元選手たちも意見していたので……)
- ノー。なぜなら、わたしはそれらを読んでいないから
- だが、そのあたりのナラティヴは多少聞いてはいる
- もしそのことが中心だったら、わたしも驚いたかもしれないが
- フットボール試合に対してわたしには知識、ノウハウ、分析があるし、アーセナルが96分間を通してあのように支配的になるとは誰も想像できなかったはず
- なぜなら、ペップの17年間でもそれは一度も起きなかったから
- だから、もしナラティヴがどこかほかのことにそれるならば、われわれは支配について話すし、ほかのことについて話す。もしハンドブレーキをかけていたなら、あんなチームにどうやって支配的になれるのか?
- 支配とハンドブレーキはふたつの異なるワード
- しかし、わたしはすべてを受け入れるよ。違う観点からも学ぶ
(なぜにMLSは今シーズンあまりプレイしなくなったので?……)
- イエス。ときにほかの選手のパフォーマンスがいいこともある
- 仮にとてもいいレベルがあったとしても、ほかの誰かが違うレベルのこともあるし、あるいは単に現時点のわたしの認識として、チームでほかの誰かをプレイさせたほうがいいと感じているだけということもある
- それはマイルズが悪いというわけではまったくない。完全に逆だ
- だから、チャンスがあるとき、彼は彼のレベルを示すようにする必要がある。レベルを上げるのだ。決断をもっと難しくする
(マイルズをどこでプレイさせるかは流動的?……)
- イエス。流動的。とくにあるスペイスにおける彼の守備と攻撃の頻度からして、彼はFBというよりはMF
- しかし、彼にはあのポジションにいてもらう必要があるときがある
- 彼は完璧にそれができる。彼はそれを示してきた。CLの最高レベルでもやってきたので、そこに疑いはない
(オーデガードはいつ戻る? 手術が必要?……)
- 手術は必要ない
- 彼はまったく問題ない
- 彼はもうトレインしているし、復帰まであと数日の問題だと思う
(マックス・ダウマンのプレイ時間はどうバランスをみつける?……)
- 彼を観てからになると思う
- まず、彼は新しい状況にとてもいい理解があるし、準備もしている。彼の生活ではすべてが変わっているにも関わらず
- だから、われわれは彼の時間や授業を変更する必要がある。家族との時間も
- 彼のダイエットが変わり、睡眠が変わり、トレイニングでの負荷が変わる。情報量、プレッシャー、露出も
- だから、われわれはたくさんの要素を管理する必要がある
- われわれは、マックスのファーストチームへの関与に対しても慎重にならねばならない。ベストなバランスをみつけようとしている
- なぜなら、彼は間違いなくファーストチームを助けることができる選手だから
- しかしだからこそ、先日彼がイングランドのU-23(※訳注:U-19のこと?)でやったように正しい時間のミックスが必要になる
(彼にナツメグされた年長選手のリアクション……)
- (笑)あのあとすぐに蹴飛ばしてきた
- フェアにいって彼はとても素晴らしかったし、立ち上がった。そしてつぎに向かった
- 去年はあれが14才の選手とは思えなかった。そして彼は選手たちに行うことがあり、いまではみんなが彼を愛している。ハグしたいし、助けたい
- 彼はとてもナイスなボーイで、ここではみんなから好かれているよ
- あのように才能があり、それをもたらさねばならないとき、彼の面倒をみる責任がある
(サカは徐々に戻す必要がある?……)
- 彼にはプレイ時間が必要で、彼もそれを求めている
- もちろん彼はしばらく離脱していたし、リズムを取り戻す必要がある。ピッチで繰り返しプレイし自信を取り戻すこと
- それをゆっくりやっていく。彼はしばらくいなかったのだから
- しかし、先日の彼はよかったと思う
(シティでゴールを決めたマルティネリは右サイドだった。彼の柔軟性……)
- 彼にはあれができる。たくさんのランもある
- 試合のフェイズによって中央でもプレイできる
- 彼のインパクトは実際とてもとてもよかった
(「ハンドブレーキを解かない」というナラティヴにうんざりしている?……)
- ノー。ちょっと驚いただけ。わたしもすべてを観ていたし、試合もスタッツすべても見返しているから
- だが、わたしはすべてのひとの意見を尊重する。わたしが観ていなかったものを観られるし、学べるなら、喜んでそうする
- だから、そこはまったく問題ではない
- わたしは、それがひとりの選手のせいだとは思わない。チームの振る舞いを観れば、もし誰かがある選手がひとつのポジションだと考えるなら、わたしはこの集団的スポーツをまったく違う理解をしている
- われわれは、エブズを右サイドでプレイさせた。果たして彼は90分もつのか? それがわたしが自分自身に思った疑問だ。なぜなら、あなたたちの誰も彼が耐えられる負荷を知らない
- だから、彼をスタートからプレイさせられたというのは、云うのは簡単なのだ
- そうじゃないかもしれない。なぜなら彼はすでに2試合でスタートしていて、彼は右のAMとしては一度もプレイしていなかったのだから。それもある
- 彼には、新しい要素だった。でも彼はよかったけどね
会見の後半。
- Most exciting teams in the premier league: for sure. Starting from the goalkeeper, the most attacking one in the league.
- Encourage Raya: It’s about understanding the rewards. I bet £1 and want to win £1 million.
- Carabao Cup opportunities: it’s changed a lot since I was a player. You just need to see the lineups. It’s one we want to fight for.
- Wary of loads on players: at the moment we have players that haven’t played much. It’ll be good for them.
- Nwaneri: he can play in RW and in attacking mid. We’ll see it tomorrow.
- Hesitation starting Dowman: You see at U23, it happened, England it was nine fouls. Those players are going to attract attention.
- His temperament: he just gets up. It’s a surprise how cool mentally he is.
- Dowman dishing out dark arts: his football IQ, the way he moves, its natural for him. It comes with experience.
- Cautious narrative: I cannot waste my energy to explain that.
- Big opportunity to win: Winning a game has a positive impact. Winning tomorrow will help us for Newcastle.
- Message to fans: to maintain what they’re doing. They choose to come and follow the team, the more we do that the better we’ll be.
以上
シティのあと、アルテタの“Handbreak”がちょっとしたバズワードみたいになっていて、実際アルテタもうんざりしていると思う。
それはともかく、毎度彼の発言を追いかけていると、最近のアルテタはこうした会見の場などで「云うのは簡単」と述べる機会が増えたように感じる。これは暗に、自分の裏側での決断が理解されないと嘆いているのと同じ。やはり外野にとやかく云われることには、フラストレイションを感じているんだろう。知りもしないのにと。
しかしいっぽうでは、「慎重」批判のなかには的を射ている部分もあることは、自分でも理解している部分もあるというか。今回の会見での彼の返答のなかには、そうした部分が透けて見えるようにも思える。
会見の後半。「“慎重”、“ハンドブレーキ”のナラティヴについて?」。「説明する時間がもったいない」。ウケる。