試合の論点
アーセナル vs ブライトンのトーキングポインツ。
Quarter-finals calling 📞
Enjoy the highlights of our Carabao Cup win against Brighton 📺 pic.twitter.com/Y6MGoneGox
— Arsenal (@Arsenal) October 30, 2025
バックアップ中心のチームでお仕事完了
これはまたタフな試合だったな。ホームであれほど苦しむのもひさしぶりか。
序盤のBHAはミッドブロックで、深いところまではプレッシャーをかけないが、自分たちの領域に入ってくるやいなや猛烈な勢いでプレスをかける。
そしてボールを奪えば、簡単にファイナルサードまで持ち込んでシュート。こちらのミスがらみからの逆襲では、かなり危ない場面もあった。
彼らは相変わらずバックからのプレイに強いこだわりを見せていて、さすがに優秀。プレス耐性もかなりあって、アーセナルのハイプレスはたびたび破られていただろう。
アーセナルにとってラッキーだったのは、彼らがあまりシュートの精度にこだわらず、遠目から狙ってきたこと。あのような淡白な攻撃に救われた部分はある。
それともちろん、チャンスをことごとく外してくれた。前半だけで彼らのBC(Big Chances)は3つもあった。他人事ながら、あのフィニッシュでは試合には勝てんなあ。
後半はアーセナルがだいぶよくなって、ゴールも決めて、最後は危なげなく勝ったわけだが、前半のあの低パフォーマンスの理由はなんだったろうかと考える。
ひとつは選手クオリティはあるだろう。残念ながら。それと今日スタートした選手たちの多くは、毎週コンスタントにプレイしていないため、試合勘がないのもマイナス。まずは、そういう選手理由があったと思う。
ぼくらはふだんからライス、ズビメンディ、サカ、ティンバーのような選手たちを見慣れているから忘れがちになるが、彼らはいまのフットボール世界におけるトッププレイヤーであり、バックアップ選手たちがそれと同じクオリティでプレイできるはずもないのだよね。いくらレギュラーに見劣りしないハイクオリティなバックアップといえど、レギュラーとまったく差がないと云えばそれは嘘になる。これまでとくらべたら、その差が格段に小さくなったというだけ。
今回のスターティング11で目立った違いに思えたのは、たとえばノーガード。あのポジションはタッチも多く、チームプレイには決定的な存在になるため、わずかな差でもチームには大きな違いになる。彼が特別ひどかったわけではないものの(やばいミスはあった)、せいぜいがgoodでありgreatではなかった。
それとひさびさのベン・ホワイトも。彼の場合は純粋に試合勘だと想うが、やはり全盛期のフォームはない。アルテタが彼はリズムを取り戻す必要があると述べていた理由がよくわかるパフォーマンスというか。100%には程遠いという気がする。彼と交代で入ったティンバーが特大の好プレイをやった落差もある。
今回はAHAみたいな17才やダウマン15才がピッチにいたことも忘れちゃいけない。11人のなかでもAHAとGYOは間違いなくもっとも大きな差。それに、ダウマンやワネーリはちょっと個人で仕掛けすぎで(もちろん、むしろそこがいいという面はある)イージーにボールを失うことも少なくなく。それだと、チームプレイがなかなか安定しない。
あとは、アルテタが繰り返し述べているように、この11人はかつていっしょにプレイしたことがないこと。そりゃ簡単なはずがない。阿吽の呼吸がない。
とくに難しかったのは、CBペアだと思われるが、彼らは彼らでアルテタから高評価を得ているので、よくやったんだろう。ところで、あんまり見慣れていないからDFラインまで下がったときのノーガードとヒンカピエの区別がつきにくかったな。。。
ということで、リスクをかけてこの11人をスタートさせ、なんとか試合に勝てたことはほんとうによかった。ブライトンはふつうに強かったし、この勝ちは経験値も大きい。
PLやCLではプレイ時間の少ないバックアップ選手たちに時間も与えられて彼らには自信にもなっただろうし、レギュラーチームを休ませることもできた。とくにケガでスクワッドの人数が減っているときに、理想的な勝ちかただった。
今回もまたお仕事完了。
さて今回の2ゴールはどちらもオープンプレイからのゴールだったのだが、アーセナルヘイターたちはどんな文句をつけるのだろうか?
6 – Arsenal in October 2025 are the first English top-flight team in history to play six games in a month and win them all without conceding a single goal. Philosophy. pic.twitter.com/PqtR5HkRdJ
— OptaJoe (@OptaJoe) October 29, 2025
またえらい記録もつくった。
マックス・ダウマンの初スタート
15才と302日。アーセナルではもちろん最年少スタートで、PLチームのなかでも最年少のようだ。
15 – Arsenal’s Max Dowman is the youngest player to start a match for a Premier League side in all competitions (15 years, 302 days), and the first player to do so before the age of 16. Opportunity. pic.twitter.com/wZP1Pp1RZJ
— OptaJoe (@OptaJoe) October 29, 2025
そして、ただ起用されただけじゃない。しっかりと爪痕も残した。
Max Dowman’s game by numbers vs. Brighton:
71 minutes played
34 touches
14/16 accurate passes
9 duels won
5 successful take-ons
4 fouls won
3x possessions won
3 touches in opp. boxA glimpse of what’s to come. 🌟 https://t.co/PkqxbiqmPL
— Squawka (@Squawka) October 29, 2025
デュエル勝が9、ドリブル成功が5。バケモンか。
これはすぐ消えてしまうかもだが、彼のハイライト。これがユースチームの試合じゃないってのがすごい。15才やぞ? 世界中で同年代のフットボールキッズが刺激を受けそう。
Dowman vs Brighton (H)pic.twitter.com/zBROO9fpIn
— AFC_Adi (@AFC_Adi06) October 29, 2025
こうしてあらためて彼のプレイを振り返ると、これはスター選手のヴァイブがかなりあるね。ボールをあまり手放したがらないワガママなところなんかも。
あと、かなりの左足専。もうちょっと右足が使えたらよかったのにという場面もちらほら。左足貴族はなあ。ちなみに、試合終盤にポストにヒットしたトロサールのショットは左足だった。こんな記事を書いたばかりだったので、やけに気になってしまった。
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ヘイルエンドの勝利
この試合でプレイしたAFCアカデミー出身者は、エゼやサブのサカを入れてなんと6人。11人+サブ5人で16人のうちの6人。これは濃い。
しかもゴールしたのは、そのなかのふたり。イーサン&ブカヨ。イーサンのアシストはマイルズで、記録にはないがブカちゃんのゴールをある意味アシストしたのがアンドレ。
ヘイルエンダーの勝利。この試合は、間違いなくアーセナルのユースプロジェクトの成功例。ペア・メルテザッカーもご満悦に違いない。
ところでこの試合、15才のダウマンだけでなく17才のAHAもスタートしたことで、試合後あるファンが「チドオビはファッキンイディオット」と云っていた。ウケる。
この試合については以上











