hotいま読まれているエントリ

Arsenal, Arteta, Match, UEFA CL

【マッチレビュー】25/26 UCL スラヴィア・プラーグ vs アーセナル(4/Nov/2025)10連勝&8連続クリンシート。ダウマンが最年少UCLデビュー

試合の論点

スラヴィア・プラーグ vs アーセナルのトーキングポインツ。

スラヴィアのアグレッシヴなプレスに戸惑うも、成熟したパフォーマンスでアーセナルが勝利

しかし、スラヴィア・プラーグというチームはどえらいインテンスなプレイスタイルだったな。Angeのチームかと。試合序盤から、どう観ても90分はもたんでしょうという捨て身のハイプレスを仕掛けてきた。ピッチのどこでもすぐに相手選手が詰め寄ってくる。

さすがにいまのアーセナルだと、そこまでタジタジということもなかったが、どうしてもアウェイの安全第一なアプローチでロングボールも増えてしまい、試合のコントロールができない。

15-20分くらいまでは、彼らの性急なプレイにアーセナルも付き合ってしまったみたいだった。

正直、あそこは相手に合わせず、われらはいつものようにイライラするような遅攻で逆によかったと思ったが、選手たちがスラヴィアの選手たちの積極的なプレイに触発されてしまったのか、縦へ急いだり、リスキーな単独突破を試みたりで攻撃がうまくつながらず。試合もしばらく落ち着かなかった。

この試合、ラヤからのリスタートもほとんどがロングボールで、それもアーセナルのコントロールにはあまり役に立っていなかっただろう。彼のこの日のロングボールは7/29で成功率24%。メリーノめがけて長いボールを蹴るのは理にかなっているものの、これはあまり褒められた数字ではない。

あの時間帯、ずっと混沌状態だったのはホームチームに有利だったはず。何が起きてもおかしくなかった。

やっとアーセナルがボールを持ち、相手がオウンハーフに下がるいつもの光景を観たとき、試合はもう30分近くたっていた。

試合後の彼らのコメントでは、「後半にもっとアグレッシヴにしたかった」と述べていたのはけっこう驚き。あれ以上激しくプレイできるのか。

そのように試合の流れがややシフトしはじめたところで、最初のゴールが決まる。アウェイチームにややラッキーな相手のハンドボール。あれは故意じゃないだろうし同情するけど、仕方ない。

サカが落ち着いて決めて1-0。GKは正しい方向に飛んでいたが、あのボールの勢いでは届かない。

そして後半、始まった直後にメリーノのゴール。いわゆる危険な時間帯。スラヴィアの選手たちは一瞬の気の緩み。ボックスでゴールの真ん前にいたメリーノのマークはゆるかったし、トロサールに完璧なクロスをあげさせてしまった。あれはイージー。

1-0でも意気消沈したろうが、2-0ではさすがにホームチームのメンタリティは落ちたはず。

ずっとビッグガビとバトルしていた2メーター近い大男(25 Tomáš Chorý)も失点の直後に下がった。彼はでかくて強い系のやっかいなFWだったが、ビッグガビほどのDFと対峙する機会もあまりなかったのでは。アーセナルのDFたちの印象を訊いてみたかった。

とはいえ、その後も一進一退の展開はつづくなか、68分のメリーノのゴールで3-0。ライスの放り込みをメリさんがノールックショットで決めて万事休す。ほぼ試合は殺された。あれはGKの過失もありそうな。

アーセナルはティンバーやトロサールのような重要な選手を下げることもでき、ダウマンやAHAといったキッズをCLデビューもさせ、理想的な展開だった。

最後の最後で、ベンジャミンがボックス内で足を高くあげて相手選手とボールを競り合ったのがペナルティを取られるなど、やや危ないところはあったものの(VARで覆った)、終わってみれば3-0快勝といってもいい内容だっただろう。

最近のアーセナルではもう毎試合でそうだから、あらためて云う必要はないかもだが、今回もまた成熟した大人のパフォーマンスだった。最初は戸惑った面はあるものの、徐々に落ち着きを取り戻し、アウェイの敵対的雰囲気にも飲まれず、慌てず、騒がず、勝つべき試合でしゅくしゅくと勝った。自分たちがやることを間違えない。

そこが、2位フィニッシュでシーズンを終えた過去3年とは決定的に違うところ。

なんかあれだね。この云う「成熟したパフォーマンス」ってのは、ヘイターの云う「退屈」とほぼ同義かもしれない。今回の試合後も、TWではヘイターどもの「つまらん」という声があふれているわけだが、そもそもお前らはアーセナルが勝った試合でつまらなくない試合なんてないんだから。退屈もクソもない。

ところで、スラヴィア・プラーグについて、プレビューエントリで「トマス・ロシツキは彼らのSD」と書いてしまったのだが、TWで親切にもご指摘いただき、正しくは「ロシツキはスパルタのSD」でした(訂正済み)。わしはウキペまで観て確認したのに「S… Plague」の字面を観てスラヴィアのSDだと思いこんでしまった。この場でお詫び申し上げる。ローカルライバルのSDなら現地は訪れにくいか。結局ミケルは彼に会えたんだろうか。

アーセナルがこの試合で得た記録まとめ

まとめ。

アーセナルは、すべてのコンペティションで8試合連続クリンシーツ。英国のトップフライトリーグでは1889年のプレストン、1920年のリヴァプールの記録に並ぶ。Optaによれば、アーセナルではクラブレコードということ。現在われらが、失点なしをつづけている時間は776分。

しかし、もうクリンシートというか、SoTも許さない完全試合を目指しているわれらですからなあ。

ブカヨ・サカがUCLのアウェイ試合で4連続ゴール。アーセナルで初。

ピエロ・ヒンカピエが8+のデュエルに勝利。アーセナルでは直近10シーズンのヨーロッパ試合で唯一。この日の彼のデュエルは8/8で100%勝率。

マックス・ダウマンが15才と308日で、UCLの史上最年少プレイヤーに。

これ、試合後にノーガードも述べているように、すごいのは年齢というより彼のクオリティだなと。シニアレベルで遜色ないというか、すでにそのなかでも突出した部分もある。今後ますます期待。

ダヴィド・ラヤが50クリンシーツ達成。110スタートで50CSは、アーセナルのGKで最速。

メリーノは、今回の2ゴールで、2025年はアーセナルとスペインNTで19ゴールを決めている。もはやふつうにストライカー。

あと、これは特別な記録というわけでもないのだけど。

われらは、ゴールもMOTMもチームでシェアしているクラブ。どこかのロボット単体にお任せのクラブとは違う。

サリバのポジションがMF?

この件を忘れてた。

これは試合中、わしも観ていて気づいたんだけど20分あたり? サリバがバックラインじゃなくて、MFに上がってプレイしていたという。ふだんの彼はバック2かバック3のひとりとしてディフェンスラインを形成するひとりであり、この彼はかなり珍しかったと思う。

試合後アルテタはそれについて問われ「相手のプレスに対応するため」と述べた。また同時に「あまりトレインしていなかったこと」とも述べているので、まさかその場で指示して即興的に行ったんだろうか。

ファンのあいだでは「リベロ2.0」「Inverted カラフィオーリ」「John Stones」だとか、いろいろな意見が。

チームが進化している。

 

この試合については以上

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *