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【マッチレビュー】25/26 EPL アーセナル vs リヴァプール(8/Jan/2026)アーセナルのワーストハーフ

試合の論点

アーセナル vs リヴァプールのトーキングポインツ。

後半のアーセナルが不可解な失速、リヴァプールにキレもなく。ビッグマッチのはずがシーズンワーストレベルの凡戦に

前半のアーセナルは悪くなかったんじゃないか。

HTの時点では、アーセナルはあれだけ攻撃してゴールが決まらず、やっぱりチャンスひとつひとつが十分じゃないとは思ったが、リヴァプールがインテンスなハイプレスというよりはミッドブロック、そして全員がファイナルサードに引くロウブロックも辞さないなど想像以上に消極的なアプローチであり、その分アーセナルはボールを持って、それなりに効果的な攻撃もできていただろう。

あいかわらず攻撃スピードは遅かったが、あのまま忍耐強くボールをまわし、攻撃していればいつかはゴールが決まりそうな雰囲気もあった。とにかくボールを右ワイドに送る「戦術サカ」も効いていたし、ティンバーも目立ってよかった。サリバがスルーボールの出し手になったり。

しかし、そうしているうちにゴールできないまま前半が終了してしまう。HTにおける前半の振り返りでは、Slotのゲイムプランどおりに試合が進んでいるという評価もあった。前半の彼らが見せた姿勢は、この試合はドロウで十分というものだっただろう。あるいは、あわよくばカウンター。チャンピオンの去年の姿はそこにはなかった。

アーセナルとしてはフラストレイションのたまる展開ではあったものの、後半も前半でやっていたように継続していけば、なんとかなると、そのときはまだ楽観的だった。

ところが後半。なにかがおかしい。リヴァプールがボールを持ちつづけ、アーセナルはまったくそれを奪えなくなってしまう。相手のビルドアップを好き放題に許すようになる。アーセナルには前半にあったアグレッションも、エナジーもなくなってしまったようだ。疲れたのか?

ひとつ気になったのは、アーセナルが突然にプレイの積極性を失ったこと。肉体的な疲労だけでなく、精神的にも疲労が見えたようにも感じた。

後半が始まってしばらくして、アーセナルの劣勢がだんだんとはっきりしはじめるなか、たしかズビメンディだったと思うが、センターサークル付近でボールを持ったときに、無理すれば前に出せそうなボールをバックパスして、スタンドがいっせいにネガティヴ反応を示すシーンがあった。その時間帯のアーセナルはリヴァプールにプッシュされていて、とにかく前に向かってプレイすることがファンに求められていたのに、選手が安全第一みたいにプレイした。

いかにもアルテタのチームが悪いときにやりそうな、失敗を恐れるメンタリティ。それが見え隠れしていた。

それと、後半のアーセナルがおかしくなった原因のひとつと思われるのは、ヒンカピエのケガによる交代でLBに入ったMLS。ヒンカピエがすごくよかったとは思わないが、MLSがちょっと悪すぎた。いきなりFrimpongに1 v 1でぶち抜かれるし、スタンドがどよめくような驚くようなパスミスもやった。

彼は今シーズン、レギュラーポジションを失ったことによる自信の低下が著しいと、彼がプレイするたびに思う。イングランドのシニアスクワッドにまで呼ばれた、去年の彼ではなくなっている。

そんなこんなで、後半はリヴァプールが終始ボールを持ち、ファイナルサードに押し込まれたアーセナルは、深い位置でボールを奪っても単純にクリアするだけで、また相手のターンでプレイが再開されるだけという悪循環に陥っていた。ライスのような選手まで、単純なパスミスをやらかすのだから、それがどれだけ悪い流れだったか。

だから78分にサカとオーデガードというふたりのキープレイヤーを下げ、マドゥエケとエゼを入れた決断は、アルテタからチームへのメッセージにみたいに思ったものだ。実際期待感もあった。ところが……。

マドゥエケはまあRWとして右ワイドエリアでいくつか見せ場もあったように思う。が、エゼはたいそう期待外れだった。エゼ本人というよりも、彼を使おうとしない周囲の選手がというべきか。

オーデガードとの交代で入った彼は、ボールをもらおうとバックラインまで下がるが、なぜかパスをもらえない。いや、そこは多少無理してでも彼にボールに触らせないと、わざわざ彼を入れた意味がないと思うのだが。

78分にピッチに入った彼のタッチは、試合終了までなんと「3」である。追加タイムをふくめて20分近くピッチにいて、3。パスは2。スクランブルみたいな時間帯で、ゴール前でラストパスを待ってるストライカーとかならまだいいとして、彼のような攻撃的MFのプレイ関与がそこまですくないのは、さすがにどうかしてる。

彼は、これ以前のPL直近4試合でまったく出番がなく(ウォルヴズでやらかして以降)、試合前は彼のチームでのプレイ時間も話題になっていたのだが、MLS同様、プレイ機会のすくなさがばっちりネガティヴ効果になってしまっていると思わざるを得ない。この時期でもいまだに彼はチームに慣れているように見えないし、チームも彼に慣れているように見えない。サリバやガブリエルのようなバックラインの選手が、オーデガードやライスに抱いているような絶対の信頼感がない。

そして後半も終了した。

0-0の結果は、リヴァプールのプアなパフォーマンスに助けられた部分もかなりある。彼らはビルドアップはさすがのクオリティだったが、やはり攻撃のキープレイヤーを複数欠いていることもあってか、決定的なチャンスもつくれないし、フィニッシュも雑。

だから、アーセナルのファンとしては、この試合の1ポイントを満足して受け入れるよりないんだろう。むしろあのワーストパフォーマンスで敗けなかったことを喜ぶべきか。

なんというひどい試合を観させられたのかと、チームを恨みたくもなるが、それでもホームで敗けなかったことは救いだった。

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