こんにちは。
フットボールファンにビッグニュース。
Premier League to launch Singapore streaming service for 2026-27
EPLが、来シーズン(26/27シーズン)から独自のストリーミングサービス、「Premier league +」を開始することを決定した。ひとまずシンガポールで試験的に運用開始されるということ。おお、ついに。
これ以前にも話題になったなあと思ったら、もう5年も前のことだった。そのときは、弊ブログでも記事にした。
英プレミアリーグが”Netflixスタイル”のストリーミングサーヴィス開始を認める | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
「PLが来シーズンからシンガポールで独自のストリーミングサービスを始める」by BBC Sport
記事を引用しよう。
プレミアリーグは来シーズン、シンガポールで独自のストリーミングサービスを開始する予定で、これを「世界中に展開」する方法を検討している。
Netflix風のアプ「Premier League Plus」では、ユーザーはシーズン全380試合に加え、その他のコンテンツを視聴できる。
これは、放送局に放映権パッケージを販売するという従来の放送方法とは異なるが、英国のSky SportsやTNT Sportsとの既存の契約には影響しない。
NFL、NBA、北米メジャーリーグベースボール、そしてF1など、他の多くのスポーツ団体が既に同様のストリーミングプラットフォームを立ち上げている。
プレミアリーグのリチャード・マスターズCEOは、木曜日にロンドンで開催されたフィナンシャル・タイムズ主催のビジネス・オブ・フットボール・サミットで、以前は「Premflix」と名付けられていたこのサービスを発表し、「非常に長く、熟慮されたプロセス」を経て実現したと述べた。
リチャード・マスターズCEOのコメント。
マスターズ:わたしたちは、多くの既存顧客を持つStarHub(※訳注:シンガポールに拠点を持つ大手通信事業者)と提携して、消費者に直接販売していきます。
これでプレミアリーグは初めて独自の顧客を持つことになります。これは、スマートテレビやノートパソコンにダウンロードして、380試合と豊富なショルダーコンテンツ、24時間年中無休のチャンネルサービスを視聴できる新しいアプです。非常にエキサイティングな製品になるでしょう。
このアプが世界中でどのように展開されるかについても、今後検討していきたいと考えています。うまくいけば、他の国でも同様の展開が見られるかもしれません。しかし、現段階ではそれ以上の予測はできません。
PLとStarHubの契約は6年間だそうで、そのあいだにシンガポールで試験運用してデータを集めて、各国に展開してゆくみたいな流れのようである。
このためにPLは、西ロンドンにあるOlympiaという場所に新たにメディアコンテンツ制作と配信のためのスタジオもつくるとのこと。Olympiaというのは、写真でみると有楽町の国際フォーラムみたいな場所かね。
なぜPLは独自ストリーミングサービス開始に踏み切ったか?
すでに放映権料で多額の収益を得ているPLが、なぜリスクをかけて独自サービスの開始を決断したか。European Business Magazineの解説より。
- それは経済的な理由
- PLは、国内外あわせて年間£3.84bnもの放映権料収入を得ており、これはラ・リーガ、ブンデスリーガ、セリエAを合わせたよりも多い
- 放映権料は国外だけでも年間£2.17bnあり、2022-25サイクルで初めて国内収入を上回った
- しかしながら、国内市場の成長は停滞。現在のUKの年間£1.67bnは、2016-19にピークだった£1.72bnを下回っている
- これが戦略的な問題を生んでいる
- PLの将来の収入増加はほとんど国際市場に依存しており、そしてその多くの市場で、その価値のかなりの割合を得る仲介事業者を通じて販売している
- 「ダイレクト to コンシューマ」によって、リーグは顧客と直接つながれ、価格設定でき、登録者データを得られ、現在サードパーティ放送事業者に流れているマージンも節約できる
- われわれの分析によれば、卸売りから収益源の直接所有への移行は、2026年を特徴づけるビジネストレンドの ひとつである
ちなみに、先日発表されたばかりのUEFAの年次リポート“The European Club Finance and Investment Landscape(2025)”によると、ヨーロッパのクラブ収益の三本柱であるコマーシャル収入、入場料収入、放映権料収入の昨年度の成長は、それぞれ10%、16%、5%と、このなかでは放映権料の伸び率がもっとも低かった。
2010年代は55%もの高い伸び率をもたらした時期もありつつ、2020年代に入るとこれが急速に鈍化。
放映権料収入の成長のかげりは、もちろんいまに始まったことでもないし、新興国での視聴者の増加とて世界の人口が限られていれば、いずれそれも頭打ちになるのは予測できたこと。
EPLのような巨大コンテンツを持つ団体のこのような動きは避けられなかったんだろう。
放送事業者との既存契約はどうなる?
これは、現状の契約をそのままつづけるらしい。PLとSkyやTNTとの契約は2029年までとのこと。
もちろん、その後のことはわからない。
PLが独自で試合を配信しながら、同時にそれを放送事業者にライセンスすることも当然ありうるだろう。ユーザは好きなサブスクリプションを選べばよろしい。
だが、PL+のサービス内容によっては、ライセンスを受ける既存の放送事業者の競争力は著しくそがれるかもしれない。
PL+のサブスクは月額£10(2000円)か?
さて、ビジネス的な関心はさておき。われらフットボールファンの最大の関心は、やはりこのサービスをいくらくらいで使えるのか。
いま噂になっている月額が「£10あたり」というもの。ただし、この金額の出どころは不明。しらべてみると言及しているメディアもいくつかあったが、とても信用のおけそうにないWEBサイトばかりだった。
しかしこれ、U-NEXTに月額2,600円を支払っている日本のファンにはいくらか現実味のある金額ながら、グローバルではあまりにも安すぎる金額で現実味はないかもしれない。とくに英国人。
たまたまみつけた情報であるが(Sun)、いま英国でフットボールをTV視聴するには、毎月これくらいの課金が必要らしい。2027から?
Sky Sports – £20
TNT Sports – £27
Paramount+ – £10.99*
Amazon Prime Video – £5.99
Total: £63.98
月額12,800円くらい。ただし、これはPLだけでなくCLなども含まれていると思われる。
そして、べつのとある記事では、フットボールのTV視聴におけるUKとUSの価格比較も。さすがにUKは高すぎないか? PLだけで月額2万円弱。USはその1/10ってまじ? 1500円だったら日本より安い。
この件で、redditを観ていたら、シンガポール在住のユーザがPLを観るのに、ほかチャンネルとの抱き合わせで月額26 SGD(£15)かかるとコメントしていた。彼らにも、£10はそれなりに現実味ある金額かもしれない。
日本のU-NEXTのサッカーパックは2,600円だから、GBP換算だと£13。エゲレスにくらべたら激安すぎますな。
これは、世界展開するとしても、やはり地域によって価格はだいぶ変わりそうだ。
日本の物価からすると、世界基準に対してはかなり安くせざるを得ないだろう。2,000円以下くらいならうれしいのう。
ところで、わしが5年まえに書いたPremflixについてのブログ記事ではこんな結びにした。
「なぜかグローバルで日本だけやけに高い」
いまなら間違いなく「日本だけやけに安い」って書いただろう。たった5年で、世界がここまで変わるとはなあ。
おわり












