昨日の移籍エントリをアップしたすぐあとに、エジルのニュースがあって。ここでざっくりフォロウアップしておきたい。
ターキー方面からエジルの移籍が決まったとの情報が続々。だがしかし……
USのDCユナイテッドとターキーのフェネルバチェと、突っ込んだ交渉をしているという話はそれまでにも出ていたわけだが、日本時間で昨日の夕方くらい、トルコメディアやトルコのジャーナリストたちが一斉にエジルのフェネルバチェ移籍について具体的な情報を報じ始めた。
それらの情報をまとめるとこんな感じである。ネタ元はぼくのtwitterでRTなどしているのでそちらで。
- メスト・オジルがフェネルバチェと3.5年の契約に合意
- アーセナルは最初の6ヶ月のサラリーを負担
- 大統領(エルドアン)の後押し
- エジルがPUMAとのスポンサー契約交渉を始めた。PUMAはフェネルバチェの新キットのスポンサー
- 実際の契約は6ヶ月ローン&夏のフリーエイジェント
等々。
ぼくがフォローしているAFC情報源の皆さんも、みんな「これは決まったな」「いままでありがとうメスト」「メストはAFCレジェンドだった?<POLL>」みたいな反応を示していたので、ブログでブレイキングしようか迷ったのだけど、これらのソースがほぼ全てターキー方面からで(Bell氏も詳細な情報を提供していたが)、イングランドメディアが独自調査でニュースを伝えるのを待とうと思いとどまった。
そしてその数時間後に、エイジェントの独占インタヴューを取り付けたジャーナリストが登場。。仕事できるなあ。
エジルのエイジェント「まだどのクラブとも合意はしていない」
Ozil’s Arsenal future to be resolved in days – agent
tweetsの時間差で見るとそのギャップは3-4時間程度。世間のざわつきからすぐに代理人を捕まえて話を訊いて記事を書いて。『ESPN』のジェイムズ・オリー。さすがである。このブログも彼にはよくお世話になっているが、アーセナルのファンは彼の名前をちゃんとおぼえておこう。
以下、エジルの名物エイジェント? Dr Erkut Sogutがこの件について語ったこと。
Dr Erkut Sogut:1/1までは合法的に交渉することは許されなかった。そしてわれわれはいま数々のオファーと詳細のオプションズを見始めた。
わたしはそれらのクラブについて具体的に名指しはできないよ。だってそれをやったらプロ失格だし。でも一般的には契約が残り6ヶ月になって、違う機会について誰かと交渉をすることはおかしなことではない。メストのためにベストオプションを探さないと。
彼は夏までアーセナルに残るかもしれない。だが退団するかもしれない。メストのプライオリティは残ることだ。しかしフットボールでは何が起きるかわからない。ものごとはとても早く変わるものだ。われわれはただ、1月と夏についてすべてのオプションズをチェックしている。
もしわれわれが1月に退団したいのなら、アーセナルと話す必要がある。夏に退団するならその必要はない。それがいまの状況だ。移籍ウィンドウはオープンしているし、この7-10日間で、もう少しはっきりしたことがわかるだろう。ことは早く動くかもしれない。
以上。
今月のエジル退団の可能性はかなり高い
と思う。
ぼくはこれまでそのようなことはまったく信じていなかったが、このエイジェントの調子の変わりようはどうだろう。
エジル本人もエイジェントも、これまでずっとアーセナルでの契約を最後までまっとうするという姿勢を崩さなかったのに、今回は「退団するかもしれない」とまで云った。
これまで同様に、本人のプライオリティは残ることだとは述べているので、ニュートラルな視点からこのコメントだけ読めば、残留も退団もどっちもありえるのかと受け取るひともいるかもしれないが、これまでの経緯を見ているものからすれば、かなり退団可能性が高まっているように思える。ここには、とても大きな態度の変化が見られる。
移籍の条件について雑感
フェネルバチェにせよ、DCユナイテッドにせよ、第三のクラブにせよ、エジルが今月AFCを退団するとして、気になるのはその条件だ。
ターキー方面のフェイクニュース情報を総合すると、コラシナツと同様に、半年ローンでローン終了後にそのまま契約切れで退団というのがもっともありそうなシナリオであるが、ローン契約の条件はどういったものになるのか。
伝えられているように、アーセナルはこの半年間のローンフィを要求しないのは当然のこと、もし彼のサラリーをすべて負担するというのが事実だとしたら、アーセナルがその条件を受け入れる理由は、財政理由だけではないことになる。それだったらいまの状況とあまり変わらないはずだから。
(もちろんベーシックサラリー以外の何かクラブに在籍するだけで発生するインセンティヴ的なものを節約できるのかもしれないが)
ここで思い出すのは、デイヴィッド・オーンステインが指摘していた「クラブがチーム内のバッド・インフルエンスを排除したがっている」という件。アーセナルが不利な条件でもあえて受け入れるのは、それが大きな動機になっていることの証明かもしれない。
ローンフィなしで残り半年のサラリーを全負担という契約条件は、ほとんどアーセナルの100%譲歩という内容だが、それでもエジルを排除したいと思っているのなら、それはそれでいまの状況のシリアスさを物語っているように思える。チームに残るという、ただそれだけでマイナス要素だと見られているということではないか。
まったくどうしてこうなったんだ、という気持ちでいっぱいである。
いずれにせよ、エジルがクラブから去るとなれば、ファンにとってもチームメイツにとてもやはり大きな事件だろう。代理人の云う7-10日間でどうなるか。見てみよう。
おわる