hotいま読まれているエントリ

Arsenal, News, Transfer

アーセナル冬の移籍ウィンドウ展望【2021】その1 スクワッド整理

こんにちは。

2021年の冬の移籍ウィンドウがオープンしている。アーセナルではもういくつかすでに決まった案件もあるので、展望エントリを書くには少しタイミングを逸しているが、放出/獲得でこの冬に起きそうなことや噂をまとめておこう。

アーセナルの冬のウィンドウを楽しむガイドになれば幸いである。

※今回は、前編として既存のスクワッド整理(放出)。新規の補強(獲得)は後編として追ってアップします。



獲得よりも放出がプライオリティ

さて、アーセナルではここ数年は毎度のウィンドウで似たようなコメントが出されるが、今回もまた新規に選手を獲得するよりも、戦力のスリム化を行うことを優先するという。WBAの試合前会見ではアルテタがこのように話していた。

アルテタ:われわれには大きなスクワッドがある。それはわかっていたし、夏にはたくさんのやりたかったこともあった。いろいろな理由でそれができなかった。

何人かの選手はローンで出ていくことになり、いまはそれがプライオリティだ。いまの人数を維持していくことはできない。それをやっていき、そうして必要なポジションで正しい機会があるか見ていくことになる。クラブと一緒にそれについて取り組んでいる。

たしかにCBのようなポジションでは、クオリティはともかく人員過多となっているのは明らかで、プレイする機会が少ないどころか、スクワッドに登録すらできないような選手まで出ている状況は好ましくなかった。サラリーだけ払って仕事をしないのではなんのためにそこにいるのかわからない。

またここ数年でつづけて獲得より放出を優先するという同じような状況に陥っているのは、既存の選手のクオリティ不足も問題だし、選手の給与バランスが取れていないからでもあるだろう。楽観的な観測で、気前のいい契約を簡単に選手に与えてきたツケを、あとの世代が払っているようなものだ。

それと今回指摘されているのは、チームに悪影響のある選手をアルテタらが排除したがっているということ(※オーンステインのポッドキャスト)。最近もいくつかチームの不和が伝えられたりもしているが、シニア選手がからんでいることが多い。いま、エジルやソクラティスのようなチームに影響力のある選手がまったくプレイできないという(なのにトレイニングには参加している)非常におかしな状況であり、できるだけ早くそうした特殊な状況を終わらせたいと考えているのだろう。

ということで、まず既存スクワッドの整理からまとめていこう。

アーセナル2021冬のスクワッド整理(ローン含む)

感謝して捨てたい選手たちと、ローンで成長させたい選手、そして売りたくない選手も。

<決定>セアド・コラシナツがシャルケへローン

元日に発表された。

Sead Kolasinac to join Schalke on loan

エドゥ:セアドはレギュラリーにプレイすることが必要であり、いまはそのほうが利益があるだろうということで、シャルケへの復帰を一緒に決めた。われわれは今後もセアドとは緊密に連絡を取り合う。残りシーズン、シャルケで大きな成功を収めてくれることを願っている。

去年の夏にレヴァークーゼンとの取引が頓挫したのは、彼らの高いサラリーが問題だったということだが、今回はアーセナルがローン中も彼のサラリーの一部(あるいは半分)を支払うという説と、本人がサラリーの半減を受け入れたという説があるようである。いずれにせよ、プレイしたい本人のほうで妥協するものもあったのだろう。

ローンフィ、ローン終了後の買取義務はなし。シャルケがブンデスリーガに残留するならそのまま残る(※現在最下位)可能性があるとか。

彼のAFCとの契約は2021年6月までということで、ローン終了時にはその契約も切れている。われわれが去年の冬にセドリック・ソアレスを取ったときと似たような契約かもしれない。

コラシナツは2017/18シーズンからアーセナルでプレイしているが、正直この3年間はチームにとっても本人にとっても不本意なものになってしまっただろう。LWBではいくらか存在感を見せたものの、LBでは決してポジションを確保したとは云い難く。一応夏までのローンではあるが、KTがエース級の活躍を見せているいま、彼がクラブに戻ってくることはおそらくないと思われる。

でもキャラは立っていた。そういう意味ではおもしろかった。彼の3年間の貢献に感謝しよう。

<決定>ウィリアム・サリーバがOGCニースへローン

ようやく決まったが、非常にこう、コントラヴァーシャリーな(笑い)。

William Saliba joins Nice on loan

イングランド国内のクラブ(PLやチャンピオンシップ)からもいくつかオファーがあったようだが、結局はフランスへ。本人はイングリッシュクラブを希望していたとか、フレンチクラブのほうがよかったとか、これまたさまざまな憶測があった。

エドゥ:ウィリアム・サリバはとんでもないタレントとポテンシャルにあふれた選手である。われわれは彼がここでグレイトなキャリアを築くと確信している。だが、彼がまだ19才だということを思い出さねばならない。そして彼にはまだたくさんの時間がある。

ウィリアムは去年とてもチャレンジングなときを経験してきた。ケガでだいぶ制限されてしまったし、パンデミックのおかげでリーグ1は早くに終わってしまった。

だからウィリアン本人と一緒に、残りのシーズンをローンでニースで過ごすことに決めた。彼の成長にもそれがベストだ。ニースにいるあいだも彼とは緊密に連絡を取る。そしてシーズン終了までいい成長が観られることを期待している。

ニースも獲得を発表。

ニースのボスのコメント。ヴィエラがまだいたらおもしろかったのだけど。

Adrian Ursea:彼はたくさんのものをもたらせる。守備でもプレイイングスタイルでも。われわれがかなり苦しんでいたセットピースでもとても重宝されるだろう。

彼が来てくれたことで、これで守備では動きがつくれる。われわれはダンテを失って、いまだにリーダーを待っているところだ。ウィリアムは非常にパーソナリティがある選手で、彼自身をすぐに出してくるだろう。

イングランドに移籍する前に彼が見せていたものは、正直、彼の年齢にそぐわないものだった。選手がいいとか悪いとかでなく、そのことがわたしには興味深かった。サン・エティエンヌのようなクラブのディフェンスで成功することは簡単じゃないよ。年齢がいくつであっても。

フランスでは変わらぬ高評価。アーセナルでは???

買取オプションもローンフィもなし。5月までの彼のサラリーはすべてニースが負担するということ。彼は移籍早々にマッチデイスクワッドに入っていたが、アーセナルと試合出場に関する取り決めもきっとあるんだろう。

それはまあいいとして。

今回のサリバのローン移籍が決まるまでに見たニュースのなかでもっとも気になったのは、『L’Epuipe』が報じたというこれ。ローン移籍が発表される3日前。

“both parties agree to be open to accepting both permanent & loan departure opportunities this month”

“both parties agree to be open to accepting both permanent & loan departure opportunities this month”

“both parties agree to be open to accepting both permanent & loan departure opportunities this month”

は? 思わず3度見した。彼を売却する可能性もあったの? これはさすがに目が点になったなあ。

サリバとアーセナルの契約は5年契約に1年延長オプションがあるそうで(ASSEにいきなりローンがあったため)2025年までの実質6年契約らしいので、いまアーセナルが彼を売ろうとしているなんてちょっと信じられない。

まあL’Epuipe自体がTier3程度のメディアだったりするので、信じなければいいだけなんだけども、これまでのアーセナルのサリバの扱い方を見ていると、もしかしてという気になってしまう。

ここで彼を手放すとかまったく意味がわからないよな。でも意味がわからないことをこのクラブはしばしばやるという。。

とにかく、あと半年フランスで大活躍してもらって、アーセナルのファーストチームでプレイさせない判断が間違ったものだと証明してもらいたいものだ。

気になるニースでのプレイ機会については、GFFNのアニキによれば、わりとしっかりとありそうである。基本的にはバック3で中央か右でプレイするのではないかということ。

ニースの守備の現状はわりとひどいようで、37才のダンテがACLをやってしまい離脱。夏に入ったRobson Bambu (23) があまりよくなく、バイエルンから来たFlavius Daniliuc (19)はフランス語がしゃべれず(Bambuも)、Stanley N’Soki (21)はヴィエラのときからずっとエラープローン。一番まともでモダンなのは、Andy Pelmard (20)だが彼はフルバックとCBをロテイションされているとか。リーダー不在ということで、サリバのリーダーシップに期待がかかっているのだと。19才なんだけどな(笑い)。

これまでのサリバついて、夏にASSEへの2年めのローンを書類手続きでしくじったり、ELのスクワッドに登録しなかったりと、彼の扱いにミステイクがあったとアルテタ自身も認めているくらいで、ファンにとっても非常にモヤモヤすることが多かったが、2年目の残りシーズンをどうにか有意義に過ごしてもらいたいと思う。

ニースにはJRAことジェフ・レイヌ・アデレイドもいるし、ようやくサリバのプレイを観られるのは非常に楽しみだ。

 

つづいて、その他噂になっている放出案件を。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “アーセナル冬の移籍ウィンドウ展望【2021】その1 スクワッド整理

  1. ホールディングは今こそ契約延長すべきだと思うなあ。
    PLで、しかもポゼッション重視の2CBをやっていて、ガビにそれなりについて行けるCBは決して安くないと思う。

    まあ正直、攻撃面で角度のないロビングボールに逃げ過ぎのような気はする。
    浮かせば通るコースをちゃんと見てるのはホールディングの長所だけど、それにしてもスピードで足元を通すパスが少なすぎる。
    評価が上がらないのはそのへんだろうし、もっとやれると思ってる僕なんかもイライラする。

    しかし必要なのは自信と実績だと思う。
    今のチームではスタメンを掴みつつあるから、それらを手に入れるのはそんなに時間はかからないはず。
    良いCBは責任感があるもんだから、自信のないうちは慎重でもいいと思う。
    気の短いファンにはあと6ヶ月待ってほしい。一線級のCBになるから。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *