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Data, EPL

EPLのトレンド24-25(GW11)

こんにちは。IB中で静かな界隈。

そんな退屈しているなかで、ここ数日のPL的ビッグニュースはレフリーのDavid Coote。

数年前のCovidロックダウン中に、彼がリヴァプールFCとクロップに暴言を吐いていた動画がリーク、昨日はさらに白い粉の使用疑惑まで暴露されて、サスペンション以上の厳しい処分は待ったなしという状況。

またそれだけでなく、レフリーの偏見がこうして明らかにされたいま、ただでさえ毎週の不安定な判定が追求されているPGMOL(レフリーを統括する団体)は、ますます責任と存在意義が問われている。PLのレフリーにマンチェスター出身者が異様に多かったり、特定チームに対するバイアスはこれまでもずーっと疑われていたわけで。

PLはプレイヤー(マネジャー含め)はこれだけ外国人を受け入れているのだから、レフリーも外国人を受け入れるべきという議論がこれから高まるのは避けられない気がしますな。

さて、それはいいとして、今回のエントリは「PLのトレンド」というBBC Sportの短い記事を紹介したい。

Premier League trends: Late goals, corners and fine margins dominating 2024-25 season

まだ、GW11まで消化しただけのシーズン序盤ながら、スタッツデータを使いここまでのリーグの傾向を確認できる。



「レイトゴール、コーナー、僅差。PLのトレンド」 by BBC Sport

わずかな差

テーブルは恐ろしくタイトである。難しいスタートになった13位のマンUと、3位のチェルシーまではたったの4ポインツ差しかない。

11試合消化した時点で、PLテーブルがこれほどの接戦であったことはかつてない。

昨シーズンのこの時点では、3位と13位の差は11ポインツあり、22-23シーズンの12ポインツから若干下がっただけ。

21-22シーズンではその差は9ポインツ。20-21、19-20の差は、それぞれ8と10。今シーズンの4ポインツ差は、これまでの傾向とはかなり違う。

ひきつづきゴールが多い

今シーズン、ここまでの110試合における総ゴールは314。試合平均では2.95ゴール。

この数字は、昨シーズンの3.28ゴールからは下がっているものの、今シーズンの数字は、過去PLシーズンで2位タイだった22-23シーズンに匹敵する勢いである。

試合ごとのゴールの数は、総じて上昇トレンドにある。これまでのPLにおける最高ゴールのトップ5シーズンは、直近7年に含まれている。

今シーズンは、トトナムがPLのトップスコアラーで23ゴールを記録。マンシティとブレントフォードが22でこれにつづく。(※訳注:ちなみにアーセナルは18)

リヴァプールのリード

リヴァプールは11試合で28ポインツで、PLテーブルをリードしている。W9 D1 L1。

今シーズンより以前、PLで11試合を消化して28ポインツかそれ以上を記録したチームは11チームおり、そのなかの8チームがタイトルを勝っている。

それでもタイトルを勝てなかったチームは、94-95のニューカッスルと、22-23のアーセナルだけ。

前回この記録でスタートしたチームは19-20のリヴァプールで、スタートから11試合で31ポインツを勝ち取り、タイトルを取った。

マンUのクリンシーツとトップチームの失点

マンUは難しいスタートになったかもしれない。だが、クリンシーツに関しては、彼らはむしろよくやっている。

今シーズンの彼らは5試合で対戦相手をシャットアウトしており、これよりクリンシーツが多いのは6のリヴァプールのみ。マンUは昨シーズン全体ではクリンシーツが9あった。

マンUがPLの11試合で5かそれ以上のクリンシーツをキープするのは、これで15回め。このうちの7つのシーズンでタイトルを取っており、いっぽうそれで最低順位だったのが15-16の5位。

マンチェスターでは、ライヴァルのシティが相手を封じることに苦しんでいる。

彼らの失点はマンUよりひとつ多いだけの13だが、クリンシーツはここまでたったふたつしかない。

これは、16-17以降で彼らのもっとも少ないクリンシーツであり、そのシーズンはトップフライトにおけるグアルディオラのチームの最少クリンシーツのシーズンであった。

PL全体の守備としては、今シーズンは14-15以来初めて、前年のトップ6(シティ、アーセナル、ヴィラ、ToT、チェルシー)が試合平均で1.0以上失点している。

流行りのセットピース。だが

セットピースは流行っている。それは、アーセナルのニコラス・ヨヴァーによるところが大きい。

しかしながら、PLでのセットピースからのゴールの割合は、ひきつづき下降トレンドにある。

ヨヴァーはガナーズのセットピースコーチで、彼らは昨シーズンから27ゴールをセットピースで決めている(ペン除く)。PLでは、2位よりも4多い。同様に、同期間における彼らのコーナーからの19ゴールは、2位よりも4多い。

今シーズンここまでPLゴールの20%がセットピースからのゴールとなっており(ペン除く)、昨シーズンの19.8%からは若干増えている。

21-22はそれが21.7%あったが、22-23は21.3%に減っている。10年前の14-15、PLのセットピースゴールは23.2%あった。

今シーズンはこのままいけば、セットピースゴールの割合はPL史上3番めに悪くなる。20-21の19.2%がワースト。

カムバックキング

「最後まで戦う」はちょっとしたお約束の文句であるが、それをやるべき理由がある。

今シーズンのPLでは24の逆転試合があった(少なくとも1点かそれ以上リードされた状態から)。これは、全試合の21%にもおよぶ。

この数字は、21-22の11.6%からは上昇トレンドにある。22-23は15%で、23-24は16.6%。それがこれまでの最高記録だった。

もし今シーズン今後もこれがつづくなら、昨シーズンの最高記録は大幅に塗り替えられる。

以上

 

全体的には近年のトレンドがそのまま継続しているような感じか。チーム格差がよりなくなって、ゴールが増えて。逆転試合も増えているということは、ヴェンゲルさんが目指すところの、フットボールはおもしろくなってるということかもしれない。とくに格差解消傾向はひとつのチームだけを応援しているものからすれば、マイチーム以外が強くなるのはもちろん気に入らないが、多くのチームにチャンスがあるのはリーグにとっては健全なことだ。

ところで、この記事はシティの不調にあまり触れられていないのは片手落ちに思える。この5-10年のPLを見渡せば、今シーズンここまで、リヴァプールの好調よりも、今年も盤石に思われていたシティの不調のほうがもっと特徴的で、もっと大きな出来事なんじゃないか。裁判中の115違反の件もあるし(慰謝料払え)、7年で6回勝っているような寡占の時代がついに今シーズンかぎりで終わるかもしれないのだから。

それと見出しに「レイトゴール」とあるのに、試合終盤、とくに90分以降に記録されたゴールについての言及がなかった。カムバックと合わせて数字を紹介してくれてもよかった。たしか昨シーズンはそれがけっこう多かったんじゃなかったか。

今年の追加タイムの傾向はどうなんだろう。昨シーズンからPLでは90分にプラスされる追加タイムがめちゃくちゃ増えて、100分の試合すら珍しくなくなったけど、今シーズンはふつうに戻ったんだっけ? そのあたりは、試合結果(逆転)にも大いに影響しているはず。

追加タイムのことを書くとシティの奇妙な数字に触れざるを得なくなって、自粛したのかな? アンタッチャブル。

 

おわり



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