こんにちは。
われわれには9月以来となるカラバオカップ。すでにPLチームしか残っていないラスト8のクウォーターファイナルで、アーセナルの相手はクリスタル・パレスである。
QFの顔ぶれ。
彼らとは今週末のPLでもプレイするので、2試合連続のパレス戦になる。
これはカラバオカップなので非レギュラー選手にもチャンスを与えつつ、試合には勝ちたい。そして、重要な週末のPLのためにパレスについて得るものを得たい。
そんな試合。
アルテタの試合前コメント「(イーサン・ワニエリ)9でプレイできるようになる」
昨日のアルテタの試合前記者会見。AFC公式サイトより。
(チームニュース?……)
アルテタ:ない。
(デクラン・ライスについて……)
彼は大丈夫。彼が使えるかどうかは、これから判断する。
(ジンチェンコとカラフィオーリは?……)
明日はアレックスもリッキーもアウトだ。
(明日は全体を変えるつもり?……)
スクワッドの調子にも関わることなので朝に決める。もちろん試合のこともあるしQFということもあり、とても重要な試合になる。試合に勝つためにベストチームにする。
(あなたは5年でまだ一度しかトロフィを勝っていない……)
チャリティシールド(※訳注:コミュニティシールド)がふたつある。だから3つ勝っているよ。われわれはもっとほしいし、大きなのを望んでいるのは間違いないが。
(1月のウィンドウについて……)
わたしはスクワッドと選手たちを完全に信頼している。試合のなかでつくっているチャンスの量があり、相手にはほとんどやられていない。選手たちを信じている。
(クリスタル・パレス戦はどんな試合になりそう?……)
とてもタフ。彼らの前回の結果やアプローチ、個人クオリティを観ても。とてもよくコーチされている。つねにとてもタフであり、4日間に2回対戦するという、また別のレイヤーの難しさがある。だから、われわれはそれに備える。
(カップを勝ちたいのか、勝つ必要があるのか……)
試合に勝ちたいし、勝つためにできるすべてをやりたい。勝つ必要があるとか、勝ちたいということではない。メジャーなトロフィを要求されるビッグクラブならではのプレッシャーがあり、それがわれわれのやりたいことだ。
(エヴァトンとのドロウがあり、支配した試合でどうゴールを決めるか……)
あの試合を見返してくやしいところは、いかにチームがすごいことをやっていたかということ。それが3ポインツで報われなかったこと。
リーグのほかの試合を観ても、試合に勝ったほかの多くのチームよりわれわれのチームの差のほうが10倍は大きかった。しかし、それもフットボール。
結局はボールをネットに入れなければならないし、そうすればなんの問題もない。いまチームが生み出しているもの、試合の支配のしかた、そこに云うべきことはほとんどない。
(セットピースゴールに頼りすぎと云われている件……)
つねにそういうナラティヴだ。5ゴール決めて、そのあとも5ゴール、3ゴールすれば、誰もなにも云わない。失点すればたくさんクリンシーツはない。ゴールを決めないときに、そこに戻って来る。
それはふつうだ。それがナラティヴだ。しかし、われわれにとってはそれは変わらない。われわれは、もし3ゴールだろうが5ゴールだろうが決めたとしても、進歩したい。土曜になにもやられなかったとしても、それでも守備でもっとよくなりたい。自分たちのやることは変わらないのだ。
(明日のチームセレクションにおけるバランスについて……)
われわれは、全員がフィットして起用できるようつねにスクワッドをベストにマネジしている。選手たちがチームの一員だと感じ、必要なときに準備できているように。
もし変更をしなければならないのなら、そういう選手たちを使うし、人数のこともあるので、ほかの選手たちを使う。
(昨シーズンよりもゴールが少ないというスタッツでチームが語られることをどう感じる?……)
もちろん、とても違いがある。分析の深さ。それこそわたしが興味あるもの。
(選手たちはパレスがシットバックすることに備えている?……)
いまの彼らはすこし違っているし、フラムだってシットバックしたかったわけではないと思う。彼らはそうしたアプローチを取っていないし、スパーズにだってリヴァプールにだってそれはやらなかった。
それは、チームがときどきやることであり、試合の状況やシナリオによってあることを強いられたというだけ。スコアラインもそれに大いに関係する。われわれは、試合ごとに対応していく。
(選手として試合を決める挑戦……)
マジックモウメントというのは、ゴールを決めるだけじゃない。ガブリエルが去年マンUにやったミリメーターのオフサイドトラップだって、マジックモウメントになりうる。わたしの意見ではそうなる。
ゴールを決めるだけでなく、そういうことができる選手がいるということ。それを3日ごとにやること。それがワールドクラスの選手になるときだ。個人アクションで試合を勝たせる選手。
われわれは、選手たちをそういうふうに育てようとしている。それが勝利につながるのだから。
(精神的な理由はどれほどある?……)
かなりある。
実際、ことを起こすこと、それをまた起こせると信じること、ひとりあるいはふたりで相手に恐れを抱かせること…… そうなれる選手がいる。予測できると云うのは簡単で、わたしは彼がなにをしようとしているかわかっている。しかし、彼がやることを実際に止めるのは難しい。
(カップを勝ち進むことが勢いをつくる?……)
そう思う。わたしは、まったくそう思っている。試合に勝ちつづけ、つぎのラウンドに行くことで勢いが築かれる。チームに違うものが生まれる。だからこそ、こういう試合がとてもとても重要なのだ。
(このコンペティションでのマンシティの成功に触発される……)
イエス。なぜなら、それが全員をやる気にさせるから。全員がそういう試合、そういうコンペティションでプレイしたいし、それで勝てれば、勢いと信念が得られる。
われわれは準備万端で、チームはつねに団結している。3日ごとに大きな目標を達成する。
(1月の移籍ウィンドウについて……)
選手の状態に依る。選手の評価と、スクワッドのなかで動きがあるかどうか。だから、その質問に答えるのは難しい。
(リーグカップで勝てばもっとトロフィにつながる?……)
とても役立つとは思う。それが信念、信頼、ポジティヴエナジーを生む。カップに触れ、セミファイナルで相手を倒し、ファイナルで倒すことでエナジーが生まれる。
それは、正しい道もつくると思う。とくにこの国でのこのコンペティションのタイミングのおかげで得られる勢いがある。
(自分のアーセナル5周年をどう祝う?……)
わたしはワインは飲まない! しかし、そうだね、特別な日にはなる。もちろん、この仕事を5年やるということは、とくにクラブの規模を考えてもすごいことだ。とても感謝している。
わたし自身はなにか祝うつもりはないが、それに反応はすると思う。これまでともに過ごしてきた思い出もあるし、写真を観たり、コメントを思い出したり。それを反芻する。だいぶ長い時間だから。
(エヴァトン後のファン反応について……)
われわれは試合に勝つためにここにいて、楽に勝てるようなことをかなりやって、それでも勝てなかったというのは事実。
(エヴァトンでスターリングを使わなかった理由?……)
とくにない。
(ワニエリとオーデガードはいっしょにプレイできない?……)
彼らの周囲で誰がプレイしているか、イーサンがどこでプレイするかに依る。彼は右のAMでも左のAMでもRWでもプレイできるし、この数年でほかのポジションでもプレイできるようになると思う。だから、オプションはある。
(ワニエリはどのポジションでプレイできるようになると?……)
ナイン。
(彼は9でどんなクオリティがある?……)
目の前にゴールがあるとき、彼はただゴールを観ている。彼には、ボールをネットに入れるとてつもない能力がある。
会見後半。
サマリー。
- We were much better against Everton and against Fulham than we were last season. Against many opponents, much better. In the last six we’ve won four and drawn two, we deserved to win all of them, by a mile.
- There is always a lot of noise after games. You can analyse and say you played with 10 but two months later when you put all the data together, nobody talks about that. We have to record these things because we have to understand a different perspective.
- The chances if you are not top to be further down are really high. Being top of this league is the most difficult thing. We want to be the best and that’s what we work towards.
- Points are very difficult to predict but performance is something else and that’s what we put our emphasis on. Winning or not is a consequence of many factors.
- Not seen or heard new European Super League proposal.
- Winning trophies gives you trust and belief. It’s contagious for the rest and there has to be a first time that you do it. Difficult to replicate doing it and having the hunger to do it. We have to look at it from that perspective.
- Gabriel Jesus does everything in the best possible way. He has to get his rewards soon.
- I don’t know if it’s confidence but he’s got the will and then he can build momentum. He plays in a position where he needs to deliver those moments.
- I don’t see Nwaneri as a No.9 for now. There are different ways of playing and can they play in different formations as well.
アルテタがワニエリが9でプレイできると云っているのは、以前ESRが9でプレイできると云っていたのと同じようなことだろう。あんまり真に受けないほうがよさげ。まあゴールの意識が非常に高いというのは、間違いなく同意できる。あれこそMFとしての彼の持ち味。
昨日書いたエントリがあるので、(不調の)精神的な理由について訊いている質問はナイスだった。アルテタの回答はなにを想定しているものか不明瞭だが、予測可能(predictable)とか止められないとか云っているので、マルティネリのプレイのことを想定しているのかもしれない。会見の動画を確認しても、彼の名前は出ていなかったけど。
ネリの件はあとですこし触れよう。
あと、エヴァトン後のファン反応に関する質問。ギャリー・リネカーがこの件でAFTVを批判していて、ちょっと注目されていたみたいだ。彼らは最近はめっきり大人しくなったと思っていたら、いまだに露悪コンテンツをやっているという。ぼくはそれを観ていないが、またアルテタや選手を口汚く罵るみたいなことをやっているんだろう。ああいう試合でファンのフラストレイションは理解できても、そういうのを意図的に集客の材料に使うのは、リスペクトできないと思う。
チェンさん
いつも読み応えあるブログを有難うございます。毎回プレビューとレビュー読ませてもらってます!
ネリ問題、私の見解を述べますと、彼はそもそもサカのようにタッチラインで勝負するタイプでないと思うんです。懐深くないし、シザースとかテク系でないですし。
動画を見て改めて感じたのは、やはり彼は後方からスプリントするタイプだなと。つまり、ワイドに張るスタートポジションが間違っていると思います。
あの頃は右上がりフォメとか言われてたと記憶してますし、ミケルも最近の右偏重批判対応でシンメトリーにしてるんでしょうが、右で作って左で仕留める(そのまま右で仕留めるもよし)あの頃のままで良いんだと思います。
意見にしっくり来ました!
マルティネッリは加速したら止められない。のに、最近は止まった状態の足もとで受け取るばかり。不得意なことをやらせて得意なことをやらせない今のカタチが彼にとっても少しかわいそうなところだなと。