EPLのルールでは、水曜の夜にプレイしたチームは土曜の昼にはプレイできないのだとか。ではなぜ?
この試合、ヴィラもアーセナルも怒涛の中二日かつ最短ブランク。こりゃあ、選手も壊れるよ。極東のわれらには、試合をTV観戦するにはありがたい時間だけども。
さて、アーセナルが単独トップで迎えるPLのMD15は、アストン・ヴィラ@Villa Park。
ヴィラは現在3位で、アーセナルとは6ポインツ差。先日のチェルシーと似たような状況での試合になる。
彼らは、シーズン序盤の不振から一転、現在は4連勝中のファインフォーム。直近9試合に限定すれば、アーセナルより多くポインツを稼いでいる。ホームでは5連勝中である。この試合にも、かなり自信をもってわれらに挑んでくるだろう。いやなタイミングでの試合になったものだ。
いっぽうアーセナルは、モスケラのしばらくの離脱が判明したりと、あいかわらずケガに悩まされている。
これは間違いなくタフな試合になる。
アルテタの試合前コメント「最高レベルでプレイし試合に勝つ一貫性」
昨日行われたミケル・アルテタの試合前記者会見。AFC公式サイトより。
(ライスは起用できる?……)
- 見てみよう。残念ながらすべての質問について答えは同じになる
- 午後にまたトレイニングセッションがあるので、選手が起用できるかどうか見定めるために毎時間が重要になる
- そのあとで誰が使えるか見定める
(モスケラについて……)
- それはとてもややこしいことになっている
- だが繰り返すように、今日またテストがあるのでそこで見ていく
(サリバとトロサールは復帰が近い?……)
- そのふたりは数日(matter of days)の問題
(スケジュールのせいでフットボールのクオリティが損なわれている?……)
- わたしが云えるのは、彼らの能力が最大限に発揮されるために、時間や日の余裕を与えられるのなら、ぜひやってほしい。それだけ
- われわれは間違いなく明日の試合には準備できている
(アストン・ヴィラとの対戦……)
- 彼らがやっていること、プレイと試合の勝ちかた、それは間違いなく素晴らしいフォームにあるチームのもの。われわれはそれをわかっている
- マネジャーが素晴らしい仕事をしている
- だから、われわれも明日のタスクをわかっている。だが、われわれはつねにそれを機会としてとらえる
(ウナイ・エメリはアーセナルに対し格別のやる気を出してくる?……)
- わからない
- ウーナイのキャリアややる気のレベル、どこへ行ってももたらすインパクトを観れば、それは際立つものだ
- だから、それについてわたしはわからない。彼に訊くべき質問
- だが、わたしの意見としては、彼によけいななにかは必要ないと思う。彼自身が十分優秀だから
(これもまた宣言になる試合?……)
- 一貫性だ。最高レベルでパフォームし、さらに試合に勝つこと。その後に同じ質問に戻る。CLに戻る。そしてまた翌週
- なぜなら、それがこのゲイムの性質だから。だからこそ、われわれは毎試合でそれをやらねばならない
(自分たちの勝利がタイトル争いのライバルにもたらすもの……)
- 試合に勝つたびに、当然ちょっとづつ目標に近づいていく。むしろ自分たちにできるのはそれしかない
- われわれはパフォーミングに集中し、明日の準備に集中しなければならない
- どういう試合になるかわかっているので、自分たちのポテンシャルを発揮するために準備していく
(モスケラのケガはどこ?……)
- 足首
(カラフィオーリがこれまで4枚のカードを受けていて、それがラインナップに影響を与える? 試合中のジレンマになる?……)
- どちらもある
- とくにブレントフォードでは、バックラインのこともあり、DFの人数のこともあった
- だが、彼にそれ(カード)は起きず。だからそれはいいニュースだった
(Ollie Watkinsの脅威について……)
- (個人ではなく)集団としての脅威だと思う。どうチャンスをつくり、どううまくやるか
- そして彼らにはアップフロントにいろいろな選手のクオリティがある
(ヴィラはタイトルに挑戦できる?……)
- 彼らがいまやっていることをつづければ。もうすでにそれをやっている
- そのポジションにいるチームなら、どんなチームだってチャンスがある
(いまのスクワッドがあなたがかつて持っていたなかでベスト?……)
- われわれは、目標を達成するために最高の可能性をもたらせると信じられるスクワッドを築いてきた
- それが望むものになっているか? ノー。なぜならケガ人が出ているから
- スクワッドを持つということは、つまり選手がフィットしていることで起用できること。なぜなら、試合が連続するだけでなく、その準備もあるから。オプションもなければならない
- だが、間違いなくうれしいのは、特定の状況に対処していること
(もし競争から脱落するチームがあるとすれば、それはフィクスチャスケジュールのせい?……)
- 願わくば、われわれはそこにはたどり着きたくないものだ。すべてがマネジできるものであってほしい
- われわれは過去から学んでいる。自分たちがやっていることを継続する
(サリバとトロサールはフィットしている?……)
- さっきも述べたように、トレイニングセッションのあとならもっとわかる
(ストライカーたちが全員フィットしてもメリーノはストライカーとして考慮される?……)
- 彼は、その考えの根拠になるものを自ら得ていると思う
- 彼のパフォーミング、インパクト
- だから、その答えはイエス
(彼はそのポジションで成長している?……)
- そうだね、チームはヴィクトルやガビーよりも長く彼とプレイしている
- それにスクワッドのおかげで、われわれが夏のあいだに準備していたこともあり、それはここまでできていないことだ
(チームをロテイトしつつ選手たちをマネジする……)
- われわれがこういう状況がすごく多いというわけではない
- わたしが考える問題はべつのこと。それは誰かを使ったときに、彼がパフォームしない。そうなれば決断は簡単で、彼をプレイさせなければいい
- われわれは、そういうことはしない。そうなりたくないし、そうしている
- われわれには、候補になる選手たちがいる。スタートしようがフィニッシュしようが、あるいはチームが彼のクオリティを求めたときにいつでもプレイする
- それこそが、いまのわれわれがどの選手にも持つ考えだ
(全員をフィットさせるためのチャレンジ……)
- そうなればいいと思っている。そうなれば、それを維持し、チームのフレッシュさやその日に求められることでチームを決められる。それがベストスクワッドを持つということ
- 問題は、この国の多くのクラブがそれに直面していること
(モスケラのフィットネスのことが不安?……)
- ノー。われわれは知る必要がある。なぜなら、あの試合後と昨日のフィーリングがあるから。今日のテストが必要
(ケガ人が冬ウィンドウに影響する?……)
- われわれはつねに備えている必要がある
- つまり、スクワッドに触れるオプションがあるとき、そのとき起きたことからスクワッドを守れるとき、われわれはオープンでなければならないと思う
- たとえば、ここからウィンドウが閉じる日までに何が起きるか。それがフットボール
- だから、わからない。だが、警戒しておくのはたしか。スクワッドに関してリスクがどこにあるかは把握している。だから念の為に準備はしておく
(1月に去る選手がいる?……)
- 現時点では、以前も述べたように、われわれは連続で3-4週間も離脱する選手がいるような、そういう状況にない
- 現時点では、われわれにはスクワッドがあり、選手たちが全員フィットした姿も見えている
- だから、現時点では、それをやるようなオプションはないことははっきりしている
(昨シーズンのケガから学んだことは?……)
- たしかにそういう状況から学んでいる
- 思うに、解決策を模索し、ポジティヴになることだ。そのポジティヴィティと信念をチームに伝えることが重要。なぜなら、どうせ何もできないのだから
- われわれにはケガ人が出ているが、それはまったくもってコントロールできないこと。とくに昨シーズンの長期離脱
- 今シーズンも同じようなことがたくさん起きている
- 自分たちがコントロールできることについても、学んでいる。進歩できるエリアのことも
- まずなにより、わたし自身、そして来たものを受け入れ、楽しむこと
(オーデガードは3日ごとにプレイできる?……)
- ケガが治れば、彼は間違いなくそれができる
- 彼が6-7週間離脱していたことを考えれば、彼のミッドウィークのスタッツはすごかった
- われわれにはほかの選手もいる。ほかのトッププレイヤー、彼らも多くをもたらすし、違うものをもたらす
- だから、わたしは彼がいてくれてとてもうれしい
(マネジャーとしてより多くのオプションを持つこと……)
- 素晴らしいこと
- わたしはそれをあまり経験したことがなかった。わたしもここに来てから長い時間を過ごしてきたが。だから素晴らしい
- 試合前が素晴らしい。いろいろなやりかた、関係について考えることができる
- プレイを想像して選手を選べ、ベンチを観れば、ここから試合を変えることができると思える
- 去年の2月から5月にくらべれば、そこがとても大きな違いになっている
「1月の退団可能性」を訊かれたミケルは、“at the moment(現時点では)”を3回も繰り返した。逆にあやしいだろ……
会見の後半。
- Naming line up a day early– I will do that one day. Mourinho’s been in the game 25 years, it will happen at some point.
- Guarded on team news: yes. Sometimes because I don’t know the lineups.
- Try it:Yes, I will encourage the other managers in the league to do it.
- Calafiori:attacking phase it’s something we want. He can smell danger. He does it in a natural way.
- Attacking role:He’s probably never done it before. He has the ability to do it. Things happen naturally, he’s comfortable stepping in the opposition box.
- Depth of pressing less:certain managers had certain players who could do it. Let’s see tomorrow what approach Villa have.
- Ecuadorein twins: there is certainly something possible. Recruiting the best talents. We saw it as a good opportunity. Very positive.
- When did you see a potential for this? A lot of people have been doing it. It’s been emerging the last couple of years and we need to start somewhere.
- Young players away from academy:First intention you to develop your own talent but you can’t close the door.
- Relying on depth:we’ve used that and the squad’s versatility. To navigate how we have says a lot about the character.
- Roy Keane’s comments: we know the reality that we play every three days against quality opposition. Just try to be as good as we can.
- Villa game an example? I agree. It’s the level and schedule each team has.
以上
会見後半にあるモウリーニョにまつわるやりとり。
20 years ago Jose Mourinho announced his Chelsea line-up against Barcelona a day early! 😨
Mikel Arteta hinted that he’ll do exactly that at some point in the future 😂 pic.twitter.com/eVl0dnv4xR
— Hayters TV (@HaytersTV) December 5, 2025
(ジョゼ・モウリーニョがかつてバルセロナ戦の前、一日早くラインナップを発表し「I don’t care」みたいに云いました。あなたもそれを考えたことはある?……)
わたしもいつかそれをやるよ! モウリーニョは25年もやっているんだっけ? だったら、どこかの時点でやるよ(笑い)。ジョゼのことはよく知ってるけど、チームへのメッセージとか意図はあったんだろう。
(あなたはチームニュースをあまり出したがらないのは相手に知られたくないから?……)
そうだよ(一同笑い)。実際にまだチームを決めてないときもあるけどね。
楽しげである。
契約合意が発表になったばかりのキンテーロ兄弟についてのやりとりも。アルテタは「先んじて動いていることはとてもポジティヴ」と述べた。たしかに。
アーセナルが双子の16才Quintero兄弟との契約合意を発表 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
ノニ・マドゥエケのインタビュー「神がぼくらのために戦ってくれている」
これは試合前コメントではないが、各所で話題になっておりとても興味深かったので。彼の信仰に関するコメント。The Athleticより。オリジナルのインタビューはEPL公式によるもののようだが、それを見つけられなかった。
NM:(アーセナルの“Bible Brothers”)それはよいことだ。ぼくらには、それを恥じないスクワッドがある。ファンタスティック。ピッチに出たときに、そのことがすごく大きなブーストになると信じている。ぼくらはひとりじゃないんだと。
ぼくらは、神がぼくらのために戦ってくれていると思っている。それがぼくらをより親密にさせる。ぼくらはとても親しいんだ。そういうふうに感じるし、これからも長くつづいてほしいと思う。
試合の前、ぼくらは数分間いっしょに祈りを捧げる。ホテルでもそうする。聖書で学び、お祈りする。ただ祈るだけでなく、みんなが無事かどうかを観て、お互いをチェックしたりする。トップだね。
チームには(キリスト教徒が)10人くらいいて、そのなかの数人が協力してくれる。聖句を選んで、それについて話したり、読み上げたり。みんなの様子を観たり、どうお互いに助け合えるか、お互いのために祈る。とてもよい。
いまのチームで有名なクリスチャンといえば、もちろんティンバー。毎試合の前に、聖書の一節をシェアしている。それと、サカやエゼもインタビューなどでは篤い信仰心をたびたび明かしている。
そういえば、Christian/Christhianという名前の選手がチームにはふたりもいるんだが、そう名付けられる子どもはやはりクリスチャンの家庭なんだろうか。
アーセナルのバイブル・ブラザーズ。Jesusが移籍してしまうとショックが大きいかも。
こちらはArsenal.comのインタビュー。
Madueke loving life at Arsenal and his trophy aims
ウィリアム・サリバのインタビュー「エインゼの存在が大きい」
こちらはムスリムだというビッグウィリー。これも試合前コメントというわけではないものの、話題だったので。Men in Blazersより。
(アーセナルはもういじめられるほうのチームじゃない。どの選手も立ち上がりお互いを守っている。メンタリティが改善された?)
サリバ:いいスタッフがいると思う。ガビ・エインゼの存在が大きい。アタッカーにもMFにもそうだけど、とくにDFに。彼がエナジーをもたらしてくれる。
彼はいつも話しかけ、いつも声がでかい。トレイニングでも。ぼくらがなにかシンプルなことをやるときでも、つねに大声を出す。
彼はすごく話すんだ。だから、彼が近くにいるのはとてもいいことだと思う。彼がチームをすごく助けている。
アーセナルファン界隈でもトレイニンググラウンドにおけるガブリエル・ハインツェの存在感は、もうしばらく語られている。チームにもたらす闘魂。最近は試合中もしょっちゅうミケルと抱き合っている。もしアーセナルが今年目標を達成するのなら、彼もきっとシーズン後にはそれに貢献したひとりとして称賛されるだろう。













