へんに若ものことばを使おうとして痛々しいタイトルで済まない。このいいようのない窮状を伝えたかったのだ。
さて、Squawkaが繰り返し指摘していた、アーセナルのディフェンシブ・エラー。もはや今季低迷の直接の原因といってもいいくらいだ。おとといのブライトン戦でのチェフのやらかしがさらにその記録をひどいものにしている。
アーセナルはヨーロッパでもっともやらかしているチーム
The top five most damning stats behind Arsenal’s 2017/18 Premier League season
こちらの3/4の記事では今シーズンのアーセナルの5つの悪いスタッツについて紹介。そのひとつがディフェンシブ・エラーについてで、現在までヨーロッパのトップ5リーグでももっともやらかしているチームであるとのこと。
トップ6内とかプレミアリーグで最悪じゃなく、ヨーロッパの5大リーグ(イングランド、スペイン、フランス、ドイツ、イタリア)で最悪、である。お間違いなきよう。
‘Arsenal are the worst team in England without possession’ – Paul Merson
ボールを持っているとき以外のアーセナルは、プレミアリーグのワーストチームであるとポール・マーソンが指摘している記事。
そして、この記事の後半によると、ブライトン戦の失点につながったチェフのプレイがディフェンシブ・エラーであったということで、アーセナルの最悪の記録がさらに悪い記録になった。
ディフェンシブ・エラーの数におけるヨーロッパのワースト5は、
- 1位 アーセナル 24回(11失点)
- 2位 サウサンプトン 21回(8失点)
- 3位 ニース 20回(7失点)
- 4位 ハダースフィールド・タウン 19回(8失点)
- 5位 クリスタル・パレス 18回(6失点)
と、PL勢が5位中4つの席を占めるのも驚きだが、それより何よりアーセナルだろう。頭一つ抜きん出ている。
5大リーグということは、およそ100チームくらいがいるとして、そのなかでワーストである。世界で5番目にリッチだというフットボールクラブが第100位。穴があったら入りたい。金はいったい何に遣っているんですかねえ。
ちなみにチェフ個人でも今季のディフェンシブ・エラーは7つやらかしている(6失点)ということで(PLでワースト)、ディフェンシブ・エラーが引き起こした失点の半分以上はこのロートルGKのせいである。なあんだひとりクビにすればよかっただけか。安心した。
でもどう考えても判断が遅いよね。チェフの衰えの兆しはあったはずなのに問題を放置した。基本的にはアーセナルが抱えるそのほかの問題と根っこは同じである。
守備の改善のないアーセナルはいつまでたっても改善しない
こういったスタッツももちろんアーセナルのスタッフは日々分析しているはずなのに、それによってアーセナルの改善が一向にみられないのはなぜなのだろう。
守備よりも攻撃が重要だというのがヴェンゲル監督の哲学のようだが、守備を疎かにしたせいで攻撃まで停滞していることには気付いているだろうか。ラカゼットやオバメヤンといった超高級車(100Mポンド以上=いまだと150億円くらい?)を買ったのに、ガソリンが入ってないとかそもそもタイヤがついてないみたいなものだ。何度もいうが、どれだけ攻撃を補強しても守れないんだから無意味なんである。
この恥ずべき記録はもしかしたらトップ5リーグのチームのなかで、ヴェンゲルより守備を軽視しているマネージャーはいないという証かもしれない。よく考えるととんでもない話しだな。でも真実味はある。
アーセナルは負けるべくして負けている。ミラン戦のGKが誰になるのか。注目しておこう。
おまけ
おれたちのマシューが移籍先のサンテティエンヌで大ブレイク中とのこと。アーセナルを去ってたったの5週間。RBなのにすでに2得点、ネイマールなんかとともにリーグアンのプレイヤー・オブ・ザ・マンスの候補だとか。こりゃフランスに呼ばれる日も遠くないな。
得点した試合はハイライトで見ていたけれど、うれしそうな笑顔が印象的だった。彼がやっと幸せになれたならおれはうれしいよ。
Just five weeks after leaving #Arsenal, Mathieu Debuchy has scored two goals, lost no games, become cult hero at St Etienne, been nominated alongside Neymar for #Ligue1 player of month award, and got himself back in World Cup contention for France
— Matt Spiro (@mattspiro) 2018年3月5日
昨日チェンバレンのことも書いたけれど、アーセナルの低迷を尻目に泥舟脱出組が結果を出し始めている。アーセナルも急いでつぎのマネージャーを決めてチームを少しでも安心させないと、ベレリンあたりは本当に行きそうだ。
ヴェンゲルの退任を発表するなら今がベストなんじゃないかと思える。今シーズン終了をもって退任しますと。21年間ありがとうと。そしてチームはとにかくベンさんのためにがんばろうと一念発起してミラン戦を勝ち抜けですよ。だってミランに負けてEL敗退してしまったら何にも残らないのだから、タイミングとしては今しかない。もうそういう特別なことが起きない限り今の流れを変えることは難しいんじゃないだろうか。チーム全体がもがき苦しんでいる。