プレシーズンツアーで中国を訪れているアーセナル一行。
バイエルン・ミュンヘンとのフレンドリーマッチを翌日に控えた会見でAWが、自らの契約問題が昨シーズンのチームに悪影響を及ぼした可能性について語った。
Wenger: Maybe I made a mistake over eternal contract debate
ヴェンゲル監督「契約更新を発表するタイミングを誤ったかもしれない」
※意訳
わたしにとって契約更新を発表することは、それはシーズン中に起こしたくない変化だったんだ。毎度の会見でそればかり訊かれて注目されているのを感じていたからね。
でももしかしたら間違いを犯したのかもしれない。契約更新を決めたのは早すぎるタイミングというわけでもなかったからもっと早くに発表すべきだった。
わたしの契約更新の発表がハンディキャップにならないと思った時点でそうしたし、実際そうならなかったと思う。しかし、ちょっとしたハンディキャップはあったのかもしれない。というのはわたしの将来が判明しないということで不安な空気をつくってしまったし、それがチームの助けにはならなかった時期もたしかにあるだろう。
いまは新しいシーズンに向けてみんな全力で集中しているよ。つまり結局なるようになったということだ。
われわれは昨シーズンは3つのシーズンを戦ったようなものだった。最初はとてもうまくいき、次はまったくうまくいかず、最後はとてもうまくいった。
重要なのは自分たちに何が起こりどこを改善できるのか、しっかり分析すること。そしてポジティブだった昨シーズンの終盤の状態を新シーズンにも続けること。より力強いやり方でね。
ついにヴェンゲル監督が昨シーズンのバッドフォーム(8試合で5負け)に、自らの去就が及ぼしたチームへの影響を認めたかたちだ。
AWの契約更新について最大の疑問は「なぜ、そこまで契約更新の発表を渋ったのか?」ということだった。#WENGEROUTが声高に叫ばれていたときでさえ、ファンを含めAWが契約更新することについてほとんど誰も疑っていなかったのだから。
それについては「変化を起こしたくなかった」とのことで一応本人から答えが出ているが、この場合の変化というのは当然ネガティブな変化ということになるだろうから、ボス自身もチームのなかに解任派がいると感じていたんだろうか。
いずれにせよ、選手たちをフットボールに集中させたいというボスの心情は100%理解できないということはないが、その決断のタイミングを見誤ったことが悪い結果につながったのなら、それは痛恨のミスといわざるをえない。
お互い不信感を募らせるような状況に陥ってしまうような原因をボスが自分でつくっていては、チームがバラバラになっても無理からぬというものだ。
ヴェンゲル監督と選手たちで意思疎通というものがどの程度できているのか、あるいはできていないのか、そのあたりは外野からは見えないが、20-30代の選手からは祖父に近い年齢のAWが彼らとうまくコミュニケーションを取れていなくても不思議なことではないのかもしれない。