マンチェスター・シティなら安い給料でもいい by アレクシス・サンチェス

なんと。PSGに400kを要求し度肝を抜いたアレクシス・サンチェスが「おれ、マンシティに行けるなら週に300kもらわなくて我慢するよ」といっているらしい。

Alexis Sanchez ready to go to desperate lengths to force through Manchester City move

まあ275kくらいでも我慢できるかなー。金ばっかりそんなにいらないしなー。なんという心がけ。地獄のミサワで再生されたわ。

これはつまりアーセナルが新契約でオファーしている金額よりも安くてもいいよということらしい。

それが何を意味するのかといえば、マンシティがサンチェス獲得にかける総コストが下がるということであり、サンチェスサイドは遠回しにアーセナルを金で説得してくれとマンシティにお願いしているのである。

これは来るな。残り契約1年のアラサー選手に80Mのメガオファー。その金でアーセナルは若くてピチピチのレマールを買うと。美しい。

サンチェスは売らないと何度も豪語しているヴェンゲル監督が結局サンチェスを売ったからといって、嘘つきとかおれは絶対にいわない。だって現時点では彼は本当にそう思っているんだからしょうがない。

ヴェンゲル伝説「その選手は売りに出ていない」そして売却へ

サンチェスの売却にあたってはこのままの状態が続くようなら、最後はヴェンゲルに直接伝えるか、本人がアーセナルを出たいと公言するところまで行くと思う。

そして、いまだに夢を見続けているヴェンゲルに対してボードが現実を見ろと説得することになるだろうが、新契約なしで選手をキープするというあまりにリスキーな賭けをしようとしているヴェンゲルの分が悪いのは明らかだ。

 

グアルディオラっていうほど優秀？

ところで、この件でぼくがいつも不思議に思うのはグアルディオラがそんなにいいのかということ。サンチェスのようなトップトップクオリティの選手が自分のサラリーが少なくなってもどうしても一緒に仕事をしたいと思うような。

奇しくも今朝Metroにこのような特集記事がきていたが、彼のカリスマぶりというのは、どうも実績よりも評判や評価のほうが先行しているような気がしてならない。

Pep Guardiola’s capture of £52m Benjamin Mendy only ramps up the pressure at Man City

実際彼はバルセロナでプレイしたレジェンドのひとりであり、監督になった彼の薫陶を受けた選手たちがこぞって賞賛する（一部の選手からは批判もあるが……）のを見るに、選手の心を掴む優秀な監督であるのは間違いないのだろうが、昨シーズンのEPL3位だって、ちょっと間違えば彼らが5位になっていたかもしれないのだ（5位アーセナルとの勝ち点差は3）。

シーズン中も何試合かは観たけれど、どの試合でも彼の理想とするであろうGKからショートパスでつなぐというプレイスタイルに選手のクオリティが追いついているようには見えず（バルサやバイエルンではそれが可能な選手たちだった）、ちょっと頭でっかちな戦術に思えたものだ。それで結果が出ないのなら本末転倒で、グアルディオラ監督の能力には少なからず疑問を抱いた。だから優秀な監督であることには間違いがないにせよ、ちょっと神格化されすぎではないかと思うのだ。

サンチェスが本当にチャンピオンズリーグで優勝したいと思っているなら、マンシティは正しい選択だとは思えない。おそらくマンシティがUCLで優勝するようなクラブになるには、仮に最高にうまくいってもまだ数年はかかると思う。スペインの2強やユヴェントス、バイエルンに勝たねばならないのだ。それでは彼が在籍している間には間に合わない。

プレミアリーグについてはどうだろう。来季のEPL優勝候補といえば、本命はやはりコンテが残ったチェルシーになりそうだが、マンシティも優勝候補のひとつに数えられるのかもしれない。

しかし、なんだかんだでグアルディオラはマンシティで結果を残していないのでよくわからないのだ。「うまくいけば優勝」という仮定で考えるのなら、アーセナルにだって優勝の可能性はあるとぼくは思う。アーセナルが来季EPLの優勝候補でないことは確かだろうが、それよりは多少はマシというくらいなんではないだろうか。

つまり、サンチェスはタイトルを獲りたいからアーセナルを出たいといいながらも、実際はグアルディオラのもとでプレイしたいという動機のほうが強いのではないかと思われる。どんだけ。

 

 

 

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