リーグ戦2試合目で早くも敗戦を喫したストーク戦後、クラブOBのマーティン・キーオン氏がエジルのプレイにイラつきを隠せない様子。
「エジルは歴代のアーセナルのプレイヤーのなかでももっともフラストレーションの貯まる選手だ」。
Wantaway star Mesut Ozil is the most frustrating Arsenal player ever
雑に要約しよう。
マーティン・キーオン:メスト・エジルはかつてわたしが見てきたアーセナル選手のなかでも最高にフラストレーションの貯まる選手だ。
彼はお飾り(icing-on-the-cake)みたいな選手だね。チャンスを作って勝つのは大好きだけど、チームのために戦うことができない。
アンリやベルカンプはすべてを捧げてプレイした。彼らはクリエイティブの天才だったが失敗も恐れなかった。
エジルは金食い虫の贅沢品だ。ボールを持っていないときにハードワークしない。なんで彼は困っている選手を助けないんだ。手を差し伸べないんだ。ただそこにいるだけじゃダメなんだ。彼は試合をコントロールする必要があるんだ。
後略&以上。
エジルは怠惰なのか? 怠惰だったら悪いのか?
しばしばボスが擁護するように、エジルって走ってないわけじゃないんだよね。走行距離なんかのスタッツがたまに取り上げられるけど、彼の走行距離は決して短くはない。そういう意味ならサンチェスのほうがよほど怠惰だというデータもある。
ところが、パブリック・イメージとしては、サンチェスはエジルの何倍も頑張り屋だと思われている。エジルは一見がんばっているふうに見えないとか、見た目で損している部分もあるんだろうな。チームメイトのミスに怒りを露わにしたり感じ悪いところもあるっちゃある。
でもね、このキーオン氏の件もだけど、彼が戦えない選手だとかディフェンスできないとかそういうことでやり玉に上げられるのは、単純に勝てなかったとき=攻撃で貢献していないときなのだ。天才的な才能を攻撃で発揮してくれさえすれば、はっきりいってディフェンスなんてしなくていいんだよ。エジルってのはそういう選手だ。
問題は、彼がある意味守備タスクを免除されかつポジションの自由を最大限与えられている特権待遇にも関わらず、攻撃に貢献できない、試合を支配できないことなのだ。自分の仕事をしていなければ、それは責められてもしょうがない。
だから、怠惰であるかどうかという問いはじつはどうでもよくて、(サンチェスがいい例だが)走ろうが走らなかろうが、守備をしようがしまいが、とにかくチームを勝たせる、得点を取る/取らせるというあんたの役割をきちんとこなしてほしいという話しなのである。
キーオン氏はエジルにクラブ愛がないってことも現実として受け止めるべきだという意見で、ぼくもそう思う。だから、法外な週給を払うくらいなら、別の選手を獲ったほうがいいと思う。エジルがいないほうがアーセナルのプレイがよくなる可能性というのは十二分にあるし。
ストーク戦で観たシャキリはやっぱりいい選手だったな。エジル売ってシャキリ買えばいいのにと思った。