アーセナルのファーストゴールキーパー、ペトル・チェフ(35)の衰えが深刻だ。
今月なかばのワトフォード戦では、ペナルティ15本連続失敗をついにストップし、PLにおいても歴史的な偉業である200クリンシートを達成するなどMOMの活躍をしたものの、それが彼のキャリアの最後のハイライトになるかもしれない。
「失点につながったエラーがリーグ1位(PL30試合終了時)」と今季アーセナルの凋落の原因のひとつといっても過言ではない悲惨なパフォーマンスに終始しているのが、今季のペトル・チェフである。かつてのベストGKの面影は見る影もない。
英メディアではシーズン終了後の移籍市場を見据え、早くもチェフの後任GK探しが盛り上がっている。
そんななか、もっともアーセナルとのリンクが噂されるGKを7名、当ブログが選出。選手の基本情報をおさらいし、誰が一番アーセナルFCに相応しいのか、あるいは誰が一番獲得に現実味があるのかまとめていきたい。前後半と2回に分けてお届け。
チェフ後のアーセナルファーストGKはキミだ! 候補7人
おそらくこの7人のなかから次のアーセナルNo.1ジャージが決まるとみて間違いない。根拠はメディアで騒がれているからである(騙されやすさ)。
- ヤン・オブラク(Jan Oblak/アトレチコ・マドリッド)
- ジャック・バトランド(Jack Butland/ストーク)
- ニック・ポープ(Nick Pope/バーンリー)
- ベルント・レノ(Bernd Leno/バイヤー・レヴァークーゼン)
- アリソン・ベッカー(Alisson Becker/ASローマ)
- ピーター・グラーチ(Peter Gulacsi/RBライプツィヒ)
- アルバン・ラフォン(Alban Lafont/トゥールーズ)
順番に見ていこう。
※なおYouTubeは埋め込みで再生できないものがある。その場合はリンクからYouTubeアプリ等でご覧あれ。
本命であり高嶺の花。オブラク
まずは、ラウル・サンレヒが大推薦、鉄壁の守備を誇るラ・リーガの強豪アトレチコ・マドリッドのファーストGK、ヤン・オブラク。
本人もアトレティコでの将来は不明であると語っているとおり、オブラクは今夏をもってアトレチコ・マドリッドからの退団が濃厚だと噂されている。そのため、GKの補強を検討しているほとんどのビッグクラブが獲得を目指しているという状況で、競争率・移籍金ともに非常に高い。
近年のリーガでのタイトル争いはもちろん、チャンピオンズリーグでの躍進など、トップトップレベルでの経験と実績は申し分なし。極めて評価の高いGKだけにこの候補たちのなかではもっとも高値が予想される。
オブラクは、もしアーセナルが本気だというなら、清水の舞台から飛び降りるレベルのクラスのGKであり、まさにドリームターゲット。ポスト・チェフの大本命だ(目をそらしながら)。
アーセナルとのリンクはもうおなじみ。バトランド
数シーズンに渡り、イングランドで着々と評価を築いているストークの守護神ジャック・バトランド。
今季はやや成績を落としているというが、ここしばらくはずっとアーセナルとリンクされているため、われわれにとってはやや新鮮味に欠ける名前である。
ピックフォードとバトランド。W杯イングランドのファーストGKはまだ決まってない模様。ちなみに彼はジャックがイングランドスクワッドでベストプレイヤーだとコメントしているナイスガイ。ポイント高い。
イングランド期待のGK。ポープ
セーブ率では、今季プレミアリーグでデ・ヘアに次ぐ成績を残すバーンリーのニック・ポープ。
今季のグッドフォームから、ロシアではバトランドやビックフォードよりも、彼をイングランドのファーストGKにと推す声も高まっている。
PLで30試合を消化してアーセナルに次ぐ7位(その差たったの5ポイント)と、今季のバーンリー躍進の立役者であり、いまノッている旬のGKといえる。アーセナルにとってはほかのオプションに比べて、比較的リーズナブルといわれる移籍金も魅力。
新世代のスイーパーキーパー。レノ
レヴァークーゼンのNo.1はベルント・レノ。
ロシアに向けてノイヤーやシュテーゲンといったウルトラすごい(語彙力)GKとNo.1スポットを争っているという超イケてるGK。ノイヤータイプのGKで、チームのなかで積極的にボール回しに参加し、フィードも得意。試合中の平均タッチ数がGKのなかでリーグ1位とのこと。
オブラクが退団濃厚なアトレチコ・マドリッドやナポリといったクラブのターゲットといわれている。
身体を張ったショットストップを連発。近距離からのシュートで顔を背けないってのもなんかすごい。
ドゥンガもお墨付きのブラジルNo.1GK。アリソン
イタリアのASローマそしてセレソンのNo.1、アリソン・ベッカー。
シティのエデルソンという超弩級のスーパーすごいGKを差し置いてブラジルのNo.1を背負う男。つまりわれわれが今年6月に行われるワールドカップで一番長い時間見ることになるかもしれないGK、それが彼だ。
今季セリエAではセーブ率が1位。ショットストップはもちろん、正しいポジショニングで広くゴールをカバーでき、とくに予期能力に優れいてるGKとドゥンガも太鼓判を押す。ノイヤーやブッフォン、オブラクのレベルのGKだという人もいる。
AlissonでYouTube検索すると”Welcome Liverpool”というタイトルがついたものが多い。
17/18シーズン前半ブンデスリーガのトップランクGK。グラーチ
ピーター・グラーチはなにかと話題のRBライプツィヒのGK。
リヴァプールのアカデミーからキャリアを始めながらも結局PLでの出場チャンスには恵まれず。ローンでいくつかのクラブを渡り歩いたのちにRBザルツブルグへ。
皮肉にも長年GKに難を抱え、いつもファーストGKを探してさまよっているリヴァプールが手放したあとに才能を開花させたというGKだ。ハンガリー人ながら、イングランドで5年過ごしたためホームグロウンプレイヤーであることもポイントが高い。
2017/18のウィンターブレイク前にドイツのKickerが発表したブンデスリーガGKランクで第1位。
チェルシーがクロトワの後釜に彼を狙っているといわれている。
フランスの未来のファーストGK。ラフォン
最後は、ドンナルンマに並び称されるほどのとびきりのヤングタレント、トゥールーズの19才、アルバン・ラフォン。
フランスのユース代表にはU16~20まですべての年代で選出されているエリートGK。フランスの次世代GKのなかでも最高の逸材といわれる。このまま成長を続ければ、ロリやマンダンダの後を継ぐのかもしれない。
ナポリやローマも彼の周辺を嗅ぎ回っているという。
彼は「小さいころからアーセナルを観てきた」と語るいまどき珍しいフランス人らしい選手で、アーセナルとのリンクに満更でもない様子。19才でありながらトゥールーズですでに3年目とトップレベルでの経験も少なくない。年齢的には、このなかでもっとも長期間に渡って仕事を任せられるGKである。
候補まとめ
アーセナルが獲得を目指すべきGK候補7人の年齢、身長、残り契約、市場価格をまとめると以下のようになる。
年齢 | 身長 | 残り契約 | 市場価格 | 国 | |
---|---|---|---|---|---|
Jan Oblak (Atletico Madrid) | 25 | 189cm | 2021.6 | 70m | スロヴェニア |
Jack Butland (Stoke) | 24 | 196cm | 2021.6 | 18m | イングランド |
Nick Pope (Burnley) | 24 | 191cm | 2021.6 | 5m | イングランド |
Bernd Leno (Bayer Leverkusen) | 26 | 190cm | 2020.6 | 14m | ドイツ |
Alisson (Roma) | 25 | 193cm | 2021.6 | 16m | ブラジル |
Peter Gulacsi (RB Leipzig) | 27 | 190cm | 2022.6 | 4.5m | ハンガリー |
Alban Lafont (Toulouse) | 19 | 193cm | 2020.6 | 18m | フランスU20 |
※市場価格の単位はEURO。すべてTransferMarktより。
市場価格については、TransferMarktからの参考金額だが、これはあまり信頼できるものではないので鵜呑みにしないほうがいい。
実際、オブラクはアーセナルが85Mポンドまで出すことを考えているという報道もあったし、グラーチはライプツィヒが彼に25Mポンドを要求しているという報道もあった。またちょうど今日見かけた報道では、アーセナルとリヴァプールに対し、ローマのモンチがアリソンに52Mポンド(60Mユーロ)のプライスタグをつけたとのこと。エデルソンがおよそ35Mポンドだったことを考えるとどえらい額である。
ほとんどの選手が契約を2-3年は残しているため、今夏アーセナルが動くとしてもここからのディスカウントは残念ながら期待できそうもない。どちらかといえば、資金力のあるEPLクラブだとふっかけられる可能性のほうが高いのではないだろうか。いずれにせよクラブ間で金額の折り合いをつけるには厳しい交渉が待っていることは間違いない。
前半はここまで。後半では、各GKのスタッツを比較していきたい。お楽しみに。
今一番必要な議論ですね、後編も楽しみです。
話題にはなりませんが、ヴォイチェフはもうありえないんですかね(;・∀・)
こんにちはー
アーセナルが狙うGKとして、おれたちのヴォイチェフを挙げているメディアを見た気もしますが、ひとまず彼は来季からユヴェントスのNo.1ですからね。
もし来るとしてもだいぶ未来の話しになるでしょうね。その頃にはわれわれも強くなってるといんですが。