なんの前触れもなく突如行われたアーセン・ヴェンゲルの退任発表について関係者のツイートその他まとめようかと思っていたところ、いち早くBBC SPORTSがまとめているのでそちらをネタ元に。※一部は別ソースを元に。
Arsene Wenger: Arsenal manager called ‘greatest’ as he announces departure
アーセン・ヴェンゲル退任報道を受けて各界のリアクションまとめ(BBC SPORTSより)
アレックス・ファーガソン
彼が円満に退くことできるタイミングで退団を決意したことはよかったと思う。彼は間違いないく、プレミアリーグの最高の監督のひとりだし、わたしは彼のような偉大な人物とライバルであり仲間であり、そして友人であったことが誇らしい。
彼が22年にも渡り愛した仕事に人生を捧げることができた。この決断は彼の才能、プロフェッショナリズに値するものだ。
ボブ・ウィルソン(アーセナルOB)
彼がアーセナルに来たとき、わたしはそこにいたんだ。そして、彼はわたしが出会った人生で最高の人物3人のうちのひとりだといえる。彼のフットボールの知識や彼がイングランドでフットボールを変えたとかそんなことだけじゃない。わたしと妻の大変なときにもそこにいてくれたんだ(※ウィルソンは31才の娘をガンで亡くした)。
アーセンはアーセナルの歴史における偉大なマネージャーというだけでなく、この国の試合のあり方も変えた。飲んだくれだったチームを変えて、心理的なことや水分補給、トレーニングやそのほかいろいろなことに変化を及ぼした。
スチュワート・ロブソン(アーセナルOB)
ヴェンゲルがアーセナルのフィロソフィをいい方向に変えたことを認めないわけにはいかない。
確かにファンタスティックだったときもあった。しかしどんなほかの独裁者のように、自分は正しい道を進んでいるんだと思い込んでしまう。みんなが変化が必要だと叫んでいたときでも、彼は何かを変えようとはしなかった。
ヴェンゲル・アーセナルのここ数年はそんな感じだった。選手獲得でもフィジカルのマネージメントでも。アーセナルにとっては今彼が退任するのがもっともよかっただろう。
ジャック・ウィルシャー
いつも紳士だった。ぼくのキツかったときもずっと父親みたいだった。誰もぼくを信じなかったときでも彼はいつだってぼくを信じてくれたんだ。感謝しますボス。これからはぼくら次第です。
以下ジャックのインタビュー。
ウィルシャー:まず。びっくりした。予想してなかった。まだ1年契約を残していたし、それを全うすると思ってた。でもそれをしなかったんだな。悲しいよ。ぼくがアーセナルのことを知ってからアーセンはずっといた。悲しいね、彼が望むシーズンを送れなかったことに失望している。でもまだ勝ちとるタイトル(ヨーロッパリーグ)が残っている。
彼はぼくのキャリアのなかでずっと重要だった。若いときからチャンスをくれたし、ぼくが行き詰まっているときですら、ぼくを信じて成長する手助けをしてくれた。恩人だし、なんとかいい具合に送り出したいと思う。ファンたちがどう思っていたか知っているよ。チームのみんながどんなふうに思っているかも知っている。彼のためにも(ELを)絶対勝たないと。
(受け入れるまでどれくらいの時間が……)
だって……、ぼくらはほんの1時間前に知ったんだ。だから受け入れるのはしばらくかかると思う。いまのところちょっと生々しいというか、ちょっとセンシティブだ。ぼくらは彼をいい感じに送り出したいと思う、だってぼくらにしてくれたことを考えれば当然だ。チームの誰にも信頼を示してくれた。
(ELを勝つモチベーションになったり……)
そりゃそうさ。選手としてやらなきゃいけないことだ。彼に相応しい送り出しを、この大会に勝つことでしなければならない。今朝ボスと話したけどそんな感じだよ。ぼくら自身のためにもELに勝てってね。それがボス流ってことさ。彼のために絶対勝つ必要がある。
(選手たちはどんな反応っすか……)
まだそんな話し合う時間もないから。みんな少なからずショックは受けてると思うよ。みんな全然そんなことは予期してなかったからね。まだ1年契約は残してるし。選手たちが気にすることじゃないっていうか。ぼくらは次の試合に集中するだけで、次のマネージャーが誰かとか、ボスに何が起きるかとかは気にする必要はないんだ。もちろんネットとかで見ることもあるけど気にすることはなかったし、だからショックなんだ。いまは、もう試合に勝つことに集中するしかない。
デイヴィッド・シーマン(アーセナルOB)
シーマン:彼はわたしたちの試合を変えたんだ。食べるもの、マッサージ、ストレッチ。賢明にもわたしたちのバック4をいじることはしなかったが、成功を重ねて、ダブルやインヴィンシブルズ。
ロビン・ファン・ペルシ(アーセナルOB)
ファン・ペルシ:長きにわたるぼくへの信頼に感謝します。あなたは特別な人でトップコーチです。紛れもなく最高の監督のひとりです。
セスク・ファブレガス(アーセナルOB)
ファブレガス:まじか。思いもよらなかった。でも人の尊厳とか品位を見た気がします。ぼくはこの人生で彼の指導とサポートを忘れることは決してないでしょう。
ジョン・ハートソン(アーセナルOB)
ハートソン:イングランド・フットボール、それにプレミアリーグは彼に負うところが非常に大きい。
試合前のストレッチとかトレーニグ、乳酸の取り除き方とか試合に出る前に20分は走るとか、そんなのは彼以前には誰もやってなかったんだ。
アーセンはそういったすべての新しいアイディアを持ち込んで、プレミアリーグに外国人監督などの新しい潮流をもたらしたんだ。
トニー・アダムス(アーセナルOB)
アダムス:アーセンに感謝する。ハーバート・チャップマン以来、アーセナルの最高のマネージャーだ。
ギャリー・リネカー
リネカー:彼はクラブにたくさんの成功をもたらした。それにわれわれの国のフットボールにも。ありがとう。そしてグッドラック。ムッシュ・ヴェンゲル。
ギャリー・ネヴィル
ネヴィル:アーセン・ヴェンゲルはイングリッシュ・フットボールにおいて、わたしが対戦したなかで最高のチームをつくった漢だ。
「98年組」はすごかった。もっとも褒めたいのは、彼らに対抗するためにわたしたちのプレイをも変えたことだ。いまや、彼はこの数週間で最大の送り出しに値するだろう。
アントニオ・コンテ(チェルシー監督)
コンテ:彼はアーセナルのサポーターのみならず、フットボール世界全体からグレイトなリスペクトを受け取るべきだ。われわれはひとりの世界一のマネージャーについて話しをしているんだ。同じクラブにこんなに長い間いるなんてことはできない。
Richard Scudamore(EPLチーフ・エグゼクティブ)
Scudamore:アーセンのチームは観ていて楽しいチームだった。そして彼の03-04シーズンの「インヴィンシブルズ」はイングリッシュ・フットボールの歴史に残るものだ。
ロビー・ライル(Arsenal Fan TVプレゼンター)
ロビー:今シーズン、アーセン・ヴェンゲルに対してファンからの圧力は厳しかった。ヴェンゲル解任派でなかったひとですらも。
そんな状況だったが、これは本当に驚いた。彼は昨日プレスカンファレンスに出てなんの前触れもなかった。
これは一時代の終わりなんだ。たくさんのファンが成長してアーセン・ヴェンゲルという人物を知った。新しいチャプターの幕開けでワクワクする。またこれは経営陣やアーセナルのオーナーたちにとって重大なモーメントだと思っている。わたしたちはマンチェスター・ユナイテッドに何が起こったか知っている。アーセナルは正しく進む必要がある。
ひとまず以上。
悲喜こもごもとしかいいようがない。
初めてコメントさせていただきます。
いつも楽しく読ませていただいています。
BBCのヴェンゲルに関する記事は読みたかったので翻訳が非常にありがたかったです。
なんというか、今の成績では退任は当然と思ってはいたものの、いざ現実になるとなかなか複雑で受け止めきれないです。
これからのアーセナルを思い描くのはなかなか難しいですね。
どもども。
まったくそうなんですよねー。
いったいどうなるのか。新しい監督が決まらない限りどんなふうになるのか見当もつかない。