今季も多くの若手選手たちが出場機会を求めて他クラブの門戸を叩いているが、そのなかでもドイツに活躍の場を移したリース・ネルソンのフォームが出色だ。
一足先にドイツでプレイしていた親友、ジェイドゥン・サンチョとともにブンデスリーガに旋風を巻き起こす勢いで、ドイツのみならずイングランドの期待の若手ということで英国でも大注目となっている。
一方で、その他何人かの選手たちはローン先での苦境が伝えられている。
今回は若いローン選手たちの今シーズンの現在の状況をお伝えしよう。
まずはもちろんホッフェンハイムでブレイク中のネルソンから。
リース・ネルソンがホッフェンハイムで止まらない
ホッフェンハイムに移籍後なかなかスターティンを確保できないなか、昨日、ニュルンベルグ戦にスタートから起用されるや、なんと2得点。これで出場した4試合4得点と誰も予想しなかった驚きの大活躍を見せている。
この結果、現在得点頻度(scoring frequency)がブンデスリーガで3位(41分ごとに得点)ということで、一躍スター選手のひとりとして名乗りを上げつつある。(上のふたりの数字なんだこれ?)
ネルソンとサンチョ
サンチョとネルソンというふたりの若き英国人ヤングスターの活躍を受けて、ブンデスリーガ公式サイト英語版も特集記事を掲載している。
BVBの快進撃の原動力のひとりとなっているサンチョ、そして彼の子ども時代からの親友であり、後追いでドイツに来るやいきなり結果を出しているネルソンのふたりについて、生い立ちやプレイスタイルなどを伝えている。
イングランドU-11チームでふたりを指導したコーチが語った。
Holmes-Lewis:ジェイドゥンとリースはふたりとも子どものころから驚異的だったよ。やっぱりプロでも通用したかという感じだ。彼らは何もかもまわりと違っていたし、若いときにすでにボールさばきのスキルを身に着けていた。彼らはとても仲が良かったからか、ときどきはピッチ上でテレパシーでも使ってるんじゃないかと思うようなプレイをしていたね。
もちろんホッフェンハイムのヘッドコーチもネルソンにご満悦である。
ナーゲルスマン:彼がチームにもたらしたもの、テンポにワン・オン・ワン、それはわれわれのスクワッドに足りなかったものなんだ。それはわたしがチームに加えたいと願っていたものだよ。
そんなに素晴らしいならエメリもぜひ加えたいと思うだろうね。
彼がドイツでスキルに磨きをかけ、たくさんの自信を持ってロンドンに帰ってくれば、アーセナルにとっては大きな大きな利益になるだろう。素晴らしい。
ラッキーボーイで終わらないよう、今後ますますの活躍を期待したい。
厳しい現実に直面するガナー
一方でローン先で思ったようなパフォーマンスを発揮できていないガナーたちもいる。
カラム・チェインバース(フラム)
今季はフルハムにローン移籍して周囲を驚かせたが、その後せっかくのチャンスを活かせていないことが多くのグーナーを苛立たせている。
今シーズンはセリを始め大きな補強をしたにも関わらず、プレミアリーグでは現在18位と降格圏にいるフルアム。
そういった状態であるため、守備のまずさは必ずしもチェンバースの責任だとはいえないという声もある。
しかしながら、RBでスタートした先日のカーディフ戦(4-2で負け)では、なんと前半で交代させられてしまったらしい。
RBでの起用という言い訳はできるが、ディフェンスの選手が前半だけで交代させられることはさすがに稀である。
また別の試合では失点の直接の原因になってしまったことがSNSなどでも話題になっていた。
チェンバースはアーセナルにとっては将来的にアーセナルを背負ってほしいディフェンダーのひとりで、本来はフラムのようなチームはディフェンス力により磨きをかけるべき環境だと期待されていたはずだ。
ここまでのパフォーマンスは大いに期待はずれだといわざるを得ない。
ケレチ・ヌワカリ(ポルトB)
Arseblog News – the Arsenal news site
以前にこのブログで、今シーズンのヌワカリのポルトへのローンについて伝えたとき、ポルトの買い取りオプションについても伝えた。買い取りオプションがつくということは、ぼくはその条件なら彼はもうアーセナルに戻ることはないと思っていた。
ところが、現在ヌワカリは彼本来の能力を十分に発揮できずにおり、買い取りはおろか、ポルトB(※ポルトのユースチーム)で出場機会すら失い始めているという。
もともとアーセナルではワークパーミットの問題があり、加入して3シーズンほとんどの時間をローンで過ごしてきたという経緯がある。
ヌワカリは現在20才ということで、現段階でポルトBで選手としての価値を証明できないようでは、アーセナルのファーストチームでチャンスを得るにはますます厳しい状況になってきたかもしれない。
2021年までアーセナルと契約を残しているということで、諦めるまでにはまだ猶予があるにはある。
イウォビと同じナイジェリアンということで、彼とともにブレイクしてもらえればよかったのだが。
浅野拓磨(ハノーヴァー)
アサノについては、グーナー界隈でもほとんど話題にならないので詳しいこともわからないが、たまにアーセナル公式のLoan Watchなどで確認する限りではほとんど目立った活躍もしていないようだ。
フースコで確認したら、今シーズンはリーグで4試合に出場しているということでまったく試合に出ていないわけでもない。しかし、キャラクタ分析が悲惨なことになっていた。
おうふ。
パスと空中戦がヴェリーウィーク。クロス、ボールキープ、タックル、守備貢献がウィーク。ストレングスはナシ。
うーん、短い出場時間のなかでこの評価。だめだこりゃ。
ヴィデオでもプレイを観ていないので決めつけるようなことはいいたくないが、アサノはアタッカーなのだから彼に必要なのはゴールあるいはチャンスメイクで、それがひとつもできていない(G0 A0)ということはつまり期待されている仕事ができていないということだろう。
センターフォワードで出場した2試合のフースコレイティングは「5.91」とあまり見かけないレヴェルの低さである。
現状では残念ながらアーセナルのレヴェルはおろか、ブンデスリーガのレヴェルにも達していないのかもしれない。
グーナーにとってはチューヨン・パークというよりジュニーチ・イナモトのような存在になりつつある。
その他ローニー
クリスティアン・ビエリク(チャールトン)
ビエリクはけがで離脱していたが、先日のバーンズリー戦でスターティンに入っていた。
この試合のビエリクは相当アウトスタンディングだったようで。
LOAN WATCH: Charlton boss Lee Bowyer has praised the impact of Krystian Bielik: “Krystian raised the game so well for someone so young. He doesn’t panic. He dribbles past people and I’m thinking “don’t do that!” but he does it and that’s the confidence of the lad.” #afc pic.twitter.com/MTvbu45b20
— LTArsenal™ (@ltarsenal) 20 October 2018
リー・ボウヤー(チャールトン・マネージャー):クリスティアンはいいね。彼はパニックにならない。彼はドリブルで抜ける。わたしは「わあ、やめてくれ!」って思うんだけど彼はやってしまう。自信があるんだろう
ビエリクはまだ20才。まだ成長を見届けたい選手のひとりだが、今年いっぱいでアーセナルとの契約は満了となる。
CBもDMもこなせる選手であるので、もし彼がアーセナルのファーストチームで使えるようになれば貴重である。来年までにいずれ契約延長されることを期待したい。
ダヴィド・オスピナ(ナポリ)
オスピナのことはまったくフォローしていないのでよくわからない。だってアーセナルでの未来はないし。
今季セリエAリーグ9試合で5試合に出場しているということは、ナポリはGKをローテーションしているんだろうか。どえらい話しである。さすがアンチェロッティ。
オスピナが今季ローンだったということは、要するにAFCが条件的に満足できるオファーがなく、やむを得ずそうなったと理解している。
2020までアーセナルと契約を残しているので、ナポリで活躍し少しでもヴァリューを上げてアーセナルにいくばくかの移籍金を残してほしいものである。
以上
アルカセルはオーバメヤンとおなじようなぱたーんて
すみません、投稿ミスです……
アルカセルはフラム戦やレスター戦のオーバメヤンのように、毎試合途中から入って固め打ちしてましたから仕方ないとして、ネルソンの数字はいい意味で予想外でした。
まだシーズンは長いので、浅野共々見守りたいです。