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【マッチレビュー】18/19EPL アーセナル vs ハダースフィールド(8/Dec/2018)トレイラ・グッド。

予想外にしょぼくれた試合だったが、ひとりのに救われた。その名はもちろん、ルーカス・トレイラ。

3連続のMOTMだそうで、サイン・オブ・ザ・シーズンどころか、プレイヤー・オブ・ザ・シーズン級の活躍だとファンのあいだでも評価がますますヒートアップ。

ついに公式にまで届いてしまった「トレイラ・グッド」旋風。悪ノリ乙。

試合自体は苦しかったし厳しかった。それでも、勝ちは勝ち。3ポインツゲット。そしてクリンシート。

こういう試合にもちゃんと勝てる勝負強さが備わってきたのもすばらしいことだ。

Arsenal vs Huddersfield preview: Gunners aim to extend unbeaten run

順位は一時3位浮上したが、結局5位。

おや、トップが入れ替わってる? そしてもはやトップ5+その他などといわれているあのチームが6位に。



アーセナルのファースト11

また奇抜なメンツを選んだなあという。。

アーセナルのプレイスタイルではむしろ主役ともいえる、いわゆる2列めの選手がいない。

この画像はSKYから拝借しているが、中継のグラフィックはまた違っていた。

ぼくが観た中継では3-4-1-2でゲンドゥージがストライカーふたりの後ろに入ってた。

でも試合が始まったら彼はNo.10という感じじゃなくて、全体のシェイプは3-5-2っぽかった。

うーん。始まってみればこのフォーメーションがあまり効果的な感じでもなく、なぜイウォビとミキタリアンを入れずにこういった珍しいメンバーで臨んだのか。その意図はちょっと謎である。プレス会見で誰かに突っ込んでほしかった。

マッチスタッツ

SoTに注目。アーセナルが2本。ハダースフィールドにいたってはゼロ。低調な試合ぶりがわかる。

ボスの試合後のみことば

BBC Sportsの試合後のインタヴュー。

エメリ:タフな試合だった。ほかの試合もみんなそうだが。今日の勝ちが重要なのは自分たちのリズムがないなかでも勝てたことだ。結果にはとても満足しているよ。今日は試合のコントロールが難しかった。

我慢がキーワードだ。もっと早くに勝ちたかったが、我慢をする必要があった。

わたしたちはこれからも進歩できるし、今日はもっと試合をコントロールして勝ちたいと話していたんだ。しかしチームはとても競争力がありキャラクターを示したよ。

守りたいこの笑顔

つづいてプレス会見。

(どれくらい勝利に満足してますか……)

エメリ:グドゥイーブニン。今日はとても重要な結果を得られたと思う。90分を通してもっとリズムあるやり方でプレイしたかったが、彼らにそれを防がれた。たくさんのイエローカード、ファウルと時間の浪費があった。我慢が必要だったし、勝つまで自分たちの時間を待たねばならなかった。ファーストハーフにはチャンスもあったしもしかしたらゴールもできた。そしてセカンドハーフもそれと同じ。ゴールは遅い時間だったが、結局いい結果だった。

(トレイラのゴール……)

先週ゴールし、また今日もだ。彼にはクオリティがあり、戦術的にインターセプションもできる。攻撃と守備の知覚がある。彼は判断がとても早く足も速い。今日や先週のように守備の局面でとてもいい動きができる。今日みたいにボックス内に侵入してゴールもできるしね。

(彼はうれしい驚き……)

わたしたちは選手たちとすべての予想を破っていきたい。彼は大きなコミットメントといいふるまいがあり、毎日激しくトレイニングして進歩している。英語の勉強も毎日がんばってるよ。わたしは毎日彼とドレッシングルームで会うが、まず気づくことは彼のコミットメント、ふるまい、そしてクオリティがありパーソナリティがある。

(けがの心配はどれくらいありますか……)

われわれは今日勝ってこの一週間を締めくくる必要があった。3ポインツに満足だし、いまはテーブルでもいいポジションにいる。けがやイエローカードは試合につきものだ。重要なことはこれで2日選手たちを休ませられるということだ。そしてまた木曜のELのこと、サウサンプトンのことを考える。選手たちは問題ないだろう。今日のようなスピリットのレヴェルで試合に臨めるよう準備をしていくつもりだ。

(ソクラティスとムスタフィがサウサンプトンでサスペンド……)

わたしにも考えるための2日間の休みがほしい!

(ムスタフィのけがはハムストリング……)

そうだ。でも彼は大丈夫だと思うよ。

(ローラン・コシエルニは来週はプレイ可能……)

現時点では、来週誰がプレイするかはわからない。今日はセンターバックでプレイしたステファンはマンチェスターでのパフォーマンスにもいいコミットメントがあった。コシエルニも戻ってくるし、モンレアルもだ。われわれには選手がいるよ。

(今週のヘッドライン……)

おそらくキミは外での問題についていっているんだろう。しかしクラブですでにその話しはしている。娯楽はないし、わたしは娯楽はほしくない。今日選手たちは試合に集中していた。

(3人の選手がシミュレイションでカード……)

わたしは選手たちにはシミュレイションをしてほしくない。試合にほしかったのはリズムだ。敵がボールを持っているとき彼らがリズムを決めることができた。そして彼らはやりたいようにプレイした。相手のせいでタフな試合になった。彼らは幾度もファウルで試合を止めてきた。

(あなたが今週のヘッドラインの件で選手たちに何をいったか教えてもらえますか……)

ノーだ。

わりと世間的にも大きなニュースになっていたので、知っているひとも多いと思うが、今週The Sunがアーセナルの選手たちがシーズン前に行った「笑気ガスパーティ」をすっぱ抜いていて、スキャンダルとして報じられた。

これ、もっとひどい内容だったら、当然大きなスキャンダルになっていたんだろうけど、”hippy crack”と呼ばれる一種の笑気ガスを吸うことは、べつに違法というわけでもないらしく。報じられた隠しカメラ(監視カメラ?)の映像の絵面が生々しいのでいかにもアンダーグラウンドな非合法パーティみたいな雰囲気だけど、それ自体が法に触れるということはないそう。

ということで、犯罪というよりは、どちらかといえばフットボーラーとしてのモラルとかマナーみたいな方面の話しで、AFCも内部でペナルティなんかはあるのかもしれないが、これ以上大きな問題にしたくないんだろう。

日本のメディアでも報道されているので気になる方はおググりください。

トレイラのコメント「ゴールはファンのもの」

この試合の主役。圧倒的主役。オーヴァーヘッドで決めたファインゴールについて訊かれて答えた。

トレイラ:ボールがゴールポストの向こうに行ったとき、オーバがボールをコントロールするのが見えて、ボックス内に入っていったんだ。そこにボールを戻してくると思ったんだ。

オーバがそこからシュートするのはGKが邪魔で難しそうだったから、ぼくはそこで待ってたんだ。選手ならみんな持ってる得点本能だよ。そしてありがたいことにそれが実現し、そのゴールでぼくらは試合に勝った。

ほんとうにうれしいんだ。ほんとうにほんとうに。こういうことを起こすために一週間ほんとうにハードに取り組んできた。それが一番大事なことだからね。

チームを勝ち続けさせて、成長させつづけて、自信を得ていくことを助けるゴールがある。ぼくらはファンタスティックなチームで、グレイトなグループで、一緒にプレイすることを楽しんでる。

このゴールはファンのものでもある。彼らはどのステディアムでも毎週来てくれてぼくたちをフォローしてくれる。彼らはいつもそこにいてくれる、だから何よりもこのゴールは彼らのものだ。

ええ話しや。

ジャカのコメント「パーフェクトな一週間」

トレイラと同じくらいすばらしいパフォーマンスを見せたジャカもコメント。

(勝利を収められました……)

ジャカ:その必要があった。難しい試合だったと思うし、ハダースフィールドは試合全体でワン・オン・ワンをしかけてきた。だから難しくなったが、それは試合前からわかっていたことだ。1-0でも3ポインツ取れたことが一番重要だ。

(トレイラのゴール……)

彼はオーバかラカみたいになりたいんじゃないかな! 彼にとっても重要なゴールだったし、チームにとってグレイトな試合になった。

(忙しいスケジュール……)

ぼくらにはパーフェクトな一週間だった。ボーンマスのアウェイで始まり、ToTとのホーム。ユナイテッドとのアウェイ。4試合で10ポインツならパーフェクトの一週間だったと思うよ。

(21試合無敗です……)

まだ成長の余地はあるし、たくさんワークしている。よりよくなるために進歩できる部分がたくさんある。でもハッピーかもしれない。21試合無敗というのはふつうのことじゃないからね。いいチームがあって、いいスピリットがある。それが最重要だ。これからもつづけていくよ。

(我慢の必要性……)

もちろん。最後まで信じつづけること。最初から90分まで。いつも簡単ではないが、信念があるし今日はまたいいキャラクターを見せられた。

ジャカのハダースフィールド戦の記録:ボールリカヴァリー、タックル、クリアランス、ディフェンシヴヘッダー、パス、ファイナルサードパス、すべてトップ。

すごかったよなあ。ヘボいミスパスもやったけど。

試合の論点

完全に対策を立ててきたハダースフィールド

すごいハイプレスに、キツい接触も辞さないラフプレイ。とにかくボールを自由に動かせないというプランは明確だった。

そういう意味では、アーセナル戦の試合のプランはユナイテッドにちょっと似てた。そしてわれわれは同じように苦戦した。

マンUとの違いは彼らがボールを奪っても、攻撃のクオリティが低く、アーセナルの守備にとっては大した脅威にはならなかったこと。

エメリが相手がそういうプレイをしてくるという予想をしていたのかどうかは定かではないが(あれだけ苦戦したのだから予想外だったのかも)、採用したのはアーセナルでは珍しい3-5-2というフォーメイション。

前半にゴール前で大きなチャンスを逃し、ハイプレスに苦しんで、思い通りのプレイができない。まさにリズムに乗れない。

とくに気になったのは、ファイナルサードだ。

最近のアーセナルがいつもやる、サイドとハーフスペイスを攻略する得意のオーヴァーロード。相手のFBとCBの間にスルーボールを入れてWB(コラシナツとベレリン)が走り込んで裏を取るというアレ。

イウォビとミキタリアンのインサイドFWがいなかったせいもあるだろうが、完全に事前に対策をしてきた相手に前半はまったくこのエリアを攻略できなかった。

そして新フォーメイションはあっさり諦めて、ハーフタイムでイウォビとミキタリアンを投入。

となると、前半のアーセナルの3-5-2は何を目指したプランだったんだろうか?

流れで考えると、前半にいつものアーセナルが対策され、後半に意表をついて3-5-2のようなフォーメイションにするというならまだ理解できるような気がするが。。

いずれにせよ、アーセナルが好調であればあるほど、こういった得意のプレイを防ごうというプランで挑んでくる試合は今後もつづくだろう。

対策の対策を期待したい。

ちなみにPLを16試合もやっていて、いまだに前半で勝ち越したことがないという(前半だけの成績はここまでW0 D12 L4)。個性的なクラブだなあ(褒めてない)。

レフェリーがカードを乱発、試合のコントロールに疑問

この試合のファールがトータルで33回もあったらしい。

そして前半だけでカードが7枚。これは今季のPLワースト記録らしい。

さらに、ハダースフィールドがガツガツ来たことも理由だろうが、アーセナルの選手が3人もシミュレイションでファールを取られるという。その判定が正しかったかどうかもあるが、いずれにせよふだんのアーセナルなら考えられないことだ。

これは激しいプレイを注意もせず放置するなど、レフェリーが試合をコントロールできていなかったといわれてもしょうがないだろう。

あと、前半のラカゼットのゴールも、あれをオフサイドで無効にしてよかったのかは疑問が残る。

レノからのロングボールをPEAがヘッドで後ろにそらした時点では、ラカゼットのオフサイドだったのかもしれないが、相手のCBがボールをGKにバックパスした時点では、プレイはつぎのフェイズに移行していたと見ることもできる。

微妙な判定だったろうが、VARなら覆っていた可能性は大いにある。

CBにけが人続出しつつある件

先日ホールディングがやっちまったと思ったら、今回はムスタフィがハムストリングをやってしまった。

エメリはムスタフィのけがはあまり深刻なものではないとコメントしているが、CBがこれ以上不足するのが心配だ。

なお、エメリの会見コメントにもあるように、ソクラティスとムスタフィはサスペンションでつぎのサウサンプトンには出場できない。

もしムスタフィが間に合わないとなると、ホールディング、ムスタフィ、ソクラティスというここまでのレギュラースターターのCBが全員アウトという事態に。

そうなるとCBで使えるコマは、コシエルニ、モンレアル。リヒトシュタイナーという長期の故障明けを含む選手たちといささか不安なメンツとなる。

このせいで、もしかしたら、エルネニーは冬に移籍をさせてもらえないのではないかという噂もされ始めているくらいだ。

ウェルベックもそうだが、そろそろアーセナル的には本格的にけがの季節がやってきそうな予感がする。

ルーカス・トレイラ

この写真、うしろで口あんぐりのベレリンが助演男優賞なんだよなあ。

トレイラは今季2得点目で、すでにアレクシス・サンチェスの2倍とか。。

先日どこかで読んだ記事によれば、トレイラは今シーズンここまでだけで、サンプドリア時代2年間のアシスト数を上回っているらしい(2アシスト)。

守備のスタッツについてはサンプドリア時代のほうがいまよりもだいぶよかったということも合わせて考えると、彼はアーセナルでは守備だけでなく、高い位置まで上がって攻撃に絡んでいくことが許されているといえると。

彼はもともとAMの選手だったので、攻撃が苦手ではない。いいミドルシュートもある。

これだけしばらくアーセナルでは観られなかったほどに守備でチームに貢献している選手が、攻撃でも効果的なんて理想以外の何者でもない。「ヴィエラ以降で最高のDM」という評価は伊達じゃない。

コシエルニがベンチに

何ヶ月ぶりだろ。クララが立った的な感動があったな。

ムスタフィとの交代では、これはコッシー来るか(ガタッ)となったけど、まあモンレアルもいたんだし無理する必要ない。

つぎのカラバグ戦で出場することが濃厚で、ファンとしては彼がどれくらい戻っているかチェックしなきゃいけませんな。

コシエルニといえば、これ。

ローラン・コシエルニがプログラム・ノーツで、エリック・ダイヤーに向けたメッセージらしい。

「うちのホームに来て、誰かがおれたちに何かを指図することなんてできない。エミレイツはおれたちのホームでルールはおれたちが決めるんだ」

プログラムノーツというのは、マッチデイプログラムのことだろうか。

例のNLDで乱闘の原因になった客席に向かって「シー」ってやったあいつのアレへのアンサーね。

しびれるぜキャプテン。

以上。

つぎの試合は木曜のELカラバグ。すでにグループトップが確定しているので、完全な消化試合。若い選手やふだん出場機会のない選手が観られるチャンスですぞ。



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

6 Comments on “【マッチレビュー】18/19EPL アーセナル vs ハダースフィールド(8/Dec/2018)トレイラ・グッド。

  1. とにかく勝ち点3、とにかくトレイラ。
    このディフェンダークライシスをどう乗り切るのか?。エメリのお手並み拝見ですね。
    この一カ月で、今シーズンの行方がほぼ決まると思うので、踏ん張ってほしいです。

  2. 今は守備の問題で3バックですけど、エメリの使う433(343)では2CBにDMFが最終ラインに入って3バックになるようで。
    「ミスリンタートは思い入れあるようだし、ドルトムントで出場機会のないヴァイクルをアンカーで獲得するかも」と思っていたのですが、ジャカにアンカーが出来れば大金をかけて補強しなくて済むかなあと。

    SBやらせたくらいだから、3バックならLCBやらせればいいじゃない、と思ったりもしますが。
    相手エースには対人に強いソクラテスが不可欠として、ジャカ・ソクラテス・ムスタフィなんて並びを、3バックを使う今シーズン中に1回見てみたい。

    今度はモンレアルとリヒトシュタイナー、コシェルニーの3バックの可能性がありますが、SBだらけの3バックというのも機動力とポゼッション力で、新しい可能性がある気もします。

  3. しょっぱい試合でしたが勝てて良かったです!
    プロジェクト84のために格下相手には絶対取りこぼせないのでヒヤヒヤでした。しかし、もしトレイラが移籍して来てくれてなかったら…そう考えるとヤバイですね(^^)

  4. 3142や3412の狙いは単純で前線や中盤での数の優位性です。基本的に442守備に対しての策ですね。442守備の場合、325や3214や3124の形にすると相手2FWの両脇がガラ空きかつ3CBの1人がフリーになるんでそこ起点に。相手はプレスに行きたいけどプレスをいなされると大ピンチなんで中々行けないんですよね。縦パスコース切りで精一杯。FWがプレスに行くとボランチがフリーに。一方で守備は甘いです。WBが上下運動さぼると崩壊します。

    ハダースフィールド戦で機能しなかったのはマンツーマン気味の4231で守ってきた上に単純に相手のプレスの質が後ろのビルドアップ能力を上回ってたからでしょうね。ホールディング居ないのが痛い。ハダースフィールドはかなり質の高いチームで下位に低迷してるのが謎だなと感じました。あと前半は戦術がぶつかって膠着状態が続くブンデスっぽい試合だなと。
    勝ったし色々と見所もあってレベルも高く楽しい試合でした。

  5. ハダーズフィールドは前節まで3511(352)を使用していたので、352を使ってガチンコで行こうとして裏をかかれた感じかな。相手はリーグ最少の10得点で、攻撃的に舵を切ったのかもしれない。
    不運なオフサイドもあるけど、前半のチャンスを決めなかったのが最後まで苦しい試合にした。

  6. 勝ったよ、勝った。
    トレイラさん、ほんとありがと。
    あの体勢でクロスあげたオーバもかなりヤバイ(クロス直前のトラップなんかもめちゃやば)。
    ただやはりこの時期、ケガスパイラルに陥ってますね、さらにカード累積。
    今こそあたしたちの未来、ユースのみなさんの力が試されるときだ!
    COYG

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