コメント集にひきつづき、アーセナル対マンUの試合展望をお届けしよう。
チームニュース
アーセナル
いつもの3人がアウト。そして今回、NLDのレッドカードでルーカス・トレイラがサスペンデッド。守備のキーマンを失っている。おうふ。
ELをバンのラカゼットはもちろんこの試合にフィットしているぞ。
マンU
ヴァレンシア、ダルミアン、リンガード、マタ、サンチェス、ジョーンズがアウト。
マティッチとエレーラがダウト。ダウトと云われていたマルシャルがチームに復帰している模様。
一時はかなりの選手がアウトになると云われていたが、思ったより戻っている。それもまたマンU。
予想ファースト11
当ブログの予想スターティング。
3-4-2-1
ラカゼット
イウォビ、ラムジー
コラシナツ、ジャカ、ゲンドゥージ、AMN
モンレアル、コシエルニ、ソクラティス
レノ
まず、エメリのコメントから、フレッシュでエナジーのある選手を使いたいということなのでレンヌで消耗した選手の起用は控えるかもしれない。
ワントップはそれこそエナジーを貯めまくっているラカゼット。
インサイドFWにイウォビとラムジー、エジルは戦術的に、PEAとミキタリアンは疲労を考慮してベンチへ。
ルカクとラッシュフォードの2トップが予想されるマンUに対してバック3を予想。
ムスタフィは外したバック3に、コラシナツとAMNのウイングバック。
トレイラはいないので、センターにはジャカとゲンドゥージは決まりのようなものだ。
フースコ予想ではバック4。もちろんアウェイのNLDでもうまくいったバック4の可能性も大いにある。
スールシャールもエメリが毎回システムを変更してくることを知っている。
エメリがマンU対策で驚くようなチームセレクション&フォーメイションを行ってくるか注目だ。
試合の展望
マンUのフォーム
直近6試合ではこんな感じ。アーセナルがBATE、レンヌとアウェイながら下馬評でも勝ちが予想されていた格下相手の試合を落としているのに対し、マンUはFAカップアウェイ・チェルシーを破り、PLでリヴァプールとドロー、そしてもちろん先日のPSGアウェイでの奇跡的な大逆転勝利。いま自信は最高潮に上がっているはずである。
もっとも自信をつけているのはいまに始まったことではない。ご覧いただこうかモウリーニョとスールシャールの境目を。汚い赤線ですまん。
12/19にスールシャールの暫定マネージャー就任が発表されてから、マンUは17試合でW14 D2 L1というフォーム。EPLだけだと現在シーズン101ポインツのペイスだそうだ。
恐ろしいほどにノッているチームである。
アーセナルのホームレコード vs マンUのアウェイレコード
知ってのとおり、昨シーズンにひきつづき今季もアーセナルのホームでの成績はかなり優れている。
今シーズンのPLで、アーセナル(38ポインツ)よりホームでの戦績がいいのはマンシティ(42ポインツ)のみ。今季、8月の初戦のシティに敗けて以来一度も敗けていない。ドローも2度しかない。
一方マンUは、スールシャール以降アウェイでめっぽう強く、現在6連勝中だ。シーズンを通してPLアウェイマッチでマンU(29)よりもアウェイでポイントを取っているチームはToT(33)とリヴァプール(32)となっている。
すべてのコンペティションだとヨーロッパでもPSGを抜いてトップのアウェイレコードをつづけている。それがマンUである。
アーセナルのホーム力が勝つか、マンUのアウェイ力が勝つか。
直接対決の戦績(過去10シーズン)ふりかえり
こちらより。
ぱっと見でも「L」がとても多い。PLのホームレコードだけだと、4回勝っているが、10シーズンでたったの4回である。この間、PLアウェイ(OT)で勝ったことは1度もない。
そう、おれたちはマンUには全然勝てていない。
今季マンUホームで戦った12月の一戦。モウリーニョの下チームはバラバラで、最悪の状態にあってアーセナルにとっては千載一遇のチャンスだった。それでもドローが精一杯。それがアーセナルにとってのマンUである。
マンUはラッキーか? スタッツからはややラッキー
一部にマンUの現在のフォームはややラッキーであるという見方がある。
まるでアーセナルが今季22戦無敗をやっていたときのような。
この内容と結果の乖離がほんとにあるのかについては、いつものスコット・ウィリス氏がモウリーニョ時代とスールシャール時代のxG比較で検証していた。
詳細はリンク先をご覧いただくとして、結論から云うと、攻撃はとくに改善していて守備もそれなりに改善しているのはたしかだが、彼らが取得しているポインツほどには改善しているとは云えないというものだ。結果はやや出来すぎであると。
とくに守備では、守備の改善というよりもデ・ヘアの復調の影響がとても大きいという。モウリーニョ時代のデ・ヘアのSoTのセイヴ率は68.1%(リーグ平均68.4%)に対し、スールシャールの下でのそれは80.5%に跳ね上がっている。
したがって、いまの彼らの調子がかなりいいからといって、われわれは恐れすぎる必要もない。
スールシャールの奇跡もいつまでもつづかないのだから、この試合でそれを終わらせてあげるのも劇的ではないか。
マイケル・コックスによるマンU寸評
マイケル・コックス:オレ・グンナー・スールシャールのここまでのデフォルトフォーメイションは4-3-3だった。センターフォワードを置いて、後ろから入ってくる左のアタッカーとインサイドに切り込んでくる右のプレイメイカーがサポートした。
しかし、ToTやチェルシー、アーセナルといったチームとの戦いではCFの後ろにふたりのワイドFWを置くよりも、リンガードやマタをフォルスナインをやらせるなどアプローチのバリエイションを見せてきた。
試合展望は以上。
この試合が決定的でない根拠は「日程」
試合後のことに話題を変えよう。
このブログでも何度か、終盤のPLの日程はアーセナルに有利だとか、いややっぱり有利じゃないかもだとかいろいろ書いてきたが、ここでしっかり終盤の日程についてまとめておきたい。
もしアーセナルの今後の日程がライヴァルに比べてかなり有利なら、この試合でもし悪い結果になっても(メンタルさえ潰れなければ)まだ死にはしないということになる。
これがエメリが云うこの試合がそれでも決定的ではないとコメントした理由だ。
アーセナルを含むトップ4を争う4チームの今後の日程
Arsenal Wolves, Newcastle, Everton, Watford, Palace, Leicester, Brighton, Burnley
トップ6がゼロ、トップハーフが3つ(うちアウェイが3つ)
Chelsea Wolves, Everton, Cardiff, West Ham, Liverpool, Burnley, United, Watford, Leicester
トップ6が2つ(アウェイが2つ)、トップハーフが4つ(アウェイが1つ)
Man United Watford, Wolves, West Ham, Everton, City, Chelsea, Huddersfield, Cardiff
トップ6が2つ(アウェイがゼロ)、トップハーフが4つ(アウェイが1つ)
Tottenham Palace, Liverpool, Brighton, Huddersfield, City, West Ham, Bournemouth, Everton
トップ6が2つ(アウェイが2つ。※トップ2)、トップハーフが2つ(アウェイが1つ)
意外にアーセナルのアウェイ3つがキツいのかも。アウェイ勝率ヤヴァいし。。
いずれにせよ各チームともシーズンが終わるまでまだまだ山あり谷ありなフィクスチャであるということである。
さて一番キツいのはどこなんでしょうねえ?
前回対戦について
FAカップはまあ無視しようか。
【マッチレビュー】18/19EPL マンチェスター・ユナイテッド vs アーセナル(5/Dec/2018)ポイントを落としたことが悔やまれるアウェイマッチ
大味な試合をやったようだ。ホールディングを返せ!
集中のない試合だとか書いてあるが、この試合はまるで違う雰囲気のものになるだろうな。
試合結果予想
BBC Sports (Lawro’s prediction) 1-1
SKY Sports (Paul Merson) 2-2
WhoScored.com 1-2
まあ両者の最近のフォームを見れば、仮にマンUのほうがスクワッドが限定されていたとしても、アーセナルが絶対有利というふうには思われないだろうとは思う。
フースコが負け予想。まあ最近当たってないしな。構わんよ。
マーク・ロウレンソン(BBC Sports):ユナイテッドのスールシャールの下でのランを見ていると、彼にパーマネントジョブを与えていないことがますます奇妙に思えてくる。彼らはいったい何を待っているんだろう?
ポール・マーソン(Sky Sports):ウォウ、こいつはビッグゲイムだ。どちらもトップ4入りを望んでいる。この試合ではとにかく得点だね。アーセナルは本物の自信みたいなものをもってプレイをしておりトテナムでの結果は残念だった。あそこでは勝つべきだっただろう。
そしてマン・ユナイテッド。PSGでなんて結果を出したんだ。非現実的としか云いようがない。だが思うにマネージャーは幸運だったと思う。エリック・バイーをRBで起用した最初の20分はほんとにひどかった。彼がサブスティテューションをやる前に試合が決まらなくてほんとにラッキーだった。バイーは本当にショッカーだったよ。
チェルシーも含めてここでトップ4が決まるとは云えない。ただ、ここで負ければトラブルになる。マッシヴゲイムだ。わたしは両チームがゴールのためにガツガツやると思う。
試合のみどころ
ぼくはスールシャールのマネジメントについてはほとんど何も知らないけれど、彼の発言なんかからするとわりと相手を見てシステムや戦い方を合わせてくるマネージャーのようだ。
そういった意味ではエメリにも似ている。ふたりがどういった対策を練ってファースト11を出してくるのか。それと試合中の状況に合わせた対応もチェックしたい。
アーセナル的にもっとも気をつけなければならないのは、このところのレッドカードが連発されているようにカード、あるいはファールだろう。とくにディフェンダーは注意深いプレイが必要だ。
危険な位置でファールしてセットピースから失点というのも大いに想像できる。
マンUはかなり多くのペナルティをもらっているチームだそうで、気をつけないとボックス内でペナルティを取られてしまうかもしれない。
ルカクのパワー、ラッシュフォードのスピードとテクニック、彼らに好きにプレイをさせるようではその時点でアウトだ。ボールを渡さず後ろに落ちてくるように仕向けるかあるいは前で孤立化させる必要がある。
今季アーセナルがトップチーム相手にいい試合をしたのは、ほとんどがホーム。
今回も「いいほうのアーセナル」でベストゲイムを期待したい。
キックオフは日本時間で3/11(月)1:30。勝って行こう。3位へ。
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