すっかり遅くなってしまった。。
プリシーズンも本番たけなわという感じで、ビッグクラブと戦うICC(インターナショナル・チャレンジ・カップ)3試合の初戦。ジャーマンチャンピオン相手に、またまたアーセナルはおもしろい試合をやった。
試合をざっと振り返ろう。
Bayern Munich 1-2 Arsenal: Eddie Nketiah’s late strike secures victory
エメリの試合後コメント「若い選手を起用する責任がある」
試合後のプレスカンファレンス、公式サイトに掲載されたトランスクリプトより。
エメリ:彼らには試合でもトレイニングでも、チームにエナジーはもちろんパフォーマンスをもたらしてくれること、それが大切だ。
われわれには若い選手たちにチャンスを与える責任があり、チームを助けてくれるいろいろな選手を使いたい。
彼らはプリシーズンでわれわれとともにおり、そのなかの何人かはシーズン中にもいることになるだろう。どの試合でも、いつでも彼らは今日のようにパフォーマンスを見せることができる。それが重要なのは、ビッグプレイヤーに対して、たとえばエンケチアがスーレとやったように、彼らがどんな状況にでも対応できることを示せること。今日はとてもポジティヴだったと思うよ。
しかし、今日のような試合をプレイするときの彼らのパフォーマンスに頼るんだ。月曜のコロラド・ラピッズではたくさんの若い選手たちでプレイした。われわれにはいまも彼らが必要だが、未来もそうだ。歴史的、過去においても未来においても、われわれのこのクラブでの責任は若い選手たちにチャンスを与えること。
そうして、今日のようにチャンスを与えられて、それが彼らにふさわしいかどうかということ。わたしはとてもポジティヴだ。毎日のトレイニングセッションにおいても彼らのワークにとても満足しているし、今日は試合においても満足している。土曜にはフィオレンティーナとプレイする。また若い選手たちを使う試合になるだろう。彼らは自分たちがどう反応できるか示すチャンスだ。今日はとてもよかった。
満足。
エメリはこの試合、コマンに何度もワンオンワンで抜かれ、右サイドの守備でひとり悪目立ちしてしまったエインズリー・メイトランド・ナイルズについても語っていた。公式サイトにはトランスクリプトは掲載されていない。
エメリ:彼(AMN)とは話したよ。この問題がプリシーズンでよかった。
今日わたしの目的はエインズリーとセアドを(フルバックとして)使うことだった。われわれは多くの試合で3CBでプレイし、それによって彼らには攻撃をさせようとしていたから。
今日の目的は守備的なワークをするということ。最初の目的はバック4をキープすることだった。
彼らは苦しんだときもあったね。だってバイエン・ミュニックにはとてもいいウインガーがいる。でもいいんだ。
これもお互いのプロセスのひとつだ。コマンやグナブリのような選手と個人で対応するときは、よりバランスを取るために5人で守備をすることだってできる。今日のワンオンワンの取り組みはいい経験になったと思う。
AMNはまさにちんちんにやられたという表現がぴったりだった。このレヴェルのフットボールであそこまできれいに抜かれるシーンもあまり見ない気がする。RBの補強の必要性を感じさせるシーンではあった。
しかし、ここで彼をあまり責めすぎるのは酷だろう。終盤PEAが疲れて戻ってこれなくなった影響もあったろうし、彼は味方のフォローもなくたびたびワンオンワンにさらされていた。あのレヴェルの相手をひとりで面倒を見ろというのは気の毒である。
エドワード・エンケティアのコメント「ぼくにはプリシーズンが重要」
10分で1得点。MOTM。飛躍のシーズンを予感させるパフォーマンスをつづけているおれたちのエディ。
Tonight’s man of the match: @EddieNketiah9 👏
🇺🇸 #ArsenalinUSA x #ICC2019 🏆 pic.twitter.com/u5Bb1KO3Bw
— Arsenal FC (@Arsenal) July 18, 2019
エンケティア:ブリリアントだった。あんなグレイトチーム相手だったのだから、出場できたことはグレイトな経験だった。
あまり時間はなかったから、とにかくインパクトを出したくて。それがうまくいった。幸運にもいいときにいい場所にいたんだ。うれしいよ。
プレイがちょっと途切れたように思ったんだ。そしてタイリースがドリブルで抜けてくるのが見えた。ぼくはただ真ん中でいいポジションを取っただけで、そう、ボールが来て押し込むだけだった。
プリシーズンはとても重要だ。ぼくはいつも最高の状態でいようとしているし、ベストを尽くしている。これはチャンスなんだ。今日は途中出場でチャンスを掴んだ。それがぼくのできるすべてさ。
(MOTMについて)これはぼくのトロフィキャビネット行きだ。若いときからいくつかのトップスコアラーのアウォードはもらっているから、これもいい感じにそれらと並ぶだろうね。これがもらえてうれしいよ。いいご褒美だ。
エンケチアは、サードで残すのか、ローンで経験を積ませるのか。悩むところだ。ブリストル・シティが彼のローンを熱望しているという噂もあるが。。
個人的には安価なサードストライカーを獲得して、レギュラーでプレイさせたほうがいいように思える。
アーセナルのファースト11
ネルソンとエミマルのスタート予想は外れた。レノの存在を忘れていたよね。
4-2-3-1
ラカ
ミキタリアン、エジル、オバメヤン
ウィロック、ジャカ
コラシナツ、ソクラティス、ムスタフィ、AMN
レノ
サブで入ったのは、マルティネス、コラシナツ、ネルソン、バートン、チェインバース、サカ、ジョン・ジュールス、エンケチア。
試合の論点
バイエルン v アーセナルのトーキングポインツ。
オバメヤンにスペイスを与えたら?
Aubameyang vs Bayern [.@Aubameyang7] 📽️ | Pre-season
A stellar performance from a world-class forward. My MOTM 😍#AFCComps pic.twitter.com/Q5XMQi5mUV
— AFCComps™ (@AFCComps) July 18, 2019
エンケチアのMOTMでも文句はないけれど、まあ90分の貢献度の量で評価するならふつうにMOTMはオバメヤンだろう。いきいきとしていていかにも楽しそうだった。
オバメヤンはこのプリシーズンでとくにシャープな印象があり、身体能力(あまり好きじゃないことばだなあ)を存分に活かしたプレイはずっとバイエンの脅威になっていた。あんまり調子が良さそうなので、いまこの時期にフィットしているということは……と心配になってしまうくらいだ。
しかしこれもプリシーズンらしさとしか云えないが、バイエンの集中力の欠けた守備のおかげでオバメヤンにとってはドリブルやランで悪用できるスペイスがたんまりあって(ゆるい守備はお互いさまか)、とくに彼のような選手にはやりたい放題な感じはあった。PLでとくに中位~下位チームと戦うときにはこれはありえないので、当然あのレヴェルのパフォーマンスがシーズン中に何度も見られると期待はしないほうがいいだろうと思う。
逆に彼にスペイスを与えたらあんなふうにプレイされてしまうことを考えると、アーセナルのようにポゼッション志向で相手陣内にスペイスがないよりは、やはりわざと自陣に誘い込むカウンターのチームのほうがより輝けるのかもしれないと思ってしまった。
ウィロックの大人なパフォーマンス
Joe Willock vs Bayern [.@JoeWillock] 📽️ | Pre-season
A mature, disciplined performance from Joe – sign of things to come 🤩 #AFCComps pic.twitter.com/yqLwuKAKaY
— AFCComps™ (@AFCComps) July 18, 2019
この試合のあと、もっとも注目されているのは間違いなくジョー・ウィロックである。
彼は昨シーズンのU-23のベストプレイヤーで、今シーズンはステップアップしてファーストチームに入ってくると見られているが、さすがにここまでやるとは思われていなかったのでは。彼まだ19才ですよ?
バイエン相手でもシニアの選手たちに混じっても遜色ないどころか、ジャカの隣でCM/DMの仕事をハイレヴェルでこなした。
視野が広くてパスも正確。ジュエルでボールを奪い取れるアグレッシヴさもあり、ドリブルもでき、シュートも打つ。なにより規律があり、プレイが安定しているというのがポイントが高い。たとえば、ゲンドゥージのような120点のパスを出すときもあるがうっかり30点のプレイをしてしまう派手な選手よりも、浮き沈みなく平均70-80点をキープできる選手のほうがCMには向いているのは云うまでもない(エルネニーは平均55点という感じ笑)。
彼はELファイナルではエジルと交替でそのまま彼のポジションに入ったようにU-23ではもっと前目でプレイしていて、ラムジーの後継者はウィロックで大丈夫という意見も多い。今回はそれを裏付けたと思う。ラムジー役をやらせたらシーズン10得点くらいは取りそうな、そんな予感をさせるパフォーマンスだった。
クラブはRMからダニ・セバーヨスをローンで獲得するつもりのようで、ジャカ、トレイラ、ゲンドゥージ、ウィロックにセバーヨスと、アーセナルのMFは若返りつつ、なかなか充実したメンバーになりそうだ。かなり楽しみに思える。
アーセナルはワイドアタッカーを取るんだから、エメリにはぜひ4-3-3もオプションに加えてもらいたいね。そうすれば彼らの出番も増えるだろうし。
ウィロックについては、エメリとエジルがあらためて彼にコメントしている。それはあとで別エントリでアップしよう。
フレディ・リュングベリの貢献
スティーヴ・ボールドとユングベリの役割交替は、アカデミー選手をファーストチームに送るためだと云われていて、このプリシーズンを見る限りではその目論見はなかなかうまくいっているように思える。
エメリはユングベリの貢献についてこんなふうに語っている。
エメリ:いまフレディと一緒にやっているが、彼は若い選手たちの起用に手を貸してくれるんだ。なぜなら彼のほうがわれわれよりも若い選手たちのことをよく知っているからね。
たとえば、ロビー(バートン)だよ。わたしはロビーのことをよく知らなかった。フレディが云うには、彼は6(DM)か8(B2B)でプレイできるいい選手だと。ほんとうに彼には助けられているよ。
ヴェンゲルさんはかなりアカデミー選手にも気を配っているように見えたが、エメリは(よく云えば)アカデミーのことはアカデミーのコーチにまかせているのかもしれない。バートンのことをよく知らなかったと云っているが、彼がプリシーズンでエメリにいい印象を与えていることは明らかで、この試合にも途中から出場している。
Robbie Burton has a fantastic eye for a pass & and the ability to execute it to near perfection. And he can do it with both feet too 😉
19 years of age, I’m sure we’ll be hearing his name a lot more in years to come. #AFCComps pic.twitter.com/SQmL977uak
— AFCComps™ (@AFCComps) July 18, 2019
ぼくはコロラド・ラピッズでオレインカとコンビを組んでCMでプレイする彼を初めて見て、セスク・ファブレガスのような雰囲気があるなあと思った。
彼も19才ということで、今シーズンと来シーズンあたりは彼のキャリアにとって決定的なシーズンになっていくのだろう。期待したい。
その他
- リース・ネルソンがあまりプレイタイムを与えられなかったのが残念。決定的なチャンスを逃してしまった。フィオレンティーナではスタートから使われると予想。
- エンケティアの得点は、松木安太郎風に云えば、タイリース・ジョン・ジュールスの0.9点である。あの密集したボックス内での1-2パスにはしびれた。2をワンタッチでスペイスに返したチェンバースの貢献も。
- ムスタフィはまたムスタフィ。
- パパのタックルにしびれた。
- 黄色バナナシャツはBVBだった。と思ったらBVB濃度が高かった。というかジャーマンリーグ経験者多すぎ。
- DAZNのコメンタリが英語でありがたかった。英語の勉強にもなるし、イライラしないし、ありがとうDAZNジャパン。
試合については以上。
アーセナルの移籍市場。最新情報(7/20)
数日で3-4人来るとか大嘘じゃないですかねえ。
アーセナルにビッグサマー到来か? エメリ「3~4人の新しい選手が数日内に来る」 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
や、でもぼくがうそをついたわけじゃなくエメリ氏が「in a few days に three or four playersが来る」と云ったのですよ。
そこで書いたひとたちも含め、ぼくがいま把握している最新情報をフォローすると。。
まず、エヴァートン・スアレス。
彼がもっとも確度が高いような雰囲気があったのだけど、どうもまだ怪しいと。アーセナルはスアレスに興味を持っているクラブのひとつなのはたしかながら、まだ正式なオファーをしていないようで。
スアレスがグレミオをこの夏に退団するのは間違いないが、彼がアーセナルに来るかどうかはわからないと。ちなみに本人は英語のお勉強中。
移籍については彼の権利を複数のパーティが持っていることもハードルになっているようで、グレミオは彼の権利を50%しか持っていないとか。これは南米選手あるあるらしい。
それと、またしてもウィルフレッド・ザハの件が急浮上しているのは、彼がクリスタル・パレスにおれまじ辞めたいんでと直訴したという話があるそうで。
そしてCPはジェンキンソンを取り引きに加えれば、£5Mディスカウントしてくれるとかなんとか。焼け石に水。
アーセナルはザハが最優先、プランBとしてエヴァートン・スアレスという見方もあるようだ。うーん。どっちも来ない気がしてきたな。ニコラス・ぺぺにオファーしたとかいうニュースもあるけど、不要な選手の放出がまったく進んでいないように見えるのに予算はどうなっているんだろうか? ひきつづき注視していこう。
ウィリアム・サリバの件。
これはうれしいことにもう決まった(も同然)。ASSEのチェアマン氏があとは本人が契約書にサインするだけと語っていると。
契約内容については、先日のエントリで追記したように大幅に上乗せした金額ではなく、ボーナスを含む総額€29Mで1年ローンバックという説もあり、トトナムの横槍失敗で界隈はだいぶ盛り上がっていた。
トトナムといえば、ダニ・セバーヨス。こちらも来週にはアーセナル行きで決着がつきそうであるという憶測が。残すはジダンの許可だけとも。
アーセナルは、セバーヨスとティアニーについて、大変に自信を持っているとSky Sportsも報じていた。期待して待とう。
そんなところ。
つぎの試合は、明日の朝7:00からフィオレンティーナ。また若い選手中心になりそうで楽しみ。
COYG
バートンのプレイを初めて見ました。セスクを初めて見たときの衝撃と同じ感覚でこれから非常に楽しみな選手です。
若手の躍動に期待をせずにいられない!そんな楽しい試合でしたけど、気になったのはミキとコラシナツ。
AMNも後半チンチンにされたとは言え、まぁ相手がね、悪かったです。コマンが欲しい!!
ミキが特別悪かったとは思わないですけど、物足りない。昨シーズン通しても、悪くは無いけどなんか物足りない。バックアップとしては申し分無いですが、コストが高いのは言われている通り。。
ここは思い切って若手に託して良いような気がしました。
コラシナツもアシスト未遂はありましたけど、何かなぁ。乱闘要員で置いておくとして、ティアニーが早く決まってくれる事を祈ります!