今年もやろう。プレミアリーグのシーズンプレディクションのまとめだ。もちろん最新19/20シーズン。
英国メディアとグローバル系メディアによるテーブル順位予想で、基本的にはアーセナルを中心にトップ6(トップ4)予想をまとめていくよ。
もうシーズンが始まってしまっていていささか旬の時期を逃していて申し訳ないね☆
ではいってみよう。
※()は記事の掲載された日付。デッドラインデイが8/8。
BBC Sports(8/9)
Premier League predictions 2019-20: BBC Sport pundits pick top four
さまざまな角度から19-20シーズンのプレミアリーグを予想している。
おれたちのライティ、アレックス・スコットを筆頭に、BBC SportsのTV・レディオ番組に出演する24人のパンディット(解説者/批評家)たちによるトップ4予想をまとめているのがこちら。
アーセナルのトップ4フィニッシュを予想したのは24人中13人と、半分以上がPLからCL出場できると考えていた。ただし4位以上を予想したひとはゼロ。。
BBC Sportsバンディットによる19/20アーセナルの寸評
ジャーメイン・ジェナス:ニコラス・ぺぺはかなりエキサイティンなサインだし、オバメヤンとラカゼットはまったくもって強い。彼らはトップ4にすべり込めるだけのゴールを取るだろうと思う。
もしウナイ・エメリが昨シーズンでときどきやったようにバック3でプレイするなら、ダヴィド・ルイスはかなり守備で貢献するはずだ。彼が3CBでプレイすれば自分の大きな価値を証明するだろう。ただしバック4なら信頼性は少々落ちる。
マーク・ロウレンソン:ダヴィド・ルイスでは確信は持てない。なぜなら彼はやらかすからだ。彼がいいフットボーラーだとしても、彼は際立ったディフェンダーではない。それに彼はリーダーでもない。彼らはそのプレゼンスでチーム全体を進歩させてくれるようなファン・ダイクとサインしなかった。
レオン・オスマン:守備に関してはまだいくらか疑問があるが、昨シーズンは少し驚かされた。1年ここで仕事をして、エメリはPLのこと、彼のスクワッドをもっと知るようになった。わたしは彼らならやれると思ってるんだ。
ケヴィン・キルベイン:アーセナルが使った金からすれば、ファンにはたくさんの楽観があるはずだ。しかし、まだミッドフィールドとディフェンスに問題を抱えているし、それを解決しなきゃならない。
ダニー・マーフィ:彼らがトップ4に入るとは云えない。無理だと思う。みんな彼らのディフェンスについて話すが、チームとして攻撃するのだしチームとして守るんだ。ルーカス・トレイラ以外で、彼らの中盤にバックラインを守りたがるような選手はいるかな。
それは新しいセンターハーフを取ったからどうこうという話しじゃない。それ以上の意味だ。アーセナルはファン・ダイクとサインできないのだからトップ4フィニッシュはできない。なぜなら彼らのチームにはほかの問題もあるからだ。
手厳しいぜ。。
Sky Sports(8/9)
Premier League predictions: Who will win? Who will go down? Who will be top scorer?
人気フットボール番組”Soccer Saturday “のパンディット3人に訊いたシーズンプレディクション。トップ4部分のみ。
チャーリー・ニコラス:彼らがやった契約なら、わたしはアーセナルの攻撃はダイナミックなことになると望んでいるんだ。彼らは去年、吹き飛んでしまうようなチームで素晴らしいレヴェルにあったとは云えなかった。ダヴィド・ルイスとサインして去年よりもいいシェイプになった。行けるよ。それに今年はアーセナルが望んでいるところへ行けるくらい得点するチームになる。
1位シティ、2位リヴァプール、3位アーセナル、4位トトナム
マット・ル・ティシエ:4位はなかでももっともおもしろいポジションだろうね。マンU、チェルシー、アーセナルのどこでもおかしくない。アーセナルは前進するにはいい補強をしたように見える。マンUはハリー・マグワイヤで補強できなかったチェルシーに近づけるだろう。
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位チェルシー、(アーセナルは6位)
フィル・トンプスン:アーセナルがなぜザハを信じて彼に行かなかったのかわからないね。彼は£72Mのニコラス・ぺぺよりもPLを知っている。あんな金どこから持ってきたんだろう。
1位リヴァプール、2位シティ、3位トトナム、4位チェルシー
トップ4を予想したのは元ガナーのチャーリー・ニコラスだけ。
BT Sports(8/5)
おそらく今回もっとも充実した新シーズンのPL予想記事を展開しているのが、このBT Sports。
The Script of the 2019/20 Football Season – Read Now! | BT Sport
Google Croud、Opta、Squawkaが共同でBT Sportsが提供するビッグデータ(数千試合のイヴェントデータ)を機械学習アルゴリズムで分析したとかなんとか。パンディットがこう思う、の予想ではなく分析データによるシミュレイション結果。
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位チェルシー、5位アーセナル、6位マンU
これ順位予想だけではなく、ゴールデンブーツやアシストなど各種のランキングも予想しているのだけど、おもしろいのが「Playmaker Award」でなんとおれたちのアレックス・イウォビがスターリングについで2位予想。もういないっちゅうの(笑い)。
ビッグ6ミニリーグ予想
なんとアーセナルは3位予想。ライヴァルに勝てているのにトップ4入りできないということは、単純にライヴァルよりも取りこぼす予想をされているということだろう。
ビッグデータ分析による19/20アーセナルの予想シナリオ
逆流で始まり<Game Week 1-5>
アーセナルは進歩を期待しているが、アーセナルはいきなりひどいことになる。PLのオープニング5試合で3敗するのだ。そして最初のNLDは2-2のドローに終わり15位まで落ちる。シェフィールド・ユナイテッドのひとつ下だ。
セイム・オールド・アーセナル?<Game Week 6-18>
ELがショッキングな敗戦で始まりプレッシャーが高まる。しかしアーセナルのラリーはいつものこと。アストン・ヴィラ戦でPEオバメヤンが4点取って一蹴すると、ガナーズはホーム・アウェイで10試合無敗をやる。
しかしいいことはいつか終わる。サウサンプトンとマンシティにホームで敗れる。
ほろ苦いムードが漂う。エメリのアーセナルはウェスト・ハムと4-4ドローをやることでケイオス。一方、ELのグループはトップで通過。
安定した不安定<Game Week 19-32>
アーセナルは元日のホームでマンUに珍しいダブルをかます。オバメヤンがまた輝きだす。彼はアーセナルのトップ4入りに向けて重大なミッションを持つ。
しかしチームとしてのガナーズはすごいとひどいを行ったり来たり。ヨーロッパではなんとかPSVを敗るも、ホームに戻ればエヴァートンに負け。さらなるブーイング。マンシティが3-0でアーセナルを葬り、それ以上取られないことで安心したほど。
進歩はわずか、痛みはもっと<Game Week 33-38>
もうELだけが頼みの綱。彼らはマンUを引く。アーセナルは3-2ですべての希望がなくなり敗退となる。恐れていたことが現実に。ファンは怒るというよりももう悲しみにくれた。
彼らはまたしてもラリーを始める。リヴァプール相手にオバメヤンとラカゼットが火を吹く。しかし彼らはポインツを落としすぎた。また5位フィニッシュでトロフィのないシーズンを終えた。
なにこれクッソ笑える。。
PLは5位でELも優勝ならず。リアルに思えるところが怖い。
Mirror(8/9)
Brian Reade’s Premier League club-by-club predictions
ブライアン・リード(ジャーナリスト)によるクラブごとの寸評。アーセナルのみ。
ブライアン・リード:彼らは去年そうだったように、これ以上守備が悪くなりようがないし、メスト・エジルが平均的でいいはずがない。エメリの仕事も一年でさらによくなるはず。ぺぺとダニ・セバーヨスはオバメヤンとラカゼットのために銃弾を込めるだろう。
PLでは5位、EL優勝。(1位リヴァプール、2位シティ、3位トトナム、4位マンU、5位アーセナル、6位チェルシー)
Robbie Savage’s Premier League predictions for the 2019-20 season
ロビー・サヴェイジの予想も。アーセナルのみ。
ロビー・サヴェイジ:デッドラインデイのダヴィド・ルイスの£8Mは悩むまでもない。しかし、彼はフラットバック4、あるいは3人ディフェンスでプレイするのかが問題だ。
£72Mのレコードサイン、ニコラス・ぺぺ、ラカゼットにオバメヤンのいるアップフロント。ガナーは得点機会には事欠かないだろう。。しかし、後ろのドアを閉める鍵を見つけるまではそれで十分ではない。
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位マンU、5位アーセナル、6位チェルシー
どちらもトップ4ならず。
Independent(8/11)
Our writers predict how the Premier League season will unfold
エディターとライターがそれぞれの予想について回答している。
アーセナルのトップ4予想、8人の集計。
1位ゼロ、2位ゼロ、3位ゼロ、4位が3人。コメントをミックスして。
4位はチェルシー、マンU、アーセナルのどこでも入りうる。アーセナルは£100M以上使って補強しているが、残念ながらディフェンスはまだ持っていない。
マンUがオレでバウンスするようには見えないし、アーセナルはまだルーズな部分の集まりみたいだ。
アーセナルはソクラティスとルイスのペアでよりよくなった(だから4位)。
FourFourTwo(8/8)
Predicted! FourFourTwo’s 2019/20 Premier League table
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位アーセナル、5位マンU、6位レスター
アーセナルについての寸評。
フロントスリーのいるところ。それが望みだ。もしウナイ・エメリがディフェンスを整備できるなら、それも。ニコラス・ぺぺは昨シーズンの22ゴールのあとリールからやってきたスリリングな選手だ。そしてRMからのローンであるダニ・セバーヨスはアーロン・ラムジーのスマートなリプレイスメント。
ローラン・コシエルニは去ったが、£8Mのダヴィド・ルイスは間違いなく彼のアップグレイドになる。ガナーズはついにキーラン・ティアニーも手に入れ、結局はいいウィンドウだった。
football.london(6/14)
Our extremely early Premier League predictions
2ヶ月も前の早すぎるシーズンプレディクション。13人のライターがそれぞれの予想を開陳。
アーセナルのトップ4予想、13人の集計。
1位ゼロ、2位ゼロ、3位ゼロ、4位 9人、5位 1人、6位 3人、トップ6外 ゼロ
リヴァプールの優勝を予想しているおなじみのジェイムス・ベンジの寸評。
ジェイムス・ベンジ:チェルシーは彼らのベストプレイヤーをリプレイスできないし、マンUは彼らがいるべきところへはまだまだ遠い。つまりアーセナルは何もしなくても4位に滑り込むということ。
1位リヴァプール、2位シティ、3位トトナム、4位アーセナル、5位マンU、6位チェルシー
この時期はまだマルティネリすら決まっていなかったので、夏の補強が考慮されていればもっとポジティヴ寄りの結果になった可能性はありそう。
つづいて「サッカー」の国、アメリカのメディアもいくつか。
NBC Sports(8/9)
Predictions for 2019-20 Premier League table
アーセナルのトップ4予想、6人のライター?の予想を集計。
1位ゼロ、2位ゼロ、3位 1人、4位 2人、5位 1人、6位 1人、トップ6外 1人(7位)
Yahoo! Sports(8/9)
Premier League preview: Predictions for the 2019-20 season
8人のライターの予想を平均したものが以下。
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位マンU、5位アーセナル、6位チェルシー
Forbes(8/9)
なぜかForbes。日経新聞がJリーグのシーズン予想をするようなものか。
Premier League 2019/20 Predictions: From Champions To Relegation And Everything Between
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位チェルシー、5位アーセナル、6位マンU
アーセナル寸評。
改善の余地があるところ:アーセナルは過去2シーズンでそれぞれ51失点しており、ディフェンスがアキレス腱なのは明らか。しかし、それはもっと少なくできる可能性がある。アーセナルの場合はアウェイでの失点だ。17/18シーズンには31、18/19シーズンには35失点している。
つづいてネットメディアをいくつか。
B/R Football(8/9)
Bleacher Report Football。
B/R Football Ranks: Predicting 2019-20 Finishes of All 20 Premier League Teams
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位アーセナル、5位レスター、6位マンU
アーセナル寸評。
あまり期待できないと思われた夏から一転、ダニ・セバーヨス、ウィリアム・サリバ、ニコラス・ぺぺ、キーラン・ティアニーにダヴィド・ルイスを獲得。予算の制約があったにしてはすばらしい補強をした。
これがまとめてフィットできるかどうか、とくにアップフロント、と誰でも思うだろう。しかしいずれにせよ昨シーズンよりは強い11人で、2016年以来のトップ4を確保するには十分な攻撃力がある。
90MIN(8/7)
Premier League Table: 90min Experts *Cough* Predict 2019/20 Finishing Positions
12人のライターの予想を平均したものが以下。
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位アーセナル、5位マンU、6位チェルシー
talkSPORT(6/4)
わりとクソメディアと呼ばれがちなtalkSport。
こちらもやけに早いプレディクションだが、おなじみのベッティングカンパニー「Paddy Power」の当時のオッズを紹介しているだけのようだ。
How the Premier League table will finish next season, according to latest odds
1位シティ(8/13)、2位リヴァプール(5/2)、3位トトナム(14/1)、4位マンU(20/1)、5位チェルシー(20/1)、6位アーセナル(28/1) ※()内はPLタイトルのオッズ
FiveThirtyEight(8/11)
さいごは、昨シーズンあたりからよく引用されるのを見かけるようになってきた「Five Thirty Eight」から。
こちらもパンディットの予想ではなく、SPI(Soccer Power Index)を用いたデータドリヴンの予想だ。
毎試合の結果ごとに更新されるということで、今季は毎週要チェックなサイトである。
1位シティ、2位リヴァプール、3位トトナム、4位チェルシー、5位マンU、6位アーセナル
以上。
まとめ
今回こうして集めてみて、トップ4フィニッシュについては主要メディアの概ねの傾向としては、1~3位はシティ、リヴァプール、トトナムで決まり。4位がアーセナル、マンU、チェルシーで争われる構図になると見られているようだ。
さらに突っ込めば、1位はシティとリヴァプールの一騎打ち。シティが圧倒的に優勢だが、リヴァプールのタイトルを予想しているメディアもそこまで少なくない。3位に関してはほぼトトナムしかいないと見られている。
それ以外のアーセナル、マンU、チェルシーをどう見るかに関して、各メディアや担当者の特色が出ているのかもしれない。それぞれの担当でそれぞれのクラブを優勢と見るか見ないか、バイアスは当然ある。
ちなみに、今季バンで補強ができなかったチェルシーは、アメリカ人のプリシッチがアザールのリプレイスになれるかどうか注目が集まっているが、とくに米国系メディアでは今回の予想に限らず「かなり」注目度が高いようで、まるで日本人が初めてセリエAに移籍したみたいな状況になっているようだ。彼個人にはなんの恨みもないが、ぜひともに失敗してほしい。
アーセナルに関しては、個人的に注目したいのはBT Sportsのアレと最後の538のアレ。
どちらもパンディットの見立てではなくデータから導き出された結果だが、どちらの分析もアーセナルはトップ4フィニッシュを逃している(それぞれ5位、6位フィニッシュ)。
ガナーズのファンとしては、夏の補強を見れば期待度が高くなるのは当然ながら、BT Sportsの描くシナリオは絶対ありえないと否定するのも難しい。というよりいかにもありそうな展開で、ちょっと笑ってしまったくらいだ。
個人的には、BT Sportsのシナリオがリアルなのは、ライヴァル(トップ6)相手には優勢でも、それ以外の相手に苦戦するというところだ。自力で劣る相手に苦戦してしまうということは、つまり実力/潜在能力はあるのにそれをいつも発揮できないということ。いかにも近年のアーセナルらしいが、そういった「課題」をどう克服していくか。今シーズンは、アウェイも含めてそこが問題になっていくのではないかと思う。
以上。
お疲れ。グレイトな記事だったぜブラザー、これからも無理せずファイトしてくれよな。ガナーズとブラザーに幸運を祈るよ。
YES MY G.
いつもお疲れ様です。
こういった予想の類いは宝くじみたいなものだとは思いつつ、シティ、リバポの一騎討ちの構図はさすがに誰が見ても固いでしょうね。
よく分からんのは、チェルシーの評価がやけに高いとこですかね。アザール、イグアイン抜けて、代わりになるのは期待の若手プリシッチ。
確かにマンU戦の出来は悪くなかったけど、どう考えても二桁ゴールとアシストを補える選手が出てくるとは思えない。
個人的には今シーズンは5チームでのトップ4争いだと思ってます。この予想を覆されたらランパードはペップレベルの指導力だと認めて脱帽しますわ。
チェルシーはレンタルバックされた若手が質・数ともにハンパないので、額面以上に侮れないと思う。
しかし全体にアーセナルの実力はまだ全然認められてない、という結果かな。
ま、下馬評は低いほうが楽しいですから。