試合の論点
アーセナル v アストン・ヴィラのトーキングポインツ。
エメリは仕事をしているのか?
「戦術的な面でチームとして進歩していく必要がある」ウナイ・エメリ
この試合、前評判とは違いアウェイチームがやけに積極的で、彼らはのっけから後ろに引くどころか前へ前へと出てきた。そのおかげもありエメリが云うように前半はもうずっと試合をコントロールできていなかった。よくて互角といったところ。すごい勝率を誇るホーム(※エメリ以降ではホームでアーセナルよりポインツを取っているのはシティとリヴァプールしかない)、しかも相手はアストン・ヴィラですぞ?
ずっと悪い流れのなかで、40分にAMNがレッドカードでセントオフになりさらに苦しい立場となったが、はっきり云ってあの退場がなくてもアーセナルはずっと苦しかった。なぜアストン・ヴィラはアウェイの地であんなにのびのびプレイできていたんだろうか。
ぼくは最近アーセナルの試合を見るときは、しばらく前からノートにメモを取りながら観ているのだけど(ブログに書くためだょ☆)、もう後半は虚脱感でこの習慣を始めてから初めてメモを止めたくらい。
そして、後半のファイティングスピリッツ&奇跡的カムバックはわれわれが観たとおり。10人少なくなってからのほうがいいプレイだったのではないかと思うほど。ホームらしくアウェイチームを勢いで飲み込んでいた。
とくにゲンドゥージなんかは絶対に負けたくないという執念のようなものを感じた。「死んでも敗けたくない」「おれが絶対に勝たせる」と彼のプレイが云っていた。
そのゲンドゥージの強引なドリブルから得たペナルティ、チェンバースの技ありなアレ(カナウド?)、そしてとどめは劇的なバメやんのフリーキック。現場はさぞかし熱狂に包まれていたでしょうなあ。
で、そのひとり少ない劣勢からの劇的大逆転勝利で、肝心なところを忘れがちなんだけども。この試合でエメリってなんかした?
前半からの流れの悪さは、これまでと同じような相変わらずの戦術的整合性の欠如を現していた。相手が攻撃的なアプローチできたとき、チームとして有効に対応する策がない。こんなひどい試合をつづけて、みんながこのチームをどうにかしなきゃと思っているなかで。エメリ自身だってそういうコメントを毎回のようにしているのに。わかっているのに対策ができない。
エメリはこの試合の前に守備でもインプルーヴするためにコンパクトでなければならないと云った。
中継ではわからなかったけれど、ボールを持っているときに、ちゃんと上から下までコンパクトに圧縮されていただろうか。ぼくは試合を観ていて全然そんなふうに感じなかった。あんなふうにらくらくとボールを持たれ、好きなようにプレイされるのは、中盤に使えるスペイスがあるからで、なぜスペイスがあるのかといえばコンパクトじゃなかったからだろう。
この試合はホームだ。ホームでホームチームが積極的にならないでどうする。リスクをかけてバックラインを上げないでどうする。受け身でどうする。「相手が攻撃的に来たので……」ってそんないい訳があるかーい。
戦術的にチームをインプルーヴさせるってのはエメリの仕事なんですよ。
個人では超優秀、すごいテクニックも、ファイティングスピリッツも、ネヴァギヴァップで折れないメンタリティも見せた。でもチームになるとケミストリーどころか三流チームに変貌する。今回の試合を観ていて、いっそのこと、マネージャーなしで戦ったほうが強いんじゃないかと思ったくらいだ。はっきり云っていまのアーセナルはいろんな意味で進歩するどころか後退している。
エメリの仕事をどうポジティヴにとらえていいのかぼくにはわからない。
エメリのポゼッションスタイルについて
この試合を「ポゼッション」について考えながら観ていた。
エメリはアーセナルに来たときに、(アーセナルのフィロソフィでもある)ポゼッション&アタッキングフットボールをやると云っているが、ポゼッションに関してはどうも本気でいわゆるポゼッション志向のチームにしようとしているのか怪しい気がしてきている。
いわゆるポゼッションチームというのは、ティキタカをやっていた頃のバルセロナや10年くらい前のアーセナルを思い浮かべればわかるとおり、ボールをかなり大切に扱うプレイスタイルだ。とにかくボールを奪われないこと。ボールを持っている限りは攻められないというクライフイズム(?)。この傾向を突き詰めると、パスが大好きすぎて、なんならゴール前でシュートもためらうくらいには変態チックなことになる。ナスリやフレブがいた時代のアーセナルはまさにそんな印象がある(※個人の感想)。
パスのうまいチームにこれをやられると、前ではボールを奪うことが難しいので、相手はもう後ろに下がらざるを得なくなる。そして相手を相手ハーフに押し込んで一方的になる。それがポゼッションスタイルのイメイジだ。全員が相手ハーフに入るので、ときにカウンターにもろいこともあったり。
ところが、エメリのアーセナルを観ていると、ボールを持ったらとにかく縦に速く、とてもボールを大切に保持しようとしているようには見えない。いまのアーセナルはボールを持ったら中盤でパスを丁寧に廻すよりも、時間をかけずに難しい(リスクの高い)プレイをいつも選択しがちで、そのせいで簡単にボールを奪われ、守備の準備が揃っていないところを逆襲される。
縦に速いのはモダンゲイムの基本だが、そもそもモダンゲイムと古典的ポゼッションスタイルはあまり合わないのではないだろうか。
エメリが毎度口にする「試合のコントロール」「主導権を握る」というのは、ぼくはすなわちポゼッションのことだと理解していたのだけど、そもそもそれをやろうとしているのかどうかも怪しいように思えてきた。
エメリがポゼッションについてどう考えているのか訊いてみたいものだ。現在のアーセナルは、とてもポゼッションスタイルをやると宣言しているチームのフットボールには見えない。
オバメヤンのクラス
オバメヤンは強烈なフリーキックからダイレクトシュートをぶち込んだ。毎試合のように得点してくれる頼もしすぎるストライカー。PLでは6試合で6ゴール。この調子だと38点いくってことか。なんだただのメッシか。彼がいなければアーセナルはいまのアーセナルではいられないだろう。もうオバメヤンFCである。
そして今回、ぺぺのペナルティはオバメヤンが譲ったことが話題だ。エメリが試合後に語っていた。
エメリ:そう、ペナルティテイカーはオバメヤンに決まっていた。ラカゼットのときもそうだったが、今回オバメヤンはぺぺに得点で自信を与えようと彼に譲ったんだ。
ラカゼットが得点から離れやや自信を失っていたときに、オバメヤンがペナルティテイカーを彼に譲ったことは、いまもわれわれが酒場で美談として語り継いでいるが、また今回同じことをぺぺにしてあげたということ。なんとも美しい話しだ。
ぺぺは今回もオープンプレイから得点することはできなかったが、この1点がブーストになってくれることを願いたい。
その他試合について
- AMNはもうディフェンダーはやりたくないという意思表示だったりして。彼は今年に入って二度目のレッドカードだということ
- ダヴィド・ルイスのロングボールはさすがだった。オバメヤンやぺぺとの相性も抜群。いまルイスとソクラティスのコンビネイションがだいぶ疑問視されているが、ホールディングが戻ってどちらかを下げるとなれば、おそらくはソクラティスになってしまいそうだ。ルイスのロングボールは大きな武器になりつつある
- ソクラティスの最後のアレはハンボーでペナルティだったな。アレを見逃したレフェリーに2ポインツもらったようなものだ
- MOTMゲンドゥージについては最初の失点のギルティ扱いもあるけど、いつものGFFNアニキは「キリエンバッペ以来のフレンチプロスペクト」と大絶賛している。
以上。
EPL Week6の結果
アーセナルは4位浮上。レスター、ウェスト・ハムとポインツで並ぶもGDで。
「ビッグ6」の時代の終焉
あのですね。今シーズンを観ていて思うのはもう「BIG 6」ではなく「BIG 2」だということ。これそのうちBBC Sportsあたりで記事になるよ。
PLではリヴァプールとシティの強さが突出していて、ビッグ6のそのほかもろもろのチームである、アーセナル、チェルシー、マンU、ToT、このあたりは、ビッグ6につぐセカンドグループに飲み込まれつつある。われわれがミッドテーブルチームと蔑んできたチームだ。
少なくとももう、われわれも彼らとのアウェイマッチではかなりの高確率でポイントを落とすことが予想される。そんな時代に突入したということだ。この格差解消ぶりはすごいよ。
シーズン終了の頃には、やはりいまのビッグ6クラブが3~6位を争っている可能性は高いと思うが、だとしてもビッグ2の優位は揺るがないのだから、これはもうPLはビッグ2だろう。
ハーフタイムの後、全員頬でも腫らして出てくるんじゃないかと見てましたわ。なんか、失点の仕方がこれまで見たことないような情けなさで、同点後の失点なんかも前の試合で何を学んだのかと台風の中大声を張り上げてました。
オバメヤンの兄貴、シーズン始まるまえは売ってもいいなんて言ってすいませんでした。背番号の重みに恥じないダイカツヤク、本当にすごいっす。
エメリとジャカは、たぶん前世で親子だったんでしょうね。
負け同然から勝った試合なのに心から喜べないグーナーの夜明けはいつになるのか。
終盤の、トレイラ・ゲンドゥージ・ウィロックという中盤に可能性を感じた。
とくにトレイラとウィロックの2人でいいパスを回せてたと思う。
ゲンドゥージのビルドアップはお世辞にもうまい方ではないが、パス自体の精度は高いし、ボールを運べて運動量もある。
個人的にはジャカのプレーがそこまで悪いとは思わない。ああいう尖った才能は好きだし、見たくもある。
ただ、他に良い選択肢があるなら迷わずに2ndチョイスに落とすべきだと思う。
先日のムスタフィがそうだったように、落ちてみて初めて自分のプレーを思い出すこともあるんだから。
100%同意ですね。
我がチームの選手を批評することはフットボールの楽しみの1つですが、少数の人に見られるように(今は少数じゃないかもしれないが)あからさまな背任行為が無いのに憎むのは、間違いというか、そんなことして何が楽しいの?と思う。
ジャカは一度外れて、カンフル剤というか、見返してほしい。
それで何も変わらなければ、それはプロとしてやっている以上、消えていっても仕方のないことだと思う。
批判したい気持ちはすごく、イヤ、ものっすごく分かりますけどね。
僕も以前、デニウソン(古い)とベンゲルが憎くて仕方がなかったことがあります。
ただ何というか、そういうのも込みでクラブって進んでいくんだなあとは思うようにはなりました。
僕が忍耐強くなったのは年齢と、デニウソンのおかげです。
ウィロックとトレイラを入れて良くなったと言えるならエメリはそこだけは仕事したと言えるのかなと。最初からそうして欲しいという点はありますけどね。
ソクラテスのハンドに関しては新ルールだと自然に手が下がっている状態ではハンドとみなさないという奴かなぁと思いました。理解が正しいのか自身はないです。
エジルを本格的に使うつもりは無いみたいなのが悲しいですね。ムスタフィと同じラインぽいです。
不謹慎ながら、こんなにも心臓に悪い試合を観せられ続けるとお年のファンはひっくり返ってしまう恐れがあるし、若年層のファンは付いてこないしで、将来が心配だなあ。。
かくいう既存のファンも近い将来シティやリバプールに追いつけるなんて思ってる人は少ないだろうし、ユナイテッドもチェルシーも大変だなぁ。うちはまだマシかなぁ、なんて事を思い始めちゃってる辺り、BIG2時代なのですね。
上見たってしょうがない。まずはCL復帰だ。
というのをレスター、ウエストハム、ウルブスらへんのアウェー後に言っていられるか…
僕的にはヴィラ戦は面白かったです。
個人個人のレベルは高いが、チームとしてのプレイが少ないいつも通りのアーセナルでした。
調子が良いオーバにおんぶにだっこ状態。
エメリがどういうサッカーを目標にこのメンツを集めたのか、日に日に分からなくなっていく感じです。(ポゼッション?ショートカウンター?)
あと個人的にゲンドゥージは、PKになったプレイやキーになるパスは素晴らしいかったけど、
流れを止めたりするシンプルなパスミスがあったりと安定性がない印象ですね。
チェンさんの感想と全く同じで、エメリは中盤でのコントロールを放棄しているとしか思えない。
MF適正の選手が多い&バックラインに不安・問題があるというチーム状況が頭にあれば、中盤を厚くしオーガナイズしていくのが理にかなっているはず。
だがエメリはマイボールになると、中盤を2.3経由するのも惜しんで前線へポールを送らせようとしている(ように見える)。
確かに押し込んでからの攻め手の乏しさ・アイデアの欠如は依然あるが、だからといって何が何でも素早く攻めるしか無いとはならない。
パスカットされ、相手にカウンターを食らう理由は殆どがそこだと思います。
素早く攻めたいが為に、中盤より後ろの押し上げが出来ていない=陣形がコンパクトに保てていない。
そんな状況では、ロストするとセカンドを拾えるチャンスが少なく、スペースがある為リカバリーに詰めるのに時間がかかる&相手の目の前に広大なスペースを作ってしまう。
更に、全力で前に向かっているアタッカー陣はプレスバックする為にさらに余分な距離を走らされる。
この素人でもわかる問題をどう考えているのだろうか。
あと、せっかくぺぺ、サカと優秀なウインガーを擁しておきながら、彼らを1vs1で勝負させる状況を作れていないこともエメリの大きすぎる欠陥だと。
通常ワイドにボールを持ったドリブラーがいる状況だと、手前のハーフスペース若しくはサイドバックのオーバーラップ等を活かして2vs2せめて2vs3の状態をつくり、ドリブラーに勝負出来る環境を整えるはず。
しかし今のアーセナルでは、ぺぺ、サカがボールを持った状態では必ず相手SBと中盤1枚に対応されている状況が出来ている。
いかに優れた選手でも、毎度そのような状況だと仕掛けることは出来ないし、何よりチャンスの機会でもロストしない為には一度下げざるを得ない場面を何度見たことか。
ワトフォード戦でも上記と同じような問題が見られ、フランクフルト戦でもそこに改善はみられて無かったが、この試合も全く同じ。
すぐに完璧にできるとは思っていないが、テコ入れしようという兆しが見えないのが、エメリが放置しているとしか思えなく超ギルティと思います。
最後になってしまったけど、ピッチで最後まで戦った選手たちには敬意を表したいです。
特にグェン、オーバの頑張りには感動し、ジャカじゃなく彼らに腕章を巻いて欲しくなりました。
ポゼッションについては随分前から諦めています。ポゼッションフットボールらしい得点シーン何て最後に見たのはいつのことだったか。
勝利したのにもやもやした気持ちを抱えている自分はファン失格だな、と自分を責める気持ちがあったのですがこれを読んで少し安心しました。
ルイスは守備に目を瞑れば(CBなのに)左右に散らしたり、SBにロングパスを出したり、中継で見ると、本当にグェンドウジが二人いるみたいである
MFは相手にケアされているので、彼が後ろからフィードすると中盤の壁をスキップしたようになる
惜しむらくは守備がイマイチで、前につり出されがちなソクラテスと相性が悪い
ベンゲルさんは監督という職からかなり離れるのでは(もうやらないかもしれない)
日本のマネジメント会社と契約したのは講演やテレビ出演のためだけだろうと
恐らく色々な国・地域でこの手のエージェント契約を結んでいるんじゃないかなあ
年に数回、ベンゲルさんを日本で拝めるなら、アーセナルファンとしては楽しみなところ
ポジティブなゼロポイントよりクソみたいな3ポイントの方が、後々価値があると思ってます。後半も猛攻のように見せかけて、一つ一つは個人技頼みや相手のミスが重なって得点につなげられただけで、チームとしての崩しとか再現性はないですよね。
いって、アストンビラは昇格組でPLのボトム3に位置するチームですからね。そんなチームにてこずってるようでは今後が思いやられますね。サンレヒさん、新監督の人選頼んますわ。
なんだか日本代表のハリルホジッチ解任直前みたいになってきたな…
比べる事は不可能だし、意味の無い議論だとは思いますが、ミッドウィークにリバポがナポリに負けて、チェルシーはバレンシアに負けてる訳じゃ無いですか。
バルサと引き分けたドルトムントと週末に引き分けたフランクフルトにアーセナルは3:0で勝ってるという。
いやもう何というか、アーセナルってプレミア勢相手すんの苦手すぎるだろっていう。
もしくは色が出過ぎててシーズン通して対策されたら脆いんだろうか。
エメリに替わった昨シーズン前半って、色々試したのが図らずも功を奏したってんなら合点がいく気がするんすよね。
エメリの2年目見ものですね。
スカッドに言い訳はできない訳だから。
BIG2は納得でCL権取れんのかどうか。
絶望後にリュングベリに交代とかまじ悲劇。
ソクラテスのはハンドではないですよ。
手には当たってますが、手を広げておらず、触れる意図もなくファールの条件にはならないかと思います。
ところで、エメリの采配について、交代については今日は称賛していいでしょう。
それとジャカの起用の件ですが、ゲンドゥージの相棒のチョイスが非常に難しいのではないでしょうか。ゲンドゥージという選手がなかなかつかみどころのないいい選手なので
就任時の「ポゼッション発言」については就活での方便もありフロントの方針もあったろうから気にするべきではないし
一年経って今のスタメンでやれる事をやっているだけにも思える。ジャカやルイスがいるならロングボールを使いたいでしょう。
またPLでの立ち位置を考えると明らかな格上が2チーム、同格以上が他に2つあり、昨季順位と同じく5番手である現状を認識すれば、
パスワークと技術で制圧できる試合の数は半分もない。技術レベルもチーム力も足りてないのにポゼッションなんて
指向すると、ウィガンやストークの様にどこまでも落ちていくリーグです。イングランドでは潰して壊すこともプレーの一部ですからPLにポゼッションもどうなのか。
ポゼッションをある程度意識していたであろうベンゲル末期では強豪に全く通用しなくなり、
最終年にはビッグ6に1勝しか出来ていません。
何よりボールを保持するべきかどうかは試合のスコアと時間帯などの状況にもよる。
先制点を取ればそこからのポゼッションはありでしょうしワトフォード戦の後半ではエジルを活かして
それをするのもアリだったでしょうけど今のチームでやってきてないのにやりきれたかは怪しい。
先制点を取られてからのポゼッションは愚の骨頂だし退場者が出てからのそれも同様。
因みに「試合のコントロール」「主導権を握る」≒「ポゼッション」とは限らず、
例えばむしろ相手にボールを渡して奪ってからのカウンターを続けてゲームをコントロールして主導権を握るやり方もあり、
むしろ得点効率が良いので内容より結果に拘る賢いやり方です。
逆にワトフォードが「ゲームを支配できた」とスタッツで勘違いすれば無残な結果になったりもするもの。
ところで後半のゲンドゥージが入れたスイッチによる波状攻撃は再現性のあるものです。
何故ならまず敵に余裕のあった前半のうちにサカがドリブル突破を成功させており、有効な攻撃だとその時点で判明していた。
後半苦しくなってからドリブル突破に切り替えたゲンドゥージの判断は素晴らしく、
ファイナルサードでのアイディアとして意外性もあり効果抜群だった。
その後オバメヤンもドリブルからのファウルでFKの決勝点に繋がっている。
これだけでも後半の攻撃に再現性があると実証されている。
更にゲンドゥージから逆のファーのチェンバースへのクロスは、
エジル~コラシナツのパターンの逆パターンです。
これも再現性のある攻撃です。
> 因みに「試合のコントロール」「主導権を握る」≒「ポゼッション」とは限らず、
や、エメリたんは「ボールを持って試合をコントロール」とか「ボールを持って主導権(being protagonist)」みたいによく云うんで、一般論はともかく、彼の場合はそれはポゼッションのことを指してることが多いと思われます。
ちなみにエメリが来てからアーセナルがボールを持たずに完璧に主導権を握ってコントロールした試合もいくつかある。去年のELナポリのアウェイとか。
> 就任時の「ポゼッション発言」については就活での方便
仮にそうだったら、ファンは怒り狂うと思いますよ。
このクラブにとってアイデンティティとかフィロソフィってそんな軽いものじゃないから。「ボールを持ったらポゼッションして攻撃して、ボールを持ってないときはなるべく早くボールを奪い返すように激しくプレッシングをやる」って彼が云ったのは、ファン向けのおべんちゃらでしたなんてことになったら暴動が起きる。それはわれらにとっては「約束」だったんですよ。
すでに、プレッシング/バックからのプレイ/ポゼッション、彼が当初アーセナルでやろうとしたことはどれも中途半端になっている。相手に適応するのにそれはやらないほうがいいっていうのなら、それはそれで構わない。理想的じゃないけど、なかなか思ったようにうまくいかない苦しい状況でそういう適応も必要だろうとは思う。
でも、「ボールを持って主導権を握って攻撃する」ってのはアーセナルFCとそのファンが考えているフィロソフィそのものなので、そこが揺らぐともう彼がなんのためにそこにいるのかがわからないのです。
先の通りボール保持が最重要とは考えていないので数字は調べてませんが、
昨季の序盤の印象としてはポゼッションを指向していたと思うし
それで開幕から好調で良い結果を得ていたと思います。
それはベンゲルのチームをほぼそのままのメンバーで引き継いだ自然な流れだろうし、
ゲンドゥージがそれにすぐ中心的に適応できる選手だったからだと思います。
そこから昨季はポゼッションベースでゲームをしていたと思いますが、
EL決勝を見れば分かる通りチーム力と技術で同格以上の完成度の高いチームとやると為す術がないですよね。
特に先制点を取られたら逆にポゼッションされてろくにボールを触れないまま
スパスパとカウンターでとどめを刺されサンドバッグとなります。
あのチェルシー戦で仮に必死にボールを保持して何が出来たでしょう?
二列目以下にシュート力もドリブル突破もないとFW2人を4人掛かりで抑えるだけで終わりです。
もし2TOPに可能性があるとすれば、4人で2TOPをマークされスペースを消されるより、
もっと緩い早いスペースある状態でパスを渡して何かさせるか、2列目のミドルとPA侵入で
2TOPのマークを剥がす事、2列目が直接決めたりPK奪取したりとかですね。
この辺りが昨季のチームまたはエジル中心のポゼッションの限界で、
良く動き雑でも早くFWにパスを出すムヒラムジー不在時の限界であった訳です。
トータルスタッツより大事なのはそこです。CL復帰を目指すならそこに尽きる。
つまり結論を急ぐと、シーズン終盤と対ビッグ6との4位争いを目標に入れた時に
ポゼッションを放棄するのは正しい方向だと言えます。
勿論PLで格上に対して結果を出せなければ頓挫しますし、既にNLDで勿体ない形で勝点2を落としている。
そしてやはり仮にPL4位が難しくなったとしてもELで勝てばいいと考えているらしい(これには異論あり)。
因みにディレクTV、BSNHK時代でのライト層から始まって20年近くアーセナル見てますけど、
ポゼッションこそがアイデンティティやフィロソフィーだとは全く思っておらず、
むしろそれはベンゲルのものだと思っています。
対してアーセナルのそれはビッグクラブであり続けPLのトップレベルにいて、CLに出続けることだと思っています。
その為に昨季の失敗から今進んでいる方向はさほど悪くはないと思いますが、いずれにしても簡単じゃないでしょう。
アーセナル自体は非常に大きな世界的なクラブですので、どれだけ今の大きい声が騒がしくても、必ずしもそれがマジョリティとは限りません。
どの得点もこの試合ではすべていい結果につながったので、否定しているわけではないですが、再現性という点において素人ながらコメします。
ゲンドゥージの場面は、もちろん意表を突いてドリブル突破した判断は良かったとは思いますが、あの場面は他に連動して動く選手もなくパスの選択肢がなかったし(逆サイドのペペになら出せたかも)、相手DFも数は揃ってたので、囲まれて取られてた可能性もあると思います。ビラの立場から言えば、PKを与えるほど厳しく突破された場面じゃないと思ってます。
2点目は一度クロスを弾かれて、こぼれ球をチェンバースが押し込む形になりましたが、1度目のクロスの形はオーバが走りこんでいたので、再現性のある攻撃と思います。ただし、1度目のクロスは弾かれて、クリアボールの処理を誤ったからチャンスが来ただけで、同じようなシーンはほぼないでしょう。
3点目は相手DFがボールのつなぎを焦ってミスパスしたところから始まったショートカウンターなので、ドリブル突破とはいえないんじゃないでしょうか・・・。
個人的には、相手が引いてブロックを固めた場面をしっかり崩して点を取った印象はないってことです。ワトフォード戦の2点目の取り方が(昔の)アーセナルらしい攻撃なのかなって思ってます。もちろんショートカウンターを否定しているわけではないですよ。ただそれを志向するにはあまりに守備が軽いと思うし、前半のように相手がしっかりブロックを作ったときに打開してチャンスを作るパターンが少ないかなと思ってます。
私は得点したという結果論で言っている訳ではなく、
点が必要な膠着状態では密集に対してミドルシュートやドリブル突破という「パス以外の選択肢も必要」という前提と、
「アウェーチームが足の止まった後半」に「PA内」にドリブルで侵入するのが効果的であるという前提と、
サカのドリブル突破が前半既に効いていたという3つの前提をもとに、一般論として相手の嫌な事を出来ていたし、
飛び道具と豊富な選択肢の所持と状況判断力(数的不利)が今後も役に立つだろうという
継続性と再現性(ミドルとドリは一人でも出来る)の点から指摘しました。
ドリとミドルは仮に得点しなくとも、
ゲンドゥージのいるサイドにDFとその意識を集めやすくなり、
それでファーの味方がフリーになりやすくなります。
因みに終盤の敵の守備を見たところ、既に綺麗に奪取する力はなかったのではないでしょうか。
PA外で前半サカからも奪えてないし、ゲンドゥージのキープやドリは割とずっと成功率が高いですよね。
オバメヤンがスピードに乗ってドリブルして相手と競り合って前に出て引っ掛けられたのが
ドリブル突破じゃないというのはちょっと意味が分からないです。
「再現性」や「ドリブル」の定義論には興味が無いのでこれ以上お付き合い出来ないかもしれません。
ミッドウィークにベジェリン、ティアニーを復帰させる予定でしたっけ
PL第7節ユナイテッド戦はスリーバックかな
良い選手がカムバックして来てもなんだかわくわくしないのが悲しい
understatというサイトでゴール期待値から割り出したプレミアリーグの順位が見られるのですが、アーセナルは14位なんですよね…悲惨ですわ…
初コメントです。
>彼がいなければアーセナルはいまのアーセナルではいられないだろう。もうオバメヤンFCである。
オバメヤンいなくなると、今のマンU(ラシュフォードの深刻なスランプ)のようになってしまうんでしょうね。
オバメヤンからエンケティヤへ、スムーズなストライカーの交代を期待しています。
いや先が無いですねエメリは
選手の能力を全然引き出せて無い所かいい所を消してる現状では選手批判は的外れですかね
AMNの怪我はモチベートの低下から来たような気もします。コミニュケーション上手く取れてないんじゃないかと思ってしまいますね
初コメント失礼致します。
毎回楽しく読ませていただいてます。
1失点目の場面のAMNのアプローチですが、
腰が高く、軽く、気持ちも入ってない印象でした。
DF嫌だてきな発言もありましたが、殻破ってほしいですね。
アーセナル若手にありがたな軽さを払拭してほしい。
若いのに最近のアーセナルでは結構功労者でひがいしだと思ってます。笑
怪我が軽ければいいんですが…
怪我が
AMNは器用貧乏のベンチアタッカーになるか守備に優れたスタメン選手(SBorDMF)になるかの瀬戸際に見えますよ。
ここを乗り越えられなければアーセナルでのスタメンに名を連ねる未来は無いでしょう
エメリがジャカの何を買ってるのか本当にわかりません。守備時は身長はあるが空中戦強いわけでもない、1対1ではファールでしか止められない、ヴィラ戦のイエローのシーンなんて、あそこまで無駄に付いて行って最後大して素早くもないトラブルに引き離され引っ張ってイエロー?本当に無駄。何回こんなシーンをみたか。危機察知能力がない、最後の局面で体投げ出してシュートブロックなんてシーンも滅多にない、攻撃では簡単なパスミス多い、ターンして逆サイドへ展開できない、プレス耐性がない。悪いところあげればキリがないですね。強みって展開力、ロングパスでしょうけど、強みと言えるほど大したことないですよね、、、
文句ばっかりですいません、、いつも楽しく読ませてもらっています!
結果としては勝ち点3を取れたので、良い。
どんなに見にくい試合でも、勝ち点3を取ることで選手に自信がつくことで改善されることもあるはずだから。
特に今年のアーセナルに関しては若い選手が多いから、期待している。ていうか、それにしか期待できるところがない。
昔良くウェンゲルさんが言っていた「自信」「我スカ」が染み付いてしまっているのかもしれないが。
攻撃の基本パターンはゲンドゥージが両CBの脇に降りて、SBを上げてサイドからえぐる(えぐれないことが多いが)。
試合開始直後にゲンドゥージが執拗にAMNに高い位置を取るように支持を出していた。
今思い直すと、それだけAMNの動きは重かったのだろう。
他の方のコメントにもあるように、AMNのやる気の低下が気になる。AOCと同じように「中盤やりたいから他のクラブ行くもん!」とならないか心配。
ゲンドゥージに関しては、現段階で一番期待が持てる選手だし、我々の未来を担うべきタレントなのは間違いない。
パッション、勝ちへの執着は長年アーセナルに足りないと言われている、まさにそれだった。
後半の活躍はMOTMに値するが、前半守備のミスはいただけないし、良いプレーが出来たのは相手の足が止まってきた後半25分以降くらいだったのを考えると、トップレベルのテンションの高い試合では、まだまだ不安要素は多い。
今回の試合で他にポジティブな面があるとすれば、公式戦で初めてピッチにジャカがいない時間が作れたこと。
ジャカが中央にいることで、安定感(バランス)が生まれるし、ペイスはないが、フィジカルはあるので、守備的にそれなりのインテンスも生まれる。それに、昨年からやってきていることだから、いい意味の慣れもある。一応、彼は現段階ではチームのキャプテンだし。
ただ、ハイプレスをかけてくるチームには限界があることもすでに露呈済みである。
決して、ジャカをベンチに降格させろとは言わない。ジャカを外したチームづくりにも是非、取り組んでいただきたい。
CBのダヴィド・ルイスがあれだけロングボールをけるなら、トレイラ・ゲンドゥージ・ウィロックもありだと思う。
最終ラインからのロングボールのセカンドボールを追っかけ回すフットボールも見てみたい。
パスの出し手が少なくなってゲーム序盤でボール回しが停滞してイライラしそうだけど。
個人的には、トレイラ・ゲンドゥージ・セバーリョスがバランスよくて、安心できるかな。
結局ヴェルゲルのいいとこを消して悪いとこを増幅させている現状。
ジャカは試合から消えてたけど、多分これまでの感じだと次節もスタメン安泰でしょうね。
ジャカが嫌いな訳じゃない、でも明らかに内容が悪いのに使い続けるエメリは試合に勝つための最善を尽くしてるようには見えないし、結果が出ない以上自分が変わらなきゃいけないと気付いてほしい。
毎試合「守備については改善する必要がある」とか言っておきながら、全く改善が見られない。
エジルはアーセナルらしさの象徴だと思ってるけど、エメリである限り今後も主力にはならないのでしょう。どんなに素晴らしいアシストを決めてもね。
ろくすっぽ守備ができないボランチがスタメン安泰でも、守備ができないOMFは使ってもらえないという現状に呆れる。
上記のコメントに類似しているのですが、ボランチの一人をゲンドゥージの相方という観点で選んでいるのではないかと。それにしても今のジャカではどうなんだと言うところなんですけどねー
戦術的なことを一切抜きにすると、ゲンドゥージの覚醒や、オバメの3点目の時の楽しさは半端じゃなかったです。
まぁ、まだフルスカッドではないので言い訳は効くと思いますが、ロブ・ベジェ・ティアニーが戻ってきてもこの体たらくなら解任待った無しだと思ってます。実際フロントは動き出してるんじゃないかなと思うレベルのチーム力、チーム戦術の内容。アッレグリとか個人的には良いんですけどね…
今回の試合ゲンドゥージのようにドリブルでボックスの中へつっかかる選手もしくはシーンが増えればもう少し攻撃が怖くなるかなと思いました。自分がペペにやって欲しいのはそのようなプレーなのですがいかんせんボックス近辺で受けることが少ないので難しいかもしれませんね
エメリはハリルホジッチなのだと思いました。
ヴェンゲル時代のフィロソフィで中盤にテクニカルな選手が多い中で、中盤を飛ばしてカウンターの応酬になるようなサッカーを志向する。
そうすると相手のFWのクオリティVSこちらのDFのクオリティの対決、こちらのFWのクオリティVS相手のDFのクオリティの対決となる。
オーバラカというタレントがいるから得点できるけど、こちらのDFのクオリティは高くないので、常に失点が多くなる。
アーセナルの1番の強みである中盤のタレント捨てているため、やりたいサッカーとできるサッカーのギャップが大きい。それに気づいていないエメリは理想論者なんだと思う。
少なくともエメリのやり方で結果を出すには、ジャカは出してはいけない。彼の被カウンター時のポジショニングのまずさは致命的で、トレイラはマシだが、相手がロングボールを使ってきたら厳しくなる。
結局エンゾンジみたいな中盤のフィジカルフィルターがいて始めて成り立つのがエメリのスタイルなんでしょう。ハリルがアルジェリアで成功し、日本では失敗したように、エメリはセビージャで成功したかもしれませんが、アーセナルではいまいちだと思います。
アーセナルの1番の強みはオバメヤンラカゼットですよ。
そこにぺぺを加えて、更にもしかしたらサカも加わるかもしれない。
今の中盤でメガクラブでやれる可能性があるのはゲンドゥージだけです。
まさかゲンドゥージがセバージョスより上の選手だとは先月までは思ってませんでしたが
コメントが32までのびていてびっくりしました。初コメの方もいらっしゃるし、みんな思いのたけを出したいですよね。このゲーム見れば特に・・・。
オーバの3点目は血管がきれるかと思いました。本当に体に悪い。個人的にはチャンバースの熱量にも感動しました。
ワトフォードの2点目がアーセナルだと思います。創造力、連動制、再現性、ああ、フットボールって美しいな、という。
去年から概ね、1Hだけみるとミッドテーブル以下、2Hに無双発動なんですよね。エメリがこれを意図してやっているのか。中盤とAMNについては皆さんの同じ気持ちです。ジャカはオプションであって、エジルも使ってほしい。キャプテンはオーバとラカで。
>ジャカが好きでしょうがないってことだけはよくわかった。
たしかに。そして、メストはどの日曜まで温存なんですかね?
他の方がおっしゃってますが、
『ろくすっぽ守備ができないボランチがスタメン安泰でも、守備ができないOMFは使ってもらえないという現状に呆れる。』
激しく同意します。
まさか、カラバオで使う気?
初コメです。
ミッドウィークの疲れなのか、本当に前半は降格決まったチームのようなレベルの低さだったとおもいました。
守備も、ブロックやライン、セントラルMFの横のスペース等問題多かったんですけど…これだけ厳しい戦いになったのは、殊勲の決勝点を挙げたオバメヤンのプレーだったと思います。
前半からスタッツにあまり現れないボールの収まらなさ、パス成功(フースコ.comで50%)等、疲労からか精彩欠いていたと思います。
それでもセットプレーで1発決めるのは流石エースなので、FCオーバメヤン(激しく同意)は、彼がこの試合以上の出来の悪さ(点を決められない)になると、守備の向上かぺぺの覚醒でもない限り勝点取れなくなると悲観してしまいます。
しっかりターンオーバーしないと、シーズン後半で大失速でしょうか…エメリがいるかは知りませんが。
あとルイスとジャカですが、ロングレンジパスが上手くて(?)、守備に難がつきやすい2人は、ポジション違いますけど、やはりどちらか1人がスタメンから落ちるべきだと思います。
ホールディング戻ってきたら、アンカーをルイスにやらせてみても面白いかもと思ったり、しなかったり(笑)