試合の論点
アーセナル vs ブレントフォードのトーキングポインツ。
シーズン当初からは見違えたアーセナル。3MFでバランスを見つけた?
今回は、初戦にプレイしたブレントフォードということで、3連敗したシーズン当初と現在の比較は、あきらかにこの試合のみどころのひとつだった。
どうだったろう。かなり見違えた姿と云ってよいのではないだろうか。アルテタの試合後コメントでも、まだまだよくなれると述べつつも、現在のチームパフォーマンスへの満足感をにじませていた。
今年1月に入ってからのアーセナルは、PLシティに敗け、バーンリーに分け。さらにFAカップとリーグカップをつづけて敗退し、フォームの落ち込みを印象づけたものだが、その後にはウォルヴズとブレントフォードに2連勝。
ブレイクあけのウォルヴズではそれほどでもなかったものの、しかし今回のパフォーマンスはさすがにインフォームぶりを印象づけた。ちゃんと自分たちがやりたいプレイをしていたように見えた。攻撃ではスピードもテンポもあり、ボールを持って試合をコントロールした。
こうなると、1月のシティも0ポインツとはいえ惜敗だったし、バーンリーもパフォーマンスに対しては不本意な結果で、12月にオバメヤンがスクワッドから外れて以降のアーセナルのフォームは、基本的にずっと上昇傾向にあるのかもしれない。
カップ戦を除いたPLだけなら、この期間の結果もそこまで悪くない。12月に入ってマンU、エヴァトンと奇妙に連敗して以降では、WWWWLDWWと19/24ptsで、この8試合で落としたのは5ptsのみである。
すくなくともいまのアーセナルでは、正しい選手が正しくプレイすれば、ハイクオリティなアウトプットが望める。
今回は、RBのトミヤス以外はベストメンバーだったし、セドリックもバックアップながら前回にひきつづきいいプレイをしていた。
あいかわらず、デプスへの不安があるのは今回アルテタがふたりしかサブを使わなかったことからも察せられるが(スタートの11人がよすぎて変えられない/信頼できるバックアップがいない)、今後もコンスタントにレギュラーがプレイできてさえいれば、明るい未来がありそうな気はする。
それと興味深いのは、レギュラー11人で個人が優秀というだけでなく、チームがだんだん4-3-3(4-1-4-1)というアルテタの理想のスタイルに近づきながら、結果を出し始めているところ。
今回のジャカのポジションが、まるっきり「8」だっということも注目されていた。
Encouraging to see Arteta use Xhaka as a no.8 pushing up between-the-lines v Brentford. Always thought the move would open Arsenal’s game more, because as we know, the aim with positional play is to overload on one side, then switch to the free man other.. 1/3 pic.twitter.com/6R5nbhIae2
— Arsenal Column (@ArsenalColumn) February 20, 2022
ああいう一方的な試合内容だったということもあるにせよ、ジャカの左でのNo.8は非常に効いていた。
「ポジショナルプレイの目的は一方のサイドをオーヴァーロードすること」。試合を通したパスマップでも左右のサイドそれぞれにトライアングルが現れていて、それもアルテタの意図がちゃんと選手たちに伝わって、それをピッチで実現できていた結果なのだと思われる。
シーズン終了に向けて、ジャカ・パーティ・オーデガードの3MFで、チームが適切なバランスを見つけたのなら、それは非常にポジティヴなことだろう。
サカ&ESRが揃ってゴール。ヤングカルテットが絶好調でチームセレクションに頭痛
キッズがまたまたやってくれた。もうキミたちのいないチームは考えられないの。。
Here we goooo… 🎶 pic.twitter.com/rtImZrSZjH
— Emile Smith Rowe (@emilesmithrowe) February 19, 2022
🎶 Here we goooo… 🎶 pic.twitter.com/OncoBQn8G2
— Bukayo Saka (@BukayoSaka87) February 19, 2022
チャントのネタはこれらしい。Status Quoとはなつかしい名前。
♪Here we goooo…Oh! Saka & Emile Smith-Rowe!!
AFCアドミンもお気に入り。
Saka and Emile Smith Rowe 🙌 https://t.co/hz8TLq3hgo
— Arsenal (@Arsenal) February 19, 2022
ESRはしばらくマルティネリに左ウィングのポジションを奪われていて、少ないチャンスでまたゴールとは。シーズン10点はチームトップ&PLの9ゴールはリーグでも4位。あの軽自動車のような、小回りの効く軽快なフットワークよ。この試合のパフォーマンスからは、ケガの影響もほとんど感じなかった。
🎯 @LacazetteAlex
⚽️ @EmileSmithRoweA MOTM performance from ESR 👏 #ARSBRE pic.twitter.com/Ft5EjAXKL7
— Arsenal (@Arsenal) February 20, 2022
アーセナルのアカデミー出身でシーズンに10以上のゴールは、09/10のセスク・ファブレガス以来。残り15試合でいったい何点取ってくれるのか。
しかも。
🚨 Last night we reached 600 @PremierLeague goals at Emirates Stadium!
1️⃣0️⃣0️⃣ – Andrey Arshavin
2️⃣0️⃣0️⃣ – Robin van Persie
3️⃣0️⃣0️⃣ – Alex Oxlade-Chamberlain
4️⃣0️⃣0️⃣ – Theo Walcott
5️⃣0️⃣0️⃣ – Granit Xhaka
6️⃣0️⃣0️⃣ – Emile Smith Rowe💯💯💯💯💯💯 pic.twitter.com/6VSbWF0JKl
— Arsenal (@Arsenal) February 20, 2022
今回のESRのゴールは、エミレーツでのクラブPLゴールズ600点め。持ってるなあ。
彼がエジルの退団で空いたNo.10シャツに指名されたときは、正直クラブはだいぶ思い切った決断をしたと感じたものだった。しかし、今シーズンの活躍であのとき大胆な決断をやった甲斐があったというもの。報われている。
サカの2点めも、ESRと同じような左のアングルから。ちょっと似ていた。
From back to front in the blink of an eye 🌪️
Clinical.#ARSBRE | @BukayoSaka87 pic.twitter.com/4F6onY9Bs2
— Arsenal (@Arsenal) February 20, 2022
ラカゼットが両方のゴールでいい仕事をしている。ゴール以外は、ラカゼットは満点に近いんだが。PLで5アシスツはチームトップ。
サカは、PLの直近6試合で5ゴールめ。シーズン7ゴールめで、アシスト4を加えたここまでの11のゴール関与。まさに直接ゴール脅威になっている。
右サイドでは、サカがもうほとんど完全にポジションをつかんでいる一方、左サイドのセレクションが悩ましくなった。
ESRがプレイしたときの安定した活躍で、つぎの試合でマルティネリが復帰して、左の攻撃的ポジションにどちらをスタートさせるか。これまでを観ていると、マルティネリは復帰すればすんなりスタートのポジションに収まりそうだが、ゴール不足のなか、チームのリードスコアラーであるESRをベンチに置いておくのも、よく考えればおかしなことだ。
このスクワッドデプスのなかでも、ほとんど唯一まっとうな競争がある左ワイド。チームセレクションはアルテタにはうれしい悲鳴になっている。
いまトミヤスが抜けているRBも、たしかに2試合セドリックのいいパフォーマンスがあったが、それで彼がトミヤスの立場を脅かすかはまだ微妙か。トミヤスが今シーズン見せてきたトップパフォーマンスをやれば、まだ競争にはなりそうもない。
アルテタがESRとマルティネリを両方同時に起用するにはポジションをずらすしかなく。サカもオーデガードも外せないとなると、ふたりを同時起用したいがために、どちらかがストライカーのポジションに入る可能性はあるんだろうか。
今回アルテタはESRにNo.9適性があるとも発言しているし、マルティネリはおそらく以前からCFのオプションではあるだろう。ドゥバイキャンプでも中央のポジションでトレイニングをしていたという、とあるジャーナリストの興味深い証言もあった。
アルテタはラカゼットを気に入っているから、彼を外すオプションは現状ではあまり考えられないが、ゴールが必要なときにはやはりゴールを取れる選手を入れたいはず。アルテタも、最近はチャンスをつくったらそれを決めねばならないと毎試合で述べているので、現状のCFのゴール貢献のなさにはきっとそれなりに不満を持っているだろう。
ゴール以外の貢献度が非常に高いラカゼットも、アルテタにとってまた違う意味で悩ましい存在だ。
サカ・ESR・マルティネリ・オーデガードというアルテタの“Fab Four”はこのチームの未来そのもの。もしマルティネリのCFがうまくいくようなら、云うことがない。夏の補強にも影響をあたえるかもしれない。
シーズン終了までにストライカーの入れ替わりがあるかどうか。緊張感をもって注視してゆこう。
アーセナルは12節のリヴァプール戦でセットプレー(TAAのフリーキック)から失点しています。PL唯一の無失点はコーナーキックの守備の場面の話で、こちらの記録はまだ続いています。
今節は終了間際の残念な失点でしたが、今後も堅守を期待しましょう!COYG!
全試合決勝戦。
そんな試合で完勝。しかもおれたちの10と7のゴールで。すばらしい。
マルティネリとスーパートムをどう使うかがポイントですかね。
次の決勝戦が待ち遠しいです。
お疲れ様です!クリーンシート逃したのは悔しい!笑
これだけ相手を押し込めればジャカとかセドリックとか守備に不安がある選手も良い面が目立ちますね。セドリックもクロスはトミより上手いと思うのでオフェンス面でもっと違いを出してもらいたいです。
スミスロウとマルティネッリの競争はプレーのキャラクターがけっこう違うので、こちらも上手く使い分けしてもらいたいところ。CFのサブでエンケティアを使い続けているのはまだ契約延長諦めてないってことなんですかね、、?もうちょっと他のオプションが見たいところですが。
金曜のウルブズ戦に勝てば、しばらく他チームの成り行きを悠々と見てられると思うので、しっかりきっちり勝ち点置いてってもらいましょう!COYG!
そういやトッテナム戦のシティのトップはBシウバで、ESRをトップにしたような感じだった。もしラカを外すならああいうやり方だと思う。ものすごく高精度のクロスを巻いて足元に落として、スピードで振り切って走り込んだ選手が足で叩き込むという。テクニックとかボールの質はウチでもやれるかも。
しかしシティのやり方はCFが相手CBを背負わないぶん、しきりと選手がスイッチする事で前を向いてると思う。たぶんあっちのほうが(絶対ミスできないという意味で)難しい。今は「ラカがボールを収めてくれる→2列目が前を向ける」「もし奪われてもラカはマークを外さない→2列目はライン間に動くのを躊躇しない」がワンセットで前提になってるけど、ラカがいなければそれがない。やるとしても来季以降じゃないかなあ。
あとぺぺが良かったと思う。一か八かのトリックだけじゃなく身体でボールを守ってた。ああいうプレーは今まで少なかったと思う。それこそ来季以降は前線の構想がどうなるか分からないんだし、続けて良いところを見せてほしい。
パスマップの美しさがどれだけ理想的にアーセナルがポゼッションできたかを表してるような気がしてニヤニヤしてしまいます
でも少し得点できず苦しい中でのESRとサカのスキルフルな得点!ニヤニヤですね!
守備もパーティ+CBコンビがめちゃくちゃ狩ってくれてましたし、ホント守備の安定ありきでロースコアゲームがモノにできるこの安定感。
いつぶりでしょうか?こんなチーム(笑)
最後の失点はモロモロなんか重なってなんでまあ仕方ないかと。
僕もぺぺの(相変わらず少しずつだけど)進歩を感じまして、ホント2列目は宝石箱状態
ただラカゼットの替えはホント難しいなあーと。今回も2列目活かすいいプレーでしたし。
これができて更に得点できる選手って果たしてどの選手なんだろうか。。と改めて思いました。
シティの○○ムーブもあり、チェルシーの足踏みもあり、ユナイテッドの踏ん張りもありで、いまだヨーロッパ枠争いが厳しいですが、ここ!今季ぜひとも! 期待してます!