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アーセナルの2022夏のFWターゲッツに急浮上。ダーウィン・ヌニェス、コーディ・ガクポ

「ヨーロッパの巨人たちがPSVのコーディ・ガクポを狙う」by デイヴィッド・オーンステイン

最近のガクポとアーセナルをめぐる報道のさきがけはこの記事だろうか。いまから10日前の『The Athletic』(※ペイウォール)より。

オーンステイン:シーズンも終盤に差し掛かるなか、多くのチームはつぎの移籍ウィンドウの準備を始めている。そしてトップチームが狙っているのがコーディ・ガクポ。

22才のPSV Eindhovenのウィンガーは、非常に生産的なシーズンを楽しんでいる。すべてのコンペティション36試合でG16 A14。

彼は1月の移籍もつよく噂されながら、PSVとの契約を2026年まで延長。The Athleticの理解では、そこにリリースクロウスはないと思われるが、夏にふさわしいオファーがあればPSVはそれに協力するという内容になっている。

それによって、アーセナル、バルセロナ、バイエルン・ミュニック、リヴァプールのようなクラブが興味を加速させており、シリアスな交渉をしようとしている。

もっともまだPSVとの交渉には至っておらず、まずはガクポの意向と彼のプランについて考慮する必要がある。似たような不明瞭な状況の選手はたくさんいる。たとえばバイエルンのセルジ・グナブリもそう。

PSVは移籍金の設定はまだしていないと思われるが、£35M以上のオファーについてはかつて言及されたことがある。

ガクポは、最近のECLコペンハーゲン戦でひどいチャレンジによってケガをしてしまったので、オランダのフレンドリー、デンマークとジャーマニーではプレイできない。ただケガは骨の打撲だということ。

ガクポ獲得はアーセナルがポールポジション?

そして、アーセナルファンが注目したのはこの情報。おととい。

たくさんのビッグクラブがガクポを狙うなかで、アーセナルがポールポジションにいるということ。また、PSVは記録的な移籍金を考えている。

このジャーナリストがオランダ『Vi』で書いた記事より。

ガクポは1月にPSVと2026まで契約延長したものの、今シーズン終了後にはアイントホーフェンを去るチャンスがある。これまでにもバイエルン、リヴァプール、マンシティが可能性ある移籍先として報じられてきたが、いまはアーセナルがポールポジションにいる。

PSVと契約更新する前のガクポ「ぼくをほしがっているクラブがいくつかあることは知っている。それについてはエイジェントと話もしている。とても興味深いクラブもそこに入ってきた。でも何がベストなのか観なければならない」

この契約は、おそらくクラブ史上最高の移籍金になる。これまでの最高額は、ナポリへ売却したHirving Lozanoの€40M。

ファブリツィオ・ロマーノも自身のPodcastで「アーセナルのコーディ・ガクポへの関心はほんとうだ」と述べていたということで、彼がアーセナルのストライカー獲得候補リストに載っているのは、ほとんど間違いなく、オランダ報道を信じるなら、アーセナルは彼の獲得にかなりいいポジションにいる。

ほんまかいな。

ガクポは、マンUもつよい興味を持っていて、彼らのつぎのマネジャー候補であるアヤックスのErik ten Hagがそのカギを握るかもしれないという情報もある。マンUはほんとうに邪魔である。

Who is コーディ・ガクポ?

どんな選手なのか。

選手プロファイル

TMより。

1999年5月7日うまれ。オランダ・アイントホーフェン出身。22才。189cm。国籍オランダ/トーゴ。LW/RW/CF。右足。PSVとの契約は2026年まで。オランダU18~21。すでにシニアNTでも4試合プレイしている(G1)。

ユースからずっとPSVで、クラブのいわゆる生え抜き。

現在のMVは€25M。

利き足については、彼も右足だけでなく左足もかなりうまく使えるらしい。

彼の名前の発音は、日本人としてはふつうにアルファベットで「ガクポ」で迷わないのだが、興味深いことに、PSV情報Tier1というジャーナリストによると「ハクポと発音しているひとが多い」らしい。正しくは、ガクポだとか。※ちなみにリンクした動画のなかで、ガクポが正しい発音だと述べているジャーナリスト氏はたびたび「ハクポ」と発音しているように聞こえる。なんなん。

今シーズンの実績

エールディヴィジ20試合でG8 A13。CL予選やELなどを含めたすぺてのコンペティションだと、37試合でG16 A15。ウィンガーで。

彼もまた化物語。

プレイスタイル

長身だが、速い。ドリブルも上手。現時点で、オランダリーグ最高の左ウィンガーという呼び声も。

このチャートはポジションによるテンプレがあるのだけど、ウィンガーじゃなくFWのそれでもかなり優秀。キーパスやxA、パス効果などクリエイター系のスタッツはほぼトップクラス。

すこし気になる部分は、ショッツはかなり多いが、ショットごとのxGがわりと悪いこと。精度の低いショットをうちがちなのかもしれない。

それとアシストのマップを観ると、彼はコーナーを蹴ることが多い。クロスも得意ということ。

彼の弱点は、守備ワークという指摘がある。PSVのディレクターも彼は守備での進歩が必要と述べていたという。

たとえば、フースコによれば、彼のp90タックルは0.8で、これはオーデガード(1.8)、マルティネリ(1.6)、サカ(1.2)の誰よりも悪い。この3人の平均のおよそ半分くらいしか、自分からボールを奪いにいかない。

彼もこの2年で守備面にはかなり取り組んでいるということながら、このようなスタットからするとさらなる進歩が必要で、もしアーセナルでプレイすることになれば、アルテタが要求する守備のハードワークに適応できるかどうかもポイントになりそうだ。オバメヤンもぺぺも、なんだかんだそこにはかなり苦しんだ。

22才でキャプテン。ヤングリーダーの素質あり

ガクポは、現在チームのヴァイスキャプテンであり、今シーズンは試合でキャプテンをつとめることもあるそうだ。

それもまたアルテタが求めるヤングリーダー(KT、オーデガード、ロコンガの例)の素質。

キャラクターも大人びていて、チームプレイヤー。精神的に成熟しているという評価もある。問題を起こすタイプとは正反対。

ウィンガーのさらなる補強?

ガクポのメインのポジションはLWということで、マルティネリの役割とほとんど丸かぶりだし、そこにはESRもいるため、彼がいまアーセナルのシリアスなターゲットになっていることには、ファンのあいだで懐疑的な声も多少あるようである。

ただ、ティエリ・アンリやRVPのような、ウィンガーからストライカーにコンヴァートして成功した例はアーセナルにもある。アルテタが彼の獲得を望んでいるのだとすれば、ウィンガーとしてもプレイできるヴァーサタイルなストライカーとして観ているのかもしれない。実際ゴールもできる。そういう意味では、アレクサンダー・イサックに似ている。

ダーウィン・ヌニェスには、あまりヴァーサタイルなところはなさそうだが、基本的にアルテタは、複数のポジションでプレイできる選手のヴァーティリティをかなり重視しているのは、これまで獲得した選手たちのプロファイルを観てもわかるとおり。

そして、以前にアルテタも述べていたように、長期のプランでは、マルティネリがCFとしてプレイするチャンスがあるということは、ガクポのような選手とマルティネリが両方チームにいてもとくに困らない。アルテタはウィンガーには、カットインサイドさせてゴール脅威にするセットアップを好むのだから、ガクポがそのままウィンガーでプレイするイメジもできる。

そういう意味では、ガクポはこの夏に取るだろう「ふたりめのストライカー候補」なのかもしれない。メインストライカーは、ラカゼットのプロファイル+ゴール貢献が理想だろうし。いずれにせよCFの仕事ができるCFが必要で、ガクポはそういうタイプではなさそうである。

 

さて、コーディ・ガクポ。

PSVは契約延長したばかりの彼に、記録的な移籍金を見込んでいるということで、アーセナルが獲得するなら、先にも出ていたように€40Mは越えてきそうである。その価値があるかどうか。ちなみにPSVは、アーセナルから二束三文で買ったDonyell Malenをドルトムントに€30Mで売っている。彼らもまた商売上手。

オランダリーグからPLは、選手にとっては大きなステップアップということで、ガクポが即戦力になるのか不安な面もある。

オランダから直接イングランド移籍の失敗例?としては、メンフィス・デパイがいる。彼はPSVからマンUでうまくいかず、OL移籍してから再度ブレイクし、バルセロナへ。現在はオランダNTのエースでもあり、そう考えると、彼はいきなりPLへ行ったことでちょっと回り道になってしまった。

たしか、オランダリーグには1 v 1の文化があり(ミヤイチがそんなことを云ってたような)、ウィングのようなポジションは能力を発揮しやすい土地柄でもあるとすると、何段もステップアップとなるであろうPLのタフな相手にいきなりそれが通用するかはやや不透明ではある。アーセナルも€40M以上払って、一年チャンピオンシップクラブにローンみたいなことは、さすがにしたくないだろうから、彼には当然即戦力を求めるはず。

そこはやや賭けの部分がある。

多くのビッグクラブが彼を狙っているなかで、アーセナルがライヴァルを出し抜いて彼を獲得できるとしたら、やはりプレイタイムがカギかもしれない。

リヴァプール、シティ、バイエルン、バルセロナのようなクラブでは、チームのなかでもかなり厳しい競争があるが、その点ではアーセナルのほうがもっとチャンスがある。オランダNTでワールドカップに出たい彼が、そこに魅力を感じるというのは、たしかにありそうではある。

「わたしたちといっしょに成長できるクラブであなたの夢を叶えませんか!」やすい求人広告のキャッチコピーみたいである。が、アーセナルはまさにそういうフェイズにいる。これからCLの常連に復帰して、チームに優秀な選手が揃ってくると、いっしょに成長しようとは勧誘できなくなる。だから、アーセナルはいまのこの「つぎのトップチーム」という立場を最大限利用しなければならない。

CLといえば、云うまでもなく、来シーズンのCLがなければアーセナルの補強プランはかなり影響を受けるだろう。

ヌニェスとマンUのリンクについての記事(The Telegraph)によれば、ヌニェス本人はPLクラブへの移籍を希望しているが、CLでのプレイを重視しているので、マンUがいくら必至でもCLがなければ難しいという。逆にいえば、アーセナルはCLさえあればかなりのアピールになる。これはほかのターゲッツに対しても同様。

したがって今シーズンは、どうしてもトップ4に食い込まねばならない。

 

ヌニェスとガクポ。これからどうなるか観てみよう。

彼らのあたらしい情報があれば、またこのブログでお伝えします。

 

おわり



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “アーセナルの2022夏のFWターゲッツに急浮上。ダーウィン・ヌニェス、コーディ・ガクポ

  1. 更新お疲れ様です!

    記事とは関係なくなってしまうコメントなのですが、アルテタが退任の噂の記事が出てまして、ガセだとは思うのですが、シティの後任説とか、今やっとアルテタアーセナルの実力が開花してきたところなので、少し不安になったのでコメントしました!

    すんません!

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