試合の論点
チェルシー vs アーセナルのトーキングポインツ。今回は少し書こう。
🍿 We know you’ll want to watch this one again
📺 The best of the action from #CHEARS
👊 WE ARE THE ARSENAL pic.twitter.com/cOMoo4zXGD
— Arsenal (@Arsenal) April 20, 2022
ここで奇跡のバウンスバック。トップ4フィニッシュの望みをつなぐ
いやあ、爽快。ゆかい。SBでチェルシーに勝つのはほんとに気持ちがいい!
まさか、ここでわれらが勝つとは思わなかったから。信じてなくてアーセナルFCのみんなには、すまんかった。
あらためて試合を振り返ると、アーセナルは原点に立ち返ったようなパフォーマンスだったと感じる。アルテタはふだんの振る舞いのような理由を述べていたが、ピッチのうえにもちゃんと勝つ理由はあった。
全員がハードワークして、集中して、諦めない。きっと選手たちは、アルテタのインストラクションをピッチで忠実に再現したんだとも思う。圧倒的に支配される時間も、落ち着いて深く守ったし、カウンターも鋭く、とくにハイプレスからのショートカウンターは狙いどおりに見えた。ちゃんとしたアウェイでのパフォーマンスだった。
エンケティア(※今シーズンここまではPLでゴールなし)やエルネニー(※今年1月1日以降初めての試合)といった、これまでチャンスを得られず辛抱していた選手がとくに際立った活躍を見せるという、この試合のために選手を選んだマネジャーからしてみれば、こんなにうれしい試合もなかったはず。
もちろん、すべてが完璧にうまくいったわけじゃない。アーセナルは危険なエリアで無駄にボールを失うことがかなりあって、試合中は観ていてハラハラしてばかりだった。とくにおひさしぶりの選手たちのサビつきは隠せず。毎週コンスタントにプレイしているわけでもないのに、突然あのようなビッグマッチに放り込まれれば、やむを得ない部分はあるが。
だが、チームはアルテタを信じてやるべきことをやった。エンケティアの1点めは、相手DFをしつこく追いかけたことで生まれたエラーからのゴールであり、まさに彼のハードワークが報われたかたちだった。信じるものが救われた。そしてまたそれをエナジーに変換して、よりいっそうプレスがインテンスになってゆく。これを好サイクルといわずなんといおう。
それと、今回の試合はとくにシニア選手の活躍をたたえるべき試合になったと思う。アーセナルの若すぎるスクワッドのなかで、「経験」がカギだった。
Mohamed Elneny vs Chelsea (HD) pic.twitter.com/9ZtKE1XBAI
— AboVardy (@iskaholic) April 21, 2022
2ゴールズのエンケティアが称賛されて当然のパフォーマンスだったが、モー・エルネニーやグラニト・ジャカの落ち着きは、あのチームのなかでは非常に貴重だった。とくにジャカが何度か観せた密集エリアでの対処は、非凡だった。
彼は、これまでそうした状況のときこそ、やらかしてしまいがちではあったが、この試合はシニア選手としての経験を存分に発揮したと思う。2点めの起点となった、自ボックス際でのナツメグはやはり落ち着きの差が出た。リスクはあったが、それが報われた。
今回のこれまであまりプレイタイムを得られなかった選手たちの活躍は、われわれの残りシーズンに向けてはかなりポジティヴに捉えることができる。なにしろ、このチームはパーティとKTがいないとダメダメで、それをどう克服するかが目標達成のカギになると云われている。
そこに彼らをカヴァできる可能性のあるオプションを見つけたのだ。彼ら不在でも、既存のスクワッドのやりくりでトップチームに勝った。これを喜ばないでいられるか。
もちろん、この1試合だけでなにかが解決したと信じるのは、さすがに楽観的すぎるかもしれない。が、少なくとも可能性は観た。
試合前に、もし万が一(笑い)この試合で勝とうものなら、チームを巡る雰囲気はガラリと変わるはずと書いた。実際に、いまはそんな気がする。メディアもいっせいに「アーセナルがトップ4への望みをつないだ」と報じている。
紙のうえでは、まだわれわれがトップ4フィニッシュする可能性はあるのは間違いなく、これまで信じることができなかったことが、信じられるようになった。
この勝利はそれだけ大きい。
毎週一喜一憂して、すでに『538』予想に食傷気味のひとも多いと思うけど。なんとこの勝利によって、EPL結果予想でアーセナルはToTをわずかに上回り、4位の本命に戻ったのだった。
コーチ同士の戦術バトル
これは、フットボール戦術が好きなひとからすると、かなり興味深い試合だったんじゃないかと想像する。アルテタもトゥークルもタクティシャンと云われるコーチ。
ぼくは戦術には詳しくないので、そんな気がするというだけしか云えないが、この試合には、トップコーチ同士の戦術的な戦いがあったように見えた。トゥークルも早めのサブをやってきたし、事前に準備していたものがありつつも、試合中に何かを変えようとしていた。
チェルシーの3-4-1-2は、PLでは珍しいシステムで(だよね?)、アルテタは今回あきらかにそれに適応して、チームのシェイプをいつもやっているものから変化させて試合に臨んだ。会見でもそのようなことを述べているし、そこは間違いないだろう。
そして、それがかなりうまくいった。相手にHTでサブを決断させるほどに。
スタートから、エンケティアとオーデガードがリードして集団によるハイプレッシングを徹底。連敗したこの3試合のどれよりもインテンスでオーガナイズされていた。そして、カンテのような中央のキーメンは必ず誰かがマンマーキング。それで、もしかわされてボールを前に運ばれても、全体の戻りが速く、守備バランスがオーガナイズされている。だからほとんど崩れなかった。
中継カメラには写っていなかったが、われらが高くプレスに行っているときは、おそらくDFもそれなりにハイラインだったのだろう。だが、背後のスペイスを相手に使われるようなこともそれほど多くはなかった。悪いときは、いかにもそれで簡単にやられてしまうのだが。
それにより、ヴェルナーはともかく、ふたりのFWのひとりである、ルカクにほとんど仕事をさせなかったのが大きい。彼は60分のプレイでタッチが22、ショッツはわずか1(枠外)。あのショットは危なかったが、それもこちらのミスからうまれたチャンスで、相手がなにかクリエイトしたわけではない。彼のボックス内でのタッチは2しかなかった。われらは8月には彼にちんちんにやられたので、あそこで学んだレッスンを今回ちゃんと生かしたのだ。
当初の計画が狂った彼らは、そのあともなかなか効率的な攻撃ができず。厳しいプレッシングに窮して、ミスも多く(ポゼッションロストはアーセナルの126よりだいぶ多い153)、アーセナルがシットバックしてしまえば、外側でボールを回すばかりで、結局最後まで波に乗れなかった。7割近くボールを持っても、アーセナルよりショッツもSoTも少ないのだから、そうとうなフラストレイションだったろう。
いまのアーセナルの選手とスクワッドのクオリティは、チェルシーのそれにはかなり劣ることは認めざるを得ない。チームとしての完成度でも。しかもアウェイ。だから、この試合はアルテタが、戦略・戦術でチームを勝たせてくれたという気がする。われらのコーチは、とても優秀だった。CLウィナーに勝った。最高である。
ESRとサカがふたり揃ってPLで10ゴールズ
なんてこった。アーセナルだけじゃなく、英国の未来も明るいとは。
2 – Emile Smith Rowe and Bukayo Saka have both scored 10+ goals in the Premier League this season; just the third time two players aged 21 or under have done so for the same team in a campaign (Bridges & Kewell for Leeds in 99-00, Rooney & Ronaldo for Man Utd in 06-07). Jewels. pic.twitter.com/CeVp9fzTmX
— OptaJoe (@OptaJoe) April 20, 2022
この試合でも終始右サイドで脅威になり、チャンスもつくっていたサカはもう云うまでもないが、ESRもほんとにすごい。あの狙いすましたゴール。
アーセナルのようなビッグクラブが、No.7とNo.10を託しただけある。
今回ESRはさすがに後半はひとりでコケたりと、バテていたところは観せたものの、フィットネスに問題があるようには観えなかった。
まさかのヌーノとンケティアで2点取るとは!
ただンケティアは、得点シーンのプレスと決め切るところは素晴らしいかったけれど、降りてボールを散らす役目がまだそこまで上手くないのと、守備時に集中力が切れる場面はやはりあったように思います。たまに爆発するバチュアイやオリギ枠なのか、じつは大器なのかはまだ判断がつかない。ンケティアの得点力をラカゼットに移植するのが一番いいのですが。ジャカはほんとに安定してきたな。
前半のあの一喜一憂、楽しむとゆうよりホント試練でした。
しかし、やってくれましたね。
タバレスは確かにいろいろありますが、あの高速グラウンダー直角パスはしびれました。何度かありましたね。
スミスローがこけつのもピッチのせいなんでしょうね。
この試合のグラニトはこれまでとは全くの別人のようでした。ずっとこんなプレイだったなら、ホントのレジェンドになってたろうに。でも、これをずっと続けてほしい。
オーバのかわりにスタメンに入ったラカゼットの覚醒
そのオバロスブースト終了とともにエディ覚醒。いいタイミングですな。
さぁ、最終章。ユナイテッドを粉砕してほしい。
アーセナルのルーニー、ホールディングの『ふさふさ』が気になって・・・
これからのホールディングの活躍が、アーセナルをCLに導くと確信してます!
お疲れさまです。
SBでの勝利は格別ですねー。今季はほぼ全試合リアタイしてるんですが、今回見るのを躊躇いました。見ることが怖かった。でもそれでも見てしまった。彼らと来たらこういうタイミングでこんな試合見せてくれるんだから、アーセナルはやめられませんな!必ずCLへ行きましょう!次も必勝!COYG!!