なんという試合だったのか。
開始2分のいきなりのゴールで、アーセナルがノリノリに試合を始めたときは「これは8点いけるでえ!」と思ったものだが、そのあとはごらんの通りのケイオスっぷり。攻撃は問題なし、守備はなぜかいつも不安定という。われらは優勢に試合を進めながら、なぜにあんなふうにナーヴァスになる必要があったのか?
しかしそのおかげで、チェルシーにひきつづき今回もまたたくさんゴールが決まる、ある意味では楽しい試合になった。
1-6の3連敗からの、7-3の2連勝。相手を考えたら、これは予想できない。なんかヘンだ(©The Meters)なチームである。
そして、この勝利でアーセナルはトップ4レイスに生き残った。ライヴァルもポインツを落とした。これで、ゲイムオンである。
試合を振り返ろう。
Arsenal beat Man Utd to boost top-four hopes
アルテタの試合後コメンツ「グラニトに感謝の気持ちを示してくれてありがとう」
試合直後のインタヴュー。オフィシャルサイトより。
アルテタ:われわれの人たちが、今日またしてもアトモスフィアをつくってくれた。ここに来てくれた全員に大いに感謝する。彼らがチームを助けてくれた。なぜなら、今日はスタンフォード・ブリッジからの回復に2日間しかなく、選手はフィジカリーにはベストではなかった。この結果にあのエナジーは決定的だったと思う。
(Ashburton Armyのtifoについて)彼らが取ったイニシアティヴがあり、試合が始まる前からステディアムの外にもアトモスフィアがあった。彼らのサポートのやりかた、彼らは選手がミステイクをやったときですら応援してくれた。彼らはわれわれとともに試合をプレイしている。そのことが、われわれの能力や可能性を完全に変えたのである。
(ジャカについて)彼が見せている成熟だ。彼の数日前のインタヴューにもあったように、彼が試合のなかでイニシアティヴを取ることによって始まったもの。彼がドレッシングルームで見せているモラル、自分の仕事にいかに対処しているか。わたしは彼のためにもとてもうれしい。なぜなら、彼は今日あんなふうにファンの前にいる瞬間がふさわしいから。
試合後のプレス会見。オフィシャルサイトより。
(試合をどう評価した……)
この試合を観ていた見物客にも、ファンにもすごい試合だったと思う。われわれには少しローラーコースターだった。われわれは試合のスタートをとてもクイックに、とても速くしたかった。相手を支配し、問題を起こし、とても縦に。そしてわれわれはそれをなんとかやれた。
ファーストハーフは、われわれが大半を試合した。ふたつのゴールズも取った。しかし、そのあとにはすぐに彼らがゴールを取り返した。それでチームは少し冷めてしまい、反応には不安が見えた。われわれはそこからの5-10分、自分たちが何をすべきかはっきりしなくなってしまって、びくびくしていた。
セカンドハーフが始まると、またわれわれは彼らがかなりうまくやれるいくつかのスペイスを支配され、問題を起こされた。彼らはそこを利用するかなりいいクオリティがある。そのあとに、彼らがペナルティをミスして、われわれはシェイプを変えてゴールした。思うに、あれが勝った瞬間だろう。
(グラニトとファンの関係は元通りになった……)
わたしはそれを夢見ていた。彼はそれに値するから。どのファンだって、あるいは個人だって、彼と5分でも10分でもグラニトと時間を過ごせば…… まあ20分もあれば十分だ…… 彼らは彼がどんな人間かを理解する。彼のプロフェッショナルさ、どれだけクラブのことを思っているか。
しかし、ああいうことがあったのも事実で、わたしは彼が完全にぶっちゃけたときは、自分の気持ちを表に出したときは、リスキーなムーヴだと思った(※訳注:おそらく先日のインタヴューのこと)。しかし同時に、彼があれを行ったということは、つまり彼はもう準備ができていたということ。彼は自分を守ってくれる環境があると感じているし、クラブで愛を感じているし、彼の反応はグレイトだったとわたしも思う。
だから、みんなにありがとうだ。ファンが彼に感謝を示してくれたことに。わたしには、それが彼にどれだけの意味があるかわかるから。
(いまやグラニトがスクワッドのなかで頼みの綱に……)
まあ、必要なことは自分たちがやることすべてにおけるバランスだが。とくにチームにおけるキャラクターとパーソナリティ。われわれが連れてくる、若い選手やアカデミー選手がいて、われわれがする契約があり、既存のクオリティがあり。
だから、われわれがそれをどうやってまぜまぜできるかだ。いかに、ピッチのなかと外でやりたいことを再構築していけるか。そして、わたしの意見ではグラニトにはキーロールがある。彼は、これからわれわれが望むことを達成するために、カギとなるリーダーシップロールを得るはず。
(シーズン終盤の決め手は?……)
わからない。なぜなら今日のように、試合が完全にコントロールされて2-0になっても、ロナウドにはガビがついていたというのに、藪から棒にゴールしてしまう。そして、ブルーノ・フェルナンデスがゴールをミス。そのあとにはグラニトが得点だ。この部屋にいる誰も「グラニトがボックスの外からゴールして試合に勝つよ」なんて云わなかったろう。
これがこのゲイムの美しさだよ。そうしたことが起き、それはコントロールされないし、わたしはコントロールする気もない。
しかし、わたしが観たのはとてもやる気マンマンのチーム。それがすべてをもたらした。このステディアムにあるエナジーとコネクションはすごいし、彼らファンがリアルなチャンスをもたらしてくれる。わたしにこのチームならできると信じさせてくれる。
(こうした状況でも精神的な強さをもつことが必要というグラニトのコメント……)
イエス。しかし、それはとても難しいこと。勝っているときにはそれに気づいても、試合の最中には難しい。今日は、何人かの選手はかなり疲労していて、感情的にも身体的にも、3連敗からスタンフォード・ブリッジのあとで、この試合はかなり大きかった。だから、すべて蓄積されていたんだ。
2日後にはここで昼12:30に試合をしなきゃいけない。だが彼らはなんとかやった。あのチーム相手に勝利はグレイトで、選手にふさわしかったと思う。
(3連敗のあとは心配した?……)
わたしは勝つときですら心配する。だから想像してみてほしい! だから、連敗のあとは、これは終わったと。それがひとつめで、つぎのブライトンの試合、それととくにパレスのセカンドハーフ。ブライトンの試合と、とくにサウサンプトンの試合は、われわれは敗けに値しなかった。
今日は、もしかしたら、勝ちに値しなくてもチャンスがめぐってくるステイジだったのかもしれない。この試合は、自分たちのやること、やりたいことに集中せねばならないものだ。落ち込みすぎてはいけないし、勝ってもあまり大騒ぎしてはいけない。なぜなら、これはバランスを取るということだから。自分たちを理解することだから。自分たちの強みと同様に、自分たちの大きな弱点も理解する必要がある。
(ヌーノのパフォーマンスについてと、彼はコーチするにどんなタイプ?……)
われわれは彼を助けねばならない。彼は理解するためにこうした経験を経る必要がある。OK、何にひっかかっていたとしても、成長しているときは彼にサポートを与える。
わたしはこれを何度も云ってきたことで、こうした(成長途中の)選手に支払う給料は、彼らの経験に支払っているのだ。だから、彼らはミステイクスをやるし、(間違った)判断もやる。ここから「キミはなぜあんなことをした?」と云うのはあまりにたやすい。彼らはピッチのうえにいるのだ。彼らが必要としているサポートをしようじゃないか。
(トップ4争いはわれわれとトッナムのものになった?……)
わからない。これはすぐに変わるもの。しかし、わたしの信念は、われわれは全開バリバリで行くということ。われわれは試合に勝てる。しかし、マージンはとても小さく、そのことはかなり気にしていなければならない。このリーグでは、勝ちも敗けも、今日自分たちがいる場所も、小さなマージンで決まる。だから、まだすべてはそこにある。最後の95分までプレイする試合に。
(タケヒロ・トミヤスの復帰……)
彼はファンからの歓迎に値すると思う。彼はこの数ヶ月難しい時期を過ごしてきたから。彼の毎日のワークを観れば、彼はそれに値する。彼がどうやって入ってきて、彼が復帰にどれだけワクワクしていたか。それが、今回彼を使うのが正しいことだとわれわれが思った理由。
(ノースロンドンダービーがトップ4を決める?……)
決定的な試合になりうる。その前にどうなるかを観よう。お互いのチームがどうなる。しかし、当然ながら、直接対決が非常に非常に重要になる。
(チームはこのチャレンジを楽しむ?……)
それがなぜわれわれがここにいるかの理由だ。ビッグモウメンツを決定づけるビッグマッチーズでプレイする。それがこのゲイムの美しさ。
(ブカヨ・サカのケガ……)
ブカヨはファーストハーフですらも苦しんでいた。でも彼自身がとてもやりたがったんだ。彼は先日の夜も大きなノックがあって、そのすぐあとだから苦しんだ。彼の様子は観てみる。
以上
グラニト・ジャカの試合後コメント「ユナイテッド相手にゴールするのが好き」
“I like to score against United, it’s not my first against them!”
“We have to be more clever, more strong mentally.”
Granit Xhaka reacts after his brilliant goal helped Arsenal to win over Man Utd.
🎙 @TheDesKelly pic.twitter.com/aoMQk1PwAd
— Football on BT Sport (@btsportfootball) April 23, 2022
ジャカブーン。BT Sports via Arseblogトランスクリプトより。
(トップ4に向けて大きな一歩……)
GX:まったくだ。まずは3ポインツがとてもうれしい。つぎには、ぼくのゴールでチームを助けられたこと。ぼくは長いことをゴールしてなかったから。ホームでファンの前で得点できればいつだっていいものだ。今日は家族も来ていたし。
もっとも重要なことは3ポインツ。セカンドハーフは50/50な試合だった。ぼくらはいいスタートだったが、セカンドハーフにはユナイテッドがプレッシングをしてきて、ぼくらを上回るようになった。
(キミのシーズン初めてのゴールが試合で重要なものになった。ロケット……)
そうだね(にやり)。ぼくはユナイテッド相手に得点するのが好きなんだ。ぼくがここに来てから、これが初めてじゃないしね。
(タヴァーレスのゴールで完璧なスタートになるはずだった……)
そのとおり。ミケルが云っていたのは、ぼくらがファンの前で最初の15分にプレスしてゴールするところが観たいと。そして、それをやった。
しかし今日は、ぼくらはあまりにもかんたんに、たくさんボールを相手に渡してしまった。ユナイテッドに3-1で勝ったことはとても重要で、意味深い。
(サカがまたペナルティで得点……)
彼はペナルティでもかなり自信がある。誰かがそれを蹴りたくて、自信もあるなら、やればいい。彼はこれでペナルティから2回得点している。ぼくもとてもうれしいよ。
(いっぽうでユナイテッドはペナルティをミス……)
これは初めてじゃない。こちらが得点してから、すぐに失点してしまう。チェルシーでも2回、5分後にあったこと。今日は3分とか5分後。
ぼくらは、ゴール後の5-10分はもっとクレヴァーにならないと。精神的に強くならないと。彼らはペナルティをミスしたことで、ぼくらはかなり助かった。あれで3-1になり、試合は終わったんだ。
3 – No player has scored more Premier League goals from outside the box against Manchester United than Granit Xhaka (3 – level with Steven Gerrard, Les Ferdinand and Kevin Phillips). Blaster. #ARSMUN pic.twitter.com/3IzMtsW7sh
— OptaJoe (@OptaJoe) April 23, 2022
30% of Granit Xhaka’s Premier League goals have come against Manchester United.
— Richard Jolly 🇺🇦 (@RichJolly) April 23, 2022
ヌーノ・タヴァーレスの試合後コメント「ジャカのゴールで呼吸ができた」
💬 “They are with us at all times, so it was amazing”
🎙 @NunoTavares on the fans today
❤️ Thank you for your support, Gooners
— Arsenal (@Arsenal) April 23, 2022
G1&与ペナルティ1と、今回も目立ちまくり。期待を裏切らないおれたちのNT。試合後のインタヴュー。オフィシャルサイトより。
NT:試合に勝ったし、ぼくはファーストゴールもとった。ファンはいつもいっしょにいてくれる。アメイズィングだった。
(ゴール後のセレブレイション?)決めてたのは(胸のエンブレムを指さして)アーセナルへの愛を送ること。それは決めていたことなんだ。
スタートはとてもハードだった。ぼくらはユナイテッドにプレッシャーを与えたかったし、それはわかっていた。
これでぼくらは目標達成に近づいた。それがもっとも重要なこと。あとは5つのファイナルだ。
(ジャカのゴール)あれで息継ぎができたみたいになった。あれで試合の勝ちに近づいて、それができた。
Cannon loaded ⚡🔴#COYG pic.twitter.com/lCro0EGGaa
— Nuno Tavares (@NunoTavares) April 23, 2022
「キャノンサイン」。これは流行る。
モー・エルネニーの試合後コメント「アーセナルの決断を待っている」
試合直後で試合の感想というより、試合のあとのインタヴューっぽい。『Evening Standard』より。
エルネニー:もしアーセナルが「キミがほしい」と云ってくれるなら、ぼくは去ることは考えない。もう6年も家族だ。ぼくはこのクラブを愛している。
ぼくはつねにチャレンジを愛すし、いつだって100%尽くす。誰がプレイするか選ぶのはぼくじゃないが、トレイニングでも(アルテタに)自分がどれだけいいか示す。もしそれでプレイしなくても、ぼくはチャンスを得るまでやりつづける。
この2試合でスターティング11のひとりになったことがすごくうれしい。ぼくはそうなるようトレイニングではすべてを出しているし、それでチャンスを得たのだから、うまくやれたのだと思う。そして、もっとも重要なことはこの2試合に勝ったこと。
(試合に出るまで)長いあいだ待った。でも信じないと。ぼくは毎日ハードにトレインし、いつもチャンスを待って集中していなければいけない。それを全力でやりつづけねばいけない。
彼(アルテタ)はぼくを信頼してくれて、このビッグゲイムスにぼくを出した。そのことは感謝しないと。
ぼくはこれをつづけて、ほかのことは考えない。チームが目標達成することを助けるために、自分のパフォーマンスに集中する。
契約などのことは、クラブがなにをやりたいかぼくはただ待っている。
このひとは以前から、同じようなことをずっと云っていると思う。アーセナルを愛している。クラブに残りたい。健気にアーセナル愛を訴えている。
しかし現実は、彼のアーセナルとの契約は夏までで、クラブはこれまで彼の契約について、なにか具体的な動きを見せてこなかった。ということは、彼がアルテタのプランには含まれているかどうかはお察しである。
だが、このプロジェクトにおける超重要なシーズン終盤で、エルネニーはこのような印象的なパフォーマンスとアティチュードをこれでもかと見せている。もちろん、ファンもハードワーカーでクラブに忠誠心ある彼はお気に入り。
だから、エルネニーがこのような扱いをされながらも、もし夏に新契約を勝ち取ったら、それもまたドラマだなあと思うのである。
この夏にCMは十分に補強してほしいが、エルネニーにもいてもらいたい。彼はきっとこれからもチームを助けてくれるはず。
やりましたね。連勝。
途中、グラニトがボールを蹴りあげてカードをもらったときは、またやったかと思ったのですが、その後のあのキャノンで帳消しに。
サカのケガが心配ですが、試合後も残ってたんで大丈夫なのかな。
エディもかなりよかった。このブーストがあと5試合続きますよおに。
サンビではなくエルネニーを起用してる点からしても目の前の結果が全てですね。そのエルネニーもアーセナルでの未来を感じさせる活躍でした。ナイスゲーム
ジャカ砲の場面、デヘアが抗議してないからブラインドになってたのはユナイテッドのDFだったんでしょうがいつもの我々なら理不尽なVARが入ってエンケティアのオフサイドを取られてたかも、被害妄想。
ウェストハム戦はサカ休ませてぺぺを起用して勝てれば最高ですけど甘いかなあ
Twitterでファン歴浅い方の、ジャカ砲を初めて見て都市伝説じゃなかったとのコメントが面白かったですw
確かに久しぶりだったけれども
二点目取った後からジャカのゴールまでの時間は緊張で吐きそうでした笑