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【試合前記者会見】23/24 EPL アーセナル vs マンチェスター・ユナイテッド(3/Sep/2023)「ロンドンの道はタクシードライバーのほうが詳しい」

日本時間今朝、2023夏の移籍ウィンドウ(英国)がクローズした。

アーセナルの今回ウィンドウはいかがでしたかね。昨日の最終日は、駆け込みで懸案だった案件のいくつかが解決し、のこったそれ以外のぺぺやセドリックの未解決案件は、ひきつづき開いているトルコやサウジのウィンドウに期待することになった。不要な選手のサラリーを払い続けるなんてばかばかしいから、1月といわず、この夏で解決してもらいたいものだ。

獲得のほうは、昨日の現地お昼に行われたミケルのプレス会見で、われらはあらたに選手は取るつもりなしと早々に伝えられていたので、デッドラインデイのワクワクもなにもなし。そこはお祭りに参加できなかったみたいで、ちょっと残念だった。

さて、CLドロウも移籍ウィンドウも終わったところで気持ちを切り替えて。日曜はPLマンU@エミレーツである。今シーズン最初のビッグマッチ。

120%エナジーでプレイしてもらいたい。

Every word from Mikel Arteta’s pre-United presser

今回は昨日の試合前プレス会見について。マッチプレビューは明日の日曜にアップしよう。



アルテタの試合前コメント「(戦術について)どの試合も違う」

昨日行われた試合前プレスコンファレンス。AFCオフィシャルサイトより。

(フロ、ヌーノ、キーランがクラブを去った……)

アルテタ:われわれはともに最良の解決策を探ってきて、それを見つけた。選手も喜んでいると思うし、クラブもいいビジネスをしたと思う。

(バロガンの移籍について……)

われわれのスクワッドには、彼に必要なプレイ時間を与えるための場所がなかった。彼は去年ローンでうまくやっていたし、正しく成長し、自分のキャリア構築を継続したがっていた。

誰もが知っているように、彼はとてもよいクラブに行き、才能を伸ばすためのとてもいい経験ができる。わたしもそれがうれしいよ。

(あなたも移籍デッドラインデイにはワクワクしている?……)

わたしには、穏やかなものになるはず。やるべきこともあまりない。いくつかのことを詰めるだけ。

(エディ・エンケティアのイングランド招集……)

わたしもとてもうれしい。もしイングランドスクワッドに入るにふさわしい誰かがいるとしたなら、それは彼だった。これまでのキャリアでははっきりしていないこともあったアカデミー選手で、彼はファイトする必要があった。

わたしは彼のメンタリティ、ワークレイトが大好きだ。どれだけ彼がゲイムを愛しているか。このレヴェルで認められるために、どれほどファイトしてきたか。

この国では、そこでプレイするのはとんでもないことだ。わたしも非常にうれしく思う。

(あなたも個人的に誇らしい?……)

彼の成長に関わったものなら誰だって、彼とともに旅できていることを誇らしく感じている。彼とずっと過ごしたアカデミーの全員、彼の家族、みんなが彼のことを誇らしい。だから、彼にはとてもナイスなときだ。

(マンUでちから試し……)

われわれも、ふたつのクラブの歴史や過去の試合について知っている。彼らはとてもいい事例だった。だから、日曜はとても競争力ある試合になるだろうし、ビッグバトルになる。もちろん、われわれはそこから3ポインツを得たい。

(この試合はタイトル争いの資格について早期指標になる?……)

わからない。まだ早すぎるだろうと思う。われわれはみんな試合に勝ちたい。できるだけいいプレイをしたい。それが決めるものはないだろうが、勢いと信念にはなる。インターナショナルブレイクの前にいいフィニッシュをすることはとても重要であり、試合に勝ってたくさんの重要な試合が控えている9月に入っていく。

(マンUとの試合はなぜにたくさんのゴールが生まれやすいので?……)

まずは選手のクオリティがある。このふたつのチームにはたくさんの攻撃的選手がいて、それが両チームのアプローチになり、やりたいプレイになり、いくつかのエラーが関わっていく。そこはわれわれも根絶できるといいのだが。

たいていは、とても楽しい試合になるね。

(昨シーズンのおかげで期待レヴェルが上がっている……)

自分たちが毎年やっていくことで、すべてのレヴェルが上がっている。われわれも、もっとよくなるためにお互いに要求をしなければならないし、試合に引き分けたときのリアクションを観れば、それが自分たちがどうなりたいのかを非常によく示している。自分自身にどのレヴェルを求めるのかを。

(今シーズンの実験の結果にはどれほど満足している?……)*

とても満足。フルハムでも云ったように、わたしは試合を2回観て、われわれは10倍いいプレイをしていて、6倍でも10倍でもいいが、まったく以前よりもいいプレイをしていた。だが、すべては結果だ。

ひとつ、とてもいいプレイをすること。他方で、とてもよく競うこと。そして、われわれがやらなかったのは、ある時間で必要だった競うこと。

それが最良のやりかただ。われわれは10倍いいプレイをしたということを、わたしはあらためて再確認したと云おう。

(今シーズンの戦術の変更について……)

いろいろなやりかたでフォーメイションについて議論できると思う。ほかの試合では、試合のなかで36の異なるフォーメイションがあったし、マンシティ戦ではそれが43あった。だから、わたしはどのフォーメイションについて話しているのかがわからない。わたしにとっては、それはかなりいろいろあるのだ。

(パーティのライトバックはどこがよいのでしょう?……)*

選手が違う。われわれには、マンシティ戦で異なるフェイズごとに異なる43のストラクチャがあった。

わたしは毎朝自宅からコルニーに通っているが、たまに6時に家を出るときはフロントガラスが凍っていることがあるので、それを拭う必要がある。そして、朝6時だといつもはFinchley Roadを使っている。速いからだ。それが時速20マイル制限になってしまっていた、それならと裏道を使うこともある。しかし、M25号線を使うかどうかは、それも子どもを学校に送るときかどうかに依る。そのときはある出口から出るし、それが7時以降なら別の出口を使う。ある日はフラットタイヤで、そのときはどうする? それを履き替えねばならなくなって、ガレージに行くために違う道を使わねばならない。つまりどの試合も違うということなんだ。違う話。

(昨シーズンと同じチームにしたい誘惑にかられない?……)

それはできない。わたしには違う選手たちがいる。ジンチェンコはケガだったし、グラニトはもういない。ならどうやってそれをやる? 彼らを戻さないと。それが起きるとは思わない。

変わっていくのは、つまり違うシーズンだからであり、それがわたしがもっと楽しんでいるそれの美しさなのだ。それは新しいものであり、たくさんのことについて、もっともっといいことができる。

(日曜にジンチェンコはプレイする?……)

彼は非常に重要な選手であり、それはジュリアンも同じ。彼が最初の数試合でチームにもたらしたものは素晴らしかった。だが、彼はそこにいない。だからほかのことをせねばならない。

それに、もしまたべつのケガ人が出れば、われわれはまたほかのことをせねばならない。もしブカヨがいなければ。M25号線がよくなければ、ほかのルートを取らねばならない。

もしわたしがロンドン歴20年のタクシードライバーと話すなら、わたしが彼と比べられることはなにひとつない。彼がわたしにすべての道とそこにあるオプションを教えてくれるはず。

(ベン・ホワイトがイングランドスクワッドに入らなかったことに驚いている?……)

ベンはシーズンが始まってからも、またずっと素晴らしい。われわれは、彼がかつてそこにいたこともわかっているし、そこで起きることはすべてギャレス・サウスゲイト次第だということもわかっている。

だが、彼はたしかにそのレヴェルにあるし、それを数年にわたり示してきた。

(エミール・スミス・ロウの将来について……)

彼にも、ほかのみんなと同じように役割がある。それはチームをもっとよくするためにベストを尽くすこと。

(CLドロウについて……)

なにより観ていて楽しかった。わたしは子どもたちと観ていて、彼らは予想をしてすごく楽しんでいたよ。

ああいうことになって、われわれになにか云うべきことはない。いくつかプレイするに美しい試合があり、とても難しい試合もあったり。われわれもそれが始まるのを楽しみにしている。

(CLドロウが済んでもっと興奮している……)

間違いなく、われわれが待ち望んでいたものだから。どこと対戦するのか日程などがわかれば、試合の準備が始められる。

(今シーズン、アーセナルはCLを勝てる?……)

準備はするので、チャンスはある! しかし、まずは最初の試合でどうなるか観てみよう。

(ジュリアン・ティンバーのケガ以降、なぜ市場で動かなかった?……)

われわれもかなりたくさんのことをしたし、不確実な選手もたくさんいた。だから、われわれは代替を探すにせよ、とても注意深くしなければならなかった。必要とされるすべてのことをやりたくなるが、それができないときもある。だから適応しないと。

(誰かを連れてくる前に退団すべき選手たちがいる……)

イエス。さらに3人の選手だって買える。そして誰かが長期のケガをしたり。単に不可能なのさ。

(Rasmus Hojlundについて……)

(よその)選手については、わたしは話さないほうがよいだろう。彼はすごいタレントで、誰もが彼のことを高く評価している。彼はこのリーグでそれを証明しなければならない。

(Hojlundがプレイするかどうかわからなければ、マンUはより予測不可能になる?……)

ほかのクラブと同じように、彼らは彼らでスクワッドを最高レヴェルにしようと、すべてのトロフィを目指していろいろなクオリティを持とうとしている。それが彼らのやろうとしていることだと、わたしは考えている。

(エンケティアがイングランド招集。ジェズースかエンケティアか選ぶのが難しい……)

いいえ。わたしはそのようには観ない。わたしが観るのはそこにあるプライドと、それは理由があって起きたということ。彼のプッシュのしかた、チームにも自分にも毎日全力で。それが、われわれにとって毎日(セレクションで)頭痛の種になっている。

彼がプレイしたマンシティ戦でも述べたように、彼はU-18、U-19、U-21、U-23でずっとやってきた。彼はどのチームでも同じようにやってきたのだ。

(ESRにはどういう話をしている?……)

もちろん、わたしは彼と話しているし、彼が自分の現在地を理解することは重要だ。

最初の3-4週間というのは、つねにトリッキーなものだ。われわれだけじゃない。すべてのクラブにとってそう。プレイしておらずハッピーじゃない選手たちの噂はどこにでもある。この国でなく、どの国でもそう。なぜなら、試合は週に一回であり、月に一回であり、誰もが大きな期待をもって新シーズンを始めても、全員に平等な時間はない。

だが、9月はかなり変わってくる。

(アーセナルは多くのフォーメイションでプレイしている。それですべての選手たちがワークする?……)

ノー。どの選手もそれをやらねばならない。無意識のうちにそれは可能でも、全員がそれをしないと。彼らのうち何人かは、意識的にでも無意識的にでもそれをやる。正しいことを促し、正しい決断をし、またほかのものは、ただそれを自然のこととして行い、しばしば悪いポジションにいる。それが試合のなかで起きる。それが事実だ。

(試合のなかでよくフォーメイションを変えることはフットボールでは新しいこと?……)

ポジション次第。マンシティでは、多くあった。なぜなら、彼らはよりフォーメイションを変えたから。だから、よりストラクチャを許容したたくさんのプレイシークエンスがあった。だから、それは違うのだ。

以上。今回の会見はけっこうおもしろかったな。

 

戦術のことを問われたくないアルテタ

意外にミケルというひとは、けっこう世間のニュースとかソーシャルメディアを気にしているんじゃないかと。最近ますますそう思うようになってきた。

こういうプレス会見のような場所で、彼はニュースについて訊かれてもI don’t know.とかだいたいそっけないけど、ちまたで旬の話題、たとえばこの会見だと「実験(的)」みたいなワードには敏感に反応したりする。パーティのRBやガブリエルの排除などについて“experimental”というワードは、ここ最近よく見かけていたから、むしろ彼はその「実験」に含まれる批判的トーンがよくわかっているように感じた。

今回は、彼が「戦術選択はいろいろな状況があってそれに依る」ということを云いたいがために、「車でどの道を通るか」という独特なアナロジーで語っているのが注目されていた。ちょうどそのシーンはぼくもライヴ中継を観ていたんだけど、ネット用語のいわゆる「顔真っ赤」な反論のようだった。いまあらためて観るとそうでもないか?

ちなみに、今回翻訳したやりとりのなかで質問に*アスタリスクをつけたところは、AFCの公式書き起こしでは、それぞれべつの質問の書き方になっていて(「今シーズンのパフォーマンスに満足している?」と「今シーズンはなぜ守備を変えている?」)、なんとなくミケルに忖度してクラブのメディアチームがマイルドに書き換えたように観える。今回は珍しくArseblogが会見の書き起こしをしていたので、それと比べて確認した。

誰かが云っていたように、タクシードライバーの例え話なんか、ミケルは「素人はすっこんでろ」と云っているのも同然。あきらかにイライラがある。

たしか、以前にチームセレクションが話題になっていたときにも、彼はそれを指摘されて似たような過剰反応?をしていた記憶がある。いまは戦術のことが琴線に触れるみたいだ。それについて、外野からいろいろ指摘されることをそうとうイヤがっている。

まあ、彼は間違いなく誰よりもそのことについて深く考えているのだから、軽く批判なんてされたらいい気持ちはしないというのはわかる。

エディ・エンケティアの初イングランドスクワッド入りを喜ぶ

今週のアーセナルのビッグニュースのひとつはこれ。ついにエディが選ばれてしまった。

彼は、U21のゴール記録を持っていたりとイングランドユース時代はあれだけ活躍しながら、正直シニアではあんまりパッとせず。クラブでも実質的にメインストライカーになったことはまだなく、24才にしてついに初シニアスクワッド入りという快挙。

いつもレギュラー候補としては見てもらえず、彼も一時はアーセナルからの移籍も真剣に考えていただろうし、これまでそうとうのフラストレイションもあったはず。

だから、そんな彼のこれまでの苦労を思うと、この初招集はけっこう泣ける。だろう? マイフレンド?

そして、本人と家族のつぎにこれを喜んだのはやっぱりミケルだなと。彼はずっとエディのプロとしてのメンタリティやアティチュードを称賛してきて、ファンベイスにおける不人気にもかかわらず、彼への信頼を失うこともなかった。それは誰もが知っている。

そして、エディもなんだかんだとバックアップストライカーとして、ちゃんと期待に応えてきたんだよね。彼はプロとしてやるべきことをやってきた。だから代表チームにも選ばれた。すばらしい。

今後のさらなる活躍をお祈りする。

 

マッチプレヴューは追ってアップします。

※このエントリのつづきを書きました



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