試合の論点
ブレントフォード vs アーセナルのトーキングポインツ。
課題をクリアしてテーブルトップをキープ
試合序盤のアーセナルは、最初から圧倒的ポゼッションでボールを回せるものの、相手がオウンハーフに全員で引きこもる5-3-2のディープブロックに対し、なかなか手こずっているように観えた。
アーセナルは、コーナーキックから早々にゴールが決めたからよかったものの、アレがなければゴールできないまま試合が進んで、自分たちの首が真綿で締まっていくような、よくある展開になってしまうかもしれなかった。
実際、ブレントフォードはそういう展開を望んでいただろう。彼らも失点さえしなければ、90分のなかで逆襲するチャンスはあった。それがゲイムプランだったはず。
アーセナルはずっとボールを持ってパスを回していたのでもちろん最悪ではないが、つねに相手ブロックの面前でプレイしていて、つぎにどこにパスを出すか迷うシーンがたびたび観られたように感じた。リスクをおかすことに、ためらいがあるというのか。つねにボールを持っているのに流れるような攻撃ではなかった。
とくに右サイドは、左にくらべてあまり自由がないおかげか、サカなどは今回はとても窮屈にプレイしている印象はあった。相手がバック5では、ワイドの選手がかんたんにフリーになれないのは当然ではある。
それと個人的には、ベン・ホワイトのRBとしての攻撃マインドも気になった。これは今回だけでもないが。サカがボールを持ったらまずカットインサイドするのだし、今回の相手の守備偏重なシステムを考えれば、RBはもっと積極的にオーヴァーラップをやってもよいように思えたが、彼はどうも後ろ髪を引かれている。それでも何度かはやっていたが、吹っ切れている感じがあまりない。やろうとして、途中で止めるときもある。もっとはっきりプレイしてくれないと、使うほうも困るんじゃないか。
たしかにフルバックが前がかりにならずCMポジションにいるおかげで、相手にボールを奪われた局面ではリスクを回避できるメリットはある。が、今回はああいう相手なら、ホワイトももうちょっと攻撃に色気を出してもよかったんじゃないか。あれほど強固な守備ブロックをつくる相手の裏を取れるのは、ほとんどワイドエリアだけなのだから。
2-0で前半を終えても最高パフォーマンス!と思えなかったのは、たぶんそのあたりの守備のリスクをおかさない、やや保守的な戦いかたへのモヤモヤがあった。
それと、今回のアーセナルは唐突に2試合連続して延期になって、やはりやや調子が狂った部分もあったかもしれない。勢いを保つためには、あまりいいブランクではなかった。
また今回は予想外の日程にくわえて、パーティのひさびさの復帰、それとヴィエラがオーデガードのかわりに入った影響もあったはず。
パーティのフィットネスはどこまで戻っているのかは、試合を観ただけではよくわからなかったが、すくなくとも絶好調ではなかっただろう。もちろん、さすがと思わせるプレイもいくつもあったものの、彼に似合わないイージーなパスのミスも何度かやっていて、やはりそれなりのブランクは感じさせた。
またヴィエラも右8として、このチームのセットアップのなかでどう動くべきか、まだ完全に自分のものにしていないという気はした。今回は相手がオウンサードでかなり強固なブロックをつくったということもあるし、新加入選手としての遠慮もまだ多少はあるかもしれない。彼ならもっともっといいプレイができるだろう。
……と、気づいたらなんかネガティヴなことばかり書いてた。あほか。
もちろん試合に勝ったのだからポジティヴだし、ゴールも3つも奪い無失点。云うことなかった。
今回は3つのゴールはどれもシットバックする相手を攻略するお手本のようなゴールだっただろう。
17分。コーナーからウィリー・サリーバのゴール。云うまでもなくセットピースは相手がどんなプレイスタイルだとか、そこだけはまったく関係なくなる。こういう相手なら、セットピースこそとくに重要だった。してやったり。
HTや試合後にもTV中継ではあのシーンは何度も繰り返されていたが、あのコーナーは相手(トーニーとダ・シルヴァ)のボックス守備も悪かった。トーニーは手を広げていたにも関わらずうしろから忍び寄るサリバに気づかず。かんたんに前のポジションを取られてしまった。あれで万事休す。
あの1点で、実質ブレントフォードのゲイムプランはほとんど崩れた。ポイントを得るためには攻撃しなきゃならなくなったのだから。
みんな、セットピースコーチを雇おう!
Arsenal have scored 21 set piece goals in the Premier League since the start of last season.
That’s 15 more than the entire 2020/21 campaign. 🤯
— Squawka (@Squawka) September 18, 2022
そして、その約10分後、28分のジェイズースのヘッダー。あれも、ディープブロックに対して、それこそが必要というクリエイティヴィティあふれるプレイだった。まさに「一瞬のひらめき」というジャカのそこしかないというクロスに、完☆璧に合わせるジェズース。スキがなければつくればいいとでも云いたげな。引いた相手に必要なもの。それは相手の思考を凌駕するクリエイティヴィティ。
ヴィエラの3点めは、時間もよかった。49分。HTで気持ちをリセットしたかったブレントフォードの出鼻をくじいた。このゴールも、ディープブロックキラーといえるボックス外からの正確なショット&ゴール。
2-0は、リードするチームにとっては、1点を返されると立場が揺らぐ危険なスコアだが、あの試合展開で3点めは彼らには致命的だった。今回はちゃんと試合を殺した。
ところで、ぼくはこの前日にToTの試合(ハイライト)を観ていたので、ああいう容赦なさがアーセナルにもほしいなあと思っていた。どんなショッツもゴールになってしまうみたいな。
ジャカやパーティやKTがターゲットにヒットできないなかで、あのヴィエラのゴールはまさに容赦ない、無慈悲な鉄槌だった。将軍様だった。世は満続。
ということで、暫定的にアーセナルはシティとToTにかわされ3位に落ちていたものの、この3ポインツでみごとにトップに返り咲いた。しぶとさを観せている。
これでいい気分で2週間のブレイクに入れる。やったー。
ホワイトはサイドに流れてもプレーできるトニーを警戒してチームとして意図的に自重していたような。3点目はホワイトの走りがきっかけになっているし、サカの惜しかったシーンもホワイトが起点。
完敗&乾杯。ここにくるひとはだいたいそうでしょうね。
ビッグガビも途中やばそうだったし、サリバにもそうゆうのがあるならちょっと心配ですね。
なにがなんでも次の試合だけはベストメンバーで粉砕してほしい。
しかし、ブレントフォードに勝ちましたね、なんかあっけなく。開始2分くらいでジャカに先制のチャンスもあったし。
このままひとつひとつ勝ってほしい。
わたしはやはりパーテイの安定感というか、捌きがこのチームにはやはり不可欠だな、と感じました。体の使い方がうまいっつーか。サリバも詰められたときにきちんと冷静に対処するの、うまいですよね。逆に目立たなかったのはティアニー。中に絞るんだけど、ちょっと消極的というか。一時はチームのベストプレイヤーだったのに。ジンチェンコのほうがブラジルメンバーと入れ替えするジャカと、相性がいい気がします。ジャカも前目のNo.8は代表と同じ躍動感があるし。あと我らのブカヨに早く点取らせてあげたいですね。アシストは多いのですが。さあ、10月1日、3-0で完勝したい!COYG
マンU戦は残念でしたが、IBまでは上出来だったのではないでしょうか。
前半戦の山場の10月に向けて、負傷者だけが心配です。
ガブリエウは異変のあった時点で、すっぱりと変えて欲しかった。
結果的に無事最後までプレイしましたが、リスクを冒すのは今では無いと思います。
パーテイらの替えの利かない選手は、大事に使って欲しいです。