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“ウクライナのネイマール”ことMykhailo Mudrykが冬の移籍実現へ意欲を語る

こんにちは。

いまワールドフットボールで大注目のウィンガーであり、アーセナル移籍でもしばらく噂になっているウクライナのミハイロ・ムドリク(Mykhailo Mudryk)21才。昨日公開されたウクライナでの彼のインタヴューが話題になっていた。アーセナル移籍についても言及していたりと、かなり興味深いもの。

それと、このインタヴューにはさらに興味深い点も。

この40分以上に及ぶロングインタヴューの聞き手は、ウクライナのTV司会者(ピアース・モーガンにつづきまたTV司会者……)Vlada Sedan。彼女のYouTubeチャンネルでのインタヴューで、なんとこのひとアレックス・ジンチェンコの妻という。

もろもろ、ちょっとスルーできない内容だった。ざっと紹介しよう。

アーセナルが1月にMudrykを獲得するなんてことはあるんだろうか……



ムドリク「(移籍するクラブには)スターターを求める」

オリジナルのYouTube動画のほうは、見てもらうとわかるとおり、ウクライナ語?で、ぼくは1ミリもわからない。

アーセナルについて言及されている部分は、英国メディア等でも紹介されていたりして、さほど量は多くないのでおそらく40分のインタヴューといっても、アーセナルのファンが喜びそうな内容はその程度なのだろう。

実際にどんなことが語られたのか。こちらから引用させていただく。スレッド以下も。ナフリスペクト。

(今シーズンはどのチームがいいプレイをしていると思う?)

ムドリク:ナポリは、いますごくいいプレイをしている。何人かグレイトな選手もいる。あとは、バイエルン、シティとアーセナル。

(アーセナルのことはフォロウしてる?)

イェア。彼らのことは「myscore」でいつ試合をやるか調べて、観られるときはチェックしてる。

彼らのことはフォロウしている。とてもダイナミックなチームだ。全体的に、ポゼッションでコントロールするだけじゃなく、ゴールも取る。

まったくの仮定、妄想としてだけど、レアル・マドリッドでベンチになるか、あるいはアーセナルでスターターになるかなら、ぼくはアーセナルを選ぶ…… これは難しい質問だな。いろんな要素があるから。

ぼくがまず知りたいのは、ヘッドコーチがスターターを保証するかどうかだ。そのチャンスがあるか。基本的には、(判断するために)チームのなかでのぼくの役割についてマネジャーから直接聞くことが必要。

(つぎのクラブをどうやって決める?)

チームのプレイスタイルが決め手になる。ぼくにはそれがとても大切なことだから。

(クラブの名声や歴史は気にしない?)

気にしない。

(これまでの移籍市場での残念な経緯について)

これまで2-3人のヘッドコーチと話したことがある。直接だったり、通訳をはさんだりして。彼らはナイスだったよ。Bayer(※訳注:レヴァークーゼン?)とブレントフォード。

それがうまくいかなったときは、ぼくもちょっと混乱した。でもここからは、ぼくの夢よりも、神の思し召しのほうがよかったところが観られるかもしれない。

(アーセナルのファンについて)

驚いたのは、数え切れないほどアーセナルのファンにフォロウされたこと。そこまでしてくれたファンはほかにはない。みんなぼくのことを待ってると云い、「こっちに来い」と。最近のあるポストには、そんなコメンツが500もついた。

アーセナルのファンからそんなコメンツやDMが来たのはうれしい、フットボーラーとしてのモチベーションになる。

(キミと同じウクライナ人のZinaと同じサイドでプレイすることは、励みになる?)

イェア。そうだね。

(冬に移籍がかなわなければ残念?)

(長考の末)イエス!

以上。毎度のことながらグーナーのソーシャルメディア力すげえ。

 

Zinaというのは、ジンチェンコのことか。家ではそんなふうに呼ばれていると。ZinnyじゃなくZinaだと、なんとなく女性の愛称っぽい感じがする。

さて、彼は「ウクライナのネイマール」の異名があるということで、このスレッドのなかでネイマール本人からのメッセージも紹介されていた。これが、どういう経緯かわからないが、いずれにせよ、それだけ彼が選手として注目されているという証拠だろう。「ブラジルのムドリク」より。

彼を「ミヒ・ムドリク」と呼んでいるような。彼もミヒとかミキみたいな愛称なのかもしれない。

1月の移籍を望むムドリク。アーセナルも有力オプション

このインタヴューからわかることは、彼が移籍先としてアーセナルのことを有力な候補だと考えているらしいこと。

彼は、アーセナルのスタイル(フットボール)が気に入っていて、レアルのようなメガクラブよりは、アーセナルのほうがスターターのチャンスがありそうだとも思っている。アーセナル移籍に現実味があると。

彼は、これ以前にもアーセナルとのリンクについて、「(アーセナルからオファーがあれば)断れない」とも述べているので、彼のあたまのなかには、アーセナルの存在があるのはたしかなようだ。

それと興味深いポイントは、彼がヘッドコーチと直接話したいと希望していること。これはアーセナルも願ったりだろう。ミケルはすでにウォームアップを始めているのでは。あるいはすでに話しているかも?

これまで数々の選手をとりこにしてきた?ミケルの話術からすると、レギュラーの保証を望むという彼であっても、説得がそこまで難しいとは思えない。

もちろん、アルテタはスタートの保証などしないだろうが、「そもそもそんなビッグクラブは存在しない」なんて云って若者を説得しそうだ。「そのかわり、チャンスはあるし、キミならそのチャンスをつかめると信じている」。みたいな話法。

おっと久しぶりに、空想上のアルテタが登場するところだった。。

ここまでのムドリクの移籍報道。シャフタールにアーセナルからのオファーなし?

これを軽くまとめておこう。

アーセナルとムドリクのリンクが本格的に話題になり始めたのは、やはり今年の夏だったか。ただ、その時点ではウォルヴズのネトなど、アーセナルにはもっと本気っぽいウィンガーのターゲットがほかにいた。

ムドリクの噂があらためて盛り上がったのは、わりと最近のこと。

おとといのThe Sun。「アーセナルが£52.5mでムドリクにオファー」。イタリア人ジャーナリストがソースというこのニュース、各所で引用されていたが、その後まだアーセナルはシャフタールにオファーはしていないと、それも各所で否定されていた。

ぼくの観測範囲では、多くの識者っぽいひとが考えているのは、アーセナルがいま交渉をしているのはあくまで選手/代理人サイドであり、クラブ(シャフタール)とはまだ交渉を開始していないということのようだ。

昨日のポッドキャスト『Caught off side』(ファブリツィオ・ロマーノ)。

ロマーノ:アーセナルは間違いなくムドリクに興味を持っていて、彼の獲得について接触をしている。

アーセナルは彼を獲得したい。だが、まだ競争はオープンで、シャフタールは噂になっている€50-55mあたりをはるかに超える額を要求するはず。

わたしはアーセナルは彼にとり完璧な場所だと思っている。PL、野心あるプロジェクト、若い選手、素晴らしいマネジャーとボード。

それでも、まだ正式なオファーはシャフタールには送られていない。だから、今後数週間でなにが起きるか観てみよう。

アーセナルはシャフタール・ドネツクには未接触。この発言もそれを裏付ける。

インタヴューでのムドリク本人の発言からすると、すでにアーセナルが彼に接触しているのはやはりほんとうっぽい気がする。あのような好意的なコメントからすると、本人は乗り気。彼が、これから加入する(したい)クラブをすでに決めているとして彼の発言をみると、納得するものがあるっちゃある。

シャフタール・ドネツクのスタンス:ムドリクの評価額は€100m以上

ただ、本人が乗り気でもクラブとの交渉はかなり難しそうではある。

今年のシャフタールはすでにCLを敗退していて、今後はELでプレイするとはいえ、ヨーロッパの試合を残しているクラブがこの時期にキープレイヤーを失いたいはずもない。

そして、シャフタールの側では、彼の評価をかなり高く見積もっている様子がある。

10月末、シャフタール・ドネツクのスポーティングディレクター(アシスタント)のコメントを報じたイタリアの『calciomercato.it』。ユヴェントスのターゲットとしてイタリアでも注目が高かった。

Carlo Nicolini:いまスポットライトが彼に当たっているが、イタリアンクラブのオファーは低い。われわれは交渉の席にすらつかない。

多くの英国クラブが候補になっている。スペイン、フランスも。だが、彼を勝ち取るには、われわれはふさわしい数字が必要だ。Mbappè、Leao、Vinicius。ムドリクはそのレヴェルの選手。

€40mで十分彼を買えるって? その程度では話にならない。50mですらだ。そんな程度だと、オファーを検討するためにプレジデントを呼ぶこともできない。

われわれはムドリクを、100m支払われたマンUのAntonyより上だと評価している。アーセナルとマンシティのどちらか? 彼に興味を持っているチームがふたつあるが、ほかにも金を使えるクラブはある。

われわれには、彼を売る義務はない。現実味のないオファーとは向き合いたくはない。このチームのなかで、彼はもっとも重要な選手だ。

トップクラブでも違いをつくれる選手を取りたいのなら、ふさわしい金額が必要になる。

こういうとき、悪しき前例をつくったクラブがほんとうに恨めしい。アントニーを巨額で買ったマンU、フォーデンに巨額の契約を与えたシティ。

まあ、アーセナルを含めて、この冬に本気で彼に€100m払うクラブがあるとは、彼らも信じていないだろうが、少なくとも、クラブとしては妥協する気はないという牽制なんだろう。

ここは、かなり難易度の高い交渉が予想される。

ムドリクへのアーセナルの本気度

これはわからんなあ。

ロマーノらが云うように、アーセナルがかなり彼にお熱だというのは、あるとは思う。21才という年齢プロファイルも、アーセナルのプロジェクトにばっちり合っているし、シーズン後半に向けて、この冬にはまさに攻撃で違いをつくれる選手が必要で、またいまのアーセナルのアタッカーのデプスはヤバいほど薄い。

仮にジェズース、マルティネリ、サカの3人でひとりでもなにかあれば、著しい攻撃力低下は免れないという危険な状態。そんななか、ウィングのバックアップはネルソンとマルキーニョスという、やや心もとないふたりしかいない。

このレギュラーは3人ともワールドカップに参加するので、そういう悪いシナリオだってまったく無視できない。いまのアーセナルは、いつ崩壊してもおかしくないくらいのバランスのうえに成立したチームだ。

だから、シーズン後半に向けて優秀なウィンガーの補強はほとんど必須。

それがムドリクになるかどうかは、ちょっとわからない。

アーセナルも、冬の補強ポイントはウィングだけではないのだから当然予算配分はある。シャフタールが求める巨額をそのまま払うつもりはないだろう。それにムドリクは右足で基本的に左でプレイしている選手なので、年があければESRが戻ることがわかっている左サイドよりも、ほしいのは右が得意な選手。いまのチームに完全にフィットする属性でもない。彼がせめて左足のRWなら。

それに、選手とクラブが相思相愛でも、移籍が実現しないなんてことはよくある。

もしムドリク本人がアーセナル移籍希望なら、あとはクラブ間の交渉次第。シャフタールはふさわしいオファーさえあれば売却もやぶさかでないというスタンスのようなので、つまり、あとはアーセナルがどこまでシャフタールの要求に譲歩するのかが問題になりそうだ。

ちなみに、シャフタール・ドネツクでクラブ史上もっとも高額の売却は、18/19のFred(マンU)の€59m。つまり、シャフタールは今回のムドリクにクラブレコードを大幅に超える金額を期待しているということ。

ここでアーセナルが、ニコラ・ぺぺにかけた金額のようなクラブレコードの金を使うか? うーんちょっと想像できない。

どうなるか観てみよう。

今回のエントリは、選手のプロファイル的なことをすっかり無視してしまったが、それについてはほんとうにアーセナルが彼を取りそうになったらにしよう。

 

おわり



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

2 Comments on ““ウクライナのネイマール”ことMykhailo Mudrykが冬の移籍実現へ意欲を語る

  1. うん、左wg より、まずは右wg だと思います。左はエディも使えるし、ネルソンも左のほうがやりやすそう。そして、それよりも先にアンカーとインサイドハーフを両方できる高水準の選手、だと思います。シティでいうとギュンドアン、リヴァプールでいうとヘンダーソン、ユナイテッドでいうとフレッジ、チェルシーでいうとカンテ、スパーズは主要三人は両方できそうですよね。カイセドとかがベストですが。

  2. 個人的にはムドリクのアーセナル移籍はなしかなと思います。
    21歳でビッグクラブで定位置を保障しろなんて思ってる、しかもそれをメディアで言っちゃう選手を、仮に説得できたとしても今のミケルアーセナルのやり方は合わないでしょう。
    アーセナルは選手の能力だけでなく、性質や気質まで分析して獲得選手を決めているみたいなので、そこはブラすことなく補強を進めてほしいです。

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